58 / 101
誘拐
しおりを挟む
「うっ…」
目が覚めた途端、殴られた腹部に痛みを感じて声を漏らす。
「起きたか?」
そういう男の問いかけに、別の男が私を覗き込んで「まだっす」と返事をする。
目を覚めたとしたら、何をされるか言われるかわからない。
だから寝たふりをしている間に色々考えないと…
起きた瞬間から完全に冴えた頭でそう考え、横向きに寝ている下側の目をうっすらと開けて状況を把握する。
ここは車の中。
男は運転席、助手席に1人ずつ。
2列目に二人。
3列目で私を膝枕している人。で5人。
助手席の人は他の人と電話をしているようだった。
「はい…はい。こいつを明日の昼過ぎまでですね。了解です」
その言葉はまるで依頼を受けてやっているような感じだった。
「昼過ぎまででいいのか。つまんねーな」
「なんでもこの女の子がデートするのを阻止したいだけらしいです」
運転手の「つまんねーの」にぞくりとした後、すぐに返事をした助手席の男の言葉にびっくりした。
…私と宮川くんがデートすることを知っていて、それを阻止するために誘拐を依頼させた…?
まだ確信はないからただの推測だけれど、そんな気がしてならなくなった。
目が覚めた途端、殴られた腹部に痛みを感じて声を漏らす。
「起きたか?」
そういう男の問いかけに、別の男が私を覗き込んで「まだっす」と返事をする。
目を覚めたとしたら、何をされるか言われるかわからない。
だから寝たふりをしている間に色々考えないと…
起きた瞬間から完全に冴えた頭でそう考え、横向きに寝ている下側の目をうっすらと開けて状況を把握する。
ここは車の中。
男は運転席、助手席に1人ずつ。
2列目に二人。
3列目で私を膝枕している人。で5人。
助手席の人は他の人と電話をしているようだった。
「はい…はい。こいつを明日の昼過ぎまでですね。了解です」
その言葉はまるで依頼を受けてやっているような感じだった。
「昼過ぎまででいいのか。つまんねーな」
「なんでもこの女の子がデートするのを阻止したいだけらしいです」
運転手の「つまんねーの」にぞくりとした後、すぐに返事をした助手席の男の言葉にびっくりした。
…私と宮川くんがデートすることを知っていて、それを阻止するために誘拐を依頼させた…?
まだ確信はないからただの推測だけれど、そんな気がしてならなくなった。
0
お気に入りに追加
631
あなたにおすすめの小説
隣の人妻としているいけないこと
ヘロディア
恋愛
主人公は、隣人である人妻と浮気している。単なる隣人に過ぎなかったのが、いつからか惹かれ、見事に関係を築いてしまったのだ。
そして、人妻と付き合うスリル、その妖艶な容姿を自分のものにした優越感を得て、彼が自惚れるには十分だった。
しかし、そんな日々もいつかは終わる。ある日、ホテルで彼女と二人きりで行為を進める中、主人公は彼女の着物にGPSを発見する。
彼女の夫がしかけたものと思われ…
どうして隣の家で僕の妻が喘いでいるんですか?
ヘロディア
恋愛
壁が薄いマンションに住んでいる主人公と妻。彼らは新婚で、ヤりたいこともできない状態にあった。
しかし、隣の家から喘ぎ声が聞こえてきて、自分たちが我慢せずともよいのではと思い始め、実行に移そうとする。
しかし、何故か隣の家からは妻の喘ぎ声が聞こえてきて…
あまやかしても、いいですか?
藤川巴/智江千佳子
恋愛
結婚相手は会社の王子様。
「俺ね、ダメなんだ」
「あーもう、キスしたい」
「それこそだめです」
甘々(しすぎる)男子×冷静(に見えるだけ)女子の
契約結婚生活とはこれいかに。
ずぶ濡れで帰ったら彼氏が浮気してました
宵闇 月
恋愛
突然の雨にずぶ濡れになって帰ったら彼氏が知らない女の子とお風呂に入ってました。
ーーそれではお幸せに。
以前書いていたお話です。
投稿するか悩んでそのままにしていたお話ですが、折角書いたのでやはり投稿しようかと…
十話完結で既に書き終えてます。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる