75 / 220
孤児のダンジョン生活
75
しおりを挟む
ダンジョンに入ってから私たちは一層で出てくる魔物を倒していた。
ここ一層で出てくる魔物はスライムとゴブリンだけとなっている。
「これで20体目!っと!」
そう言ってヨグは槍を突き出しゴブリンの心臓部分を穿つ。
この部分だけ見るとそれはそれはたいそうな技量を持って攻撃しているかのように見えるが実際にはかなり時間をかけて攻撃している。
攻撃を避け心臓目掛けて槍を突くが肋骨に当たり跳ね返る。
なので徐々に骨を砕きやっとの思いで槍が心臓を貫くというのがヨグの攻撃方法となっている。
「ゴブリン、1体にかかった時間は4分か…これじゃダメだよね」
ヨグはゴブリンからドロップした小さな魔石を拾いそう呟く。
最初にスライムを倒した後私たちは話し合い今日はヨグが頑張って魔物を倒し私は倒せなさそうな魔物が出た時に戦うという風になった。
「次は…これ階段?」
私は魔物を見つけようと集中して気配を探ろうとして周りを見るとすぐ近くに階段のような人工物があった。
階段の段はバラバラで足を踏み外すとすぐに転げ落ちそうな感じに不安定な段だ。
私がそう独り言のように呟くとヨグはそれに反応してこちらへと近寄ってきた。
「うん、これは次の階層、2層へ行くための階段だね。このほかにも門の形をしていたり魔法陣の形をした物もあるんだよ」
そうして私たちは階段を下り2層へと入っていく。
近くで見るとボロボロで苔が生えており滑りそうで怖いがそれと同時に少年の心が蘇るかのようにワクワクした感情が込み上げてくる。
ヨグの方を見ると目を輝かせながら階段を軽々と下って行っているのが見えた。
よくこの不安定で滑りそうな階段を軽々と下っていけるもんだと私が感心しているとヨグはこちらに笑顔を向けて話してくる。
「いやぁやっぱりいつ来てもダンジョンはワクワクするよね。ダンジョンは未だ解明されていない謎があると発表されているしそれを僕たち探索者が暴くってとっても心がワクワク、ドキドキしないかい?」
そう言ってまた前を向き階段を下っていく。
そうして階段は終わりに差し掛かり2層へと到着した。
2層は1層の草原のような景色とは違い洞窟の景色が広がっていた。
いかにもダンジョンという言葉が当てはまるかのような景色だった。
壁は土のような物でできておりおそらくは迷路のような形になっているはずだ。
まぁ迷ったら帰るのが大変になるのだろうなと簡単に予想ができる。
「ここは洞窟型の階層だよ。ここでは確か…っと相手から出てきてくれたか」
そう言いヨグは槍を構える。
前から来るのはウルフとそれに乗るゴブリンだ。
「ここでゴブリンライダーか。…だったらこれでも喰らえ!」
そう言いヨグは少し思考してから懐から小さな魔石と同じ大きさだが真っ赤な赤色をした石を取り出しウルフに向かって投げつける。
突然ヨグが投擲した石はウルフの不意をつき着弾し赤色の炎が吹き出しウルフとゴブリンライダーを包み込んだ。
ウルフは必死になってそこから逃げようとしてゴブリンを振り落としてヨグへと襲いかかっていく。
「ふぅ…いっけえッ!」
ヨグは襲いかかってくるウルフに向かって大きて振りかぶり槍を投擲した。
投擲した槍はウルフの眉間へとクリティカルヒットし眉間を貫く。
そうしてウルフは空中でそのまま動かなくなりヨグの前へ落ち力つきついには動かなくなり消えていく。
