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一章:援交とタローさん
性交はイコールで愛になるか 12*
しおりを挟む「はぅう」
湿ったざらつきが、敏感なそこをぎゅっと押してくれるのが、腰に直撃を与えて、僕は堪らなく彼の頭を抱えた。
あくまでもスローな動きに、乱暴にされるよりも強く感じている自分がいて、戸惑ってしまう。
何回もされた行為の筈なのに、まるで初めての経験のようで、恥ずかしさで一杯になった。
それでも、頭を抱えた腕は退かすことが出来なくて、強く掻き抱く。
お兄さんは、飴でも舐めるみたいに粒を舌で転がしている。
じーん、と痺れるような快感が腰に響いた。
「あぅうん、ひゃっあぁ……引っ張っ、たら」
唇に挟まれて吸われたと思った次の瞬間には、甘噛みされ、そのまま上に引かれる。
痛みだったり快感だったりがごちゃ混ぜになって訳が解らなくなった。
もう頭が着いていかない。
ぶんぶん首を横に振りまくり快感を逃がそうとしても、効果なんてなかった。
足の先を突っぱねて耐えても、お兄さんは反対側の乳首も指でつねったり捏ねたりと悪戯をするものだから、僕は耐えられなくなる。
はうぅう、と息を吐き出しながら彼の頭から腕を離す。
お兄さんから逃れようと寝返りを打った。
「こーら、逃げないの」
「もっ、やあ」
俯けになり、枕に顔を埋める。
咎めるみたいに腰を抱かれた。
背中に掛かる彼の重さは心地良いが、快感が強すぎておかしくなりそうだった。
「キィ、此方向いて」
いきなり呼び捨てにされて、僕は嬉しくなる。
ゆっくりと体を回転させた。
お兄さんと向き合う形になる。
額に接吻を受けた。
頬を撫でられて、下唇に吸い付かれる。
ちゅぷ、と音がした。
僕は目を瞑る。
舌を伸ばせば、彼の舌と擦れて柔らかな気持ち良さに包まれる。
「ごめんね。気持ち良くて怖かったかな」
「へーき。ちょっと、吃驚しただけ」
唇を解放すると、彼は優しく言うから、僕は大丈夫だとはにかんでみせた。
「でもさ、お胸で逃げてたら、此処弄ったらどうなっちゃうんだろうね。大丈夫かなあ」
笑いを含んだ声がそう告げて、そっ、とズボンの上から形を辿られる。
ひぁ、といきなりのことに甘い声が出た。
構うことなくお兄さんの手が、ウェストで縛っていた紐をほどいて、ズボンを下に下にと降ろしていく。
膝辺りまでずらされ、ボクサーパンツが丸見えになる。
既に布を押し上げている己の様が恥ずかしい。
パンツの上から、彼の指がゆっくりと亀頭を撫でる。
窮屈で痛みを訴えてはいるが、それも快感になるのは性器が敏感になっているからだ。
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