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108 決戦の日――読み合い化かし合い……最後の攻防!
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『最早、手段は選ばぬ――――わが命を賭してでも、汝らと、この土地だけは絶対に滅ぼす……!!』
憤怒と憎悪に満ち満ちた咆哮染みた宣言と共に、屍赤竜の体内から光が溢れ出した次の瞬間。
「く、うっ!?」
光と共に解き放たれた嵐のような衝撃波が、私・八重垣紫苑のみならず全方位へと襲い掛かった。
私は吹き飛ばされないよう、ヴァレドリオンを地面に刺してどうにか堪える。
一方周囲はというと私が周辺に作り上げた魔力塊の足場が次々破壊されていき、遠くに生い茂った木々をなぎ倒し、ついには――。
「け、結界が……!!」
酒高さんが作った結界はなんとか破壊されずにすんだ。
だけど、度重なった攻撃によりボロボロになっていた伊馬さんが作った結界はついに壊れ、中にいた人達が嵐に晒される。
堪える人達もいたけれど、対応が間に合わなかった人達は吹き飛ばされ、転がっていった。
「み、みんなっ!?」
『こっちはこっちでなんとかする――! だから君はそっちを頼む!!』
たまらず叫んで意識はおろか身体さえもそちらに向けそうになる私を、一くんが制止してくれた。
それを受け、私は唇を強く噛み締めて屍赤竜へと意識を向け直す。
すると、吹き荒れる嵐の中、屍赤竜がボロボロの体を起こしている姿が見えた。
私が足の腱を切り裂いたために立つ事がままならないのか、跪いて両手をぬかるんだ地面につく形で。
『この我が、私が、俺が、長たるものが、このような無様な姿を曝すとは――』
見様によっては地に伏せて頭を下げているようにも見える為か、屍赤竜が心底の悔恨を込めて零す。
その声は、一瞬様々な――多種多様の声が交じり合っていた。
もしかしたら、神域結晶球にこびり付いたとされる様々な人や魔物の怨嗟の意思だったのかもしれない。
「いや、その、そういうポーズにしちゃったのは意図的じゃないですけど、結果的にそうなるしかなくてですね、えっと……」
『だが、それも今だけだ――!!』
あ、私の弁明届いてないなぁ、うん。
私の言葉を打ち消す叫びと共に屍赤竜の中からの光が一際強まり……屍赤竜の胸部が弾け飛んだ。
そこには……赤黒い輝きを放ち出した、神域結晶球が心臓と思しき臓器に埋め込まれるような形で収まっていた。
私がそれを認識した瞬間、最後の一荒れとばかりにそこから暴風が発せられた。
うう、もう、あれれやこれや大変だなぁ!?
私は皆の無事を祈りながら、どうにかこうにかそれを耐え忍ぶ。
――少なくとも、ステータス上で大きなダメージを負っている人はいないのでホッと安心。
だけど、皆の魔力総量はもう殆ど残っていない……
回復の聖水を持っている人がまだいたとしても、その在庫ももうあと僅かだと思う。
なんとか、ここで決着を付けなくちゃ――!!
