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第七章 紫
第126話 「すまない」
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全身コゲコゲのアイリスは、そのまま気を失った。
もはや魔物を操る力もないようだ。
先程まで敵対していた地獄の猟犬は、困惑顔で「ぐるるぅ」と鳴いて、大人しくお座りしている。
目の前で主人が手足を拘束されているのだが、地獄の猟犬は指示がないと動く気はないらしい。
「こうしてるとちょっと口から火が漏れ出してるだけの、可愛いワンちゃんね」
「……可愛いか? これが?」
私が思ったことを口にすると、マチルダは何故か引き攣ったような顔で私を見たのだった。
そうしている間に、鷲獅子と戦っていたドラコも戻って来た。
二足歩行の、ちっちゃな姿に戻っている。
目に見えるような大きな傷はないようだが、執事服は所々焦げていたり、爪の跡が残っていた。
「ドラコ、久しぶりね! 怪我は? 大丈夫?」
「パステル様、お久しゅうございます。ドラコめを覚えていて下さったとは、光栄です。鷲獅子なんてすぐに倒せるかと思ったのですが、身体がなまっていたようで、かすり傷を少し負ってしまったです。不覚です」
ドラコは、悔しそうに片足をバタバタさせている。
その仕草は人間の子供みたいで、さっきまで大きなドラゴンの姿になって戦っていたとは思えない。
「ドラコ、鷲獅子は?」
「あっちの方で寝てるです。そのうち起きるかもしれないですけど、痛めつけておいたので追ってくることはないと思うです。……あ、パステル様、そんなお顔をなさらなくても、鷲獅子は魔物ですからそのうち自然治癒するですよ」
「え、私そんなに心配そうな顔してた?」
「パステルは優しいからね」
セオは苦笑しながら私の頭を撫でる。
私が反射的にセオの方を向くと、思ったよりも近くに美しい顔があって、頬が熱くなってしまう。
「それで、どうしましょうか? よろしければ、荷物運びを手伝うですよ」
「ありがとう。そしたら――」
ドラコはセオの指示のもと、アイリスを背中のベルトに挟んで固定し、マチルダを背に乗せた。
セオは、マチルダから預かった氷漬けの棺桶を背負うと、私に手を差し伸べる。
先程とは違って指と指をしっかり絡めると、セオは柔らかく微笑んで、ノエルタウンに向けて出発したのだった。
ノエルタウン近郊、領主の屋敷でマチルダはドラコの背から降りた。
マチルダが帰ってきたことを知ったノエルズ伯爵邸の人たちは、上へ下への大騒ぎだ。
一見厳しい態度で仕事の確認をしながらも嬉しさを隠し切れない様子の女主人と、忙しそうにしながらも一様に笑顔と活力に満ちている部下たちに見送られて、私たちはすぐに王国へと発った。
ドラコはその間、目立たない森の中に隠れていてもらった。
荷物と一緒にドラコの背に括り付けられているアイリスは、いまだ目覚める気配がない。
再びセオと手を繋ぎ、雲の上を翔けていく。
白いバリアに覆われて、セオと二人きり――こうして空の旅をしている時間は、すごく心地良い。
「ねえ、セオ。このままお城に戻るの? ドラコ、目立っちゃうんじゃない?」
「それなら、大丈夫。アイリス姉様が鷲獅子を出入りさせていた場所がある。ノラが場所を特定してくれたんだけど、そこならドラゴンの姿のまま出入りしても目立たない」
「そっか、そういえばアイリス王女は鷲獅子に送り迎えさせていたのよね……。王女は、どうやってその場所を見つけたのかしら」
「最初に王国に行った時は、マクシミリアン陛下と一緒に馬車で向かったはず。城に滞在してる間に準備したんだろうね」
「へぇ……」
アイリスの行動力には、目を見張るものがある。
城に隠してあった、王妃の毒を見つけたのもアイリスだ。
なんだか、もう何があっても不思議ではない気がした。
