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73 決戦の日――皆の力を束ねれば
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林を抜けたその先に、そのドラゴン――かつては赤竜王の身体となるはずだった赤竜さんの身体は佇んでいた。
既に死んでいるはずの彼は私達の同胞であるはずの、今は相対している阿久夜澪さんの支配下にある。
それゆえに、というべきか。
彼は私達が明確に接近し攻撃の態勢を整えると、それまでの静かな様子から一転、明確に私達へと敵を向けた。
『多分、ラルさんを巻き込まないように俺達だけを攻撃対象として仕込まれていたんだろうな』
と一くんは推測しておりました。
寺虎くん、ラルに対して目をキラキラさせてたしねぇ、というのもあるけど。
多分どっちかって言うと巻き込むとレートヴァ教を敵にしかねない、という警戒からなんだろうね。
ともあれ。
そうしてドラゴンは私達へと攻撃を開始して。
朽ちかけたドラゴン。
夢の中で事情を聞いた後だと抵抗はあるんだけど、ドラゴンゾンビとステータス上には表記されている存在。
その強さは前回の戦いで痛いほどよく理解しております、ええ。
それでも、かの赤竜王・エグザ様に夢の中で聞いた話だと、かつてよりも大きく弱体化していたそうです。
にもかかわらず、私・八重垣紫苑や堅砂一くんは有効な攻撃を殆ど繰り出せなかった。
周囲の魔物達や寺虎くんたちの攻撃も激しく、その余裕がなかったと言えばそうだが、余裕があった所でさほど大きなダメージは与えられなかっただろうね。
それほどにドラゴンの皮膚は硬く、ドラゴンという存在は強いもののようです、ええ。
だけど。
「ハァァアアアッ!」
この世界に召喚されたクラスメートの一人、冒険する事でこれからを切り開こうとしていたグループ――通称『冒険組』のリーダー、守尋巧くん。
彼の振るった一撃は、いとも容易くドラゴンの皮膚を切り裂き、振るってきた手の手首から下を切断していた。
圧倒的な破壊力――それは彼が神と思しき存在から貰った『贈り物』――【心燃】による力だけではない。
そもそも彼の攻撃力は凄まじい。
レベルアップに伴い、魔法による強化から変化した――外術・闘気法による強化は、単純な数値で言えば私の十倍以上の攻撃力を誇る。
守尋くんの幼馴染・伊馬廣音さんの強化魔術が更にそれを強化しているので、攻撃力が凄いインフレを起こしておりますよ(私基準で)。
「こっちも行くぜ!!」
ドラゴンゾンビが守尋くんに気を取られている内に、彼と特に親しい津朝渉くんの振るう大剣が唸りを上げる。
クラス1大柄な様臣くんに次いでの身体から繰り出される一撃は腐る事で内面が露になっていたドラゴンゾンビの尻尾の一部を抉り取った。
津朝くんの『贈り物』――【協調】は、その力を向けた対象の力に『合わせる』事が出来る。
すなわち、対象者の力に近しい力を発揮できるようになるのです。
今は当然守尋くんを対象としており、その結果津朝《つあさ》くんは私から見ればとんでもない攻撃力を発揮しております。
「僕も続くよっ!!」
そんな二人に当たらないように極小規模の氷の礫による援護攻撃魔術を仕掛けるのは志基柳くん。
穏やかな人柄で、個性的な守尋くんグループの間をいつも取り持っている、優しい人だ。
その的確な援護は、ドラゴンにダメージを与える程には強力じゃないけれど、二人への攻撃の足を確実に鈍らせて、届き難くしていた。
「みんなの力、もっと上げるね――!!」
そして、そんな面々を全体的に底上げする『贈り物』――【善隣友好】を放つのは結恵さん。
元々は転入生で、守尋くんに困った所を助けられた事が縁となり彼らとよく一緒にいるようになった女の子。
私が初めて話した時はどこか沈んだ様子だった姿が今となっては懐かしいなぁ……同じく陰キャなら仲良くなって、抱えている不安とか解消できたらなぁと思っておりましたよ。
まあ、守尋くんがいたので私の出番はなかったんですけどね、ええ。
ともあれ、結さんのそんな穏やかな明るさ――それを形にしたような淡い桃色の光が冒険組の皆を包んでいく。
その強化が守尋くんをさらに強くし、それに伴い津朝くんも強化され、私達の後ろに控えた冒険組の皆がさらに各自の得意分野を強化する事で、全体がより強く強靭なモノへとなっていく。
そう、これこそが守尋くんを中心とする冒険組の皆の強さ。
守尋くんを強化する事が全体に連鎖し、さらに強さを高めていく――それがフル稼働すれば、大きなレベル差をものともしない戦いが出来る。
さらに言えば、私達を鍛えてくれているスカード師匠の助言で各自の課題を乗り越えた事で、それぞれの基礎力も上がっているご様子。
その結果、相当に格上のドラゴンゾンビ――レベルは72である――を圧倒している。
前回は寺虎くん達が相手だった抵抗感、全体的に疲弊していた事などが重なって本領を発揮できなかったんだろう……守尋くん優しいからねぇ。
完全な形で発揮できればこれほどまでに強いとは……仲が良い人達のチームワークってすごいなぁと私はただただ感動しております。
ぐぐぐ、陰キャには到達できない輝き……眩しいなぁ(浄化)。
まさに友情・努力・勝利――あ、勝利はまだですね。
でも実際、そう言い切っていい位じゃないかと思える連携と攻勢に、私は胸が熱くなっていた。
「ひょえっ!?」
そんな中、そんな私を冷静にさせるかのようなドラゴンのくもぐっていながらも大きく鋭い叫びが響く。
最早腐りかけの身体からは血は流れない――だけど、大きなダメージは間違いなく、ドラゴンは息も絶え絶えの様子で怒りのブレスを吐かんと頭を振り、大きく口を開いた。
生憎だけど、その予備動作はしっかり覚えさせてもらっておりますよ!
伊達に一回死んでないですからね、ええ!
『前線組、下がれ!! ――紫苑、連携防壁!!』
『了解!!』
『呼吸合わせ、3、2,1!』
『ゼロッ!!』
一くんの【思考通話】での指示で前線で戦う守尋くんたちが、少し遅めにかつ集まる形で下がっていく。
当然、ドラゴンのブレスはそこを目掛けて放たれる――それこそが私達の狙いだ。
守尋くんたちの動きで、着弾点が分かりやすくなった――!
「氷結重硬壁《リーザ・タイ・ウェア・ハー・ウール》!!」
着弾点を目掛けて、一くんがこの日の為に覚えておいた巨大な氷の障壁魔術が守尋くんたちを守る様に展開される。
炎属性の攻撃を大幅に減退・防御する強力な魔術――でも、ドラゴンのブレスはこれでも完全には防げない。
いや、むしろ最終的には破壊された上でこちらはダメージを負うだろう、と一くんは語っていた。
私達のレベル差は、本来はそれほどまでに大きいんだよね。
でも、だから――!!
「結!!」
その障壁の両面を私が展開した魔法の光柱……それを網目状に組み合わせた防壁で覆い――
「「合!!!」」
更にそれらを、息を合わせた魔術言語の発動で結合する……!!
私達二人の合体複合魔法術式――それは遥かに格上のドラゴンのブレスを防ぎ切る事に成功した……うふふふ、正直テンション上がります。
勿論、守尋くん達との連携の余波でほんの少し強化が掛かっていたおかげでもありますよ、ええ。
流石にこれは予想外だったのか、ドラゴンの緑色の眼が見開かれる――そこに。
「これで、決める―――!!」
展開された氷壁を駆け上がった守尋くんが飛び上がる――その手には、強化に強化を重ねた、青い光を放つ剣が握られていた――!!
既に死んでいるはずの彼は私達の同胞であるはずの、今は相対している阿久夜澪さんの支配下にある。
それゆえに、というべきか。
彼は私達が明確に接近し攻撃の態勢を整えると、それまでの静かな様子から一転、明確に私達へと敵を向けた。
『多分、ラルさんを巻き込まないように俺達だけを攻撃対象として仕込まれていたんだろうな』
と一くんは推測しておりました。
寺虎くん、ラルに対して目をキラキラさせてたしねぇ、というのもあるけど。
多分どっちかって言うと巻き込むとレートヴァ教を敵にしかねない、という警戒からなんだろうね。
ともあれ。
そうしてドラゴンは私達へと攻撃を開始して。
朽ちかけたドラゴン。
夢の中で事情を聞いた後だと抵抗はあるんだけど、ドラゴンゾンビとステータス上には表記されている存在。
その強さは前回の戦いで痛いほどよく理解しております、ええ。
それでも、かの赤竜王・エグザ様に夢の中で聞いた話だと、かつてよりも大きく弱体化していたそうです。
にもかかわらず、私・八重垣紫苑や堅砂一くんは有効な攻撃を殆ど繰り出せなかった。
周囲の魔物達や寺虎くんたちの攻撃も激しく、その余裕がなかったと言えばそうだが、余裕があった所でさほど大きなダメージは与えられなかっただろうね。
それほどにドラゴンの皮膚は硬く、ドラゴンという存在は強いもののようです、ええ。
だけど。
「ハァァアアアッ!」
この世界に召喚されたクラスメートの一人、冒険する事でこれからを切り開こうとしていたグループ――通称『冒険組』のリーダー、守尋巧くん。
彼の振るった一撃は、いとも容易くドラゴンの皮膚を切り裂き、振るってきた手の手首から下を切断していた。
圧倒的な破壊力――それは彼が神と思しき存在から貰った『贈り物』――【心燃】による力だけではない。
そもそも彼の攻撃力は凄まじい。
レベルアップに伴い、魔法による強化から変化した――外術・闘気法による強化は、単純な数値で言えば私の十倍以上の攻撃力を誇る。
守尋くんの幼馴染・伊馬廣音さんの強化魔術が更にそれを強化しているので、攻撃力が凄いインフレを起こしておりますよ(私基準で)。
「こっちも行くぜ!!」
ドラゴンゾンビが守尋くんに気を取られている内に、彼と特に親しい津朝渉くんの振るう大剣が唸りを上げる。
クラス1大柄な様臣くんに次いでの身体から繰り出される一撃は腐る事で内面が露になっていたドラゴンゾンビの尻尾の一部を抉り取った。
津朝くんの『贈り物』――【協調】は、その力を向けた対象の力に『合わせる』事が出来る。
すなわち、対象者の力に近しい力を発揮できるようになるのです。
今は当然守尋くんを対象としており、その結果津朝《つあさ》くんは私から見ればとんでもない攻撃力を発揮しております。
「僕も続くよっ!!」
そんな二人に当たらないように極小規模の氷の礫による援護攻撃魔術を仕掛けるのは志基柳くん。
穏やかな人柄で、個性的な守尋くんグループの間をいつも取り持っている、優しい人だ。
その的確な援護は、ドラゴンにダメージを与える程には強力じゃないけれど、二人への攻撃の足を確実に鈍らせて、届き難くしていた。
「みんなの力、もっと上げるね――!!」
そして、そんな面々を全体的に底上げする『贈り物』――【善隣友好】を放つのは結恵さん。
元々は転入生で、守尋くんに困った所を助けられた事が縁となり彼らとよく一緒にいるようになった女の子。
私が初めて話した時はどこか沈んだ様子だった姿が今となっては懐かしいなぁ……同じく陰キャなら仲良くなって、抱えている不安とか解消できたらなぁと思っておりましたよ。
まあ、守尋くんがいたので私の出番はなかったんですけどね、ええ。
ともあれ、結さんのそんな穏やかな明るさ――それを形にしたような淡い桃色の光が冒険組の皆を包んでいく。
その強化が守尋くんをさらに強くし、それに伴い津朝くんも強化され、私達の後ろに控えた冒険組の皆がさらに各自の得意分野を強化する事で、全体がより強く強靭なモノへとなっていく。
そう、これこそが守尋くんを中心とする冒険組の皆の強さ。
守尋くんを強化する事が全体に連鎖し、さらに強さを高めていく――それがフル稼働すれば、大きなレベル差をものともしない戦いが出来る。
さらに言えば、私達を鍛えてくれているスカード師匠の助言で各自の課題を乗り越えた事で、それぞれの基礎力も上がっているご様子。
その結果、相当に格上のドラゴンゾンビ――レベルは72である――を圧倒している。
前回は寺虎くん達が相手だった抵抗感、全体的に疲弊していた事などが重なって本領を発揮できなかったんだろう……守尋くん優しいからねぇ。
完全な形で発揮できればこれほどまでに強いとは……仲が良い人達のチームワークってすごいなぁと私はただただ感動しております。
ぐぐぐ、陰キャには到達できない輝き……眩しいなぁ(浄化)。
まさに友情・努力・勝利――あ、勝利はまだですね。
でも実際、そう言い切っていい位じゃないかと思える連携と攻勢に、私は胸が熱くなっていた。
「ひょえっ!?」
そんな中、そんな私を冷静にさせるかのようなドラゴンのくもぐっていながらも大きく鋭い叫びが響く。
最早腐りかけの身体からは血は流れない――だけど、大きなダメージは間違いなく、ドラゴンは息も絶え絶えの様子で怒りのブレスを吐かんと頭を振り、大きく口を開いた。
生憎だけど、その予備動作はしっかり覚えさせてもらっておりますよ!
伊達に一回死んでないですからね、ええ!
『前線組、下がれ!! ――紫苑、連携防壁!!』
『了解!!』
『呼吸合わせ、3、2,1!』
『ゼロッ!!』
一くんの【思考通話】での指示で前線で戦う守尋くんたちが、少し遅めにかつ集まる形で下がっていく。
当然、ドラゴンのブレスはそこを目掛けて放たれる――それこそが私達の狙いだ。
守尋くんたちの動きで、着弾点が分かりやすくなった――!
「氷結重硬壁《リーザ・タイ・ウェア・ハー・ウール》!!」
着弾点を目掛けて、一くんがこの日の為に覚えておいた巨大な氷の障壁魔術が守尋くんたちを守る様に展開される。
炎属性の攻撃を大幅に減退・防御する強力な魔術――でも、ドラゴンのブレスはこれでも完全には防げない。
いや、むしろ最終的には破壊された上でこちらはダメージを負うだろう、と一くんは語っていた。
私達のレベル差は、本来はそれほどまでに大きいんだよね。
でも、だから――!!
「結!!」
その障壁の両面を私が展開した魔法の光柱……それを網目状に組み合わせた防壁で覆い――
「「合!!!」」
更にそれらを、息を合わせた魔術言語の発動で結合する……!!
私達二人の合体複合魔法術式――それは遥かに格上のドラゴンのブレスを防ぎ切る事に成功した……うふふふ、正直テンション上がります。
勿論、守尋くん達との連携の余波でほんの少し強化が掛かっていたおかげでもありますよ、ええ。
流石にこれは予想外だったのか、ドラゴンの緑色の眼が見開かれる――そこに。
「これで、決める―――!!」
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