君が遺してくれたもの

一話

     孝太が亡くなって数ヵ月。

     若葉は、孝太の部屋を片付けていた。

     すると、一冊の日記帳があった。


     そこには＿

    孝太が書いていた日記が記されていた。一年前から書かれている。若葉は、それを見ることにした。孝太は若葉のことをどう想っていたのか、興味があったからだ。

20XX年   一月一日

   今日から、日記を書くことにした。三日坊主にならないようにしようと思う。今日は、あの子と神社で会った。俺から話しかけたんだ。俺が想っている、あの子は明るく俺に話してくれて、嬉しかった。今年も良い年になりますように。そして、あの子と結ばれますように。

「…あの子って、誰じゃあ!!!」

   若葉は、嫉妬した。確かに、孝太と若葉は付き合って1ヵ月しか経っていないけど、付き合う前に好きな子がいたということに嫉妬していた。

「もう！…でもあの子の正体が知りたいから…
    見ちゃえ。」

20XX年   一月二日

    今日は、あの子に会えなかった。なんか、憂鬱な日だった。親に大丈夫か、と言われても気がつかなかった。早く大学の授業が無いかな。そうすれば君に会えるのに。

    若葉と孝太は、大学で同じ学科だった。しかし、孝太の想い人が自分と同じ学科だったなんて、驚きを隠せなかった。

「ますます、気になる！」

    続きを読もうと、ページを開けたら、なんと2月のバレンタインデーに飛んでいた。どれだけ、日記をさぼってたんだ！とツッコミをいれたくなったが、続きを読んだ。


    読んでるうちに、若葉はどんどん青ざめていった。

    内容は＿