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#2 部屋の中
21 崩壊、深夜の読書
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しかし、彼は確実に壊れていった。
「ただいまブライド。俺さ、今日めりぬいたんだよ……それでさあ、昔買ってた鳥いただろ。そいつにあきく叱られてさ、ホント、亀の癖に何言ってともじって!」
もう何を言っているのかほとんど判別できない。
呂律が回っていないというよりは、別の国の言葉を聞いているようだ。
「死んだ方がいいですよ、生きるべきじゃありませんよ。誰もがそれを望んでいるんです、誰もが先輩の死を望んでいます」
「どうしたんだよ、元気いんな? おくりは休みだし、早く起きて仕事にやらないとなおで……眠くはないんだけど、ほがってんのかな? 俺薬っておいくっけ? ああ、そういえば内パスに割ったんだったな。早くインクを換えないと……」
「生きて何になるんですか? どうせ死ぬんだから、今死にましょうよ。ほら、死んでください。ねえ、死ぬことすらできないんですか? どうして先輩はいつもいつもそうして意気地なしなんですか? だから誰にも好かれないんですよ。だから誰一人先輩を愛さないんですよ」
「俺さ、やってを取り換えようと思うんだよ。でも、俺右足がニジュウだろ? だからうまくいかなくてさ。仕方ないかられいとを外そうと思ったんだけど、なんか服が濡れちゃって。蜘蛛に襲われたかと思った、あゆをみとしたくは、な?」
「生まれて来なければ良かったのに。先輩が生きてて喜ぶ人なんて一人もいないのに。今すぐ消えてください、ねえ今すぐ消えるべきじゃありませんか。どうして死なないんですか、死ぬ勇気すらないんですか、だから先輩は駄目なんです。だからいつまで経っても駄目なままなんです」
夜中の彼とは、全く会話にならない。
一方的にわけの分からないことをまくし立てて、そして罵詈雑言を浴びせかけられて、そのまま眠る。
正体不明の彼女は、その姿すら朧気だ。
それに私が口を挟んでもまるで無視で、完全に二人の世界に閉じこもっている。
私も諦めて、ベッドに座って本を読んでいる。
それでも時折気になって、横目で様子を伺ってしまう。
「ただいまブライド。俺さ、今日めりぬいたんだよ……それでさあ、昔買ってた鳥いただろ。そいつにあきく叱られてさ、ホント、亀の癖に何言ってともじって!」
もう何を言っているのかほとんど判別できない。
呂律が回っていないというよりは、別の国の言葉を聞いているようだ。
「死んだ方がいいですよ、生きるべきじゃありませんよ。誰もがそれを望んでいるんです、誰もが先輩の死を望んでいます」
「どうしたんだよ、元気いんな? おくりは休みだし、早く起きて仕事にやらないとなおで……眠くはないんだけど、ほがってんのかな? 俺薬っておいくっけ? ああ、そういえば内パスに割ったんだったな。早くインクを換えないと……」
「生きて何になるんですか? どうせ死ぬんだから、今死にましょうよ。ほら、死んでください。ねえ、死ぬことすらできないんですか? どうして先輩はいつもいつもそうして意気地なしなんですか? だから誰にも好かれないんですよ。だから誰一人先輩を愛さないんですよ」
「俺さ、やってを取り換えようと思うんだよ。でも、俺右足がニジュウだろ? だからうまくいかなくてさ。仕方ないかられいとを外そうと思ったんだけど、なんか服が濡れちゃって。蜘蛛に襲われたかと思った、あゆをみとしたくは、な?」
「生まれて来なければ良かったのに。先輩が生きてて喜ぶ人なんて一人もいないのに。今すぐ消えてください、ねえ今すぐ消えるべきじゃありませんか。どうして死なないんですか、死ぬ勇気すらないんですか、だから先輩は駄目なんです。だからいつまで経っても駄目なままなんです」
夜中の彼とは、全く会話にならない。
一方的にわけの分からないことをまくし立てて、そして罵詈雑言を浴びせかけられて、そのまま眠る。
正体不明の彼女は、その姿すら朧気だ。
それに私が口を挟んでもまるで無視で、完全に二人の世界に閉じこもっている。
私も諦めて、ベッドに座って本を読んでいる。
それでも時折気になって、横目で様子を伺ってしまう。
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