あおに融ける ~愛を知らない自分と、恋を知りたい彼~

上川 可塑

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 おぼろげな記憶、小さな頃よく見た夜の海。凪の海は黒く静かで、砂浜に立つ小さな足を濡らしては、サラサラと砂をさらって行く。不安定になる足元と対象的に、大きく凪いだ黒い海は例え自分のような子供一人を飲み込んでも、きっといくらも水量は増えないのだろうと考えると何だか安心した。
 もう泣くこともしなくなり、家までの数キロを一人で歩く。体中痛めつけられて悲しくても、大きく温かな手のひらが自分の首に回された怖さを抱えていようとも。小さな自分は歩くしかない。
 今日は海でよかった。山に捨てられたら絶望的だった。山は何故だがいつも怖い。誰かがじいっと自分を見ている気がする。ざわつく木々の葉擦れに、知りもしない種類の鳥の鳴き声。稀に獣の咆哮が遠くで聞こえ、どこに居ても落ち着くことはない。何より嫌なのが、点々と等間隔で瞬く古びた街灯で、ジリジリと音をさせては明滅する。あれが一番嫌だった。父のいつもの癇癪で、夜中に車で捨て子にされるのよりも、それが一番嫌だった。
 だからいつだって車の助手席で、逃げないように縛られた手足で、小さく縮こまりながら祈るしかなかった。
――今日も海でありますように
 天気がどうだろうと、気温がどうだろうと、季節がどうだろうと関係ない。どうしたって捨て子にされるのだ。ならば自分の望む環境である方が、いくらか救われる。
 裸足で歩いた砂浜の柔らかさ、小石の目立つアスファルトの尖さ、どんなに疲弊してもあの家に帰ることが日常だった頃。今はもう、断片的にしか思い出せない、幼少の日常。

 十二月も下旬に差し掛かり、世間はにわかにイベント事に色めき出して久しい。山間部にある巨大な工場のシステム制御室で、蒼慈郎が缶詰になってもう三週間になるだろうか。急にクライアントである大手医薬品メーカーが、納期の短縮を言い渡してきた。何でも懇意にしている政治家の視察が急に決まったとかで、それまでには動く姿を見せたいということだった。
 政治家に見せたって何が分かるわけでもないくせに、こういう無駄な所で見栄を張りたがるのは人間の悪い癖だ。
 上司のビルの許しも出てしまい、未踏の未来である神のみぞ知る展開を打破すべく、まずは十一月下旬からライン用ボットの製造会社の近くに宿を借り彼らのテストに付き合う。その後は納品と最終調整のため、クライアントの工場で否応なしに泊まり込みだ。
 三日に一回だけ帰れるホテルは遠く、他の従業員と一緒くたに送迎用のバスに押し込まれ、売られる家畜のような気分で帰路につく。
――日本の働き方を忘れてたな…
 工場から二十キロは離れている最寄り駅のビジネスホテルへ帰る道すがら、こんな田舎の山間部の駅前ですらも、クリスマスムードに溢れた赤と緑のネオンが光っていた。
――ああ、クリスマスか…
 モバイル端末を確認すれば、きっと会社の仲間たちから様々なグリーティングメッセージが届いていることだろう。しかし今はそれも見る気力がない。疲労困憊のこの脳はきっと、ハッピーホリデーと謳う彼らに中指を立てかねない。どうしたって理性的ではないのだ。
――どこに居たってクリスマスとは無縁だ
 上司のビルに毎年パーティーに呼ばれるが、何とか仕事を入れて断っていたし、その時期付き合っている人間がいても同様の対応だった。
 考えてみれば、蒼慈郎は生まれてこの方クリスマスというものの恩恵を受けたことがなく、だから余計にクリスマスが身近ではない。