「……パステル」
「なあに?」
「城に戻って、今回の件が落ち着いたら……お祖父様と話をしてみよう。パステルにも手紙を見せてくれるよう、頼んでみる」
「……うん」
「でも、その前に――」
セオは、空いている方の手で私の頬に触れると、唐突に唇にキスを落とした。
「~~~っ!」
私は突然のことに、一気に顔に熱が集まってしまう。
「――甘い。よかった」
「な、な、なにを」
「夢でした最後のキス……すごく、苦かったから。でも、やっぱり、甘くて安心した」
「あ……」
解毒薬を流し込んだ、あの時のキス。
すごく苦くて、悲しい口付けだった。
セオは、夢を見ていたと思っているみたいだ。
私は、空いている手でぎゅっと胸を押さえる。
――確かに、甘くて優しくて、幸せな心地がした。
空の旅はあっという間に終わり、セオは王城の一角に降り立った。
ドラコも後に続く。
まさか、王城の敷地内に鷲獅子を入れていたとは……流石に予想外だった。
だが確かに、塀に囲まれ、ひと気のないこの場所ならそれも可能だ。
王城の警備に関して、ヒューゴに進言した方がいいかもしれない。
「ドラコ、ありがとう。助かったよ」
「いえ、とんでもないのです! 御二方のお役に立てて、幸いでした」
セオはドラコの背中に乗せていたアイリスと荷物を地面に降ろしながらお礼を言う。
ドラコは大きなドラゴンの姿のまま、恭しく礼を返した。なかなか器用なものである。
「もう戻るの?」
「ええ。何かありましたらまた風の神殿へお越し下さいです。主様と共にお待ち申し上げております」
ドラコはそう言うと、ぶわりと翼を広げて、あっという間に飛び立ってしまった。
「さて、あとはこれを何とかしないと……人を呼んでくる。少し待ってて」
「うん」
セオはそう言い残すと、一人で城の中へ入っていった。
私は近くにあった大きな石に腰掛けて、セオを待つ。
「うぅ、うーん……」
その時、タイミング悪くアイリスが目を覚ましてしまった。
「ここは……ヒューゴのお城? って、何!? これ何ー!?」
アイリスは起きあがろうとするが、手足を縛られ、服があちらこちら焦げた状態で転がされているのを見て、悲鳴をあげる。
「そこにいるのはパステルね! どうしてわたくしが縛られているの!? ねえ、パステル、わたくしたち親友じゃなかったの? 一体どうなってるのよ!?」
「あ、あの……」
私は、何と声をかければいいか逡巡した。
縛られているはずなのに鋭い圧力を放っているアイリス、さすが肝が据わっている。
「もしかしてあなた、わたくしを騙したのね!? やっぱりあの疫病神が――」
「……どちらが疫病神なんだか」
その時、私のいる場所と反対の方から、よく通る涼やかな声が聞こえてきて、アイリスはピタッと動きを止める。
私は立ち上がって、声の主に敬礼をしようとする。
しかし声の主は、それを手で制し、爽やかな微笑みを浮かべた。
「パステル嬢、無事で何よりだ。後は私たちに任せて、ゆっくり過ごすと良い」
「ありがとうございます」
「ちょ、ちょ、ちょっと待って! パステル、あなた、ヒューゴと知り合い――」
「アイリス王女。あなたに呼び捨てにされる筋合いはない筈だが」
声の主――ヒューゴが冷たく言い放つと、アイリスはショックを受けたようで、そのまま口を噤んだ。
ヒューゴは騎士に指示を出すと、騎士はアイリスを肩に担いで大股で歩き去って行く。
マチルダが凍らせていた小さな棺桶も、もう一人の騎士が持ってくれるようだ。
「さあ、城内へ戻ろうか」
ヒューゴはアイリスに向けていた冷たい表情を消すと、私に向き直って微笑み、手を差し出す。
「あ、あの……」
「パステル嬢、手を」
私は辞退しようとしたのだが、騎士たちも見ている前で王太子のエスコートを無下に断れるはずもない。
結局私はヒューゴの手を取る。
口元に緩い弧を描くヒューゴのエスコートで、私は城の中へと案内されたのだった。