ヨグは槍を拾いこちらへと話しかけようとしこちらを向くと同時に私は動き出した。
理由としてはまだゴブリンがこちらを伺って生きていたからだ。
どうやらゴブリンも炎を早めに逃れこちらを伺っていたらしい。
なんとも狡猾なのだろうか。
これだから知識のある魔物というのは恐ろしいのだ。
私は足に身体強化をして一気に詰め寄り蹴りを入れゴブリンを弾き飛ばす。
そこから腰に巻いてあるベルトに刺してあるナイフを抜き立とうとしているゴブリンに近寄り首を刎ねた。
「よそ見は、危ない」
そう私がヨグに呼びかける。
ヨグはすぐに気を落とした声で「次から気をつけるよ」と言ってヨグは私の横へきた。
そうしてヨグはこちらを向き言い訳をするかのように話しかけてきた。
「その、ゴブリンライダーはね1層から5層までのレアモンスターなんだよ。だから…その」
そう言ってまた下を向く。
レアモンスターとはダンジョンに出てくる希少な魔物のことだ。
ドロップするものは高く売れスキルもレベルが上がりやすいらしく見つかれば必ず倒しておきたいモンスターらしい。
ちなみに今回ドロップしたものは『騎狼の上革』という馬の鞍に使われる革だったらしい。
「そういえばこれのこと紹介してなかったよね?」
そう言って懐からさっき攻撃した時に投げた小さい石を数個取り出した。
形は丸くそして小さくいろいろな色がある。
「これは魔法玉と言って投げると割れてそこから魔法が出てくるっていう代物だよ。…これ一個銀貨5枚もするからできるだけ使いたくないんだよね」
そう言ってまた魔法玉を懐にしまった。
…それ懐を攻撃されたら割れるんじゃないか?
いや割れたら大惨事になることは想定できるだろうしそれをどうにかできる処置はしていんだろうけど。
ここ一層で出てくる魔物はスライムとゴブリンだけとなっている。
「これで20体目!っと!」
そう言ってヨグは槍を突き出しゴブリンの心臓部分を穿つ。
この部分だけ見るとそれはそれはたいそうな技量を持って攻撃しているかのように見えるが実際にはかなり時間をかけて攻撃している。
攻撃を避け心臓目掛けて槍を突くが肋骨に当たり跳ね返る。
なので徐々に骨を砕きやっとの思いで槍が心臓を貫くというのがヨグの攻撃方法となっている。
「ゴブリン、1体にかかった時間は4分か…これじゃダメだよね」
ヨグはゴブリンからドロップした小さな魔石を拾いそう呟く。
最初にスライムを倒した後私たちは話し合い今日はヨグが頑張って魔物を倒し私は倒せなさそうな魔物が出た時に戦うという風になった。
「次は…これ階段?」
私は魔物を見つけようと集中して気配を探ろうとして周りを見るとすぐ近くに階段のような人工物があった。
階段の段はバラバラで足を踏み外すとすぐに転げ落ちそうな感じに不安定な段だ。
私がそう独り言のように呟くとヨグはそれに反応してこちらへと近寄ってきた。
「うん、これは次の階層、2層へ行くための階段だね。このほかにも門の形をしていたり魔法陣の形をした物もあるんだよ」
そうして私たちは階段を下り2層へと入っていく。
近くで見るとボロボロで苔が生えており滑りそうで怖いがそれと同時に少年の心が蘇るかのようにワクワクした感情が込み上げてくる。
ヨグの方を見ると目を輝かせながら階段を軽々と下って行っているのが見えた。
よくこの不安定で滑りそうな階段を軽々と下っていけるもんだと私が感心しているとヨグはこちらに笑顔を向けて話してくる。
