CHILDREN CRIME

Neu(ノイ)

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序章:点ト点ト、ソノ先

電話 05

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戸惑っているのが神田にも伝わったのか、軽く肩を叩かれた。

「取り敢えず、出ておけ。考えるのはその後だ」

榛伊は神田から受話器を受け取った。




 電話は異世界に通じているのかもしれない。
いつであろうとも、日常から剥離されたところにある。
だからこそ、壊すに足りるのだろうか。
榛伊には要らないものを、そう思い込んでいたものが、思いがけずに飛び込んでくる。
電話の向こうの彼は、甥を引き取りに来てくれと、無責任にも榛伊に告げた。
独り遺された甥を、家族として迎えろと、他人に催促されたのだ。
可笑しなものだと榛伊は思う。
それでも、榛伊には見捨てることが出来なかった。
独りぼっちの甥が、昔の自分と重なる。
愚かだと解ってはいても、断ることがどうしても出来なかった。




昔ニ棄テタ筈ノ
家族トイウ不要品。

モウ要ラナイ筈ダッタノニ。

小サナ彼ハヤッテ来ル──
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