 ある人にとっては恋人と睦み合う日で、ある人にとってはプレゼントが貰える日で、ある人にとっては愛しい子へ物を送る日で、ある人にとっては家族団らんの日。そう理解できてはいても、その交流の輪の中に自分という存在を置いて考えることができなかった。

 父と母、姉の四人家族だった蒼慈郎の家も、気付けば三人家族と彼に分かれていた。
――四人家族だった記憶もないけど
 誰かの誕生日に、クリスマスに。彼ら三人が小さな食卓で、ケーキを囲んでいるのを自分はいつも外側から見ていた。吹かれた蝋燭の匂いも、甘いデコレーションケーキも自分のために存在したことはない。勿論プレゼントなんて以ての外だった。生まれて初めて贈られたプレゼントは、外国人の上司が自分を想って選んでくれた濃紺のスーツ一着だ。出来上がったそれを受け取った時、こんな大層なものを自分なんかが受け取ってもいいのだろうかと、酷く狼狽したものだ。
 幸か不幸か死ななかっただけで様々な暴力は受けたように思う。幼年期からそのようであったせいか、あまり鮮明な記憶がない。多分辛かったのだろう。それを真正面から受け止め、処理していくだけの心が、幼い自分には無かった。だからそうやって記憶を一時的に捨てたのだ。おかげで小学生時代の思い出はぼやけていて薄い。
 思春期の到来と共に少しづつ自分の境遇が見えて来たのがいけなかった。トラウマは夜毎蒼慈郎の心を揺さぶり、憎しみとも悲しみとも付かない感情を植え付けた。その重圧と風圧に耐えるために、結果彼は自分の過去を第三者として静観することで、心の平穏を保ったのだった。
 それは奇しくも、苦痛を遠ざけようと記憶を手放した幼少期と変わることはなかった。痛みに鈍感になることで保たれる心は、酷く乾燥して無味で、存在価値すら危ぶむくらい希薄だ。他者の思いやりや優しさに触れると、理解できなくて苦しんだ。その逆の悪意すら感ぜられなくて、自身に心というものが存在するのかと危ぶんだりもした。
――頑張って獲得した自我もこれじゃあ救われないな
 でももう、過去のあれこれに咆哮上げて泣きじゃくるような時期も過ぎた。手に入らなかったものを悔いて、嘆く期間も終わった。羨ましく感じる自分を罰して、羨ましいと感じることすらしないでおこうと感情を捨てる頃合いも通り過ぎた。
 生きて迎えた三十年を過ぎて、自分も大人になり、理性的になれた。自分は訥々と思い出される過去をいなし、完全にトラウマを飼いならしたのだ。
――そう思ってたんだけどなあ…
 時折何かの弾みで、幼少期の自分の幻影を見ているのだと気付いたのは、二度目の発作の時だった。自分の足に縋り付き、曇った瞳で見上げている子供の自分は、全身が痩せ細り、傷だらけで、到底生きているとは思えないほど真っ白い肌をしていた。
 この頃の写真は一枚もないので、本当に自分の姿なのかは分からないが、大人の自分がそう思うのでそうなのだろう。
 その痛ましいであろう姿見の子供の自分を、大人である自分はどうしてやることもできない。どうしてやるのがいいのかも分からない。悪霊であるなら成仏させてやればいい。虐げられた子供の記憶を、自分はどうしてやればいいのか。彼が現れる瞬間に何かヒントがあるのだろうが、それも理解しようとしなかった。そのせいで、年下の幼い拓睦の前で、あのような醜態を晒すことになったのだ。
 温かな家庭で育った彼に、あんな姿を見せるなんて申し訳なかった、その一言に尽きる。
 しかし蒼慈郎も、様々な人との関係性の糸を繋ぐことにここ数年でようやく慣れてきた。やっと、友人に気を許すことができるようになってきた。
 こんな簡単なこと、多分普通の人は幼児の頃合いには会得しているようなものだ。でも今はその人間らしい心の開放の仕方ができるようになった自分を、少し楽しんでいる。できなかったことが、できるようになった。
 その開放感は得も言われぬ嬉しさを蒼慈郎に運んだ。
――でもまだ愛は分からない
 愛情に乏しい幼少期を過ごしたせいだ、と言うのは何だか違う気がした。それを言い訳にしてしまうのはとても容易い。そう言い訳できる境遇が蒼慈郎にはある。しかしそうは思いたくない。自分と同じ様な境遇の人間なんていくらでも居るのだし、彼ら全員が全員、愛を理解できないわけじゃない。愛を会得した人間だって沢山いる。
 じゃあ理解できない自分は一体何なのかと考えた時、浮かんでくるのは
――怠惰
 その一言に尽きた。自分は人を好きになることを、愛することを怠ったのだ。獲得できないわけでもないのに、自分のどこかにあるであろうそれを、愛を、見付けることができなかった。心の表層にないのならと、深くまで潜って探そうすれば途端に苦しいものが発見されて、その度また変えられぬ過去をこうであったらよかったのに…と悔やみそうになる。だから焦って蓋をして、また水底へ沈める。
――冷静でいるために捨てた
 一体どこへ捨てたんだろうか。幼少の頃、両親に姉に、愛されたいと願ったこともあったはずだ。彼らに抱き締められたい一心で、褒められたい一心で、自分を見て欲しいその一心で、心から願ったはずの思いは一体どこへ行ったんだろう。

 ザー………流れる水音が、いつの間にか自分の足を濡らしていることに気付き、蒼慈郎は急いでバスタブの蛇口を締めた。浴槽より溢れた湯は、危うくユニットバスのドアを出て行かんばかりに床で波打っている。
「あッ…ぶないな…」
 靴下をその場で脱いで、浮いているバスマットを雑巾絞りしバスカーテンのレールに干す。浴槽の湯を少し抜かなければと考えたら途端に面倒臭くなってしまって、今日もシャワーで済まそうと怠惰に流されるままにした。むしろ風呂にも入らず寝てしまいたい。しかしこの七年間上司に植え付けられた、就寝前の入浴が如何に睡眠の質を上げるかという正論のもと習慣化した行為を、中々止める勇気はなかった。
「臭いおっさんになりたくない…」
 今日入らなければ、風呂に入らないで二日目になってしまう。それは恐ろしい。
 曇りに曇った洗面台の鏡を手のひらで拭って覗き込めば、目の下に濃い隈を作った、疲れ顔の自分が居た。
「ハハ…酷い顔だな」
 伸びかけの髭を手のひらで擦り、歪な笑い顔の自分をじいっと見つめる。こうやって鏡で自分の顔を見ていると、中学生の頃、笑顔を練習したことを思い出す。上手く笑えなくて、小さな鏡を姉の部屋から盗んできて、毎夜一人で練習した。柔和な表情を作るには、下の瞼をゆったりと持ち上げて、口角を浅く上げるのがいい。眉を少し持ち上げて、相手の目を見て笑うのが多分自然だ。
 この習慣は大人になっても役に立った。ビジネススマイルとして、とても重宝した。
「はぁ…」
 溜息と同時に顔面の力を抜き、真顔に戻る。途端に疲れた大人の男が映った。
 大詰めの仕事も、なんとか今日で終わりにすることができた。試運転も問題ない。クライアントの工場は明日から早めの年末休みに入るそうで、それはもう死物狂いで総員作業にあたっていた。工場の責任者は終了のアナウンスを場内に流しながら、スピーカーの向こうで涙ぐんでいるようだった。激励と多大なる感謝の言葉を最後に、そこかしこからワアッと歓声が湧き上がったのが未だ耳に残っている。
 こうなるともう自分の出番は無いに等しい。日本に居る理由もなくなった。あとは帰りの飛行機の席が取れるまで、ホテルでゆっくりしていればいい。出張慣れした自社の猛者の中には、その間にちょっとした観光をする者も居るが、疲れ切った蒼慈郎は年末の慌ただしい中を歩く気持ちにはなれなかった。
「帰ろう…」
 そう呟くと、ふと、
――どこに?
 と言う幼い声が耳元でした気がした。
「……どこに」
 オウム返しで諳んじる。
 自分はどこに帰るべきなのだろうか。子供の頃は、帰る場所が無くて悲しかった。自宅とされる家屋は安心できる場所ではなかったし、家族という集団に帰属することもできず、帰る場所が無かった。
 でも帰りたくて堪らなかった。でも帰る場所が分からなかった。だから蒼慈郎は、海に還りたかった。夜の海は真っ暗で、なぜかとろりと波打って見えて、あの中に還れたらきっと安心して眠れるんだろうなと考えていた。波打ち際で海水に触れた時、その冷たさに驚いて、ここに入ったら死ぬのだろうなということが分かった。それでも海に還りたかった。寄せる波は自分を手招きしてるのだと思った。でも死ぬのはきっと怖いことだろうから、小さな蒼慈郎は試すことができなかった。
 焦がれる思いだけが胸に残り、自分を呼ぶ漣の音だけが耳に残った。まるで母親の子守唄のように、ずうっと彼の中に海は在った。
 しかし近年、帰りたい場所が一つ増えた。会社仲間の待つアメリカだ。
 シリコンバレーの元中心街に居を構える八階建ての自社ビルと、郊外にある1LDKの自宅マンション。英語も満足でない自分のために、スカウトマンのビル自身が全て手配してくれ、家電全般に中古車まで付いてきた。彼の部下になってからというもの、気付けば与えられるばかりの身分になっている。こんなに貰えないと言っても、いいやこれでも抑えた方なんだとビルは言っていた。スタジオタイプの、所謂ワンルームの物件がいいと言えば、会社から補助金が出るのに安い所に住んでどうするんだと怒りさえした。その補助金もスカウトされて鳴り物入りで入社したからか、結局全額補填されている。最近など、七年間ずっと同じ部屋に住んでいることを批難されることが多い。もっといい部屋に住めと、折角買い替えた機能豊かな家電が泣いているぞと、なぜか家具家電の代弁までされる。
 あそこに居ると、作り笑わずとも毎日感情を動かすことに事欠かない。
「アメリカに帰るよ」
 耳元で聞こえた幼い自分の声に答える。
 自分の帰るべき場所はそこだ。あの街の、あの部屋だ。もう自分は辺鄙な田舎の透明な子供ではなく、遠田蒼慈郎としてあの地に帰る人間になったのだ。
「もうここには帰らない」
 日本に居ると、嫌でも思い出す。報われなかったであろう小さな自分を。海に捨ててしまったであろう愛の行方を。
――捨てた愛がどこかに流れ着いていればいいけど
 でもきっと、それは沈んでしまっているに違いない。深海のどこかで、見たこともない歪な形をした生物の糧になってしまっているに違いない。
――愛を知れなかったことだけが心残りだ
 蒼慈郎は、あの真っ直ぐな淡黄色い琥珀のような色をした双眼を思い出した。
――彼と知ってみたかった
 鼻先を突き合わせ、一緒に愛を知ろうと誘うように蒼慈郎の手を取った、直情的で幼く可愛い人。自分に好かれたい一心で、自分と当たり前の恋をしたい一心で、能動的に動くも尽く余計な所作だった彼の心に報いてやりたかった。どこへも流れ着かない思いほど、虚しいことはないと知っていたから。
――数奇な出会いだ
 愛を知らない自分と、恋を知りたい拓睦。ゼロという数字に何を掛けたとしてもゼロであるように、拓睦がいくら百の数字を持ってして自分を好きだと言ってくれたとしても、イコールの後に出てくる答えはゼロなのだ。
――可哀想なことをしたな
 若い人間の時間は、とても希少性が高い。その塊と言ってもいいだろう。たかだか三ヶ月程度に思えるかも知れないが、彼に三ヶ月という時間を浪費させたことは、心苦しいとしか言いようがない。もしかすれば、その三ヶ月間で彼は好い人を見付けられたかも知れないのだから。
「でも、君はまだ待ってる」
 蒼慈郎が自分の前に戻ってくるのを。ならば誠心誠意、彼に向き合うために自分は帰らなければいけない。一度は拓睦の前に、戻らなければいけない。
――いや違うな
 使命感にせっつかれているのとは違う。彼の真っ直ぐに自分を射抜く瞳がもう一度見たい。
――それも違う!
 こんなまどろっこしい言い回しなんて必要ない。言い訳じみた単語を並べるなんて言語道断だ。拓睦の言葉を借りるのなら、この感情はとても簡単な言葉で終わる。
「会いたい」
 蒼慈郎は弾かれたようにユニットバスを出ると、ビジネスバッグに入れたままのモバイル端末の電源を入れる。途端に息を吹き返した端末が堰を切ったように震え出し、様々な情報を通知する慌ただしさを掻い潜り、通話ボタンを押す。
――彼に会いに行かないと
 待っていると言ってくれた彼に、会いに行かなければ。呼び出し音が途切れた時、蒼慈郎は久方ぶりに、自分の胸の鼓動を聞いた。


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