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第三章 続 魔女と天使の腎臓

人は死んだら星になる。私は死んだら天使になって、星を掴みに行く

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「やるぅー」

 予想外の展開だ。まさか本当に押すとは思わなかった。スイッチを押さず、目の前で奥さんとお子さんを殺されて、絶望に顔を染める彼の事を心の底から笑ってあげるつもりだった。そしてひとしきり笑い切った所で、彼も奥さんとお子さんのいる天国まで連れて行ってあげようと思っていたのに。

「なんだ。おじさん凄いね? 偉いじゃん」

 私は奥さんを解放し、体に空いた二つの風穴からあらゆる体液を溢す彼の側まで歩み寄った。即死でないのはわかる。額に刻まれた銃痕の角度からして脳幹は無事だからだ。

 脳幹。間脳、中脳、橋、延髄によって構成される脳内集合器官であり、脳において最も生命維持に貢献するパーツでもある。人は大脳や小脳を損傷しても即座に死ぬわけではなく、迅速な治療を施せば後遺症を残さずに社会復帰を果たす事も可能だ。しかし、脳幹の損傷においては即座に死ぬ。特に延髄は消化器及び呼吸器の運動に深く関わる部位である為、ここを損傷しては呼吸が出来ずに呆気なく死んでしまうのだ。

 脳幹が無傷のまま意識が戻らない人間の事を植物人間と呼ぶ。植物人間は意識こそないものの、しかし延髄が無事である事から自発的な呼吸が可能である為、いずれ意識を取り戻す可能性が多いに見込まれる。しかし脳幹が死んだ人間の場合、その人間は一生自発的な呼吸をする事が出来ない。機械によって無理矢理心臓と肺を動かされるだけの物になってしまう。そのような状態に陥った人間の事を脳死と呼び、100%回復が見込まれない事から、臓器移植のドナーとして利用する事が許されるのである。脳幹と言うのはそれだけ生命維持に欠かさない重要な器官であり、事実人間の死因の九割はこの脳幹の損傷によるものと言っても過言ではない。

 人は何故飢えれば死ぬのか? 脳幹に栄養が行かない為だ。人は何故窒息すれば死ぬのか? 脳幹に酸素が行かない為だ。人は何故血を流し過ぎると死ぬのか? それもやはり脳幹に血液が供給されない為なのだ。

 私は今、感心している。一度女を捨てたクズ男が、私の予想に反して家族を守ったからだ。脳幹も無事なようだし、特別に彼の心に敬意を示して治してあげようと思った。

「その勇気に乾杯。特別に治してあげる」

 が、しかし。

「……あ、そうだ」

 ザンドを取り出して思い出す。私に作れるロボットは、内科的な治療に特化したロボットであった事を。外科手術を行うのはいつの時代も人間だ。合流の契約を結ぶ前の私なら純粋な回復魔法で彼を助けられたのかも知れないけれど……。

 さて、困ったな。腹部に空いた風穴の角度を見た感じ、胃や肝臓なんかは無事だろうけれど、空腸や結腸からはかなりの出血が起きていると思って間違いはない。それらの穿孔部位を修復するなら、空腸を部分切除した後に吻合する必要があるけれど、道具はどうしよう。単純な刃物なら生み出せるけど、果たして手術用の縫合糸は作れるだろうか。

 手術に用いる縫合糸は、内臓用と皮膚用とでは成分が大きく異なる。皮膚の縫合は簡単だ。傷を縫合した後、数日して傷口が塞がれば、後は抜糸をするだけだから。けれど内臓を縫合した場合、数日してから抜糸の為だけにもう一度お腹を開くわけにもいかないので、時間経過と共に体に吸収される有機物を素材にした縫合糸が使われるのである。昔は羊の腸を使って糸を作っていたそうだけど……。うーん、羊の腸か。流石に無理だ。

 大体腸に銃弾が届いていると言うことは、彼のお腹の中は大量のうんちで汚染されているわけだ。そうなって来ると腹腔内を洗浄する為に大量の生理食塩水だって必要になって来るから……。

「ごめんねおじさん」

 結論。

「私、今日からそう言う魔法は使えなくなったんだ」

 私は彼を治せない。私は下手な期待を持たせてしまった彼に謝罪し、また父親を失った事でシングルマザーの宿命を背負わせてしまった彼の奥さんにも謝罪しようと、振り向いたのだけれど。

「奥さんもごめんなさい。悪いけど、お腹の赤ちゃんは頑張って一人で育てて……」

 振り向いた時、奥さんは背中を向けて逃げていた。身を挺して自分とお腹の子を守った旦那さんを置き去りにしていた。

「……」

 彼女の選択はきっと正しい。ここで彼女が私に立ち向かえば、自分の命を犠牲にした彼の頑張りが全て水の泡になってしまう。災害なんかもそうだ。東日本大震災の時も、自分の避難より家族の救助を優先した人達が、家族諸共津波に流されたていったのだと聞く。そうやって全員が死ぬくらいなら、逃げられる人だけでも逃げた方がいい。家族愛に飲まれて全滅するくらいなら、自分可愛さに負けて自分だけでも助かった方が絶対にいい。……だって。

「いや、お前が逃げるんかーい」

 そうやって逃げた奴を殺すのって、楽しい。私は背中から真っ赤な鮮血を撒き散らす彼女を見ながら、その場で盛大に笑い転げた。しかしその笑顔も長くは続かない。私に襲いかかる敵が倒れた事で、私の魔法はエンドルフィンの分泌を抑制させたのだ。穴の空いた水槽のように、私の中から高揚感がボロボロと抜け落ちて行く。

「……うん。いい。凄くいいよこの体。死ぬまでの暇つぶしに最適。ありがとう、ザンド」

 落ち着きを取り戻した辺りで、私は一旦この身を包む魔法を解除した。そして目の前に広がる大海原に目を向ける。ここはどこの海だろう。詳しい地名はわからないけれど、しかし海に来たのも久しぶりだ。私は夜の外気によって適度に冷やされた砂浜に足を沈め、大海原目掛けて歩いてみた。車椅子はないけれど、今はまだ息を切らさない程度の運動なら大丈夫なはずだ。

「……ふぅ。……でも、魔法を解いた瞬間……。一気に苦しくなるね。……ねぇ? ザンド」

 砂浜を歩く度に、足に大量の砂が纏わりつく。けれどすぐに波が押し寄せ、私の足から砂を洗い流してくれる。とても冷たい、……なんて思わない。私の足は波の冷たさも、熱帯夜に温められたはずの生暖かい砂浜の温度も、何も感じてはくれない。糖尿病性神経障害の影響が、じわじわと私の足を蝕んでいるのがわかる。久しぶりに海の感触を味わってみたかったけれど、もう二度と私の足は海の冷たさを感じてはくれないらしい。私の体は、日に日に着実に死に向かっている。その事実に私は安堵を隠せなかった。

「……でもね。私、案外こっちの体も好きかも」

 サイボーグの体は、私の体からあらゆる不調を根こそぎ奪ってくれる。魔法を使っている間、私は病気を起こす前の自分に戻る事が出来るのだ。……でも、だからこそ機械の体がもたらしてくれる爽快感に、不安を感じずにはいられなかった。体の調子があまりに良くなるものだから、もしかして私は、このまま病気が治って生き延びてしまうのではないかと。そんな不安に飲み込まれそうになるんだ。だからこそ。

「一歩一歩死に近づいているのが……よくわかるから。……あぁ。私今、天使に近づいてるんだなーって……実感できる」

 魔法を解除した今。どっと疲れが押し寄せて来たこの体に、私はホッとしてしまった。大丈夫、私は死ねる、私の体はちゃんと壊れている。

「……あれが完成するのと私が天使になるの……。どっちが先かな?」

 私諸共、平和ボケした周りの全てを壊してやる事も出来る。今の私が巨大ロボ作りを再開したらどうなるか、今から楽しみで楽しみで仕方がない。

【今からでも考え直す気はないの?】

 そんな中、ふとザンドが愚痴るように言ってきた。

「……考え直すって、ロボット作りの事?」

 わざと惚けた答えを返すと、ザンドのご機嫌はどんどん斜めに傾いて行く。

【違う。イヴっちの命の事】

 ……ま、どうせそんな事だろうとは思っていたけど。

【わかるでしょ? 今のイヴっちは魔法さえ解かなければ、腰の翼がまだまだイヴっちの事を生かしてくれる。今年とは言わず、この先十年以上は生き続てもおかしくないのに】

「……何それー? ずっとあんな姿のままでいろって言うの? ……無茶言わないでよね。学校だってあるのに」

【行かなきゃいいじゃん。ってかそもそも行く必要なくね? イヴっちには魔法があるんだから】

「……」

【ロボットしか作れなくなっても、その力があれば生活に困る事は絶対にない。生きる為に必要な物は全部手に入る。そうだ、家出しようよ! 社会で生きるのは今日で辞めにして、魔法で好き勝手しながら二人で旅をするの! 絶対楽しいよ!】

