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バタバタと走り回る音。
「見つけたぞ」「逃げろ」など、ワーワーとした喧騒がそこかしこから聞こえてくきて、青春だなぁと口元が緩む。
「楽しんでるなぁ」
リンドー先生が相変わらずボサボサよれよれの白衣を着て、のらりくらりと姿を現した。
「先生、お疲れ様です!」
「お前は今日も元気だな」
今まで何処にいたんだって感じもするが、ぶっちゃけ、序盤に保険医が必要なケガが発生はそうそうないので、まぁ、問題ないといえば問題ないんだよな。
しかも教師はそれなりに仕事はあるようで、大人って大変そうだ。前世の記憶がある僕からすれば、察せないことはないけれど。それでも、いくつになっても青春イベントはワクワクする。
「はい! みんな楽しんでて青春してるって感じです!」
「あー。それもそうなんだが、お前の顔がいつも以上に緩んでるぞー」
「へへっ。なんか姿が見えなくても音が聞こえてくるだけで、なんか楽しいですよね!」
思わず溢れてしまう笑いを抑えるように手で覆う。
「・・・ホント、お前って変わってるよなぁ。スレもしないで、純粋っていうか、単純っていうか、いい意味のアホ?」
「ありがとうございます!って、ん? いい意味のアホってなんですか? それって悪口じゃないですか!?」
むむっと口を結ぶと、今度はリンドー先生が抑えきれなくなったように笑った。
「くくっ。いい意味って、言っただろう。そうワンコロみたいに唸るな。可愛いだけだぞ」
リンドー先生は言葉通り、犬を撫でるかのように、頭をグシャグシャと撫でる。
僕を撫でられながら、まぁ確かに”いい意味”って言ったしなぁと思って、唸るのはやめることにした。
「あ、あのリンドー先生。ぼぼボクたちにも、その頭を・・・」
同じく待機組の生徒たちがリンドー先生に思い切ったような声を出していた。
さすが攻略対象者、かもしれないリンドー先生である。
「あぁ? ーーっち。仕方がねぇなぁ」
面倒臭い。という雰囲気を出しつつも、そう言って来た生徒含め、待機組のみんなの頭を撫でる。
リンドー先生の人の良さも出てるし、前世で耳にしたことがある「自分、不器用なんで…」みたいなタイプなんだなろうなーと思う。
「くぅー……いてぇ……」
チラホラと怪我人が出てくると、鬼ごっこ大会も中盤だな、と感じる。
序盤に捕まるのは、体力や運動に自信がない奴らで、テキトーに逃げて、潔く捕まるのが暗黙のセオリーである。
もちろん、潔く捕まるので、無駄な抵抗はしないのでケガなんてすることはない。
騎士など目指す武闘派は、秋頃に開催される剣術大会の前になるため「ケガをしたくない」と言うのが本音ではある。現代で言う、運動部タイプか、文化部タイプかで違いが出てくるのも、この大会の醍醐味である。
ただ序盤に捕まると、武闘派として矜恃が立たないとかなんとかで、彼らはいかにケガをせずに逃げ切るのか、なんてのもあるらしい。
心底、古傷と言う大名義があってよかったと思う。
一応、学園としても評価加点があるので、騎士団へのアピールにつなげたい奴もいて、あとはご褒美目的な奴という終盤はガチ勢の、真剣勝負になるので、非運動組からすれば未知の領域である。
「はい。えっと、転んだみたいだけど、擦り傷だけで良かったね」
「っあ、オ、オーアマナ、だよ、な?」
治療を終えたはずの目の前の人物。なぜか、しどろもどろである。
大きな傷はなかったし、処置に問題はなかったはず。どうしたのだろうか?
「そう、だけど…」
待機組に回ってくるのは、リンドー先生が擦り傷ーー所謂、消毒プラス絆創膏みたいな素人の簡単な処置で終わると判断された人たちのはず。なのに、彼はなぜ?
どこか処置間違えたか。そうであれば、甘んじて、そのクレームを受けよう。
しかも彼は、僕の名前を口にしている。ということは、腹に据えかねるほどのクレームがあるのだろう。
でも「痛かった」と言うのは怪我をした以上、避けることができない痛みなんだけど、そういう類いのクレームではないことを祈るしかない。
「……っ!!」
じっと観察しながら、彼の言葉を待つ。
それからすぐ息をのんだかと思えば、口をパクパクとしていて、さらに挙動不審。
なんか顔が赤い。もしかして熱でもあるのか・・・風邪か!?
「オー、アマ、ナ・・・」
僕は、彼の口をそっと指で押さえる。彼の本心を僕は察した。
この世界で平凡な僕は比較的話しやすい人間になる。彼はそんな僕を頼ってきたのだ。つまり。
「みなまで言うな、僕は察したよ!」
彼の体がビクリと固くなった。
僕は彼を安心させるように、にこりと微笑みかけてあげる。
「ふふ。風邪、なんでしょ? 大丈夫。安心して。今のうちに処方してもらえれば剣術大会にも間に合うよ!」
きっと彼は言いにくかったのだ。剣術大会前の体の不調は大きな不安を生む。
でも、もう大丈夫。ここには保健のスペシャリストがいるのだから!
「さてと・・・ん?」
なぜか人口密度の上がってきている保健スペースが、静かになっていた。
不思議に思いつつも、とりあえず、リンドー先生に診てもらうと声をかけようと、その方向へと体を向ける。
リンドー先生は何かを察していたらしく、すでにこちらを見ていた。
さすがである。ただ、リンドー先生は診察疲れか、うろんだ目をしていた。
「リンドー先生、大丈夫ですか? ちょうど声をかけようと思っていたんですけど」
僕がそう言うと、リンドー先生は大きなため息を吐いた。
「お前って、ホント…ーーー散れ散れ、ほら、早く処置してやれ! これから人、増えてくんぞ」
動きを止めていた周りに声をかけて、指示をした。そしてーー。
「テメェはさっさっと出ろ」
さきほどまで僕の治療を受けていた、風邪気味の彼を保健スペースから追い出した。
「リンドー先生、あの人、風邪っぽかったですよ?」
「あぁ? あれは風邪じゃねぇし、熱は一時のことだ、すぐに治るさ」
「そうなんですか?」
素人判断ではやはり分からないもんだなぁ。
改めて、リンドー先生は保健の先生という専門職だと感心した。
「つーか。お前以外、誰も風邪だとは思ってなかったがな」
定位置に戻るリンドー先生がなにかボソリとこぼしたが、ざわつきを取り戻した保健スペース内ではよく聞こえなかった。
そんなこんなをしている内に、中盤を超え終盤に差し掛かろうとしている時であった。
「すみません! 誰かっ! 来てもらえませんか!?」
青白い顔をした生徒が、息を乱しながら飛び込んで来た。
「ど、どうしたんですか?」
生徒が飛び込んで来た近くにいた人が声をかける。
話を聞くと、どうやら、階段から人が転んでしまったようだった。
リンドー先生の安穏とした雰囲気はなくなり、生徒から事情を詳しく聞くと、他教員と僕を含めた少数の生徒とともに現場へ向かうことになった。
現場の階段付近に到着すると、倒れていたり、壁に背をつけて痛みに耐えていたりと複数の生徒が負傷したようだった。
リンドー先生からの指示に教員や僕たちは、その場で簡単な処置をして、それから肩を貸したり、荷物をもったりなどベットのある保健室へ移動を開始した。
僕は認めたくないけれど、身長が平均より小さいため、残念ながら肩を貸せるわけでもなく、かと言って大量の荷物を運べるわけでもなく、なぜ、そんな人間が現場にいるのか?と言われてしまうほどの非力人間である。
でも、なぜ、そんな人間がいるのかと言えば、ただ保健室によく行くこともあり、リンドー先生との交流があるので自然と保健用具などに詳しくなり、こうして、保健用具係というーーー保健用具片手に向かうのが僕の役目と言えるだろう。
慣れとは恐ろしい。
とにかく・・・倒れていたのは4人。
鬼ごっこに白熱してしまい、階段で転倒してしまったようである。幸いにして、そんなに高い場所から落ちてはいないようで、リンドー先生も”念の為”とも言っていたので現場の見た目に対して、大怪我はしていないようである。
現場を一回り。けが人はもちろん、使用した保健用具など、お互いの忘れ物がないのかを確認する。
何もないことを確認し、保健具の入ったバックを手に取った時に階段の上から声が聞こえた。
「見つけたぞ」「逃げろ」など、ワーワーとした喧騒がそこかしこから聞こえてくきて、青春だなぁと口元が緩む。
「楽しんでるなぁ」