「……すまないな」
ヒューゴは、徐に口を開く。
手を取っている私にしか聞こえない声量だ。
「えっと……何がでしょう」
「――すまない」
私は問いかけるも、ヒューゴはもう一度、謝罪の言葉を呟き、口を噤んでしまった。
それから私の泊まっている部屋の前に着くまで、私たちが会話を交わすことは、なかった。
もはや魔物を操る力もないようだ。
先程まで敵対していた地獄の猟犬は、困惑顔で「ぐるるぅ」と鳴いて、大人しくお座りしている。
目の前で主人が手足を拘束されているのだが、地獄の猟犬は指示がないと動く気はないらしい。
「こうしてるとちょっと口から火が漏れ出してるだけの、可愛いワンちゃんね」
「……可愛いか? これが?」
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「ドラコ、久しぶりね! 怪我は? 大丈夫?」
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ドラコは、悔しそうに片足をバタバタさせている。
その仕草は人間の子供みたいで、さっきまで大きなドラゴンの姿になって戦っていたとは思えない。
「ドラコ、鷲獅子は?」
「あっちの方で寝てるです。そのうち起きるかもしれないですけど、痛めつけておいたので追ってくることはないと思うです。……あ、パステル様、そんなお顔をなさらなくても、鷲獅子は魔物ですからそのうち自然治癒するですよ」
「え、私そんなに心配そうな顔してた?」
「パステルは優しいからね」
セオは苦笑しながら私の頭を撫でる。
私が反射的にセオの方を向くと、思ったよりも近くに美しい顔があって、頬が熱くなってしまう。
「それで、どうしましょうか? よろしければ、荷物運びを手伝うですよ」
「ありがとう。そしたら――」
ドラコはセオの指示のもと、アイリスを背中のベルトに挟んで固定し、マチルダを背に乗せた。
セオは、マチルダから預かった氷漬けの棺桶を背負うと、私に手を差し伸べる。
先程とは違って指と指をしっかり絡めると、セオは柔らかく微笑んで、ノエルタウンに向けて出発したのだった。
ノエルタウン近郊、領主の屋敷でマチルダはドラコの背から降りた。
マチルダが帰ってきたことを知ったノエルズ伯爵邸の人たちは、上へ下への大騒ぎだ。
一見厳しい態度で仕事の確認をしながらも嬉しさを隠し切れない様子の女主人と、忙しそうにしながらも一様に笑顔と活力に満ちている部下たちに見送られて、私たちはすぐに王国へと発った。
ドラコはその間、目立たない森の中に隠れていてもらった。
荷物と一緒にドラコの背に括り付けられているアイリスは、いまだ目覚める気配がない。
再びセオと手を繋ぎ、雲の上を翔けていく。
白いバリアに覆われて、セオと二人きり――こうして空の旅をしている時間は、すごく心地良い。
「ねえ、セオ。このままお城に戻るの? ドラコ、目立っちゃうんじゃない?」
「それなら、大丈夫。アイリス姉様が鷲獅子を出入りさせていた場所がある。ノラが場所を特定してくれたんだけど、そこならドラゴンの姿のまま出入りしても目立たない」
「そっか、そういえばアイリス王女は鷲獅子に送り迎えさせていたのよね……。王女は、どうやってその場所を見つけたのかしら」
「最初に王国に行った時は、マクシミリアン陛下と一緒に馬車で向かったはず。城に滞在してる間に準備したんだろうね」
「へぇ……」
アイリスの行動力には、目を見張るものがある。
城に隠してあった、王妃の毒を見つけたのもアイリスだ。
なんだか、もう何があっても不思議ではない気がした。
「……パステル」
「なあに?」
「城に戻って、今回の件が落ち着いたら……お祖父様と話をしてみよう。パステルにも手紙を見せてくれるよう、頼んでみる」
「……うん」
「でも、その前に――」
セオは、空いている方の手で私の頬に触れると、唐突に唇にキスを落とした。
「~~~っ!」
私は突然のことに、一気に顔に熱が集まってしまう。
「――甘い。よかった」
「な、な、なにを」
「夢でした最後のキス……すごく、苦かったから。でも、やっぱり、甘くて安心した」
「あ……」
解毒薬を流し込んだ、あの時のキス。
すごく苦くて、悲しい口付けだった。
セオは、夢を見ていたと思っているみたいだ。
私は、空いている手でぎゅっと胸を押さえる。
――確かに、甘くて優しくて、幸せな心地がした。
空の旅はあっという間に終わり、セオは王城の一角に降り立った。
ドラコも後に続く。
まさか、王城の敷地内に鷲獅子を入れていたとは……流石に予想外だった。
だが確かに、塀に囲まれ、ひと気のないこの場所ならそれも可能だ。
王城の警備に関して、ヒューゴに進言した方がいいかもしれない。
「ドラコ、ありがとう。助かったよ」
「いえ、とんでもないのです! 御二方のお役に立てて、幸いでした」
セオはドラコの背中に乗せていたアイリスと荷物を地面に降ろしながらお礼を言う。
ドラコは大きなドラゴンの姿のまま、恭しく礼を返した。なかなか器用なものである。
「もう戻るの?」
「ええ。何かありましたらまた風の神殿へお越し下さいです。主様と共にお待ち申し上げております」
ドラコはそう言うと、ぶわりと翼を広げて、あっという間に飛び立ってしまった。
「さて、あとはこれを何とかしないと……人を呼んでくる。少し待ってて」
「うん」
セオはそう言い残すと、一人で城の中へ入っていった。
私は近くにあった大きな石に腰掛けて、セオを待つ。
「うぅ、うーん……」
その時、タイミング悪くアイリスが目を覚ましてしまった。
「ここは……ヒューゴのお城? って、何!? これ何ー!?」
アイリスは起きあがろうとするが、手足を縛られ、服があちらこちら焦げた状態で転がされているのを見て、悲鳴をあげる。
「そこにいるのはパステルね! どうしてわたくしが縛られているの!? ねえ、パステル、わたくしたち親友じゃなかったの? 一体どうなってるのよ!?」
「あ、あの……」
私は、何と声をかければいいか逡巡した。
縛られているはずなのに鋭い圧力を放っているアイリス、さすが肝が据わっている。
「もしかしてあなた、わたくしを騙したのね!? やっぱりあの疫病神が――」
「……どちらが疫病神なんだか」
その時、私のいる場所と反対の方から、よく通る涼やかな声が聞こえてきて、アイリスはピタッと動きを止める。
私は立ち上がって、声の主に敬礼をしようとする。
しかし声の主は、それを手で制し、爽やかな微笑みを浮かべた。
「パステル嬢、無事で何よりだ。後は私たちに任せて、ゆっくり過ごすと良い」
「ありがとうございます」
「ちょ、ちょ、ちょっと待って! パステル、あなた、ヒューゴと知り合い――」
「アイリス王女。あなたに呼び捨てにされる筋合いはない筈だが」
声の主――ヒューゴが冷たく言い放つと、アイリスはショックを受けたようで、そのまま口を噤んだ。
ヒューゴは騎士に指示を出すと、騎士はアイリスを肩に担いで大股で歩き去って行く。
マチルダが凍らせていた小さな棺桶も、もう一人の騎士が持ってくれるようだ。
「さあ、城内へ戻ろうか」
ヒューゴはアイリスに向けていた冷たい表情を消すと、私に向き直って微笑み、手を差し出す。
「あ、あの……」
「パステル嬢、手を」
私は辞退しようとしたのだが、騎士たちも見ている前で王太子のエスコートを無下に断れるはずもない。
結局私はヒューゴの手を取る。
口元に緩い弧を描くヒューゴのエスコートで、私は城の中へと案内されたのだった。
「……すまないな」
ヒューゴは、徐に口を開く。
手を取っている私にしか聞こえない声量だ。
「えっと……何がでしょう」
「――すまない」
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