「……」

【余生の過ごし方としては完璧じゃね? 十五年の人生を一つの国で終わらせるのも勿体無いじゃん。これからは色んな国に行って、色んな物を見て。体調不良だって魔法でカバー出来るんだから、色んな物も自由に食べればいいんだよ】

「……」

【だからイヴっち】

 ……まったく。

【うちを置いて死なないでよ。……後釜なんかいらない。イヴっちが生きているならイヴっちがいい】

 本当に可愛いんだから、こいつは。

 ザンドと出会ってからの一年間は、私の事を心の底から見下した上で利用しているのが丸わかりだった。それでも私はザンドが好きだったよ。私に魔法という奇跡を授けてくれたし、生きる楽しみを与えてもくれた。何よりザンドは自分の本性を包み隠さないのだ。今まで私と接して来た大人達は、私の体の事情を知った上で胡散臭い優しさを振り撒いて来るんだもん。

 病人や障害者を馬鹿にしたり、笑ったりしてはいけない。それはこの世界と社会に課せられた暗黙のルールだ。でも健常者の皆んなは、心の中ではそんな弱者の事を嘲笑っている。馬鹿にもしているし、不快にも感じているし、関わりたくないとも思っている。けれどそれらの気持ちを口に出す事は、この世界と社会が許してはくれない。そんな事を軽はずみに口ずさもうものなら、その者は社会によって制裁を受けてしまうからだ。

 でも、社会的秩序とは隔絶されたザンドは、私の弱さを平気で指摘してくる。馬鹿にして、嘲笑って、上から目線で舐め腐ってくれるのだ。そんなザンドと触れ合う度に、私はホッとする。やっぱりこれが世界の本音なんだろうなと。口に出さないだけで、本当は皆んな、こんな風に弱者の事を馬鹿にしたいんだろうなと。深く自覚する事が出来る。良くも悪くも嘘を吐かないこの友は、一緒にいて安心する。安心してしまうから。

「……ダーメ」

 きっとザンドという存在も、私に死を躊躇わせる毒になるんだろうなと。そう思った。ザンドの提案に乗ってしまえば、私はザンドとの別れを惜しみ、生き続けたいと願ってしまうんだ。だから私はザンドの提案には乗れないや。

「……私は死ぬの。死んで、天使になって、そしてお星様になった本当の両親に会いに行く」

 私は死ぬ。どんなに長生き出来たとしても、高校生の内には必ず死ぬ。この決意が揺らぐ事はないし、今後も揺らぐつもりはない。

 この世界に弱者はいらない。私のような弱者は、自然界では真っ先に淘汰されるべき存在だ。それを社会だの、人権だの、倫理だの、道徳だのと言った人間が勝手に作り出した概念に命を握られ、五年もの間、私は生かされ地獄を歩み続けた。

 だからその地獄との因縁に終止符を打つのが、私の人生の終着点だ。その目的さえ果たしてしまえば、私にはもうこの世界に留まる理由がない。後は自然の摂理に身を任せ、弱者は弱者らしく、この世界から淘汰されよう。……まぁ、それまでの暇つぶしとして私に殺される人達は、私に目をつけられた不運を悔やみながら死んで貰う事になるけれど。

「……毎日、毎日、目が覚める度に考えるもん」

 私は夜空を見上げながら呟いた。

「……今日も天使になれなかったなー」

 あの星のどれが私の本当のお父さんで、どれが私の本当のお母さんなのか。

「……明日は天使になれるかなー」

 天使になる前に、目星くらいはつけておきたいから。

 最近のザンドは、私を見下す事が極端に少なくなっている。これは多分あれだ。魔書の性格は魔女の影響を大きく受けるって言うあれ。ザンドの事が好きになってしまった私の気持ちに、ザンドの性格も次第に染められて行ったんだと思う。

 だとしたら尚更私は早死にしないとね。このままザンドと居続けたら、無限にザンドの事を好きになっちゃうよ。
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