最初からそのつもりではあるけど、改めて決意する事で私はどうにか最後の嵐を耐え抜きました、ええ。
そうして、暴風が収まった後――
『汝らの狙いの神域結晶球はここだ。
破壊できるものならしてみるがいい――ただし』
赤く染まった神域結晶球が胸部から少し飛び出した。
そこで浮遊したまま、凄まじい魔力が他ならぬ屍赤竜から注がれていく。
全身から放たれる赤黒い光が神域結晶球へと、少しずつ少しずつ、まるでブラックホールがそこにあるかのような軌道で呑み込まれていく。
『我の残った魔力を融合・収束させていく状態を破壊できるのならな。
――そして、それが限られた時の中で叶わぬ時は……この地の全てが消し飛ぶぞ?』
それと共に神域結晶球は黒い球形となった魔力をオーラのように、あるいはバリアのように纏った。
その内側で、生きているかのような、心臓の鼓動のように、あるいは脈を打っているかのようにリズムで内側の禍々しい赤い光が波紋となって生まれては消えて――を繰り返している。
そして、それは少しずつ少しずつ速く速くなっていく。
「えええっ!? ま、ままま、まさか――神域結晶球を爆弾にっ!!?」
『おそらく、そうだろう』
私の叫びに、すぐさま一くんの声が【思考通話《テレパシートーク》】の形で聞こえてきた。
『自分の魔力を起爆剤に、神域結晶球の中にある膨大な力そのものを暴発、この辺りを消し飛ばす気だ。
正直、その威力がどれほどのものかは――想像出来ない。
少なくともあれだけ豪語するんだ、レイラルド全体が吹き飛ぶ事は避けられないだろう』
『そんな――!?』
基本的にどんな時も冷静な一くんの声に含まれていた焦り。
それが私にこれ以上なく事態の危機的状況を教えてくれた。
一くんが焦ってるって、相当の事態ですよ、ええ。
ううっ、中途半端に追い詰めてしまったからかなぁ……それとも、自分達の判断が、戦いが間違っていた――?
そんな様々な自問自答が脳裏を過ぎったけど、それは一瞬だけ――今しなくてはならない事は分かりきっておりますからね。
『慌てるな。面倒な状況になってるが、すべき事は変わりない』
それは彼も重々承知していたんだろう。
即座に冷静さを取り戻した一くんの言葉がそれを肯定してくれた。
『うん、神域結晶球を壊す――壊してみせるよ……!!』
『ああ、むしろ狙いを曝け出してくれた分手間が省けた――ぶっ壊してくれ、相棒』
『――了解っ!!』
一くんの言葉を燃料にして、私はヴァレドリオンを抜き放ち、構え、大地を蹴った。
『――――愚か者め。それを待っていたぞ……!!』
そうして接近する私を目掛けて、神域結晶球から一条の黒い雷が放射される。
でも、待っていたのは重々承知している――!
「ハァッ!」
皆が掛けてくれた強化はまだもう少しは持続可能――!!
それによる身体強化は凄まじい速さの閃光を、見極め、回避させてくれた。
そのまま、私は一気に距離を詰めて、ヴァレドリオンを構え――
『勿論、対応も含めてな――!!』
神域結晶球まで後もうひと飛び、という距離で屍赤竜は自身の頭を直接私へと噛み千切らんと伸ばしてきた。
「残念、うちで一番賢い奴はそいつも読んでるんだよなぁ!!」
緊迫した状況の中、良く通る声が響き渡る――発したのは、有詫明くん――!
私達の横側、少し離れた所で足を踏ん張って、少し前にそうしてくれたように【全ての音は俺のモノ】による大音量で屍赤竜の意識を飛ばしてくれるつもりなんだろうね。
だけど。
『それはこちらも同じ事だ――! また来ると思っていたぞ、痴れ者がっ!!』
さっきの事は屍赤竜的に結構根に持っていたのかな。
怒りの籠った叫びと共に神域結晶球からの電撃が飛んだ。
「え、ちょ、ひょえええっ!?」
有詫くんは叫びながら大慌てでそれを避けようとして、足を滑らせた――瞬間、思わず息を呑む―――だけど、それが功を奏して電撃は空を切った。
よ、よかったぁぁぁ!
『蛮勇は買うが、無駄だったな――!』
「――無駄じゃないさ」
泥まみれで地面に転がりながらも、有詫くんはすごく誇らしげだった。
不敵な笑みを浮かべながら、屍赤竜相手でもハッキリと臆せずに言った。
「注目は十二分に浴びさせてもらったからな」
「――――――そういう事だ」
「そ、そういう事ですっ!!」
勇気を振り絞ってくれた有詫くんに応えて。
「わ、わわわ、私の全霊を込めて――穿孔一貫ッ!!!」
私は、今出来る最高の身体駆動で距離を詰めると共に、神域結晶球へとヴァレドリオンを突き立て――!!
「これまでは今この時の為に―――氷界漸凍縛獄牢」
聖水を飲み干した瓶を放り捨て、魔杖・フーオルリーブを構え、一くんは魔力を解き放った――!!
さあ、思いっきり叩き付けさせていただきますよ――!!
憤怒と憎悪に満ち満ちた咆哮染みた宣言と共に、屍赤竜の体内から光が溢れ出した次の瞬間。
「く、うっ!?」
光と共に解き放たれた嵐のような衝撃波が、私・八重垣紫苑のみならず全方位へと襲い掛かった。
私は吹き飛ばされないよう、ヴァレドリオンを地面に刺してどうにか堪える。
一方周囲はというと私が周辺に作り上げた魔力塊の足場が次々破壊されていき、遠くに生い茂った木々をなぎ倒し、ついには――。
「け、結界が……!!」
酒高さんが作った結界はなんとか破壊されずにすんだ。
だけど、度重なった攻撃によりボロボロになっていた伊馬さんが作った結界はついに壊れ、中にいた人達が嵐に晒される。
堪える人達もいたけれど、対応が間に合わなかった人達は吹き飛ばされ、転がっていった。
「み、みんなっ!?」
『こっちはこっちでなんとかする――! だから君はそっちを頼む!!』
たまらず叫んで意識はおろか身体さえもそちらに向けそうになる私を、一くんが制止してくれた。
それを受け、私は唇を強く噛み締めて屍赤竜へと意識を向け直す。
すると、吹き荒れる嵐の中、屍赤竜がボロボロの体を起こしている姿が見えた。
私が足の腱を切り裂いたために立つ事がままならないのか、跪いて両手をぬかるんだ地面につく形で。
『この我が、私が、俺が、長たるものが、このような無様な姿を曝すとは――』
見様によっては地に伏せて頭を下げているようにも見える為か、屍赤竜が心底の悔恨を込めて零す。
その声は、一瞬様々な――多種多様の声が交じり合っていた。
もしかしたら、神域結晶球にこびり付いたとされる様々な人や魔物の怨嗟の意思だったのかもしれない。
「いや、その、そういうポーズにしちゃったのは意図的じゃないですけど、結果的にそうなるしかなくてですね、えっと……」
『だが、それも今だけだ――!!』
あ、私の弁明届いてないなぁ、うん。
私の言葉を打ち消す叫びと共に屍赤竜の中からの光が一際強まり……屍赤竜の胸部が弾け飛んだ。
そこには……赤黒い輝きを放ち出した、神域結晶球が心臓と思しき臓器に埋め込まれるような形で収まっていた。
私がそれを認識した瞬間、最後の一荒れとばかりにそこから暴風が発せられた。
うう、もう、あれれやこれや大変だなぁ!?
私は皆の無事を祈りながら、どうにかこうにかそれを耐え忍ぶ。
――少なくとも、ステータス上で大きなダメージを負っている人はいないのでホッと安心。
だけど、皆の魔力総量はもう殆ど残っていない……
回復の聖水を持っている人がまだいたとしても、その在庫ももうあと僅かだと思う。
なんとか、ここで決着を付けなくちゃ――!!
最初からそのつもりではあるけど、改めて決意する事で私はどうにか最後の嵐を耐え抜きました、ええ。
そうして、暴風が収まった後――
『汝らの狙いの神域結晶球はここだ。
破壊できるものならしてみるがいい――ただし』
赤く染まった神域結晶球が胸部から少し飛び出した。
そこで浮遊したまま、凄まじい魔力が他ならぬ屍赤竜から注がれていく。
全身から放たれる赤黒い光が神域結晶球へと、少しずつ少しずつ、まるでブラックホールがそこにあるかのような軌道で呑み込まれていく。
『我の残った魔力を融合・収束させていく状態を破壊できるのならな。
――そして、それが限られた時の中で叶わぬ時は……この地の全てが消し飛ぶぞ?』
それと共に神域結晶球は黒い球形となった魔力をオーラのように、あるいはバリアのように纏った。
その内側で、生きているかのような、心臓の鼓動のように、あるいは脈を打っているかのようにリズムで内側の禍々しい赤い光が波紋となって生まれては消えて――を繰り返している。
そして、それは少しずつ少しずつ速く速くなっていく。
「えええっ!? ま、ままま、まさか――神域結晶球を爆弾にっ!!?」
『おそらく、そうだろう』
私の叫びに、すぐさま一くんの声が【思考通話《テレパシートーク》】の形で聞こえてきた。
『自分の魔力を起爆剤に、神域結晶球の中にある膨大な力そのものを暴発、この辺りを消し飛ばす気だ。
正直、その威力がどれほどのものかは――想像出来ない。
少なくともあれだけ豪語するんだ、レイラルド全体が吹き飛ぶ事は避けられないだろう』
『そんな――!?』
基本的にどんな時も冷静な一くんの声に含まれていた焦り。
それが私にこれ以上なく事態の危機的状況を教えてくれた。
一くんが焦ってるって、相当の事態ですよ、ええ。
ううっ、中途半端に追い詰めてしまったからかなぁ……それとも、自分達の判断が、戦いが間違っていた――?
そんな様々な自問自答が脳裏を過ぎったけど、それは一瞬だけ――今しなくてはならない事は分かりきっておりますからね。
『慌てるな。面倒な状況になってるが、すべき事は変わりない』
それは彼も重々承知していたんだろう。
即座に冷静さを取り戻した一くんの言葉がそれを肯定してくれた。
『うん、神域結晶球を壊す――壊してみせるよ……!!』
『ああ、むしろ狙いを曝け出してくれた分手間が省けた――ぶっ壊してくれ、相棒』
『――了解っ!!』
一くんの言葉を燃料にして、私はヴァレドリオンを抜き放ち、構え、大地を蹴った。
『――――愚か者め。それを待っていたぞ……!!』
そうして接近する私を目掛けて、神域結晶球から一条の黒い雷が放射される。
でも、待っていたのは重々承知している――!
「ハァッ!」
皆が掛けてくれた強化はまだもう少しは持続可能――!!
それによる身体強化は凄まじい速さの閃光を、見極め、回避させてくれた。
そのまま、私は一気に距離を詰めて、ヴァレドリオンを構え――
『勿論、対応も含めてな――!!』
神域結晶球まで後もうひと飛び、という距離で屍赤竜は自身の頭を直接私へと噛み千切らんと伸ばしてきた。
「残念、うちで一番賢い奴はそいつも読んでるんだよなぁ!!」
緊迫した状況の中、良く通る声が響き渡る――発したのは、有詫明くん――!
私達の横側、少し離れた所で足を踏ん張って、少し前にそうしてくれたように【全ての音は俺のモノ】による大音量で屍赤竜の意識を飛ばしてくれるつもりなんだろうね。
だけど。
『それはこちらも同じ事だ――! また来ると思っていたぞ、痴れ者がっ!!』
さっきの事は屍赤竜的に結構根に持っていたのかな。
怒りの籠った叫びと共に神域結晶球からの電撃が飛んだ。
「え、ちょ、ひょえええっ!?」
有詫くんは叫びながら大慌てでそれを避けようとして、足を滑らせた――瞬間、思わず息を呑む―――だけど、それが功を奏して電撃は空を切った。
よ、よかったぁぁぁ!
『蛮勇は買うが、無駄だったな――!』
「――無駄じゃないさ」
泥まみれで地面に転がりながらも、有詫くんはすごく誇らしげだった。
不敵な笑みを浮かべながら、屍赤竜相手でもハッキリと臆せずに言った。
「注目は十二分に浴びさせてもらったからな」
「――――――そういう事だ」
「そ、そういう事ですっ!!」
勇気を振り絞ってくれた有詫くんに応えて。
「わ、わわわ、私の全霊を込めて――穿孔一貫ッ!!!」
私は、今出来る最高の身体駆動で距離を詰めると共に、神域結晶球へとヴァレドリオンを突き立て――!!
「これまでは今この時の為に―――氷界漸凍縛獄牢」
聖水を飲み干した瓶を放り捨て、魔杖・フーオルリーブを構え、一くんは魔力を解き放った――!!
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