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第006話 今日の神価指数は底を打った形で微増傾向です。
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あわあわと女の子と幼女の頭を撫でながら慰めたところ、やっとの事で落ち着いた。
もうね、精神力枯渇中ですよ。
幼女なんて女の子が泣いているのに釣られて泣いているから、自分が泣いている理由とか分からないので、泣き止まない。
指が外れる手品とか繰り出して、女の子と二人這う這うの体で泣き止んでもらった。
現在、絶賛花丸笑顔です。
泣いたカラスがもう笑っている、ですよ。
「助けて頂いて、ありがとうございます」
「あぃがとーまーしゅ!!」
ぱーどん?
女の子から開口一番お礼を言われたのだけど、状況が掴めない。
とりあえず、分かる範囲で説明してもらったのだけど。
女の子が幼女と一緒に森へ採取に出かけました。
いつも通っている森なので安心していたのですが、異音がしたので隠れていたらドラゴンさん発見。
隠れていたら、ドラゴンさんに見つかってあわやの時。
颯爽と俺、登場。
で、森に火が付いたり凄い鳴き声が聞こえて大惨事になっているのをガタガタ二人で震えながら耐えていると、静まり返ったと。
てくてく出ていくと、広場に真っ赤な俺、発見。
声をかけたら、倒れちゃったので、慌てて村人総出で運んでくれたそうで。
あぁ、森林火災も村の人々のお陰で鎮火済みです。
村の近くの森で火災とか、まじあり得ない事態なので。
良かったです。
あの不定形に成り果てた生ゴミに関しても、埋めてくれたらしく。
そのままにしていると野生生物がはくはくと食べに来たり、悪い病気が流行りそうなので、そっちもぐっじょぶです。
結論から言いますと。
「すみません、運んでくれてありがとうございます」
逆お礼状態ですね。
という訳で、お礼vsお礼のお礼合戦を制した俺は、現状把握に努めた訳ですが。
村の長老曰く、開村六十年を経てドラゴンなんて高空を飛んでるのを数回見た程度らしく。
降りてきて襲ってくるなんて初めての事。
それを聞いた俺の心は、ドラゴンが日常にある世界かよという葛藤と、あんまり遭遇頻度は高くないのかという安心と、絶対に創造神という邪神が悪さをしたなという確信で三分割な訳です。
村に関しては、人口三百人強の規模だそうで。
王国に所属していて、その辺境の果てに位置しているようです。
主要な産物は木材と農作物となります。
ちなみに。
女の子の名前は、アイシャさん。
予想と同じく十六歳とのこと。
幼女はクローネちゃん。
四歳の女の子だそうです。
「にーちゃは、なぃするひと?」
幼女の純粋な瞳が、現在絶賛ニートの心を抉る。
いやぁ、人と会うならカヴァーストーリーの一つも考えないと駄目だろうと今になって思うのですが。
この世界に出現した途端、ドラゴンさんとガチバトルですよ?
そんな余裕ありません。
「お……お兄さんはね、旅人なんだよ?」
やや上擦った声で最後疑問形になりましたが、きちんと伝えられました。
「ゎーぃ!! たぅぃと、たぅぃとぉ!!」
そんな叫びと一緒に、扉から飛び出していく幼女。
ぅゎょぅι゛ょっょぃ。
残ったアイシャさんと話の続きと相成ります。
「では、記憶を失って彷徨っていたと?」
「這う這うの体で彷徨っていたのですが、お二人の姿を見て、あぁ助けないとと思いまして」
取り敢えず、なんらかの原因で記憶を失って彷徨っていたら、ドラゴンに襲われているのを見つけて飛び出した感じに出自を説明した訳で。
「記憶ははっきりしないのですが、何とかドラゴンを倒した……と思います」
ドラゴンさんを倒したのは失った記憶の中の未知なる力という形でまとめてみました。
その辺でアイシャさんも納得してくれたらしく、村人に伝えてくれるそうです。
どうもアイシャさん、一族で薬師という薬草を使ったお医者さんをしているそうで、その祖父曰く俺の病状は精神的な過労だそうなので一日ゆっくり休んで下さい、と残して部屋を出ていきました。
という訳で、一人になったのですが。
はい、ちょっと考えてみよう。
まず、森スタートとはいえ、人里の近くに転移してくれた。
これは創造神好感度上昇基調。
少なくとも、即死は求めていなかったと。
次にドラゴンさん急襲。
これに関しては、早々に起こる話じゃないっぽいので、関与が疑われると。
死ななかったからいいものの、創造神好感度急降下案件。
ドラゴンさんに関しては機転を利かせて倒せたので、『一坪の世界』は良いものだ。
その点は創造神好感度急上昇といっても良い。
そして、無事に生き残ったはいいものの、住処は借り物、明日の食事の行方すら分からない訳で。
早急な貨幣獲得手段も無いし、ニートスタートには閉口するので創造神好感度を下げる圧力が高い感じ。
結論として神価指数は大幅下落の後、底を打って微増な感じで邪神扱いは相変わらず。
今度創造神の神殿とかに行ったら、なまず髭を書き加えるのはマストだなと。
明日からの生活、どうしよう……。
そんな事を考えながら、空腹も感じず、ぱたりと意識を失うかのように眠りの帳を引いたのでした。
もうね、精神力枯渇中ですよ。
幼女なんて女の子が泣いているのに釣られて泣いているから、自分が泣いている理由とか分からないので、泣き止まない。
指が外れる手品とか繰り出して、女の子と二人這う這うの体で泣き止んでもらった。
現在、絶賛花丸笑顔です。
泣いたカラスがもう笑っている、ですよ。
「助けて頂いて、ありがとうございます」
「あぃがとーまーしゅ!!」
ぱーどん?
女の子から開口一番お礼を言われたのだけど、状況が掴めない。
とりあえず、分かる範囲で説明してもらったのだけど。
女の子が幼女と一緒に森へ採取に出かけました。
いつも通っている森なので安心していたのですが、異音がしたので隠れていたらドラゴンさん発見。
隠れていたら、ドラゴンさんに見つかってあわやの時。
颯爽と俺、登場。
で、森に火が付いたり凄い鳴き声が聞こえて大惨事になっているのをガタガタ二人で震えながら耐えていると、静まり返ったと。
てくてく出ていくと、広場に真っ赤な俺、発見。
声をかけたら、倒れちゃったので、慌てて村人総出で運んでくれたそうで。
あぁ、森林火災も村の人々のお陰で鎮火済みです。
村の近くの森で火災とか、まじあり得ない事態なので。
良かったです。
あの不定形に成り果てた生ゴミに関しても、埋めてくれたらしく。
そのままにしていると野生生物がはくはくと食べに来たり、悪い病気が流行りそうなので、そっちもぐっじょぶです。
結論から言いますと。
「すみません、運んでくれてありがとうございます」
逆お礼状態ですね。
という訳で、お礼vsお礼のお礼合戦を制した俺は、現状把握に努めた訳ですが。
村の長老曰く、開村六十年を経てドラゴンなんて高空を飛んでるのを数回見た程度らしく。
降りてきて襲ってくるなんて初めての事。
それを聞いた俺の心は、ドラゴンが日常にある世界かよという葛藤と、あんまり遭遇頻度は高くないのかという安心と、絶対に創造神という邪神が悪さをしたなという確信で三分割な訳です。
村に関しては、人口三百人強の規模だそうで。
王国に所属していて、その辺境の果てに位置しているようです。
主要な産物は木材と農作物となります。
ちなみに。
女の子の名前は、アイシャさん。
予想と同じく十六歳とのこと。
幼女はクローネちゃん。
四歳の女の子だそうです。
「にーちゃは、なぃするひと?」
幼女の純粋な瞳が、現在絶賛ニートの心を抉る。
いやぁ、人と会うならカヴァーストーリーの一つも考えないと駄目だろうと今になって思うのですが。
この世界に出現した途端、ドラゴンさんとガチバトルですよ?
そんな余裕ありません。
「お……お兄さんはね、旅人なんだよ?」
やや上擦った声で最後疑問形になりましたが、きちんと伝えられました。
「ゎーぃ!! たぅぃと、たぅぃとぉ!!」
そんな叫びと一緒に、扉から飛び出していく幼女。
ぅゎょぅι゛ょっょぃ。
残ったアイシャさんと話の続きと相成ります。
「では、記憶を失って彷徨っていたと?」
「這う這うの体で彷徨っていたのですが、お二人の姿を見て、あぁ助けないとと思いまして」
取り敢えず、なんらかの原因で記憶を失って彷徨っていたら、ドラゴンに襲われているのを見つけて飛び出した感じに出自を説明した訳で。
「記憶ははっきりしないのですが、何とかドラゴンを倒した……と思います」
ドラゴンさんを倒したのは失った記憶の中の未知なる力という形でまとめてみました。
その辺でアイシャさんも納得してくれたらしく、村人に伝えてくれるそうです。
どうもアイシャさん、一族で薬師という薬草を使ったお医者さんをしているそうで、その祖父曰く俺の病状は精神的な過労だそうなので一日ゆっくり休んで下さい、と残して部屋を出ていきました。
という訳で、一人になったのですが。
はい、ちょっと考えてみよう。
まず、森スタートとはいえ、人里の近くに転移してくれた。
これは創造神好感度上昇基調。
少なくとも、即死は求めていなかったと。
次にドラゴンさん急襲。
これに関しては、早々に起こる話じゃないっぽいので、関与が疑われると。
死ななかったからいいものの、創造神好感度急降下案件。
ドラゴンさんに関しては機転を利かせて倒せたので、『一坪の世界』は良いものだ。
その点は創造神好感度急上昇といっても良い。
そして、無事に生き残ったはいいものの、住処は借り物、明日の食事の行方すら分からない訳で。
早急な貨幣獲得手段も無いし、ニートスタートには閉口するので創造神好感度を下げる圧力が高い感じ。
結論として神価指数は大幅下落の後、底を打って微増な感じで邪神扱いは相変わらず。
今度創造神の神殿とかに行ったら、なまず髭を書き加えるのはマストだなと。
明日からの生活、どうしよう……。
そんな事を考えながら、空腹も感じず、ぱたりと意識を失うかのように眠りの帳を引いたのでした。
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