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一章:キチガイ×ヘンタイ
俺を変態だと吐かすお前の方がキチガイな件 10
しおりを挟む「さわっ、て、っ、ほし、い。つ、爪で、っ、全部、っ」
口にするだけで身体の震えが止まらない。
余すことなく爪で全身を嬲られたい。
被虐趣味などないが、爪でいじめられることを考えると熱く滾って堪らない。
「全身を爪で触って欲しいの? 本当に全部、触ってもいいのね?」
確認する雄仁に焦れったくなり、ねだるように「早くしろっ」と急かしてしまう。
くすり、と笑った雄仁の目に走った欲情の色に気付くだけの余裕が俺にはなかった。
「さ、っ、触る、だけじゃなくて、っ、……ひっか、いて、っ、ほし」
俯き、ふるふる、と首を左右させる。
羞恥で涙が出そうだった。
それでも、長年の鬱屈した欲には勝てない。
綺麗な爪にいじめられたくてどうにもならないのだ。
「……くそっ、煽ったのムウだからな。後で文句言うなよ?」
熱い吐息を吐き出した雄仁は切羽詰まった声で言い放ち、俺の首筋を爪先で辿っていく。
鎖骨に向かい降りていく刺激に脊髄から甘ったるい何かが込み上げてくる。
「ふぁ、ぁ、あ、っ」
口元を両手で押さえ声を堪えようとしても無駄だった。
鎖骨から胸部にかけて爪が降りてくるだけで体躯は、ふるり、と震える。
あまりの快感に人差し指を噛んでいた。
それでも甘い声は止まらず、くぐもった嬌声が溢れてしまう。
ゆるゆる、と首を左右に振り強過ぎる刺激を逃がそうとしても、雄仁の手は止まらない。
淡く色付いた乳輪を柔く擽り、引っ掻いていく爪は、何度も同じ箇所を行き来する。
真ん中で、ぷつり、と存在を主張する尖りが、触られてもいないのに、じんじん、と疼いていた。
そこに刺激が欲しくてどうにもならない。
「くっ、そ、っっ、ゆうじ、ん、っ、なあ」
切羽詰まった声で雄仁を呼んでも薄く笑っているだけだった。
「ひっ、ぅ、っ、ん、ぁ、あっ、もっ、そこ、っ、やめっ」
両側の乳輪を同時に責められ背中がしなる。
もっともっと、と身体は更に強い刺激を知らずに求めていくのだ。
無意識に体躯を揺らし、指先を当てようとしていた。
「こら、ムウ。駄目だろ? 触って欲しいところがあるなら、ちゃんと口で言えよ。何処でもイジメてやるから」
意図を察したのだろう雄仁に押され、どさり、と敷布の上に身体が倒れ込んでいく。
欲を湛え潤んでいる瞳に見下ろされていた。
これ以上は駄目だ、と理性が警鐘を鳴らしている。
幾ら女性的であれ、彼は男なのだ。
引き戻せなくなると解っていた。
「……っ、ちっ、くび」
か細い声で刺激を求めている場所を告げる。
理性も理屈もどうでも良かった。
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