ラッキーノート

ブックリーマン

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5 勝利の女神

願いよ届け

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「えま、、、」
言葉を詰まらせながら、マコトは続けた。

「えま、、、このノートもうしばらく持っていてくれるかな」
「え、良いけど。どうして。」

「このノートと出会ってから、何とか勉強も身が入るようになって物事うまく進んだ気がしていたんだけど、無くなったらもうダメダメで、、、」

「今日の試験、もしこのノートが手元に合ったら上手くいく気がするんだけど、なんか頼りたくないんだ」
「今は、自分の力で合格したいんだ。」
「だからえまに預かっていてもらいたいんだ。またこの場所で、返してもらえるように」
マコトは曇りのない晴れ晴れとした顔でノートをえまに渡した。

マコトの覚悟を察したえまはうなずいてこたえた。
「わかった。」
「またここで、返しに行くね。それまで預かっておく。」
えまも晴れやかな顔でノートを受け取った。

「さって、頑張ってきますか。」
マコトは時計を見た。
少し早めに出てきたが、ちょうどよい時間になっていた。

「じゃあまた。」
「じゃあ」

二人はそれぞれの試験会場へと入っていった。



試験終了の鐘がなる。
マコトはやり切った。

もう悔いはないと言わんばかりの表情だ。
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