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「ンンッ……っんぅ、ッ、……ぁっ、んんっ!……ふっ、ぅ」
「フェリシア、声を抑えるな」
「だって、……っ!…っやぁ、ぅ……ッ、ぁ……ンン~~~~っ」

用意されたベビードールはじっくりと堪能された後に丁寧に脱がされ、現在身に纏っているのは震える片方の膝にだらしなく引っ掛かっているショーツだけ。

「あぁ…、俺の指をすごい締め付けてくるな。フェリシア、ここはどうだ…?」
「ヒャアアッ!?……っぁ、ま、待っ……そこっ、ッッ、んぃ」
「痛いか?」

閨の場だからなのか普段よりも数段濃い婀娜っぽさを感じさせる低声が、耳元で優しく優しく囁いてくる。その声に体は反応し、長く太いアルガルド様の指を何本も飲み込む膣壁が蠢くのがわかる。

痛くないことを伝えるために首を緩く振ると安堵したように微かに微笑み、また指の動きが開始され胸の先端はアルガルド様の口内に吸い込まれた。

「アゥゥッ!、……ァ、ァル、さまぁ……っ、ぁ…はっ、……ッ」

ピチャピチャと音がする。
自分を舐められ、自分をかき混ぜられ、自分を制御できない感じが恐ろしく、それでいて恐ろしく気持ちいい。

「アルさ、まっ………ッヒゥ!、っぁ……ッンンゥ!!」
「あぁ、俺のフェリシア」

艶美に濡れた声で名前を呼ばれると、泣きたくなる。

胸を舐っていた舌を伸ばしたまま肌の上を滑っていき、鎖骨を舐めては吸い、首の根元を舐めては吸い、首筋を舐めては善がる私の反応を見て、顎にチュッ、とキスをしたかと思うと唇を食べる勢いでキスをされる。
私をかき混ぜる指は一切止まらず、グチュグチュと淫靡な音を立てながら出し入れしたかと思えば根元までズップリと挿れて手を返すようにグリグリと刺激される。

「んんぅ!…っふ、ッ、んんッ!…っ、~~~~~ッ゛ッ゛!」

キスをしながら齎される快感をくぐもった声と共に必死に泣きながら目で伝えると、群青が嬉しそうに細まって攻撃の手も舌も緩めない。
舌を吸われ声という声も出ず、自分の身の置き方すらわからぬままただただ快感に身を焦がす私をアルガルド様が嬉しそうに見つめ、舌を離した。

「アッ、…ァルッ…さ、まぁ……っ」
「君はどこまでも愛らしいな…」
「っは、ぁ……ぁ、あっ、アル、様っ……もぅ、わた、し……」
「あぁ、そうだな」

意図を悟ってくれたのか、アルガルド様が身を起こし脹脛に引っ掛かっていたショーツをスルリとはぎ取ると私の脚を広げその脚間に自分を置いた。
この状態だとアルガルド様の逞しい体がよく見える。
月明かりに照らされている盛りあがった胸筋も、デコボコといくつにも割れている腹筋も、私の脚よりも太いのではないかという腕も、雄々しいというよりもすべてが艶めかしい。

処女であるが耳年増といえるほど性知識がある私はこれから何が起こるかきちんとわかっている。
少し頭を上げてみると、それまで履いていたボトムスを下げているところだった。

「あまり見るな。怖がらせてしまうから」
「そんなことない……。アル様のなら、怖くないもの……」

事実、目にした巨大な男根を見て恐怖どころか愛おしさを感じた。つるりとした鈴口が可愛らしい。
今から自分を穿つソレに触れたくて考えもせずに手を伸ばしてみると、大きな手によってそれを制されてしまった。

「こぉら、フェリシア。ダメだ」
「でも、なんだか触ってみたくて…。ダメ、ですか?」
「っ、そんな可愛く言っても今日はダメだ。今君に触れられたら俺は情けない姿を見せてしまう」
「それは………見てみたいです……」
「ひどいことを言うなぁ、君は」

のっそりと上体を倒し私の唇に軽いキスを落としたアルガルド様が片方の眉を下げた困った笑みを見せた。

「どうやら我が愛しい妻は夫の情けない姿がお好みのようだ」
「そ、ういうわけじゃないんですけど………か、可愛いなって……」
「可愛い?俺のことをそんなふうに言う人間はフェリシアだけだ」
「じゃあ、私は特別って……思ってもいいですか…?」

そう言うと楽しそうに「ハハッ」と笑ってまた軽いキスを落とした。


「君はずっと、俺にとって特別な人だよ……―――――」

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