「いやぁやっぱりいつ来てもダンジョンはワクワクするよね。ダンジョンは未だ解明されていない謎があると発表されているしそれを僕たち探索者が暴くってとっても心がワクワク、ドキドキしないかい?」
そう言ってまた前を向き階段を下っていく。
そうして階段は終わりに差し掛かり2層へと到着した。
2層は1層の草原のような景色とは違い洞窟の景色が広がっていた。
いかにもダンジョンという言葉が当てはまるかのような景色だった。
壁は土のような物でできておりおそらくは迷路のような形になっているはずだ。
まぁ迷ったら帰るのが大変になるのだろうなと簡単に予想ができる。
「ここは洞窟型の階層だよ。ここでは確か…っと相手から出てきてくれたか」
そう言いヨグは槍を構える。
前から来るのはウルフとそれに乗るゴブリンだ。
「ここでゴブリンライダーか。…だったらこれでも喰らえ!」
そう言いヨグは少し思考してから懐から小さな魔石と同じ大きさだが真っ赤な赤色をした石を取り出しウルフに向かって投げつける。
突然ヨグが投擲した石はウルフの不意をつき着弾し赤色の炎が吹き出しウルフとゴブリンライダーを包み込んだ。
ウルフは必死になってそこから逃げようとしてゴブリンを振り落としてヨグへと襲いかかっていく。
「ふぅ…いっけえッ!」
ヨグは襲いかかってくるウルフに向かって大きて振りかぶり槍を投擲した。
投擲した槍はウルフの眉間へとクリティカルヒットし眉間を貫く。
そうしてウルフは空中でそのまま動かなくなりヨグの前へ落ち力つきついには動かなくなり消えていく。
ヨグは槍を拾いこちらへと話しかけようとしこちらを向くと同時に私は動き出した。
理由としてはまだゴブリンがこちらを伺って生きていたからだ。
どうやらゴブリンも炎を早めに逃れこちらを伺っていたらしい。
なんとも狡猾なのだろうか。
これだから知識のある魔物というのは恐ろしいのだ。
私は足に身体強化をして一気に詰め寄り蹴りを入れゴブリンを弾き飛ばす。
そこから腰に巻いてあるベルトに刺してあるナイフを抜き立とうとしているゴブリンに近寄り首を刎ねた。
「よそ見は、危ない」
そう私がヨグに呼びかける。
ヨグはすぐに気を落とした声で「次から気をつけるよ」と言ってヨグは私の横へきた。
そうしてヨグはこちらを向き言い訳をするかのように話しかけてきた。
「その、ゴブリンライダーはね1層から5層までのレアモンスターなんだよ。だから…その」
そう言ってまた下を向く。
レアモンスターとはダンジョンに出てくる希少な魔物のことだ。
ドロップするものは高く売れスキルもレベルが上がりやすいらしく見つかれば必ず倒しておきたいモンスターらしい。
ちなみに今回ドロップしたものは『騎狼の上革』という馬の鞍に使われる革だったらしい。
「そういえばこれのこと紹介してなかったよね?」
そう言って懐からさっき攻撃した時に投げた小さい石を数個取り出した。
形は丸くそして小さくいろいろな色がある。
「これは魔法玉と言って投げると割れてそこから魔法が出てくるっていう代物だよ。…これ一個銀貨5枚もするからできるだけ使いたくないんだよね」
そう言ってまた魔法玉を懐にしまった。
…それ懐を攻撃されたら割れるんじゃないか?
いや割れたら大惨事になることは想定できるだろうしそれをどうにかできる処置はしていんだろうけど。
10
お気に入りに追加
178
あなたにおすすめの小説

