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第44話『Q.ピンチの乗り越え方は?』
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岩の魔物は常に二本の腕でこちらへ攻撃をしてくる。それが足ではなく腕だと断定できる理由は、腕の先端についているものの形が人間と同じ形をしており、ダンジョン内に落ちている石や岩を掴むとこちらへ投げてくることが度々あったからだ。
俺たちは一点に固まらずに幅広く散らばることで攻撃を分散させていた。そのおかげで致命的な傷を負うことは無く、飛んでくる石や岩を躱すことができてはいるが――
「くそっ。テューのやつ何してるんだ。もーそろそろあいつらがきてもおかしくない頃合いなのに……」
俺たちの役目はあくまで先陣を切り注意を引くこと。メインとなる攻撃は後ろの三グループとサポートのテューたちだ。だが肝心のメイン部隊がいつになっても来てくれない。俺たちも今の所はなんとか持ちこたえているが、周りの生徒の様子を見てもこれ以上長続きするのは危険だ。このままでは俺のグループはみんなが来る前にスタミナ切れでやられてしまうかもしれない。
そんな事を考え入り口で待機をしているであろうテューの方へ目をやった時だった。どうやら効いていないように見えていた俺たちの攻撃はダメージとして蓄積されていたようで、RPGゲームでいうHPゲージが一本失われたことによって発生する攻撃パターンの変化が訪れたのだ。一本の腕でバランスをとり立ち上がった岩の魔物は自由となった三本の腕で俺たちへと広範囲の攻撃を仕掛けてきた。悲鳴とともに俺のグループの半数以上の生徒たちが地面に叩きつけられている。俺もまともに立っていることができず、片膝をついてその攻撃の揺れに対抗していた。
そんな時立ち込める土煙の中からここに居るはずのないよく知った顔の友人が姿を現した。
「トール!」
「ユナ? これは一体どういうことだ? どうしてみんなは攻撃を開始しない?」
「聞いて! この魔物の名はグランドガントレスって言うの」
俺の元へとたどり着いたユナは乱れた呼吸を整える間も無く膝に手をついた状態で話を続けた。
「私も小さい子の記憶で曖昧なところもあるんだけど、この魔物は絵本に出てくるほど強力な力を持っているの」
ようやく呼吸が整い始めたユナは話しながら体を起こしていく。
しかし絵本に出てくる魔物って強いのか? 俺は疑問を抱きながらもユナの話を聞いた。
「追い込まれると腕を体に収納して転がって攻撃してくるわ。そしてその攻撃は目の前の敵がやられるまで止まらない。絵本の中では大勢の騎士がその攻撃によって命を失っているわ」
「なんだって?」
おいおいまじかよ。絵本ってそんな残酷な内容描くものだっけか? いや、今はそれよりも――
「じゃあダメージを与えて追い込んでも逆にこっちがピンチになるってことか……」
「そういうことよ」
「だとしたら俺たちの包囲作戦じゃあまり意味がないかもしれないな」
「そうなの。だから今テューが突破口がないか考えている。だからもう少しだけ持ちこたえて!」
そういう事だったのか。通りであいつら全然来ないわけだ。
「伝えてくれてありがとう」
「どういたしまして。私もここに残ってトールと一緒に時間を稼ぐわ」
その言葉を聞き俺はひとつ試したいことを思い出した。それに、こんな絶望的な状況に女の子を巻き込めるわけがないではないか。
「いや、ユナはテューのところへ戻ってくれ」
「でも――」
「大丈夫。試したい魔法があるんだ。それとユナには伝言を頼みたい」
「伝言?」
おそらくテュー走っているであろう情報だ。だがもしかしたら何かの役にたつかもしれない。
「あぁ。あいつには一秒でも早く打開策を見つけてもらわなくちゃ困るからな」
俺はそう言ってユナへと微笑んだ。
■■■
先ほどよりも大きな爆音が部屋の奥から聞こえてくる。おそらくグランドガントレスのHPが一定数減ったことによって攻撃パターンが変わったんだろう。さすがはトールだ。ジャイアントメタルアントを倒しただけはある。あいつが指揮を取っていなければ今頃あのグループは全滅していたかもしれない。だがそんなトールでも限界はある。僕が早く打開策を見つけないといくらトールでも耐え切れる保証はない。
僕は必死に過去に戦った球体の魔物をどのように倒したのかを思い出していた。あれは確か僕がまだ敵国へスパイとして潜伏していた頃のことだ。その使命上強くならなければならなかった僕はよくダンジョンへ潜り魔物をかっていた。そんな時遭遇したのが人ほどの大きさがある球体の魔物だった。重量は重いはずなのにそうは思えないほど身軽に地面や壁へとぶつかりバウンドするその魔物は、そこから反発力を得て徐々に加速しながら俺に向かって体当たりをしてきた。そのスピードは目で追えるものでは無く、感覚で位置をとらえる必要があった。しかもその体はバウンドする性質とは裏腹にとても頑丈で、適当な場所に攻撃を与えたとしても大したダメージには繋がらなかった。そうだ、僕はあの時敵の攻撃してくる方向からそいつの感覚器官の位置を割り出しそこに向かって剣を突きつけたんだ。
そこまで思い出した時、トールへ現状を伝えに行ったユナが伝言を託され戻ってきた。
「テュー聞いて! トールからの情報よ」
どうやらあいつの体は見た目頑丈で県の攻撃など通っていないように見えるが、いくつか柔らかい部分がありそこにならば大きなダメージを入れられるようだ。トールが探し当てた箇所は大きく二つ。指の先、そしてもう一つは――
「目よ! 瞼を閉じていた時、そこに攻撃を当てようとしたらそれまで気にもしなかった攻撃を避ける仕草を見せたらしいの」
「オーケー」
それを聞いて確信した。そして見つけた。やつを叩き斬る秘策。
「それは良かったわ。もう一つトールからの伝言よ」
なんだろう。ニヤリと笑うユナを見て、俺はトールがまだ何か有力な情報を得たのかと感心しながら次の言葉に集中した。
「どうせもう閃いてるだろうから言うけど、打開策を思いつくのが遅過ぎるんだよ。もっと早く閃けよこのポンコツの参謀さん。お前のせいで俺のHPはもー0だわ……らしいわ」
あいつ言ってくれるねぇ。大体HP0になったら死んじゃうだろ。ステータス知らない騎士見たいなこと言ってるんじゃないよ。
でもまぁ、あの低ステータスであそこまで戦えるトールは本当にすごいと思う。
「今の言葉は期待と敬意を示す愛の言葉として受け取っておくよ」
「ふふ。そうしてちょうだい。早くトールの事助けてあげてね」
「任せろ!」
俺はみんなへと新たな指示を出し始めるのだった。
俺たちは一点に固まらずに幅広く散らばることで攻撃を分散させていた。そのおかげで致命的な傷を負うことは無く、飛んでくる石や岩を躱すことができてはいるが――
「くそっ。テューのやつ何してるんだ。もーそろそろあいつらがきてもおかしくない頃合いなのに……」
俺たちの役目はあくまで先陣を切り注意を引くこと。メインとなる攻撃は後ろの三グループとサポートのテューたちだ。だが肝心のメイン部隊がいつになっても来てくれない。俺たちも今の所はなんとか持ちこたえているが、周りの生徒の様子を見てもこれ以上長続きするのは危険だ。このままでは俺のグループはみんなが来る前にスタミナ切れでやられてしまうかもしれない。
そんな事を考え入り口で待機をしているであろうテューの方へ目をやった時だった。どうやら効いていないように見えていた俺たちの攻撃はダメージとして蓄積されていたようで、RPGゲームでいうHPゲージが一本失われたことによって発生する攻撃パターンの変化が訪れたのだ。一本の腕でバランスをとり立ち上がった岩の魔物は自由となった三本の腕で俺たちへと広範囲の攻撃を仕掛けてきた。悲鳴とともに俺のグループの半数以上の生徒たちが地面に叩きつけられている。俺もまともに立っていることができず、片膝をついてその攻撃の揺れに対抗していた。
そんな時立ち込める土煙の中からここに居るはずのないよく知った顔の友人が姿を現した。
「トール!」
「ユナ? これは一体どういうことだ? どうしてみんなは攻撃を開始しない?」
「聞いて! この魔物の名はグランドガントレスって言うの」
俺の元へとたどり着いたユナは乱れた呼吸を整える間も無く膝に手をついた状態で話を続けた。
「私も小さい子の記憶で曖昧なところもあるんだけど、この魔物は絵本に出てくるほど強力な力を持っているの」
ようやく呼吸が整い始めたユナは話しながら体を起こしていく。
しかし絵本に出てくる魔物って強いのか? 俺は疑問を抱きながらもユナの話を聞いた。
「追い込まれると腕を体に収納して転がって攻撃してくるわ。そしてその攻撃は目の前の敵がやられるまで止まらない。絵本の中では大勢の騎士がその攻撃によって命を失っているわ」
「なんだって?」
おいおいまじかよ。絵本ってそんな残酷な内容描くものだっけか? いや、今はそれよりも――
「じゃあダメージを与えて追い込んでも逆にこっちがピンチになるってことか……」
「そういうことよ」
「だとしたら俺たちの包囲作戦じゃあまり意味がないかもしれないな」
「そうなの。だから今テューが突破口がないか考えている。だからもう少しだけ持ちこたえて!」
そういう事だったのか。通りであいつら全然来ないわけだ。
「伝えてくれてありがとう」
「どういたしまして。私もここに残ってトールと一緒に時間を稼ぐわ」
その言葉を聞き俺はひとつ試したいことを思い出した。それに、こんな絶望的な状況に女の子を巻き込めるわけがないではないか。
「いや、ユナはテューのところへ戻ってくれ」
「でも――」
「大丈夫。試したい魔法があるんだ。それとユナには伝言を頼みたい」
「伝言?」
おそらくテュー走っているであろう情報だ。だがもしかしたら何かの役にたつかもしれない。
「あぁ。あいつには一秒でも早く打開策を見つけてもらわなくちゃ困るからな」
俺はそう言ってユナへと微笑んだ。
■■■
先ほどよりも大きな爆音が部屋の奥から聞こえてくる。おそらくグランドガントレスのHPが一定数減ったことによって攻撃パターンが変わったんだろう。さすがはトールだ。ジャイアントメタルアントを倒しただけはある。あいつが指揮を取っていなければ今頃あのグループは全滅していたかもしれない。だがそんなトールでも限界はある。僕が早く打開策を見つけないといくらトールでも耐え切れる保証はない。
僕は必死に過去に戦った球体の魔物をどのように倒したのかを思い出していた。あれは確か僕がまだ敵国へスパイとして潜伏していた頃のことだ。その使命上強くならなければならなかった僕はよくダンジョンへ潜り魔物をかっていた。そんな時遭遇したのが人ほどの大きさがある球体の魔物だった。重量は重いはずなのにそうは思えないほど身軽に地面や壁へとぶつかりバウンドするその魔物は、そこから反発力を得て徐々に加速しながら俺に向かって体当たりをしてきた。そのスピードは目で追えるものでは無く、感覚で位置をとらえる必要があった。しかもその体はバウンドする性質とは裏腹にとても頑丈で、適当な場所に攻撃を与えたとしても大したダメージには繋がらなかった。そうだ、僕はあの時敵の攻撃してくる方向からそいつの感覚器官の位置を割り出しそこに向かって剣を突きつけたんだ。
そこまで思い出した時、トールへ現状を伝えに行ったユナが伝言を託され戻ってきた。
「テュー聞いて! トールからの情報よ」
どうやらあいつの体は見た目頑丈で県の攻撃など通っていないように見えるが、いくつか柔らかい部分がありそこにならば大きなダメージを入れられるようだ。トールが探し当てた箇所は大きく二つ。指の先、そしてもう一つは――
「目よ! 瞼を閉じていた時、そこに攻撃を当てようとしたらそれまで気にもしなかった攻撃を避ける仕草を見せたらしいの」
「オーケー」
それを聞いて確信した。そして見つけた。やつを叩き斬る秘策。
「それは良かったわ。もう一つトールからの伝言よ」
なんだろう。ニヤリと笑うユナを見て、俺はトールがまだ何か有力な情報を得たのかと感心しながら次の言葉に集中した。
「どうせもう閃いてるだろうから言うけど、打開策を思いつくのが遅過ぎるんだよ。もっと早く閃けよこのポンコツの参謀さん。お前のせいで俺のHPはもー0だわ……らしいわ」
あいつ言ってくれるねぇ。大体HP0になったら死んじゃうだろ。ステータス知らない騎士見たいなこと言ってるんじゃないよ。
でもまぁ、あの低ステータスであそこまで戦えるトールは本当にすごいと思う。
「今の言葉は期待と敬意を示す愛の言葉として受け取っておくよ」
「ふふ。そうしてちょうだい。早くトールの事助けてあげてね」
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