不眠騎士様、私の胸の中で(エッチな)悦い夢を【R18】

冬見 六花

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 俺の胸だ!②

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レナード様が壊れた。

いや、告白しあったときからすでに壊れ気味だったけどもうこれは完全に壊れたと言っていいだろう。
先程から私の髪やら額やら頬やら指やらに愉しそうに唇を落としてくる。
もちろん私の胸を優しく揉んだまま。

「アンナ。俺のアンナ。…俺の愛しいアンナ」
「あ、あの、レナード様っ…」
「ん?どうした?俺のアンナ」


甘い。
声も眼差しもすべてが甘い。
めちゃ甘い。
そしてそれをこの上なく喜んでいる自分がいる。


「さっき、私のキスが……って、言ってたけど、レナード様こそ、キス、うまいから………その」
「俺が過去に誰かとキスをしたかを、聞きたい?」
「は、い…」

至近距離にいるレナード様の顔は艶然としていて、そして喜悦に染まっている。

「あぁ、俺のアンナリィタ!なんて可愛い嫉妬なんだ…!愛するあなたを心配させてしまうほど、俺とのキスを気に入ってくれたのか?」
「だ、だって……レナード様の、キス……気持ちいいから」
「あああぁぁぁ……♡」


恍惚。
まさに恍惚とはこういう表情のことだろう。
恐ろしいまでのその恍惚とした、法悦した表情に恐れおののく。

だがそれが自分に向けられているという事実が溺れるほどに嬉しい。

「もちろん俺はアンナとしかしていないよ。ヤカグの男はリィタを離さないために本能的に性技がうまいとされているんだ。俺もそれに当てはまっているか知らないが、…アンナ。あなたが俺との触れ合いを気に入ってくれて嬉しいよ」
「んっ……す、好き、です……レナード様のキスも、……レナード様も」
「あぁ、どうしてくれようか……」

そしてゆっくりとその艶美な表情が自分に向かってくる。


「ッン……っ」

チュッ…と小さな水音が重ねられた唇同士から出た。
互いが互いの唇を食むようなキスが合図もなく始まる。それと同時に左胸だけでなく両胸が優しくも強く揉まれ始めた。

「っ……ハッ、んぅ」

大きな手のひらの熱が胸全体を覆い、形が変わるほどに揉みしだかれる。
眠っていたレナード様よりも淡く優しい手つきで胸を撫で、そして指間に肉が盛り上がるほどの強さで揉んでいく。その動きすべてが巧みでいとも容易く翻弄されてしまう。

「ァっ、……ッレナ、ド…さまぁ……」
「気持ちいい?」
「ンぅ……っふぁ、き、もちぃ……」
「ここ、固くなってる」
「ヒァッ…!」

指の合間でツンと立ち上がっている乳首を挟まれ、一際高い声が漏れ、下腹部がキュンと締まった。
思わず自分の固くなったソコを触る手を止めるように、逞しい腕に手を添えた。それなのに触れる手は止まることなく、コリコリと乳首を弄りながらキスがどんどん深くなっていく。

「ぅんんっ……ッン………ハ、っふ」
「舌、もっと出して?足りない」
「っ、…だ、って……レナァ…ド、様が……胸、触るからぁ……」
「重くて、フワフワと柔らかくて、触れているとすごく気持ちいいんだ。アンナ。もっとあなたに触りたいから服、脱ごうな?」
「ん…レナード様も、脱いでくれる…?」
「もちろん。アンナを全身で感じたいからな」

胸から手を離したと同時にキスが再開し、舌を巧みに絡めながらも自分のシャツを粗雑に脱いでいく。そうして上が裸となったレナード様が今度は私の服に手をかけた。

「ンッ……レ…、レナード、様…」
「ん?」

いとも容易く部屋着のボタンはすべて外され、それを脱がそうと肩が露わとなったところでレナード様を止めた。なんという素早さだ。
控えめに名前を呼ぶと、またもやなんとも甘い声と眼差しが返ってきた。

「わ、私の体……見るの?」
「当然。隅々まで目に焼き付けるよ」
「す、隅々まで……焼き付ける……」
「なんで?俺に見られたくない?」
「だって…」

チラリとレナード様の褐色の肌に包まれた筋肉に視線を向けた。

ムチムチと盛りあがった胸筋
バキバキに割れている腹筋
ガッチリとした逞しい上腕と前腕

このままこの体をモデルに彫刻でも作れば、皆その芸術にひれ伏すのではないだろうかと思うほどの艶美さだ。
筋肉、すごい。ほんとにすごい…。
うぅ…かっこいい。
なのに私は、胸がでかいだけの普通の体型……。

「アンナのほうが、俺の体を目に焼き付けているみたいだ」

レナード様が嬉しそうに言った。
そう言われて均整の取れたその体を刮目していたことに気が付いた。視線を外そうと俯くと、脚間にあるボトムスを盛り上げているモノに気が付き、慌てて視線を外した。レナード様はそんな私を実に愉しそうに見つめていた。

「いいよ?いくらでも見てくれて。アンナだけ、特別だ」
「い、いや…その…」
「だから俺も見ていいだろ?俺だけはアンナを性的に見ていいと許可を得ているのだから」
「うぅ…」
「恥ずかしい?」
「……ぅん。で、でも、レナード様が見たいって、言ってくれるなら……」

がんばります。と言おうとしたが、レナード様に強く抱きしめられて広い肩によって口を塞がれてしまった。
自分を包み込む熱と規則的な鼓動の音が心地いい。


「――――じゃあ、下から脱ごうか」
「えええぇ!!?」


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