48 / 58
追いかけて
21_4_場所4
しおりを挟む
「隼人さん、これは一つの提案として聞いていただければと思うのですが、チアグレの隼人として配信をやってみませんか?」
送迎用の車に乗り込み、車を出しながら仁木さんがそう提案してきた。それは俺の耳に音としては聞こえてきたものの、脳が意味を理解しきれず返す言葉が出てこない。ただぼんやりと車窓から夜の街並みを眺めながら、ネオンに照らされていた孝哉の横顔を思い出していた。
「一人での弾き語りか、もしくはインストでもいいと思うのですが……」
「いや仁木さん、今の俺にはそんなことは出来ませんよ。今の状態で配信なんてやっても、見れくれる人に申し訳なくなるだけです。今の俺のプレイなんて、見てくれてる人がファンじゃなければ、罵られても笑われても仕方がないくらいの出来でしょう? サポートが問題なくやれてるのは楽譜通りに弾いてもそこそこなものになるようにと、そういう細かいところまでを指示してもらってるからですしね。それが出来なくなっていることって結構ダメージ大きくて、だから今旧作の再レックは出来ても新曲は書く事すら出来ないんです。オリジナルをディレクションをすることが今の俺には出来ないんですよ。感情任せに弾くにしても、その感情が動かない。誰かが細かいディレクションをしてくれるなら、その通りに弾くのは可能かもしれないですけどね。でも、それはもう俺の演奏じゃありません」
身体中が震えるようなセッション……孝哉がいうところの、金色の泡が踵から頭の先まで駆け抜けるような感動を味わう演奏を経験した俺に、それが無くなった状態で前向きな感情を持った普通の演奏を望むなんて、正気の沙汰じゃ無い。
こういうことは、音楽のことだと理解してくれる人は少ない。でも、それが例えば食道楽の人が病気になって食べられなくなったり、運動好きな人が怪我をしてそれが出来なくなったりするということだと例えると、案外わかってもらえる。今の俺は、まさにその状態なのだ。
手は動くから弾くことは出来る。練習を欠かさないためにテクニックだけは正確さを増し、日に日に磨き上げられていった。それでも、それをどこでどう盛り込んでいくのかという部分のアイデアが枯渇している。全くと言っていいほどに思いつかなくなってしまったのだ。砂を噛むという表現がこれほどピッタリくるのだなと思うほどに、何をしても心が凍りついたままで、少しも解けようとしない。
失ったものを補填する事も出来ずに、上がったままのハードルを前にして、どう進んだらいいのかを考える事も出来ないでいる。いつまで経ってもただハードルの前に立ち尽くしているだけで、ハードルが下がってくれないだろうかと願っているような、情けない状態が続いている。
「まずは手を引いてもらいましょうよ。大きな傷を負ったのですから、リハビリは必要です。自分でディレクションが出来そうに無いのでしたら、してもらってもいいと思います。それを頼めそうな人を見つけたんです」
「新しいディレクターをつけるんですか? チルカとは別に?」
「そうです」
俺が僅かに興味を示したからか、仁木さんはバックミラー越しに俺に笑顔をくれた。下がりっぱなしだった眉が、久しぶりに元気を取り戻す。その姿を見るのは悪くないなと思った。
「それって、今の俺について足りないものがわかる人ってことでしょう? そんな人いますか? 長年プロデュースしてる条野だってわかってないのに。あいつはむしろぶっ壊すだけですからね。でもディレクターさんは毎回変わってたはずですし」
煌びやかな大通りを抜け、自宅近くの裏通りへと車は流れる。外部のものが簡単に入れない様にと張り巡らされている高い壁と生垣の中には、住人の息が詰まらないようにという配慮から、色鮮やかな庭園が設けられている。この庭園のディレクターは俺と好みが合うのか、ここを通るだけで何度か心を救われたことがあった。
今はクリスマスが近づいてきている事もあり、ガラス壁を挟んで内部にはポインセチアの赤と白が、外にはヒューケラとシロタエギクの寄せ植えが仲間入りしていた。
ヒューケラはくすみながらも濃く主張が強めで、その合間に伸びるシロタエギクは、物理的にはそうでは無いにも関わらず、スッキリと真っ直ぐな姿に独特な気品を感じる。そうして強さを表していながらも、どこかに物悲しさを孕んでいるところが、俺の心に何かを納得させるような安心感を与えてくれていた。
「そうですね。条野さんに対峙出来るディレクターさんは中々見つかりません。だからこれまで一曲ごとに変わるという異常な事態が続いていました。でも、そうだとしても作品には一貫性というものが存在する事が出来ると私は思っているんです。隼人さんはここのお庭がお好きでしょう? でも、ここのディレクターさんも実は季節によって担当者が変わるようになっているそうなんです。でも、通年どこかしら似たものがあると思いませんか?」
「それはそうですね。ずっとテイストは似てるというか、一貫したものはあると思います。俺はそれが自分の好みに合ってるんだと思ってます」
「そうですよね。それは、おそらくこの庭園のオーナーさんの好みをディレクターさんが汲みきれているからだと私は思っているんです。これでわかるのでは無いですか? ディレクションというのは、あくまで提案です。それを黙って受け入れるのではなくて、提案されながらも譲れない方向性というものを、ご本人が保つ必要があります」
庭園を抜けて地下駐車場へと入り、車を止めると指定フロアへと入るためのエレベーターへと乗り込んだ。そして、誰も待つことのない静まり返ったフロアへと向かう。
「信頼出来る方に一旦委ねてディレクションしていただきながら、だんだん感覚を取り戻していくというのはどうでしょうか。そして、その奮闘する様を敢えて配信していただきたいんです。あなたを心配しているファンの方はたくさんいらっしゃいます。批判はもう落ち着いていますけれど、あなたを心配する声はずっと届いていますよ。これまでのかっこいい真島隼人とはイメージが異なるかもしれませんが、リハビリ的に頑張っているよというメッセージを添えていれば、ファンの皆さんも安心できると思うんです」
「出来なくなっている姿を配信するんですか? そんなのミュージシャンとして許されないでしょう。そういう売り方をすると、昔からのチルカのファンはまた怒りませんか? 前と違うのが嫌だって言って」
俺が抜けた後のチルカは、俺の曲じゃなくなったことで売れなくなったと言われていた。そして、俺が再加入したらまた売れるだろうと踏んだ条野は、自分が切ったメンバーである俺を、臆面もなく引き戻すことにした。そして、いざ俺にアプローチをかけようとした頃に、俺と孝哉が恋仲にあることを知り、それを起爆剤として利用しようとして孝哉を巻き込んだ。
ただその時、俺たちは誰もそうしない方がいいとは思わなかった。メンバー全員がそうした方がいいだろうと考えて、孝哉は歓迎された。特に色田が孝哉を気に入ったことで、誰も反対することなく再結成話は進んでいった。
だから、俺たちは今、誰も自分の感覚を信じられなくなっている。まさか自分たちがチルカのためにいいと思って選んだことが、ファンに不評になろうとは、夢にも思っていなかった。そして、だから今でも何も動き出せずにいる。孝哉を取り戻したいとは思っていても、その意思を通すとチルカがどうなるか分からず、何も手を打てずにいるのだった。
「色恋でまともに考えられなくなった隼人がチルカを壊したとまで言われているんです。そんな俺が、まともに演奏も出来なくなっているってわかったら、どうなりますか? もし万が一また誹謗中傷を受けることになると、俺はもう保ちません」
「ですから、一旦責任を他者に預けてみてはどうでしょうか。あなたが自分を信じられなくなっているのなら、あなた以外の人からあなたは素晴らしいのだと教えて貰えばいいのだと思うんです。それも、僕たちのような近い人間ではなく、客観的に実力を見定めることが出来るけれども、全くの他人ではない人物にそれをお願いしていこうと思うんです。それも、その方自身に有無を言わせない実力のある方を選べばどうでしょうか。この人の言うことなら間違いないと思えるほどの実績のある方に認められれば、たとえ外野になんと言われようとミュージシャンとしての揺るぎない自信になりませんか?」
送迎用の車に乗り込み、車を出しながら仁木さんがそう提案してきた。それは俺の耳に音としては聞こえてきたものの、脳が意味を理解しきれず返す言葉が出てこない。ただぼんやりと車窓から夜の街並みを眺めながら、ネオンに照らされていた孝哉の横顔を思い出していた。
