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第18話 『勝家からの報告書 前編』
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建国戦記 第18話 『勝家からの報告書 前編』
1540年8月7日
観戦武官として扶桑連邦へと渡っていた勝家は連邦軍が定期的に出している連絡船を使って尾張へと帰国を果たしていた。もう片方の観戦武官の秀隆は勝家の命令によって引き続き扶桑連邦への滞在となっている。帰国の目的は収集した情報を信秀に伝えるためだ。勝家は扶桑連邦で獲られた知識を可能な限り紙に書いて残しており、それを紐で綴じて報告書の束を作成していた。織田家にとって最高機密に属する情報となるだけに、提出先は信秀である。報告書の紙は扶桑連邦のものであり、書き記した際に使ったのは筆ではなくペンである。勝家もすっかり扶桑連邦の便利な道具に慣れ親しんでいたと言えるだろう。
織田弾正忠家にもたらした知識は、大まかに纏めると以下のようになる。カレーを始めとした進んだ食文化、活版印刷による書物の量産、太陽暦に関する時間に関する概念、自動車というなの便利な道具、進んだ軍隊、地図と測量に関する知識、宗教対策、議会制、そして鉄道だ。直ちに那古野城に居る信秀に伝えられ…実現に必要な超えなければならないハードルの高さに頭を抱える羽目になる。
那古野城で報告書に目を通した信秀は報告書と一緒に扶桑連邦からの土産に目を向けながら重い口を開く。
「既存の体制では導入するのは難しいだろうな」
信秀に次いで那古野城で扶桑連邦に詳しい政秀も、
この場に同席しており心のそこから同意した。
信秀が目を向ける箱には零式火縄銃、方位磁針、軍事三角形分度器、軍事直角定規などが収められていた。零式火縄銃は自分たちで小銃生産の可能性が示された装備であったが、それよりも信秀が重要視したのは地図に関連するものである。地図精度の高さ、それがもたらす軍事的・経済的な優位は素晴らしいものになるのは理解できた。それと同時に使いこなすには相応の苦労と準備が必要なのも判ってしまう。使い方の理屈は大まかに判ったが、現実的な速度で間違いなく使いこなすには優れた知識だけでなく、長い時間の訓練が必要なのが問題だったのだ。
勝家たちが悩んだように、複雑な要素が絡む後方支援系の技能の習得には苦労が伴うが、それに対して戦場で敵を討ち取る武勲と比べて地味に見える。華々しい戦果を求める武士とはかけ離れた職務だった。
そして、武士の二男や三男など将来は長男の郎党になるしかない、将来がほぼ閉ざされている政治的な問題が小さい人員を使おうにも、主君である織田信友との尾張国の覇権を巡る駆け引きが大きくなってきた情勢もあって、利点はあるが政治的に問題を含む事業を大々的に始めれば、結果として保守層に属する日和見的な勢力が、対立勢力に回りかねないだろう。この状態で敵を増やすのは信秀にとっては出来る限り避けたい。
事実、織田弾正忠家が主家を上回る繁栄を進んでいく姿は信友としても苦々しいものを感じており、流言を含めた対応策を講じ始めている。その一つが吉法師の悪評を広めることだ。
そのような情勢もあったので、信秀が陣頭指揮を執って、武士の二男や三男などを集めて工兵を編成しようものならば、信友側は「信秀が二男や三男を手懐けて、家を乗っ取ろうとしている」との流言を流すだけでも、観念主義に陥っている家中の人たちには流言を真実として受け止める危険があったのだ。
「如何なさいますか?」
「導入には色々と問題もあるが、
その利点は計り知れないだろう。
だが、これまでの武士とは違ったありかただけに方法を考えなければならぬ」
――となると、優先するべきは測量なども行える工兵の編成か。
整備兵は工兵の育成の後でも遅くは無いな。
ならば、まずは治水工事や地図作成にも使える工兵の育成に絞るべきだな――
信秀が小銃の国産化を直ぐに進めようとはしなかったのは、火縄式小銃の製造には早くても数年単位の試行錯誤が必要だろうという予想があったからだ。火縄式の小銃の国産化に於いて重要だったのが火薬である。扶桑連邦からの贈られて来た書物には、火縄式小銃の設計図だけでなく硝石製造を記したものもあったが、それは工業的に製造するものではなく、この時代でも可能な硝石丘法であるために成果が出るまで5年余りの時間を要するものだ。
火縄銃生産に必要な費用と時間、そして防諜を考えると、まずは環境の整備、防諜態勢が整った場所の準備から始めるつもりだった。
だからこその工兵の優先である。
信秀は難題であろう工兵隊の育成と編成を政治的な問題を最少にして行う名案を思いつく。 彼の表情は悪ガキが悪戯を思いついたような表情を浮かべていた。
「そういえば吉法師だが時折、
城を抜け出して家来の子どもと相撲をとったり、
合戦まがいの事を行っているな」
吉法師の傅役である政秀は申し訳なさそうに返事する。信秀は吉法師の普段からそのような奔放な振る舞いを特に問題として見ていなかった。むしろ、乱世を切り開いていくだろう活力になると思っている節すらある。乱世の荒波を乗り越える気概とも言えるだろうか。
「ならば吉法師に方向性を示して、
やらせてみよう」
政秀は信秀の提案に驚くものの、かなりの名案にも思えた。事実、信秀が思いついたそれは、直接経験できないものを語ることは無意味であるとする人々に対する最高の防諜策になるのだ。何より吉法師は惣領の子供として相応しくないうつけとしての評判が少なからず広まっており、彼が有効な新しい部隊の編成や開発を進めても、周囲にとっては実戦で目にするまで奇抜で無意味な行動に見えるだろう。事実、敵対陣営が苦労して吉法師が行った物事の情報を入手しても、斬新過ぎて子供の妄想として片付けるケースが多発していく。
史実と違って吉法師はこの時期に小規模だが、
纏まったお金を使えるようになる。
無論、工兵の育成と編成といっても大規模なものでは無いし、資金に関しても使う方向性は定まっているが、吉法師が一部機関の最高責任者として動けるのは大きな違いだった。吉法師には政秀に加えて、勝家が補助として入る事になるのだ。成功すれば吉法師の実績になるし、失敗しても将来に向けた勉強の一つと思えば信秀にとって損は無い。
「次の問題は活版印刷を実現するための簡略化した文字の普及か…」
この時代では一筆で書かれており文体も崩して書く為、慣れない人にとっては読み間違えたり、読めなかったりする文体だった。活版印刷の普及に備えた前準備を抜きにしても、草書体から楷書体への移行が書簡の読み間違いを減らし、如いては組織の効率化に繋がって国力増強の道筋になるだろうと思うようになってきた。もちろん、これも一朝一夕に行えるような事ではないだろう。また、信秀も扶桑連邦との交流を経て、楷書体という能率的で読みやすい字体を早い時期に知ることが出来たのが、理解の速さに繋がっている。
「いきなり普及させるのではなく、
まずは工兵に向けた指南書のようなものから始めてはどうでしょうか?」
政秀の言葉に信秀は同意した。
どのみち活版印刷も原理が判っていても直ぐには始められないものだ。活字の技術を研究させるにしても、職人の手配、装置の設計から始める必要があるし、塗料と紙の手配も必要だった。信秀としては扶桑連邦との交流を経て、一定した品質を保つ書物の数々を見せられてきた事から、この時代で行われていた写本では物足りないと思うようになっていたのだ。
何より、写本では量産が出来ないし、価格も下げられない。
そういった背景もあって活版印刷機の導入は何よりも優先すべきものだと考えていたのだ。 活版印刷機の導入は、書物や書類の大増産を可能にする。それは知識や情報の共有化の促進及び、文官と武官といった区別の明確化にも繋がるだろう。故に多少高くても最初期の活版印刷機は扶桑連邦から購入する決意を固めてすらいる。
――まずは勝幡城の近くに活版印刷を行う施設を建てるように進めるか。
新しいもの好きの吉法師にも、
技術の塊に触れるのは良い刺激になるだろう――
活版印刷の件が大まかな方向性が纏まると、次は報告書の中でやたら強調されていたカレーへと移る。
「で、報告にあった天竺の煮込み料理、カレーとやらだが…
報告の密度が他よりも濃いな」
「相当な入れ込みを感じさせます」
これまで信秀にとっての食事は空腹を満たす手段であったが、扶桑連邦領事館などで洗練された食事を食べたことで、食事に対する認識を大きく改めるようになっていた。美食は日々を生きる活力向上にも繋がるし、何より美味しい食事を食べているときは非常に強い幸福感や満足感に満たされるのだ。他者よりも美味しいものを食べてきたと自負してきた自分ですら、こう思うのだから、扶桑式料理を食べたことが無い人々にとっては、これまでにない褒美になるだろう。信秀としては土地は限られていたので、褒美として与えるものにお金など違うもので代用できる案が増える事になるので、扶桑連邦との交流を得てからは料理への研究投資はそれなりに力を入れていたのだ。もっとも、そこには自分が食べたいと言う欲望もあったが。
――材料も送られてきているので、
明日にでも作らせて試しに食べてみるか――
何気ない信秀の思いだったが、試食を経てカレーの魔力に気が付くことになる。必然的に信秀は扶桑連邦からのカレー粉の定期的な輸入を決断し、また自領での生産が行えないかと真剣に考えるようになるのだ。ともあれ、カレー導入に向けた動きは織田軍の食事事情を少しづつ改善していくことになる。
-------------------------------------------------------------------------
18話目になります。
誤字の指摘や意見、ご感想を心よりお待ちしております。
1540年8月7日
観戦武官として扶桑連邦へと渡っていた勝家は連邦軍が定期的に出している連絡船を使って尾張へと帰国を果たしていた。もう片方の観戦武官の秀隆は勝家の命令によって引き続き扶桑連邦への滞在となっている。帰国の目的は収集した情報を信秀に伝えるためだ。勝家は扶桑連邦で獲られた知識を可能な限り紙に書いて残しており、それを紐で綴じて報告書の束を作成していた。織田家にとって最高機密に属する情報となるだけに、提出先は信秀である。報告書の紙は扶桑連邦のものであり、書き記した際に使ったのは筆ではなくペンである。勝家もすっかり扶桑連邦の便利な道具に慣れ親しんでいたと言えるだろう。
織田弾正忠家にもたらした知識は、大まかに纏めると以下のようになる。カレーを始めとした進んだ食文化、活版印刷による書物の量産、太陽暦に関する時間に関する概念、自動車というなの便利な道具、進んだ軍隊、地図と測量に関する知識、宗教対策、議会制、そして鉄道だ。直ちに那古野城に居る信秀に伝えられ…実現に必要な超えなければならないハードルの高さに頭を抱える羽目になる。
那古野城で報告書に目を通した信秀は報告書と一緒に扶桑連邦からの土産に目を向けながら重い口を開く。
「既存の体制では導入するのは難しいだろうな」
信秀に次いで那古野城で扶桑連邦に詳しい政秀も、
この場に同席しており心のそこから同意した。
信秀が目を向ける箱には零式火縄銃、方位磁針、軍事三角形分度器、軍事直角定規などが収められていた。零式火縄銃は自分たちで小銃生産の可能性が示された装備であったが、それよりも信秀が重要視したのは地図に関連するものである。地図精度の高さ、それがもたらす軍事的・経済的な優位は素晴らしいものになるのは理解できた。それと同時に使いこなすには相応の苦労と準備が必要なのも判ってしまう。使い方の理屈は大まかに判ったが、現実的な速度で間違いなく使いこなすには優れた知識だけでなく、長い時間の訓練が必要なのが問題だったのだ。
勝家たちが悩んだように、複雑な要素が絡む後方支援系の技能の習得には苦労が伴うが、それに対して戦場で敵を討ち取る武勲と比べて地味に見える。華々しい戦果を求める武士とはかけ離れた職務だった。
そして、武士の二男や三男など将来は長男の郎党になるしかない、将来がほぼ閉ざされている政治的な問題が小さい人員を使おうにも、主君である織田信友との尾張国の覇権を巡る駆け引きが大きくなってきた情勢もあって、利点はあるが政治的に問題を含む事業を大々的に始めれば、結果として保守層に属する日和見的な勢力が、対立勢力に回りかねないだろう。この状態で敵を増やすのは信秀にとっては出来る限り避けたい。
事実、織田弾正忠家が主家を上回る繁栄を進んでいく姿は信友としても苦々しいものを感じており、流言を含めた対応策を講じ始めている。その一つが吉法師の悪評を広めることだ。
そのような情勢もあったので、信秀が陣頭指揮を執って、武士の二男や三男などを集めて工兵を編成しようものならば、信友側は「信秀が二男や三男を手懐けて、家を乗っ取ろうとしている」との流言を流すだけでも、観念主義に陥っている家中の人たちには流言を真実として受け止める危険があったのだ。
「如何なさいますか?」
「導入には色々と問題もあるが、
その利点は計り知れないだろう。
だが、これまでの武士とは違ったありかただけに方法を考えなければならぬ」
――となると、優先するべきは測量なども行える工兵の編成か。
整備兵は工兵の育成の後でも遅くは無いな。
ならば、まずは治水工事や地図作成にも使える工兵の育成に絞るべきだな――
信秀が小銃の国産化を直ぐに進めようとはしなかったのは、火縄式小銃の製造には早くても数年単位の試行錯誤が必要だろうという予想があったからだ。火縄式の小銃の国産化に於いて重要だったのが火薬である。扶桑連邦からの贈られて来た書物には、火縄式小銃の設計図だけでなく硝石製造を記したものもあったが、それは工業的に製造するものではなく、この時代でも可能な硝石丘法であるために成果が出るまで5年余りの時間を要するものだ。
火縄銃生産に必要な費用と時間、そして防諜を考えると、まずは環境の整備、防諜態勢が整った場所の準備から始めるつもりだった。
だからこその工兵の優先である。
信秀は難題であろう工兵隊の育成と編成を政治的な問題を最少にして行う名案を思いつく。 彼の表情は悪ガキが悪戯を思いついたような表情を浮かべていた。
「そういえば吉法師だが時折、
城を抜け出して家来の子どもと相撲をとったり、
合戦まがいの事を行っているな」
吉法師の傅役である政秀は申し訳なさそうに返事する。信秀は吉法師の普段からそのような奔放な振る舞いを特に問題として見ていなかった。むしろ、乱世を切り開いていくだろう活力になると思っている節すらある。乱世の荒波を乗り越える気概とも言えるだろうか。
「ならば吉法師に方向性を示して、
やらせてみよう」
政秀は信秀の提案に驚くものの、かなりの名案にも思えた。事実、信秀が思いついたそれは、直接経験できないものを語ることは無意味であるとする人々に対する最高の防諜策になるのだ。何より吉法師は惣領の子供として相応しくないうつけとしての評判が少なからず広まっており、彼が有効な新しい部隊の編成や開発を進めても、周囲にとっては実戦で目にするまで奇抜で無意味な行動に見えるだろう。事実、敵対陣営が苦労して吉法師が行った物事の情報を入手しても、斬新過ぎて子供の妄想として片付けるケースが多発していく。
史実と違って吉法師はこの時期に小規模だが、
纏まったお金を使えるようになる。
無論、工兵の育成と編成といっても大規模なものでは無いし、資金に関しても使う方向性は定まっているが、吉法師が一部機関の最高責任者として動けるのは大きな違いだった。吉法師には政秀に加えて、勝家が補助として入る事になるのだ。成功すれば吉法師の実績になるし、失敗しても将来に向けた勉強の一つと思えば信秀にとって損は無い。
「次の問題は活版印刷を実現するための簡略化した文字の普及か…」
この時代では一筆で書かれており文体も崩して書く為、慣れない人にとっては読み間違えたり、読めなかったりする文体だった。活版印刷の普及に備えた前準備を抜きにしても、草書体から楷書体への移行が書簡の読み間違いを減らし、如いては組織の効率化に繋がって国力増強の道筋になるだろうと思うようになってきた。もちろん、これも一朝一夕に行えるような事ではないだろう。また、信秀も扶桑連邦との交流を経て、楷書体という能率的で読みやすい字体を早い時期に知ることが出来たのが、理解の速さに繋がっている。
「いきなり普及させるのではなく、
まずは工兵に向けた指南書のようなものから始めてはどうでしょうか?」
政秀の言葉に信秀は同意した。
どのみち活版印刷も原理が判っていても直ぐには始められないものだ。活字の技術を研究させるにしても、職人の手配、装置の設計から始める必要があるし、塗料と紙の手配も必要だった。信秀としては扶桑連邦との交流を経て、一定した品質を保つ書物の数々を見せられてきた事から、この時代で行われていた写本では物足りないと思うようになっていたのだ。
何より、写本では量産が出来ないし、価格も下げられない。
そういった背景もあって活版印刷機の導入は何よりも優先すべきものだと考えていたのだ。 活版印刷機の導入は、書物や書類の大増産を可能にする。それは知識や情報の共有化の促進及び、文官と武官といった区別の明確化にも繋がるだろう。故に多少高くても最初期の活版印刷機は扶桑連邦から購入する決意を固めてすらいる。
――まずは勝幡城の近くに活版印刷を行う施設を建てるように進めるか。
新しいもの好きの吉法師にも、
技術の塊に触れるのは良い刺激になるだろう――
活版印刷の件が大まかな方向性が纏まると、次は報告書の中でやたら強調されていたカレーへと移る。
「で、報告にあった天竺の煮込み料理、カレーとやらだが…
報告の密度が他よりも濃いな」
「相当な入れ込みを感じさせます」
これまで信秀にとっての食事は空腹を満たす手段であったが、扶桑連邦領事館などで洗練された食事を食べたことで、食事に対する認識を大きく改めるようになっていた。美食は日々を生きる活力向上にも繋がるし、何より美味しい食事を食べているときは非常に強い幸福感や満足感に満たされるのだ。他者よりも美味しいものを食べてきたと自負してきた自分ですら、こう思うのだから、扶桑式料理を食べたことが無い人々にとっては、これまでにない褒美になるだろう。信秀としては土地は限られていたので、褒美として与えるものにお金など違うもので代用できる案が増える事になるので、扶桑連邦との交流を得てからは料理への研究投資はそれなりに力を入れていたのだ。もっとも、そこには自分が食べたいと言う欲望もあったが。
――材料も送られてきているので、
明日にでも作らせて試しに食べてみるか――
何気ない信秀の思いだったが、試食を経てカレーの魔力に気が付くことになる。必然的に信秀は扶桑連邦からのカレー粉の定期的な輸入を決断し、また自領での生産が行えないかと真剣に考えるようになるのだ。ともあれ、カレー導入に向けた動きは織田軍の食事事情を少しづつ改善していくことになる。
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