上 下
3 / 5

第1話 拝謁

しおりを挟む
荊州某所の竹林
コト‥コト…コト
薫香を八卦の形に置いていき流れを見る
「足らぬ時が満ちはじめたか、良いぞ良いぞ」
コト‥コト‥コト
「どうやら迷い人が、流れを変えたか」
「孔明お主の行く末はどうなるかな?」

荊州新野
星を眺め占う
「後々の流れが変わりつつある?」
羽扇をあおぎながら、葛巾をかぶった男が呟く。

ここから運命の歯車が新たに回りだす。

0話から続きです。

「占いも間違いもあるもう一度してみるか」
綸巾を置き男は、再び薫香をとり今度は、普通に置き始める。
コト、コト、コト
出来上がるのは後から長くなる薫香の波
「水鏡先生は、私に時が足りないとおっしゃったが流れが変わりつつあるなやはり」
「何が変化をもたらした?」
すると部屋の扉が開く
「孔明ここにいたか」と言いながらいい感じにヒゲを蓄えた知的そうな男性が入ってくる
すると綸巾を被り男が拱手をして男が迎える
「我が君呼んでいただければ、私から参りましたのに」
「かまわぬよ急ぎであり急ぎでないゆえ」
「何をなさっておられたのかな?」
と男が卓を見ると「占っておられたのか?何を占われた?」
「私の命数に変化が生じましたので我が君の命運に影響がないか確かめておりました」
「そうか決果はいかがだった?」
「我が君の望む結末になる方向で事が運びつつあります、また西蜀に向かう頃に、我が君には大切な出会いがおとづれる予兆があります」
「出会いとな?それは誰かはわかるか?」孔明は羽扇を仰ぎながら答える
「4人ですね、1人は我が君にゆかりのあるものです、残りはわかりません」
「そうかそう聞くと私の先もまだ捨てたものでは無いな」と男は笑う「孫劉連盟さえなれば問題はありません」「しかし孔明」
「そなた1人で呉までの道のり本当に大丈夫か?」
「問題ありません」「しかし我が君がご心配くださるのであれば」
「子竜をお迎えに寄越していただければ大丈夫です」「そうかしからば子竜にその旨を伝えお主の思うようにせよ」
「承知しました」
話が済むと劉備は孔明の部屋から出ていった。

洛陽丞相府周辺
「丞相のおそばには少々血の気の多いのもいますので振る舞いにはご注意ください」
と徐庶が警告すると横から夏侯惇が
「心配はいらん何かあれば自分の身を守られよさすれば丞相がうまくお取りなしなさる」豪快に笑いながらいう、「ですが穏便に住めばそれほど楽なことはありませんよ」
と徐庶はため息をつきながらいう。

丞相府入口
「お待ちしておりましたぞ八雲殿」
「荀彧殿わざわざ出迎えありがとうございます」と八雲は拱手で礼をする。
「いえ万が一の配慮です」
「荀先生それでは失礼します」
「徐庶殿ご苦労様です」
と徐庶は荀彧に声をかけるとそのまま去っていった。

侍従「八雲殿御到着」
すると荀彧と夏侯惇が先頭に中に入っていく。
「丞相に拝謁いたします」と夏侯惇が拱手し
荀彧が「丞相お連れしました」と拱手する
「丞相に拝謁いたします」と拱手し頭を下げると「膝をつき挨拶しないのか?礼儀知らずめ」と鎧を着て帯剣していた男が罵倒しながら八雲に近寄ろうとすると「張郃それくらいにしておけ、八雲はワシの恩人だ」と
張郃という将軍を曹操が嗜める。

「八雲よよく来たな」
「そのままでいいからワシと共に宮中にいくぞ天子に拝謁させてやる」と満面の笑みで曹操はいうすると
「丞相百官に侮られませんか?」
「かまわぬ八雲の価値を見せるまでよ」
「承知しました」
「よし八雲いくぞともに馬車にのれ」と曹操が手招きしながら八雲を誘う
「はい丞相」と八雲は早々の馬車に乗る。

宮中
「皇帝陛下に拝謁いたします」と曹操はいかにもわざとらしく拱手すると
皇帝はおどおどしながら「丞相楽にされよ」と丞相の椅子を示すと
曹操は腰掛け「陛下こたび私の命を救ってくれた猛者を紹介いたします、陛下をお守りする上でも大きなお力になるかと思いますのでぜひお会いください」
「ほうでは呼んでくれるか?」
「八雲よ入るが良い」
「御意」
八雲が答えると、
八雲は漢の皇帝の前で膝をつき
「皇帝陛下に拝謁いたします」と八雲は拱手をすると百巻が「なんと無礼なと」小声でボソボソと言い始めると「陛下このものは八雲といい話あれわれの知る漢の領土の外から参りました物ですので、こちらでの礼儀にあまり詳しくありませんご無礼をいたしました」
「いや良い、八雲といったか周りは気にしなくても良いこれからは天下無礼御免であるそなたの知る礼儀で対応せよ」
「ありがとうございます陛下」
「陛下よろしいのですか?」
「問題ない」
「承知しました」
「聞いての通りである」
「八雲は皇帝陛下より天下無礼御免が許された八雲は、自らの知る礼儀での対応を許可する」
「ははー」と八雲は頭を下げる、
「所で丞相八雲は猛者と申したな」
「はい」と返事するも曹操は面倒なという表情を強調しながら校庭に返事をした、
「こやつと誰かを試合させてくれぬか?」
「実力が見たい」
「承知しました」
「誰か」
「ここに』『丞相府に行き数日以内に御前試合をする準備をさせよ」
「御意」と侍従が頭を下げると退出する。
「八雲よ猛者だとわかれば、そちが右将軍に任じようと思うがどうだろうか丞相」
「良きお考えかと」
「ではそのように頼む」
「ではこれにて評議は終わりとする」
「御意」
すると太鼓がなると百官は退席していく。
「八雲よ参るぞ」
「はい」
返事をすると曹操は歩き始める。
「ややこしい話だが、お前にはしんどいが3人の相手をさせる、曹彰・曹仁・張郃だ」
「猛者や身内が多いですね丞相」「その方が良い許褚だと話がややこしくなるでな」
「了解です」
ある宮殿内をある程度歩くと行く際に乗った馬車が見えてきた。
「だが問題はお主だ」「お前が戦うところは見たことがない」
「ですね」「とりあえず夏侯惇に実力を測らせるから丞相府に戻るぞ」
「はい」
宮殿を後にして丞相府に向かう。
しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

勇者召喚に巻き込まれ、異世界転移・貰えたスキルも鑑定だけ・・・・だけど、何かあるはず!

よっしぃ
ファンタジー
9月11日、12日、ファンタジー部門2位達成中です! 僕はもうすぐ25歳になる常山 順平 24歳。 つねやま  じゅんぺいと読む。 何処にでもいる普通のサラリーマン。 仕事帰りの電車で、吊革に捕まりうつらうつらしていると・・・・ 突然気分が悪くなり、倒れそうになる。 周りを見ると、周りの人々もどんどん倒れている。明らかな異常事態。 何が起こったか分からないまま、気を失う。 気が付けば電車ではなく、どこかの建物。 周りにも人が倒れている。 僕と同じようなリーマンから、数人の女子高生や男子学生、仕事帰りの若い女性や、定年近いおっさんとか。 気が付けば誰かがしゃべってる。 どうやらよくある勇者召喚とやらが行われ、たまたま僕は異世界転移に巻き込まれたようだ。 そして・・・・帰るには、魔王を倒してもらう必要がある・・・・と。 想定外の人数がやって来たらしく、渡すギフト・・・・スキルらしいけど、それも数が限られていて、勇者として召喚した人以外、つまり巻き込まれて転移したその他大勢は、1人1つのギフト?スキルを。あとは支度金と装備一式を渡されるらしい。 どうしても無理な人は、戻ってきたら面倒を見ると。 一方的だが、日本に戻るには、勇者が魔王を倒すしかなく、それを待つのもよし、自ら勇者に協力するもよし・・・・ ですが、ここで問題が。 スキルやギフトにはそれぞれランク、格、強さがバラバラで・・・・ より良いスキルは早い者勝ち。 我も我もと群がる人々。 そんな中突き飛ばされて倒れる1人の女性が。 僕はその女性を助け・・・同じように突き飛ばされ、またもや気を失う。 気が付けば2人だけになっていて・・・・ スキルも2つしか残っていない。 一つは鑑定。 もう一つは家事全般。 両方とも微妙だ・・・・ 彼女の名は才村 友郁 さいむら ゆか。 23歳。 今年社会人になりたて。 取り残された2人が、すったもんだで生き残り、最終的には成り上がるお話。

レベルアップに魅せられすぎた男の異世界探求記(旧題カンスト厨の異世界探検記)

荻野
ファンタジー
ハーデス 「ワシとこの遺跡ダンジョンをそなたの魔法で成仏させてくれぬかのぅ?」 俺 「確かに俺の神聖魔法はレベルが高い。神様であるアンタとこのダンジョンを成仏させるというのも出来るかもしれないな」 ハーデス 「では……」 俺 「だが断る!」 ハーデス 「むっ、今何と?」 俺 「断ると言ったんだ」 ハーデス 「なぜだ?」 俺 「……俺のレベルだ」 ハーデス 「……は?」 俺 「あともう数千回くらいアンタを倒せば俺のレベルをカンストさせられそうなんだ。だからそれまでは聞き入れることが出来ない」 ハーデス 「レベルをカンスト? お、お主……正気か? 神であるワシですらレベルは9000なんじゃぞ? それをカンスト? 神をも上回る力をそなたは既に得ておるのじゃぞ?」 俺 「そんなことは知ったことじゃない。俺の目標はレベルをカンストさせること。それだけだ」 ハーデス 「……正気……なのか?」 俺 「もちろん」 異世界に放り込まれた俺は、昔ハマったゲームのように異世界をコンプリートすることにした。 たとえ周りの者たちがなんと言おうとも、俺は異世界を極め尽くしてみせる!

チート幼女とSSSランク冒険者

紅 蓮也
ファンタジー
【更新休止中】 三十歳の誕生日に通り魔に刺され人生を終えた小鳥遊葵が 過去にも失敗しまくりの神様から異世界転生を頼まれる。 神様は自分が長々と語っていたからなのに、ある程度は魔法が使える体にしとく、無限収納もあげるといい、時間があまり無いからさっさと転生しちゃおっかと言いだし、転生のため光に包まれ意識が無くなる直前、神様から不安を感じさせる言葉が聞こえたが、どうする事もできない私はそのまま転生された。 目を開けると日本人の男女の顔があった。 転生から四年がたったある日、神様が現れ、異世界じゃなくて地球に転生させちゃったと・・・ 他の人を新たに異世界に転生させるのは無理だからと本来行くはずだった異世界に転移することに・・・ 転移するとそこは森の中でした。見たこともない魔獣に襲われているところを冒険者に助けられる。 そして転移により家族がいない葵は、冒険者になり助けてくれた冒険者たちと冒険したり、しなかったりする物語 ※この作品は小説家になろう様、カクヨム様、ノベルバ様、エブリスタ様でも掲載しています。

システムバグで輪廻の輪から外れましたが、便利グッズ詰め合わせ付きで他の星に転生しました。

大国 鹿児
ファンタジー
輪廻転生のシステムのバグで輪廻の輪から外れちゃった! でも神様から便利なチートグッズ(笑)の詰め合わせをもらって、 他の星に転生しました!特に使命も無いなら自由気ままに生きてみよう! 主人公はチート無双するのか!? それともハーレムか!? はたまた、壮大なファンタジーが始まるのか!? いえ、実は単なる趣味全開の主人公です。 色々な秘密がだんだん明らかになりますので、ゆっくりとお楽しみください。 *** 作品について *** この作品は、真面目なチート物ではありません。 コメディーやギャグ要素やネタの多い作品となっております 重厚な世界観や派手な戦闘描写、ざまあ展開などをお求めの方は、 この作品をスルーして下さい。 *カクヨム様,小説家になろう様でも、別PNで先行して投稿しております。

クラス転移で無能判定されて追放されたけど、努力してSSランクのチートスキルに進化しました~【生命付与】スキルで異世界を自由に楽しみます~

いちまる
ファンタジー
ある日、クラスごと異世界に召喚されてしまった少年、天羽イオリ。 他のクラスメートが強力なスキルを発現させてゆく中、イオリだけが最低ランクのEランクスキル【生命付与】の持ち主だと鑑定される。 「無能は不要だ」と判断した他の生徒や、召喚した張本人である神官によって、イオリは追放され、川に突き落とされた。 しかしそこで、川底に沈んでいた謎の男の力でスキルを強化するチャンスを得た――。 1千年の努力とともに、イオリのスキルはSSランクへと進化! 自分を拾ってくれた田舎町のアイテムショップで、チートスキルをフル稼働! 「転移者が世界を良くする?」 「知らねえよ、俺は異世界を自由気ままに楽しむんだ!」 追放された少年の第2の人生が、始まる――! ※本作品は他サイト様でも掲載中です。

転生した体のスペックがチート

モカ・ナト
ファンタジー
とある高校生が不注意でトラックに轢かれ死んでしまう。 目覚めたら自称神様がいてどうやら異世界に転生させてくれるらしい このサイトでは10話まで投稿しています。 続きは小説投稿サイト「小説家になろう」で連載していますので、是非見に来てください!

せっかくのクラス転移だけども、俺はポテトチップスでも食べながらクラスメイトの冒険を見守りたいと思います

霖空
ファンタジー
クラス転移に巻き込まれてしまった主人公。 得た能力は悪くない……いや、むしろ、チートじみたものだった。 しかしながら、それ以上のデメリットもあり……。 傍観者にならざるをえない彼が傍観者するお話です。 基本的に、勇者や、影井くんを見守りつつ、ほのぼの?生活していきます。 が、そのうち、彼自身の物語も始まる予定です。

異世界転移しましたが、面倒事に巻き込まれそうな予感しかしないので早めに逃げ出す事にします。

sou
ファンタジー
蕪木高等学校3年1組の生徒40名は突如眩い光に包まれた。 目が覚めた彼らは異世界転移し見知らぬ国、リスランダ王国へと転移していたのだ。 「勇者たちよ…この国を救ってくれ…えっ!一人いなくなった?どこに?」 これは、面倒事を予感した主人公がいち早く逃げ出し、平穏な暮らしを目指す物語。 なろう、カクヨムにも同作を投稿しています。

処理中です...