「一人での弾き語りか、もしくはインストでもいいと思うのですが……」
「いや仁木さん、今の俺にはそんなことは出来ませんよ。今の状態で配信なんてやっても、見れくれる人に申し訳なくなるだけです。今の俺のプレイなんて、見てくれてる人がファンじゃなければ、罵られても笑われても仕方がないくらいの出来でしょう? サポートが問題なくやれてるのは楽譜通りに弾いてもそこそこなものになるようにと、そういう細かいところまでを指示してもらってるからですしね。それが出来なくなっていることって結構ダメージ大きくて、だから今旧作の再レックは出来ても新曲は書く事すら出来ないんです。オリジナルをディレクションをすることが今の俺には出来ないんですよ。感情任せに弾くにしても、その感情が動かない。誰かが細かいディレクションをしてくれるなら、その通りに弾くのは可能かもしれないですけどね。でも、それはもう俺の演奏じゃありません」
身体中が震えるようなセッション……孝哉がいうところの、金色の泡が踵から頭の先まで駆け抜けるような感動を味わう演奏を経験した俺に、それが無くなった状態で前向きな感情を持った普通の演奏を望むなんて、正気の沙汰じゃ無い。
こういうことは、音楽のことだと理解してくれる人は少ない。でも、それが例えば食道楽の人が病気になって食べられなくなったり、運動好きな人が怪我をしてそれが出来なくなったりするということだと例えると、案外わかってもらえる。今の俺は、まさにその状態なのだ。
手は動くから弾くことは出来る。練習を欠かさないためにテクニックだけは正確さを増し、日に日に磨き上げられていった。それでも、それをどこでどう盛り込んでいくのかという部分のアイデアが枯渇している。全くと言っていいほどに思いつかなくなってしまったのだ。砂を噛むという表現がこれほどピッタリくるのだなと思うほどに、何をしても心が凍りついたままで、少しも解けようとしない。
失ったものを補填する事も出来ずに、上がったままのハードルを前にして、どう進んだらいいのかを考える事も出来ないでいる。いつまで経ってもただハードルの前に立ち尽くしているだけで、ハードルが下がってくれないだろうかと願っているような、情けない状態が続いている。
「まずは手を引いてもらいましょうよ。大きな傷を負ったのですから、リハビリは必要です。自分でディレクションが出来そうに無いのでしたら、してもらってもいいと思います。それを頼めそうな人を見つけたんです」
「新しいディレクターをつけるんですか? チルカとは別に?」
「そうです」
俺が僅かに興味を示したからか、仁木さんはバックミラー越しに俺に笑顔をくれた。下がりっぱなしだった眉が、久しぶりに元気を取り戻す。その姿を見るのは悪くないなと思った。
「それって、今の俺について足りないものがわかる人ってことでしょう? そんな人いますか? 長年プロデュースしてる条野だってわかってないのに。あいつはむしろぶっ壊すだけですからね。でもディレクターさんは毎回変わってたはずですし」
煌びやかな大通りを抜け、自宅近くの裏通りへと車は流れる。外部のものが簡単に入れない様にと張り巡らされている高い壁と生垣の中には、住人の息が詰まらないようにという配慮から、色鮮やかな庭園が設けられている。この庭園のディレクターは俺と好みが合うのか、ここを通るだけで何度か心を救われたことがあった。
今はクリスマスが近づいてきている事もあり、ガラス壁を挟んで内部にはポインセチアの赤と白が、外にはヒューケラとシロタエギクの寄せ植えが仲間入りしていた。
ヒューケラはくすみながらも濃く主張が強めで、その合間に伸びるシロタエギクは、物理的にはそうでは無いにも関わらず、スッキリと真っ直ぐな姿に独特な気品を感じる。そうして強さを表していながらも、どこかに物悲しさを孕んでいるところが、俺の心に何かを納得させるような安心感を与えてくれていた。
「そうですね。条野さんに対峙出来るディレクターさんは中々見つかりません。だからこれまで一曲ごとに変わるという異常な事態が続いていました。でも、そうだとしても作品には一貫性というものが存在する事が出来ると私は思っているんです。隼人さんはここのお庭がお好きでしょう? でも、ここのディレクターさんも実は季節によって担当者が変わるようになっているそうなんです。でも、通年どこかしら似たものがあると思いませんか?」
「それはそうですね。ずっとテイストは似てるというか、一貫したものはあると思います。俺はそれが自分の好みに合ってるんだと思ってます」
「そうですよね。それは、おそらくこの庭園のオーナーさんの好みをディレクターさんが汲みきれているからだと私は思っているんです。これでわかるのでは無いですか? ディレクションというのは、あくまで提案です。それを黙って受け入れるのではなくて、提案されながらも譲れない方向性というものを、ご本人が保つ必要があります」
庭園を抜けて地下駐車場へと入り、車を止めると指定フロアへと入るためのエレベーターへと乗り込んだ。そして、誰も待つことのない静まり返ったフロアへと向かう。
「信頼出来る方に一旦委ねてディレクションしていただきながら、だんだん感覚を取り戻していくというのはどうでしょうか。そして、その奮闘する様を敢えて配信していただきたいんです。あなたを心配しているファンの方はたくさんいらっしゃいます。批判はもう落ち着いていますけれど、あなたを心配する声はずっと届いていますよ。これまでのかっこいい真島隼人とはイメージが異なるかもしれませんが、リハビリ的に頑張っているよというメッセージを添えていれば、ファンの皆さんも安心できると思うんです」
「出来なくなっている姿を配信するんですか? そんなのミュージシャンとして許されないでしょう。そういう売り方をすると、昔からのチルカのファンはまた怒りませんか? 前と違うのが嫌だって言って」
俺が抜けた後のチルカは、俺の曲じゃなくなったことで売れなくなったと言われていた。そして、俺が再加入したらまた売れるだろうと踏んだ条野は、自分が切ったメンバーである俺を、臆面もなく引き戻すことにした。そして、いざ俺にアプローチをかけようとした頃に、俺と孝哉が恋仲にあることを知り、それを起爆剤として利用しようとして孝哉を巻き込んだ。
ただその時、俺たちは誰もそうしない方がいいとは思わなかった。メンバー全員がそうした方がいいだろうと考えて、孝哉は歓迎された。特に色田が孝哉を気に入ったことで、誰も反対することなく再結成話は進んでいった。
だから、俺たちは今、誰も自分の感覚を信じられなくなっている。まさか自分たちがチルカのためにいいと思って選んだことが、ファンに不評になろうとは、夢にも思っていなかった。そして、だから今でも何も動き出せずにいる。孝哉を取り戻したいとは思っていても、その意思を通すとチルカがどうなるか分からず、何も手を打てずにいるのだった。
「色恋でまともに考えられなくなった隼人がチルカを壊したとまで言われているんです。そんな俺が、まともに演奏も出来なくなっているってわかったら、どうなりますか? もし万が一また誹謗中傷を受けることになると、俺はもう保ちません」
「ですから、一旦責任を他者に預けてみてはどうでしょうか。あなたが自分を信じられなくなっているのなら、あなた以外の人からあなたは素晴らしいのだと教えて貰えばいいのだと思うんです。それも、僕たちのような近い人間ではなく、客観的に実力を見定めることが出来るけれども、全くの他人ではない人物にそれをお願いしていこうと思うんです。それも、その方自身に有無を言わせない実力のある方を選べばどうでしょうか。この人の言うことなら間違いないと思えるほどの実績のある方に認められれば、たとえ外野になんと言われようとミュージシャンとしての揺るぎない自信になりませんか?」
0
お気に入りに追加
4
あなたにおすすめの小説
彼はオタサーの姫
穂祥 舞
BL
東京の芸術大学の大学院声楽専攻科に合格した片山三喜雄は、初めて故郷の北海道から出て、東京に引っ越して来た。
高校生の頃からつき合いのある塚山天音を筆頭に、ちょっと癖のある音楽家の卵たちとの学生生活が始まる……。
魅力的な声を持つバリトン歌手と、彼の周りの音楽男子大学院生たちの、たまに距離感がおかしいあれこれを描いた連作短編(中編もあり)。音楽もてんこ盛りです。
☆表紙はtwnkiさま https://coconala.com/users/4287942 にお願いしました!
BLというよりは、ブロマンスに近いです(ラブシーン皆無です)。登場人物のほとんどが自覚としては異性愛者なので、女性との関係を匂わせる描写があります。
大学・大学院は実在します(舞台が2013年のため、一部過去の学部名を使っています)が、物語はフィクションであり、各学校と登場人物は何ら関係ございません。また、筆者は音楽系の大学・大学院卒ではありませんので、事実とかけ離れた表現もあると思います。
高校生の三喜雄の物語『あいみるのときはなかろう』もよろしければどうぞ。もちろん、お読みでなくても楽しんでいただけます。
塾の先生を舐めてはいけません(性的な意味で)
ベータヴィレッジ 現実沈殿村落
BL
個別指導塾で講師のアルバイトを始めたが、妙にスキンシップ多めで懐いてくる生徒がいた。
そしてやがてその生徒の行為はエスカレートし、ついに一線を超えてくる――。
目覚ましに先輩の声を使ってたらバレた話
ベータヴィレッジ 現実沈殿村落
BL
サッカー部の先輩・ハヤトの声が密かに大好きなミノル。
彼を誘い家に泊まってもらった翌朝、目覚ましが鳴った。
……あ。
音声アラームを先輩の声にしているのがバレた。
しかもボイスレコーダーでこっそり録音していたことも白状することに。
やばい、どうしよう。
ハイスペックストーカーに追われています
たかつきよしき
BL
祐樹は美少女顔負けの美貌で、朝の通勤ラッシュアワーを、女性専用車両に乗ることで回避していた。しかし、そんなことをしたバチなのか、ハイスペック男子の昌磨に一目惚れされて求愛をうける。男に告白されるなんて、冗談じゃねぇ!!と思ったが、この昌磨という男なかなかのハイスペック。利用できる!と、判断して、近づいたのが失敗の始まり。とある切っ掛けで、男だとバラしても昌磨の愛は諦めることを知らず、ハイスペックぶりをフルに活用して迫ってくる!!
と言うタイトル通りの内容。前半は笑ってもらえたらなぁと言う気持ちで、後半はシリアスにBLらしく萌えると感じて頂けるように書きました。
完結しました。
罰ゲームって楽しいね♪
あああ
BL
「好きだ…付き合ってくれ。」
おれ七海 直也(ななみ なおや)は
告白された。
クールでかっこいいと言われている
鈴木 海(すずき かい)に、告白、
さ、れ、た。さ、れ、た!のだ。
なのにブスッと不機嫌な顔をしておれの
告白の答えを待つ…。
おれは、わかっていた────これは
罰ゲームだ。
きっと罰ゲームで『男に告白しろ』
とでも言われたのだろう…。
いいよ、なら──楽しんでやろう!!
てめぇの嫌そうなゴミを見ている顔が
こっちは好みなんだよ!どーだ、キモイだろ!
ひょんなことで海とつき合ったおれ…。
だが、それが…とんでもないことになる。
────あぁ、罰ゲームって楽しいね♪
この作品はpixivにも記載されています。
我恋歌、君へ。(わがこいうた、きみへ。)
郁一
BL
片平響、高校三年生、男。彼が初恋を抱いた相手は、同級生の男子生徒だった。
性格が災いして、想いを伝えることも出来ず、卒業を間近にした響に双子の弟、神音(かのん)が提案した。
神音のバンドに加わって、卒業記念ライブで彼への想いを歌にして歌い、想いを伝えてはどうかと。
響は決心がつかないまま、流れに流され、バンド活動をはじめるが……。
何事にも自信が持てない人付き合いが苦手な高校生が、いろんな経験を積んで自分を受け入れて生きていけるようになる話です。
<作品傾向:現代 バンドもの 学生 トラウマあり エロ度は低め>
完結済みですが、昔ブログで連載していた時の短編が見つかった為、2019年に番外編を追加しました。
心からの愛してる
マツユキ
BL
転入生が来た事により一人になってしまった結良。仕事に追われる日々が続く中、ついに体力の限界で倒れてしまう。過労がたたり数日入院している間にリコールされてしまい、あろうことか仕事をしていなかったのは結良だと噂で学園中に広まってしまっていた。
全寮制男子校
嫌われから固定で溺愛目指して頑張ります
※話の内容は全てフィクションになります。現実世界ではありえない設定等ありますのでご了承ください
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる