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一章:可愛いキノコ、愛しい殺人鬼
凹凸の巡り合わせ 28*
しおりを挟むくちゅり、くちゅ、と舌の絡む音がする。
きつく吸われると、もうどうしていいか解らなくなる。
これは擬似プレイではないと、解っている。
まるで恋人同士の戯れだ。
優しく唇を辿る熱い舌は、明紫亜を奪っていくのに、其処に死の影など微塵もない。
それなのに、明紫亜は体を熱くして、吐息を漏らすのだ。
「ん、っ、は、ぅ、司、破、さん」
司破の口唇が、唇から首を辿って降りていく。
絆創膏を指で撫でられて、ぞくりぞくり、と這い上がって来るその感覚は、司破と出逢ってから知った。
死を感じることは明紫亜にとっては当たり前で、だからこそ、嫌悪感は強く激しく明紫亜を襲い、身動き一つ取れなくしてしまうものだった。
死への憧れ、渇望、強迫概念。
死ね、死んでしまえ、そう強く強く自分を否定することで生きてきた。
今でもそれは、あまり変わらない。
変わったのは、其処に快感が伴うようになった、それだけだ。
「そこ、っ、さわっ、んな、いで。声、出ちゃ、う、から」
口を押さえて首筋で動くボサボサヘアーに向かい、お願い、と頼む。
「出せばいいだろ」
意地悪い顔で宣う司破に、むーりー、と首を横に振った。
この家はとても、古いのだ。
生活雑音は意外と響く。
「おばちゃん、に、聞かれ、たら、恥ず、かしい、よ」
きっと今は、下で片付けをしている。
この家は、壁も床も薄くて、一階二階関係なく、意外と音が通ってしまう。
ヤダヤダ、と駄々っ子のようにキノコを何度も何度も左右に揺らした。
「なら、声、我慢しろ」
聞き入れて貰えなかったお願いを、もう一度、口にしようとして、絆創膏の貼られていない方の首筋を舐められる。
下から上に、焦らすように、ゆっくりと、舐め上げられて、軽く歯を立てられた。
それは擬似プレイとは違い、苦痛を与えるものではなくて、優しく快感を与えることを目的にしているようだった。
「ぁ、っ、っ、む、り、っ、や、だよ」
甘噛みされたところを、キツく吸い上げられ、はぅあ、と堪え切れない声が漏れる。
部屋着のTシャツを首元まで捲られて、胸まで露になった。
「や、じゃないだろ?」
胸の尖りに舌を伸ばして、司破は其処に触れる直前、動きを止めて上目で伺ってくる。
にやり、と笑われて、司破の手に股間で熱くなっている息子を撫でられた。
「小せえ乳首だな」
すぐに股間から悪戯な手は消えていったが、その手は胸にやってきて、ぐり、と指先に押される。
反対側には吐息が掛かり、くちゃり、と舌に転がされた。
「っ、っ、ふぅっ、ぅっ、ん」
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