異世界転移しましたが、面倒事に巻き込まれそうな予感しかしないので早めに逃げ出す事にします。
sou
ファンタジー
蕪木高等学校3年1組の生徒40名は突如眩い光に包まれた。
目が覚めた彼らは異世界転移し見知らぬ国、リスランダ王国へと転移していたのだ。
「勇者たちよ…この国を救ってくれ…えっ!一人いなくなった?どこに?」
これは、面倒事を予感した主人公がいち早く逃げ出し、平穏な暮らしを目指す物語。
なろう、カクヨムにも同作を投稿しています。

巻き込まれ召喚されたおっさん、無能だと追放され冒険者として無双する
高鉢 健太
ファンタジー
とある県立高校の最寄り駅で勇者召喚に巻き込まれたおっさん。
手違い鑑定でスキルを間違われて無能と追放されたが冒険者ギルドで間違いに気付いて無双を始める。

クラス転移したけど、皆さん勘違いしてません?
青いウーパーと山椒魚
ファンタジー
加藤あいは高校2年生。
最近ネット小説にハマりまくっているごく普通の高校生である。
普通に過ごしていたら異世界転移に巻き込まれた?
しかも弱いからと森に捨てられた。
いやちょっとまてよ?
皆さん勘違いしてません?
これはあいの不思議な日常を書いた物語である。
本編完結しました!
相変わらず話ごちゃごちゃしていると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです!
1話は1000字くらいなのでササッと読めるはず…

劣悪だと言われたハズレ加護の『空間魔法』を、便利だと思っているのは僕だけなのだろうか?
はらくろ
ファンタジー
海と交易で栄えた国を支える貴族家のひとつに、
強くて聡明な父と、優しくて活動的な母の間に生まれ育った少年がいた。
母親似に育った賢く可愛らしい少年は優秀で、将来が楽しみだと言われていたが、
その少年に、突然の困難が立ちはだかる。
理由は、貴族の跡取りとしては公言できないほどの、劣悪な加護を洗礼で授かってしまったから。
一生外へ出られないかもしれない幽閉のような生活を続けるよりも、少年は屋敷を出て行く選択をする。
それでも持ち前の強く非常識なほどの魔力の多さと、負けず嫌いな性格でその困難を乗り越えていく。
そんな少年の物語。

冤罪だと誰も信じてくれず追い詰められた僕、濡れ衣が明るみになったけど今更仲直りなんてできない
一本橋
恋愛
女子の体操着を盗んだという身に覚えのない罪を着せられ、僕は皆の信頼を失った。
クラスメイトからは日常的に罵倒を浴びせられ、向けられるのは蔑みの目。
さらに、信じていた初恋だった女友達でさえ僕を見限った。
両親からは拒絶され、姉からもいないものと扱われる日々。
……だが、転機は訪れる。冤罪だった事が明かになったのだ。
それを機に、今まで僕を蔑ろに扱った人達から次々と謝罪の声が。
皆は僕と関係を戻したいみたいだけど、今更仲直りなんてできない。
※小説家になろう、カクヨムと同時に投稿しています。

のほほん異世界暮らし
みなと劉
ファンタジー
異世界に転生するなんて、夢の中の話だと思っていた。
それが、目を覚ましたら見知らぬ森の中、しかも手元にはなぜかしっかりとした地図と、ちょっとした冒険に必要な道具が揃っていたのだ。
転生したら死んだことにされました〜女神の使徒なんて聞いてないよ!〜
家具屋ふふみに
ファンタジー
大学生として普通の生活を送っていた望水 静香はある日、信号無視したトラックに轢かれてそうになっていた女性を助けたことで死んでしまった。が、なんか助けた人は神だったらしく、異世界転生することに。
そして、転生したら...「女には荷が重い」という父親の一言で死んだことにされました。なので、自由に生きさせてください...なのに職業が女神の使徒?!そんなの聞いてないよ?!
しっかりしているように見えてたまにミスをする女神から面倒なことを度々押し付けられ、それを与えられた力でなんとか解決していくけど、次から次に問題が起きたり、なにか不穏な動きがあったり...?
ローブ男たちの目的とは?そして、その黒幕とは一体...?
不定期なので、楽しみにお待ち頂ければ嬉しいです。
拙い文章なので、誤字脱字がありましたらすいません。報告して頂ければその都度訂正させていただきます。
小説家になろう様でも公開しております。

帰って来た勇者、現代の世界を引っ掻きまわす
黄昏人
ファンタジー
ハヤトは15歳、中学3年生の時に異世界に召喚され、7年の苦労の後、22歳にて魔族と魔王を滅ぼして日本に帰還した。帰還の際には、莫大な財宝を持たされ、さらに身につけた魔法を始めとする能力も保持できたが、マナの濃度の低い地球における能力は限定的なものであった。しかし、それでも圧倒的な体力と戦闘能力、限定的とは言え魔法能力は現代日本を、いや世界を大きく動かすのであった。
4年前に書いたものをリライトして載せてみます。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる