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37 誰にも教えてあげない
しおりを挟む「ア゛ア゛ァッ!……っひ、ぐぅっ……ッン、うっ……っ、ッゥア、っ~~~!!」
顔のすぐ横に両膝が来るよう足首を掴まれ、熱杭を真上から刺されている。
ドチュッ、ドチュッと重い水音が耳を犯し、脳内を犯す。
止めどなく溢れる自分の愛液と注がれ続けるレナード様の白濁液が絶えない律動のせいで泡となり淫靡な音を出していく。
「ン゛ぅっ……レッ、な…さまぁあ……ッヒあ゛……っふ、ぅう」
風呂に入ったことが無意味となってしまったほどに、自分たちはまた汗にまみれてしまっている。
カーテンが僅かに開いた窓からは、朝と夜の狭間を知らせるような青く暗い空が見えていて、そこから僅かに漏れる光に褐色の肌が照らされている。
――――……妖艶、という言葉はこの人のためにあるのではないだろうか。過ぎた色気というのはときに人の涙を誘うのだと、快感に蕩けた頭で感じ取った。
「ぉ、奥っ……ッア、当たっ……、~~~~ッ゛!」
「アンナ、子宮おりすぎ。俺のを押し出そうとしてるのか?」
「ち、ちが、……ァッ゛、ひっ、ぃ……ッンァ、はふっ、ぅ」
「あぁ、違うよな。気持ち良すぎて俺に奥をさしだしてくれてるんだよな?」
「ヒャグッ!…ぁ、ひっ!……ん゛ぁっ、ア」
「ほら、ここ、トントンってしてあげる」
トントン、なんて可愛いものなんかではない。
子宮口をこれでもかと押し潰すようだ。
そして一突きされるたびに涙が溢れ、声が溢れ、愛液が溢れてくる。
「~~~ッッ、そこ、だっ…めぇ…!……ィ、イ゛クっ…っ、くぅ…!……イクッ、ィッ、ひゃあぁ……っ!」
「ぐっ、ハァ……」
すでに何度も経験した内側に放たれる温もりと解放感のような怠さにスルリと涙が横に流れた。
そしてもちろん、レナード様はそれを指で拭って艶冶にその指を舐めとった。
「ハッ、ハァ……は、ぁ………っ、レナ……さま、ぁ…」
「参ったな、全然萎えない」
その言葉の通り、全く萎えてなどいない熱杭が自分に突き刺さったまま押さえつけられていた脚が解放された。
だが今度は腰を掴まれグルンと体が反転し、寝転ぶレナード様の上に覆いかぶさった。
硬い筋肉に覆われている体にのしかかるのは、初めてレナード様と共に眠ったとき以来。
逞しさと湿った肌から感じる熱が体前面の素肌で感じられることがこれまた気持ちいい。
これ以上ないほど粘膜も含めて体がくっついているというのに、レナード様はそれでも足りないというほどに血管が浮いた逞しい両腕で私の腰を強く抱く。
「疲れたか?」
「ぅ、ん……ボーって、する、の……」
「目がトロンってしてて可愛い。もう少しだけ、がんばれるか?」
「ま、まだ……する、の…?」
「あぁ、するよ」
「ンッ……フ、フレンチトースト……つくって…くれる……?」
「もちろん作ってあげるよ。他には?何が食べたい?」
先程から浮かべていた妖艶な笑みとは違う、慈愛に満ちた笑みを浮かべながら私の髪を耳にかけてくれた。
その優しい仕草1つで、いとも容易く胸がときめいてしまい、それが繋がった部分から伝わってしまう。
「カフェラテ…飲みたい……ペンギンの絵の……」
「いいよ。並んでソファに座って、俺が新聞を読んで、アンナが占い雑誌を読みながら。…これからずっと、毎朝、一緒に飲もうな」
「うん……ずっと、一緒に……」
未来の話。
2人の未来が共にあるという話をしてくれる。
想いを確かめ合っているけれど、そんな言葉が本当に嬉しい。
その嬉しさを表すようにレナード様に唇を押し付けると、「足りない」とばかりに頭を押さえられてもっと唇が合わさる。
当然のように舌が絡まり、クチクチと音を出しながらキスに陶酔しあった。
「っ、ハ……ん、ふンッ……っ、んむ」
キスに夢中になっていると、さらけ出しているお尻をわし掴まれて下から緩い突き上げが始まった。
そうされたらキスに集中などできなくなるというのに、キスを止めるなと言わんばかりに舌を吸われてしまう。結局レナード様の望むようにナカをかき混ぜられながらのキスとなってしまう。
だからもう、私にできることは舌を伸ばしたまま喘ぐだけだ。
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