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10 最終章
22階——後編
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話には洞窟の一種だと聞いていたけど、洞窟とか空洞というには、不自然なほど広い。
人工的な建造物だったけど、それが朽ちて自然に侵食されたという方がしっくりくる。
横の広さもかなりあるけど、特筆すべきはその天井の高さ。
鐘楼をぶち抜いたように真上に伸び、ゆっくりと凹んでいる。
さらに、その壁に張り付くようにして細い足場が蛇のように螺旋状に伸びている。
多分一番上まで行けるんだろうけど、ガタガタしてるし濡れている。あまり実用的には見えない。
途中にはぼんやり光る水晶みたいなものが壁と壁に渡されて、梁のように見える。
それは無数にあり、しかも必ずしも水平に渡されているわけでもない。
太さも違うし、途中で分岐したりもしている。
地上からの攻撃は、かなり上空に届きにくいだろう。
ここはなんていうか、全体に暗く湿っていて、滑る上にひんやりしている。
コウモリはもちろん1匹だけ。一番低い梁にぶら下がっていた。
まあ、コウモリはキースも含めて2匹なのだけど。
「跳んで、スズネ!」
その魔法は空を切り裂き、わたしの足下を正確に捉えた。
わたしは濡れた足場から逃れ、壁を蹴り梁の一つに飛び乗る。
コウモリはその巨体に似合わない俊敏さで空を切り、わたしの目の前に現れわたしの体当たりした。
それは大きく揺れ、わたしはさらに上へと向かうが、次の瞬間には梁は崩れた。
どうやらそれほど頑丈なわけではないらしい。
頭上にいるわたしに、コウモリはまた魔術で追撃してきた。
「ねぇキース、いいお師匠様が見つかったみたいだね!」
氷の魔術を使うコウモリは、どこかの白いのとは違って無駄に鳴いたりせず、最低限の動きで天井を縫うように動き周り、その魔術を放ち床を凍らせ、ただでさえ不安定な足場を凍らしより悪くする。
「キー!」
キースがキーキー鳴くので、コウモリはうるさそうに飛んでいく。
わたしを飛び越し、さらに上に。
キースはさらにそれを追う。
「一人じゃ危ないよ!」
キースは何か考えがあるのか、それとも考えなしなのか、別に大きくなるでもなく小さいままでコウモリに向かって飛んでいった。
「レイス、来るわ!」
黒いコウモリは、白チビを脅威なしと判断したらしい。
追いつかれるのも構わず速度を下げ、そのまま白い雪を降らせながら旋回しながら上昇し、天井に到達した。
その体にキースが突撃すると同時に、雪は刃へと姿を変え、四方八方に飛散する。
「あたしの得意な魔術、忘れちゃったのかなー!」
瞬間、形のない熱が爆発し、氷は水滴へと姿を変えて散らばる。
「キー!」
「……」
黒いコウモリはキースを意に介さず、洞窟のさらに上へと飛び立つ。
そしてその鋭い目で確実にレイスさんを捕捉し、大きな氷柱を作り始めた。
「上空に留まるなら……キース、スズネ! 魔力を下に落とすよ! 気をつけて!」
スードルが叫んだので、キースは急降下した。わたしは捕まっていた壁から手を離し、落下する。
「キー!」
「ナイスキャッチ」
飛びながら大きくなったキースに受け止められ、そのままわたしはキースと一緒に地面に降りた。
スードルは魔導士。
魔導士は、通常、ほぼ一定の濃度を保ち流動する魔力の動きを制御し、魔力の薄い場所や濃い場所を作ることができる。
周囲の魔力がなくなっても、すぐに魔術が使えなくなるわけじゃない。でも、魔術の使用感は変わるし威力は落ちるし、魔力の消費は激しく回復しない。
実質、使えるけど脅威にならない。そういう感じだ。
逆に魔力が濃い場所では、操作性が上がり、上げようと思えば威力も上げやすい。魔力の消費は少なく、回復は早い。
ダンジョン内の魔力の動きは特殊で、どんなときでも完璧に動かせるわけではないのだけど、少なくともこの階では少なくない影響を与えられるということは分かっている。
コウモリも異変に気が付き、わたしたちを追って降りて来た。
「今回は俺が動けるということを、忘れてもらっては困るな」
アリスメードさんは、弓に矢を2本も同時につがえ、引き絞り、放つ。
しかし、なんとコウモリさんは驚くべきことに、それを一本は避け、もう一本は魔術で防いだ。
「あ、アリスメードさんの矢が……!」
「……!」
わたしもびっくりしたけど、他のみんなはもっとびっくりしていた。
百発百中、鳥類の天敵、空中戦の覇王と名高いであろうアリスメードさんの矢が弾かれるとか避けられるとか、基本的にはあり得ないのだろう。
「レイス、気をつけろ!」
「……えっ、あ、うん! 分かったよ!」
しかし当のアリスメードさんはあんまりショックを受けておらず、レイスさんに注意を促す余裕を見せる。
もしかして、わざと外したのかもしれない。
注意されたレイスさんは、急いで両手をコウモリに向け、火炎放射みたいなのを放つ。
氷の魔術は炎に相殺され、ぶつかったところで水になって、白い霧がむわっと広がる。
コウモリは再び飛び上がろうとしたけど、いつの間にかフェンネルさんが背後に回り込んでいた。
「終わり」
斬り下ろされた剣は、完璧にコウモリの背中を捉えた。
かに見えた。
「んっ」
コウモリは瞬時に急旋回し、フェンネルさんの剣を避ける。
フェンネルさんでも躱されるって、強すぎるような。
「もう避けられないよな!」
「あたしからも!」
アリスメードさんが矢を放ち、ほぼ同時にレイスさんが魔術を放った。
コウモリは避けようとしたけど、片方の翼にまともに食らって、そのまま落ちる。
「キーー!!」
やばい。
鳴き声がキースとほぼ一緒だ。
「ど、どうしようキース。まるでキースのことを攻撃してるみたいで、ちょっとやりにくいんだけど」
「キー?」
キースからしてみると、全然違う声らしい。
いやでも、人間サイドからするとほぼ一緒。悲鳴がキースのそれに聞こえる。やりにくい。
「キー、キーキー」
「いや、いつもキースのことをいじめてるのは違うじゃん。いじめてるわけじゃないよ。可愛いからよしよししてるだけだよ」
「キーキー!」
「だって面白いんだもん! 面白いんだから仕方ないじゃん! シュート・エレメント・メラ! コート・エレメント・クレイ!」
氷の魔術を使ってバリアを張ろうとするのを、スードルとレイスさんが食い止めている。
周囲には霧が満ち、よく見えない。でも別に気にしてない。地面に落ちたコウモリなんて、ただのドブネズミみたいなものだ。
霧の中を掻い潜り、剣を構える。
「えりゃー」
黒い体を、霧ごと切り裂く。
コウモリさんは悲鳴の一つも発することなく、何かが砕けたような音と共に、闇に溶けた。
人工的な建造物だったけど、それが朽ちて自然に侵食されたという方がしっくりくる。
横の広さもかなりあるけど、特筆すべきはその天井の高さ。
鐘楼をぶち抜いたように真上に伸び、ゆっくりと凹んでいる。
さらに、その壁に張り付くようにして細い足場が蛇のように螺旋状に伸びている。
多分一番上まで行けるんだろうけど、ガタガタしてるし濡れている。あまり実用的には見えない。
途中にはぼんやり光る水晶みたいなものが壁と壁に渡されて、梁のように見える。
それは無数にあり、しかも必ずしも水平に渡されているわけでもない。
太さも違うし、途中で分岐したりもしている。
地上からの攻撃は、かなり上空に届きにくいだろう。
ここはなんていうか、全体に暗く湿っていて、滑る上にひんやりしている。
コウモリはもちろん1匹だけ。一番低い梁にぶら下がっていた。
まあ、コウモリはキースも含めて2匹なのだけど。
「跳んで、スズネ!」
その魔法は空を切り裂き、わたしの足下を正確に捉えた。
わたしは濡れた足場から逃れ、壁を蹴り梁の一つに飛び乗る。
コウモリはその巨体に似合わない俊敏さで空を切り、わたしの目の前に現れわたしの体当たりした。
それは大きく揺れ、わたしはさらに上へと向かうが、次の瞬間には梁は崩れた。
どうやらそれほど頑丈なわけではないらしい。
頭上にいるわたしに、コウモリはまた魔術で追撃してきた。
「ねぇキース、いいお師匠様が見つかったみたいだね!」
氷の魔術を使うコウモリは、どこかの白いのとは違って無駄に鳴いたりせず、最低限の動きで天井を縫うように動き周り、その魔術を放ち床を凍らせ、ただでさえ不安定な足場を凍らしより悪くする。
「キー!」
キースがキーキー鳴くので、コウモリはうるさそうに飛んでいく。
わたしを飛び越し、さらに上に。
キースはさらにそれを追う。
「一人じゃ危ないよ!」
キースは何か考えがあるのか、それとも考えなしなのか、別に大きくなるでもなく小さいままでコウモリに向かって飛んでいった。
「レイス、来るわ!」
黒いコウモリは、白チビを脅威なしと判断したらしい。
追いつかれるのも構わず速度を下げ、そのまま白い雪を降らせながら旋回しながら上昇し、天井に到達した。
その体にキースが突撃すると同時に、雪は刃へと姿を変え、四方八方に飛散する。
「あたしの得意な魔術、忘れちゃったのかなー!」
瞬間、形のない熱が爆発し、氷は水滴へと姿を変えて散らばる。
「キー!」
「……」
黒いコウモリはキースを意に介さず、洞窟のさらに上へと飛び立つ。
そしてその鋭い目で確実にレイスさんを捕捉し、大きな氷柱を作り始めた。
「上空に留まるなら……キース、スズネ! 魔力を下に落とすよ! 気をつけて!」
スードルが叫んだので、キースは急降下した。わたしは捕まっていた壁から手を離し、落下する。
「キー!」
「ナイスキャッチ」
飛びながら大きくなったキースに受け止められ、そのままわたしはキースと一緒に地面に降りた。
スードルは魔導士。
魔導士は、通常、ほぼ一定の濃度を保ち流動する魔力の動きを制御し、魔力の薄い場所や濃い場所を作ることができる。
周囲の魔力がなくなっても、すぐに魔術が使えなくなるわけじゃない。でも、魔術の使用感は変わるし威力は落ちるし、魔力の消費は激しく回復しない。
実質、使えるけど脅威にならない。そういう感じだ。
逆に魔力が濃い場所では、操作性が上がり、上げようと思えば威力も上げやすい。魔力の消費は少なく、回復は早い。
ダンジョン内の魔力の動きは特殊で、どんなときでも完璧に動かせるわけではないのだけど、少なくともこの階では少なくない影響を与えられるということは分かっている。
コウモリも異変に気が付き、わたしたちを追って降りて来た。
「今回は俺が動けるということを、忘れてもらっては困るな」
アリスメードさんは、弓に矢を2本も同時につがえ、引き絞り、放つ。
しかし、なんとコウモリさんは驚くべきことに、それを一本は避け、もう一本は魔術で防いだ。
「あ、アリスメードさんの矢が……!」
「……!」
わたしもびっくりしたけど、他のみんなはもっとびっくりしていた。
百発百中、鳥類の天敵、空中戦の覇王と名高いであろうアリスメードさんの矢が弾かれるとか避けられるとか、基本的にはあり得ないのだろう。
「レイス、気をつけろ!」
「……えっ、あ、うん! 分かったよ!」
しかし当のアリスメードさんはあんまりショックを受けておらず、レイスさんに注意を促す余裕を見せる。
もしかして、わざと外したのかもしれない。
注意されたレイスさんは、急いで両手をコウモリに向け、火炎放射みたいなのを放つ。
氷の魔術は炎に相殺され、ぶつかったところで水になって、白い霧がむわっと広がる。
コウモリは再び飛び上がろうとしたけど、いつの間にかフェンネルさんが背後に回り込んでいた。
「終わり」
斬り下ろされた剣は、完璧にコウモリの背中を捉えた。
かに見えた。
「んっ」
コウモリは瞬時に急旋回し、フェンネルさんの剣を避ける。
フェンネルさんでも躱されるって、強すぎるような。
「もう避けられないよな!」
「あたしからも!」
アリスメードさんが矢を放ち、ほぼ同時にレイスさんが魔術を放った。
コウモリは避けようとしたけど、片方の翼にまともに食らって、そのまま落ちる。
「キーー!!」
やばい。
鳴き声がキースとほぼ一緒だ。
「ど、どうしようキース。まるでキースのことを攻撃してるみたいで、ちょっとやりにくいんだけど」
「キー?」
キースからしてみると、全然違う声らしい。
いやでも、人間サイドからするとほぼ一緒。悲鳴がキースのそれに聞こえる。やりにくい。
「キー、キーキー」
「いや、いつもキースのことをいじめてるのは違うじゃん。いじめてるわけじゃないよ。可愛いからよしよししてるだけだよ」
「キーキー!」
「だって面白いんだもん! 面白いんだから仕方ないじゃん! シュート・エレメント・メラ! コート・エレメント・クレイ!」
氷の魔術を使ってバリアを張ろうとするのを、スードルとレイスさんが食い止めている。
周囲には霧が満ち、よく見えない。でも別に気にしてない。地面に落ちたコウモリなんて、ただのドブネズミみたいなものだ。
霧の中を掻い潜り、剣を構える。
「えりゃー」
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