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第4章:三月のディスコード(8)

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 ※ ※ ※

 翌日、約三ヶ月ぶりに卓球部の練習に参加した。

「おー、秀翔! 久しぶり!」
 明るく僕を受け入れてくれる、同級生や先輩方。

「今までのことはいいから、これからしっかりやろうな」
 片桐先生も、僕を悪く言うことはなかった。

 久しぶりに顔を合わせた卓球部の人たちは、とてもやさしかった。
 そのやさしさが、辛かった。
 だって——
「いてっ!」
 僕が打ち返したボールが、右隣でラリーをしている同期の額にぶつかる。
「ご、ごめん」
 ——僕はどう頑張ったって、卓球なんて全然できないんだから。

 結局、幽霊部員になる以前よりもますますラリーが続かず(そりゃそうだ、ずっとサボってたんだから)、それどころか一時間の練習に耐えることもできなくて、後半の三十分は見学にさせてもらった。

「最初からみんなに追いつけなくていいから。少しずつペースを取り戻して頑張っていこうな」
 練習が終わったとき、部長さんが朗らかに声をかけてくれた。
「ありがとうございます」
 けれど、僕の心はすでに卓球場から離れていた。

 行かなきゃ。
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