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竜の国
赤い実の森(3)
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3人と1匹は、果実の生る木の下に腰を下ろし、ゆったりとした時間を過ごす事にした。とくに話をするわけでもなく、リーシャは目を閉じてウトウトしながら、次はどこへ行こうか、何をしようかと考えを巡らせた。
すると突然ノアとエリアル、妹竜がピクリと動いた。
その気配にリーシャは目を開く。
「どうしたの?」
「いや……何でもない」
「ねぇ、私だけ仲間外れってひどくない?」
リーシャがそう言うと、ノアは何故か目を逸らした。
「あのね、今鳴き声が聞こえたの」
「それって竜の?」
代わりに答えたエリアル言葉に首を傾げた。
リーシャには全く聞き問えなかったけれど、ノアと妹竜もその何かの声に反応したようだ。
「たぶん。でもね、なんて言ってるのかはわかんなかったんだ。なんか、必死だけど言葉になってない声、みたいな」
「なにそれ、気になるなぁ」
竜の鳴き声だというのにエリアルが理解できなかったというのは不可解だ。
声の主が本当に竜なのか確かめなければと、リーシャは立ち上がった。
「おい、リーシャ」
「気になるものは確認しとかないと気持ち悪いんだもん。ねぇ、エリアルどっちの方から声がしたの?」
エリアルは何も考えず、音がしたという方を指差した。
「あっちだよ」
「ちょっと見てくる」
リーシャは指差されている方の茂みをかき分けながら進んで行く。
他の2人と1匹もその後に続いた。ノアは嫌な予感がしたのか、眉間に皺を寄せたままついて来ている。
進むにつれ、ノアたちが聞いたと思われる鳴き声が、リーシャにも聞こえてきた。必死に何かを探しているような気がした。
「どこにいるんだろう」
近いはずなのにどこにいるのか、見つけることができない。
「あっ! ねぇちゃん、いたよ!」
「えっ、どこ⁉」
手招きするエリアルの目の前の地面を見ると、黄色い小さな竜が怯えるように震えていた。
始めはリーシャたちの気配に驚いた竜が体を縮めているのだろうかと思ったけれど、じっと見ていると顔つきが他の竜より幼い気がしてきた。それに加え、エリアルに理解できない鳴き声。そこでリーシャは納得した。
どうやらこの竜は生まれてそれほど経っていない、子供の竜のようだ。
すると突然ノアとエリアル、妹竜がピクリと動いた。
その気配にリーシャは目を開く。
「どうしたの?」
「いや……何でもない」
「ねぇ、私だけ仲間外れってひどくない?」
リーシャがそう言うと、ノアは何故か目を逸らした。
「あのね、今鳴き声が聞こえたの」
「それって竜の?」
代わりに答えたエリアル言葉に首を傾げた。
リーシャには全く聞き問えなかったけれど、ノアと妹竜もその何かの声に反応したようだ。
「たぶん。でもね、なんて言ってるのかはわかんなかったんだ。なんか、必死だけど言葉になってない声、みたいな」
「なにそれ、気になるなぁ」
竜の鳴き声だというのにエリアルが理解できなかったというのは不可解だ。
声の主が本当に竜なのか確かめなければと、リーシャは立ち上がった。
「おい、リーシャ」
「気になるものは確認しとかないと気持ち悪いんだもん。ねぇ、エリアルどっちの方から声がしたの?」
エリアルは何も考えず、音がしたという方を指差した。
「あっちだよ」
「ちょっと見てくる」
リーシャは指差されている方の茂みをかき分けながら進んで行く。
他の2人と1匹もその後に続いた。ノアは嫌な予感がしたのか、眉間に皺を寄せたままついて来ている。
進むにつれ、ノアたちが聞いたと思われる鳴き声が、リーシャにも聞こえてきた。必死に何かを探しているような気がした。
「どこにいるんだろう」
近いはずなのにどこにいるのか、見つけることができない。
「あっ! ねぇちゃん、いたよ!」
「えっ、どこ⁉」
手招きするエリアルの目の前の地面を見ると、黄色い小さな竜が怯えるように震えていた。
始めはリーシャたちの気配に驚いた竜が体を縮めているのだろうかと思ったけれど、じっと見ていると顔つきが他の竜より幼い気がしてきた。それに加え、エリアルに理解できない鳴き声。そこでリーシャは納得した。
どうやらこの竜は生まれてそれほど経っていない、子供の竜のようだ。
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