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第2章 来栖と白木さん
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「ちょっといい? 教授、お久しぶりです!」
目の前の女性のポケットから別な女性の声がした。 ポケットから取り出された真白いカバーを付けたピンク色のスマホが姿を見せて端末も淡く点滅する。
「うん、白木君も元気そうだね何よりだよ…」
胸ポケットに入ってる僕の音楽プレーヤからも声が出てランプも点滅した。
「しかしブログからAIと検体を探し出すなんて戦法、よく思いついたもんだねー。 これも女性ならではの感覚なのかな?」
「いえ、たまたまとしか言えないですね。 ブログがいかにも高山君らしい内容と名前だったのでもしかして思ってアプローチしました」
「そっかー、確かに判りやすいもんね彼! はっはっはっ」
緊張状態の二人を置いてこの二台の通信端末は雑談なんぞ始まり出したのを控えめに遮るかの様に、
「あの…白木さん今はちょっと、ごめんなさい」の一言で閉められてしまった。
そして、彼女来栖さんは開いた口をギュッと『へ』の字に戻して再びこちらを警戒するかの様に見つめ直した。
「あの…『教授さん』とそちらのAIとお付きの人と出会えればいいのですよね? なら今日はもうそれで良いでしょうか?」
『拒絶!』 明らかにその姿勢がうかがわれた。当初から僕たちをを警戒するかの様にキツめの表情がまるで『半ば強引に連れられた、終ったなら帰りたい』というオーラを醸し出しているのは目に見えて判っていたからである。 で、以降のやり取りついてだが、コミュ障の僕らしく今まで似たような場面を経験してきた異性とのやり取りを思い出しつつ、
『ああ、そうだよね! いきなりの事だったから疲れちゃったよね、ゴメン』とか、
『こんな堅苦しい挨拶とかアレだから、どっか近くのカラオケでも行かない?』等と場を和ますキャラがアニメやゲーム中では居てさ、今回この場でその役目はこんな異性とまともに会話すらできない自分ではなくて、多分推定年齢は僕よりもはるかに上である先生ならば上記のチャラい避けかたでは無いだろうが上手く自分の考えに誘導できるのではないかと思い、僕はただ沈黙し続けてた。 その先生の反応は、
「・・・」 ただの沈黙だった、あんたもかよ!
目の前の女性のポケットから別な女性の声がした。 ポケットから取り出された真白いカバーを付けたピンク色のスマホが姿を見せて端末も淡く点滅する。
「うん、白木君も元気そうだね何よりだよ…」
胸ポケットに入ってる僕の音楽プレーヤからも声が出てランプも点滅した。
「しかしブログからAIと検体を探し出すなんて戦法、よく思いついたもんだねー。 これも女性ならではの感覚なのかな?」
「いえ、たまたまとしか言えないですね。 ブログがいかにも高山君らしい内容と名前だったのでもしかして思ってアプローチしました」
「そっかー、確かに判りやすいもんね彼! はっはっはっ」
緊張状態の二人を置いてこの二台の通信端末は雑談なんぞ始まり出したのを控えめに遮るかの様に、
「あの…白木さん今はちょっと、ごめんなさい」の一言で閉められてしまった。
そして、彼女来栖さんは開いた口をギュッと『へ』の字に戻して再びこちらを警戒するかの様に見つめ直した。
「あの…『教授さん』とそちらのAIとお付きの人と出会えればいいのですよね? なら今日はもうそれで良いでしょうか?」
『拒絶!』 明らかにその姿勢がうかがわれた。当初から僕たちをを警戒するかの様にキツめの表情がまるで『半ば強引に連れられた、終ったなら帰りたい』というオーラを醸し出しているのは目に見えて判っていたからである。 で、以降のやり取りついてだが、コミュ障の僕らしく今まで似たような場面を経験してきた異性とのやり取りを思い出しつつ、
『ああ、そうだよね! いきなりの事だったから疲れちゃったよね、ゴメン』とか、
『こんな堅苦しい挨拶とかアレだから、どっか近くのカラオケでも行かない?』等と場を和ますキャラがアニメやゲーム中では居てさ、今回この場でその役目はこんな異性とまともに会話すらできない自分ではなくて、多分推定年齢は僕よりもはるかに上である先生ならば上記のチャラい避けかたでは無いだろうが上手く自分の考えに誘導できるのではないかと思い、僕はただ沈黙し続けてた。 その先生の反応は、
「・・・」 ただの沈黙だった、あんたもかよ!
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