リンドー先生が相変わらずボサボサよれよれの白衣を着て、のらりくらりと姿を現した。
「先生、お疲れ様です!」
「お前は今日も元気だな」
今まで何処にいたんだって感じもするが、ぶっちゃけ、序盤に保険医が必要なケガが発生はそうそうないので、まぁ、問題ないといえば問題ないんだよな。
しかも教師はそれなりに仕事はあるようで、大人って大変そうだ。前世の記憶がある僕からすれば、察せないことはないけれど。それでも、いくつになっても青春イベントはワクワクする。
「はい! みんな楽しんでて青春してるって感じです!」
「あー。それもそうなんだが、お前の顔がいつも以上に緩んでるぞー」
「へへっ。なんか姿が見えなくても音が聞こえてくるだけで、なんか楽しいですよね!」
思わず溢れてしまう笑いを抑えるように手で覆う。
「・・・ホント、お前って変わってるよなぁ。スレもしないで、純粋っていうか、単純っていうか、いい意味のアホ?」
「ありがとうございます!って、ん? いい意味のアホってなんですか? それって悪口じゃないですか!?」
むむっと口を結ぶと、今度はリンドー先生が抑えきれなくなったように笑った。
「くくっ。いい意味って、言っただろう。そうワンコロみたいに唸るな。可愛いだけだぞ」
リンドー先生は言葉通り、犬を撫でるかのように、頭をグシャグシャと撫でる。
僕を撫でられながら、まぁ確かに”いい意味”って言ったしなぁと思って、唸るのはやめることにした。
「あ、あのリンドー先生。ぼぼボクたちにも、その頭を・・・」
同じく待機組の生徒たちがリンドー先生に思い切ったような声を出していた。
さすが攻略対象者、かもしれないリンドー先生である。
「あぁ? ーーっち。仕方がねぇなぁ」
面倒臭い。という雰囲気を出しつつも、そう言って来た生徒含め、待機組のみんなの頭を撫でる。
リンドー先生の人の良さも出てるし、前世で耳にしたことがある「自分、不器用なんで…」みたいなタイプなんだなろうなーと思う。
「くぅー……いてぇ……」
チラホラと怪我人が出てくると、鬼ごっこ大会も中盤だな、と感じる。
序盤に捕まるのは、体力や運動に自信がない奴らで、テキトーに逃げて、潔く捕まるのが暗黙のセオリーである。
もちろん、潔く捕まるので、無駄な抵抗はしないのでケガなんてすることはない。
騎士など目指す武闘派は、秋頃に開催される剣術大会の前になるため「ケガをしたくない」と言うのが本音ではある。現代で言う、運動部タイプか、文化部タイプかで違いが出てくるのも、この大会の醍醐味である。
ただ序盤に捕まると、武闘派として矜恃が立たないとかなんとかで、彼らはいかにケガをせずに逃げ切るのか、なんてのもあるらしい。
心底、古傷と言う大名義があってよかったと思う。
一応、学園としても評価加点があるので、騎士団へのアピールにつなげたい奴もいて、あとはご褒美目的な奴という終盤はガチ勢の、真剣勝負になるので、非運動組からすれば未知の領域である。
「はい。えっと、転んだみたいだけど、擦り傷だけで良かったね」
「っあ、オ、オーアマナ、だよ、な?」
治療を終えたはずの目の前の人物。なぜか、しどろもどろである。
大きな傷はなかったし、処置に問題はなかったはず。どうしたのだろうか?
「そう、だけど…」
待機組に回ってくるのは、リンドー先生が擦り傷ーー所謂、消毒プラス絆創膏みたいな素人の簡単な処置で終わると判断された人たちのはず。なのに、彼はなぜ?
どこか処置間違えたか。そうであれば、甘んじて、そのクレームを受けよう。
しかも彼は、僕の名前を口にしている。ということは、腹に据えかねるほどのクレームがあるのだろう。
でも「痛かった」と言うのは怪我をした以上、避けることができない痛みなんだけど、そういう類いのクレームではないことを祈るしかない。
「……っ!!」
じっと観察しながら、彼の言葉を待つ。
それからすぐ息をのんだかと思えば、口をパクパクとしていて、さらに挙動不審。
なんか顔が赤い。もしかして熱でもあるのか・・・風邪か!?
「オー、アマ、ナ・・・」
僕は、彼の口をそっと指で押さえる。彼の本心を僕は察した。
この世界で平凡な僕は比較的話しやすい人間になる。彼はそんな僕を頼ってきたのだ。つまり。
「みなまで言うな、僕は察したよ!」
彼の体がビクリと固くなった。
僕は彼を安心させるように、にこりと微笑みかけてあげる。
「ふふ。風邪、なんでしょ? 大丈夫。安心して。今のうちに処方してもらえれば剣術大会にも間に合うよ!」
きっと彼は言いにくかったのだ。剣術大会前の体の不調は大きな不安を生む。
でも、もう大丈夫。ここには保健のスペシャリストがいるのだから!
「さてと・・・ん?」
なぜか人口密度の上がってきている保健スペースが、静かになっていた。
不思議に思いつつも、とりあえず、リンドー先生に診てもらうと声をかけようと、その方向へと体を向ける。
リンドー先生は何かを察していたらしく、すでにこちらを見ていた。
さすがである。ただ、リンドー先生は診察疲れか、うろんだ目をしていた。
「リンドー先生、大丈夫ですか? ちょうど声をかけようと思っていたんですけど」
僕がそう言うと、リンドー先生は大きなため息を吐いた。
「お前って、ホント…ーーー散れ散れ、ほら、早く処置してやれ! これから人、増えてくんぞ」
動きを止めていた周りに声をかけて、指示をした。そしてーー。
「テメェはさっさっと出ろ」
さきほどまで僕の治療を受けていた、風邪気味の彼を保健スペースから追い出した。
「リンドー先生、あの人、風邪っぽかったですよ?」
「あぁ? あれは風邪じゃねぇし、熱は一時のことだ、すぐに治るさ」
「そうなんですか?」
素人判断ではやはり分からないもんだなぁ。
改めて、リンドー先生は保健の先生という専門職だと感心した。
「つーか。お前以外、誰も風邪だとは思ってなかったがな」
定位置に戻るリンドー先生がなにかボソリとこぼしたが、ざわつきを取り戻した保健スペース内ではよく聞こえなかった。
そんなこんなをしている内に、中盤を超え終盤に差し掛かろうとしている時であった。
「すみません! 誰かっ! 来てもらえませんか!?」
青白い顔をした生徒が、息を乱しながら飛び込んで来た。
「ど、どうしたんですか?」
生徒が飛び込んで来た近くにいた人が声をかける。
話を聞くと、どうやら、階段から人が転んでしまったようだった。
リンドー先生の安穏とした雰囲気はなくなり、生徒から事情を詳しく聞くと、他教員と僕を含めた少数の生徒とともに現場へ向かうことになった。
現場の階段付近に到着すると、倒れていたり、壁に背をつけて痛みに耐えていたりと複数の生徒が負傷したようだった。
リンドー先生からの指示に教員や僕たちは、その場で簡単な処置をして、それから肩を貸したり、荷物をもったりなどベットのある保健室へ移動を開始した。
僕は認めたくないけれど、身長が平均より小さいため、残念ながら肩を貸せるわけでもなく、かと言って大量の荷物を運べるわけでもなく、なぜ、そんな人間が現場にいるのか?と言われてしまうほどの非力人間である。
でも、なぜ、そんな人間がいるのかと言えば、ただ保健室によく行くこともあり、リンドー先生との交流があるので自然と保健用具などに詳しくなり、こうして、保健用具係というーーー保健用具片手に向かうのが僕の役目と言えるだろう。
慣れとは恐ろしい。
とにかく・・・倒れていたのは4人。
鬼ごっこに白熱してしまい、階段で転倒してしまったようである。幸いにして、そんなに高い場所から落ちてはいないようで、リンドー先生も”念の為”とも言っていたので現場の見た目に対して、大怪我はしていないようである。
現場を一回り。けが人はもちろん、使用した保健用具など、お互いの忘れ物がないのかを確認する。
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