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第十九話
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「中村さんも負担だったらいつもで葵に言うんだよ。葵ってこう見えて鈍感だから」
「失礼な。私は瞳ほど鈍感じゃありませーん」
「あたしだって鈍感じゃないから。彼氏いるから」
「彼氏いても瞳は鈍感でーす」
「彼氏もいないくせに」
「そのうちできるからご心配なく」
二人の口喧嘩が始まる。
二人とも高校三年生なのに、子供っぽいことで言い争いをする。
最初会った葵はとても大人に見えたのに、今はあの時よりも大人っぽく見えないが、むしろ親しみがわきやすくなった。
「瞳ちゃんたら……」
二人の言い争いを見て実乃里が頭を抱えていた。
この瞬間、この中で一番大人なのは実乃里かもしれない。
「もう葵は大人なのに、恥ずかしくないの。十八なのに」
「いずれ瞳も十八になるわよ。でもまだ今は十七だから子供よね~」
二人の言い争いをは今も続いている。
もしかしてこの二人は仲が悪いのかもしれない。
「倉木さん。もしかして楠先輩と西条先輩って凄く仲が悪いの」
「ううん。二人は大の仲良しよ。だからこそなんでも言い合えるんだって、瞳ちゃんが言ってた」
ずっと喧嘩を続けている二人を見て、優は心配になる。
だがそれは杞憂で、二人とも仲が良いからこそお互い言いたいことを言い合っているらしい。
「中村さんが瞳の分たちも作って来てくれたから、昼休み一緒に食べましょう」
「そうだな。ありがとう中村さん。あたしたちの分も作ってきてくれて」
「いえ、そんなに負担じゃありませんから。それにたくさんの人の喜ぶ顔が見れて私も嬉しいです」
いつの間にか喧嘩が終わっていたらしく、葵が瞳を昼ごはんに誘う。
瞳は自分の分もお菓子を作って来てもらったことに対し、優にお礼を言う。
先輩たちにお礼を言われるとこそばゆい気持ちになる。
それに自分が作ったお菓子で誰かが笑顔になるのは純粋に嬉しいので、負担とか意識していなかった。
「ありがとう中村さん。私の分まで作ってきてもらって」
「ううん、全然。お菓子作り好きだから全然大変じゃないし。むしろ楽しい」
「凄いな~中村さん。お菓子って繊細で作るのが難しいのに。私、結構失敗しちゃうから中村さんが羨ましい」
優的にはお菓子作りが負担だったり大変だったりしたことは一度もない。
だからなぜ実乃里が優を褒めるのかいまいち理解できなかった。
その後、三年生の教室が見えてきてそこで葵と瞳とは別れる。
「また昼休みな実乃里」
「うん」
カップルの瞳と実乃里は少しだけ名残惜しそうに別れる。
カップルだから少しでも長く、お互いいたいのだろう。
「また昼休みね、中村さん」
「はい、また昼休みで」
葵は優のことが気に入ったのか、予定がなければ昼休みは一緒に昼ご飯を食べるまで仲が深まった。
独りで教室にいた時とは比べ物にならないぐらい友達は増えたし、学校生活も充実している。
その後、優と実乃里は二人で教室に向かった。
「失礼な。私は瞳ほど鈍感じゃありませーん」
「あたしだって鈍感じゃないから。彼氏いるから」
「彼氏いても瞳は鈍感でーす」
「彼氏もいないくせに」
「そのうちできるからご心配なく」
二人の口喧嘩が始まる。
二人とも高校三年生なのに、子供っぽいことで言い争いをする。
最初会った葵はとても大人に見えたのに、今はあの時よりも大人っぽく見えないが、むしろ親しみがわきやすくなった。
「瞳ちゃんたら……」
二人の言い争いを見て実乃里が頭を抱えていた。
この瞬間、この中で一番大人なのは実乃里かもしれない。
「もう葵は大人なのに、恥ずかしくないの。十八なのに」
「いずれ瞳も十八になるわよ。でもまだ今は十七だから子供よね~」
二人の言い争いをは今も続いている。
もしかしてこの二人は仲が悪いのかもしれない。
「倉木さん。もしかして楠先輩と西条先輩って凄く仲が悪いの」
「ううん。二人は大の仲良しよ。だからこそなんでも言い合えるんだって、瞳ちゃんが言ってた」
ずっと喧嘩を続けている二人を見て、優は心配になる。
だがそれは杞憂で、二人とも仲が良いからこそお互い言いたいことを言い合っているらしい。
「中村さんが瞳の分たちも作って来てくれたから、昼休み一緒に食べましょう」
「そうだな。ありがとう中村さん。あたしたちの分も作ってきてくれて」
「いえ、そんなに負担じゃありませんから。それにたくさんの人の喜ぶ顔が見れて私も嬉しいです」
いつの間にか喧嘩が終わっていたらしく、葵が瞳を昼ごはんに誘う。
瞳は自分の分もお菓子を作って来てもらったことに対し、優にお礼を言う。
先輩たちにお礼を言われるとこそばゆい気持ちになる。
それに自分が作ったお菓子で誰かが笑顔になるのは純粋に嬉しいので、負担とか意識していなかった。
「ありがとう中村さん。私の分まで作ってきてもらって」
「ううん、全然。お菓子作り好きだから全然大変じゃないし。むしろ楽しい」
「凄いな~中村さん。お菓子って繊細で作るのが難しいのに。私、結構失敗しちゃうから中村さんが羨ましい」
優的にはお菓子作りが負担だったり大変だったりしたことは一度もない。
だからなぜ実乃里が優を褒めるのかいまいち理解できなかった。
その後、三年生の教室が見えてきてそこで葵と瞳とは別れる。
「また昼休みな実乃里」
「うん」
カップルの瞳と実乃里は少しだけ名残惜しそうに別れる。
カップルだから少しでも長く、お互いいたいのだろう。
「また昼休みね、中村さん」
「はい、また昼休みで」
葵は優のことが気に入ったのか、予定がなければ昼休みは一緒に昼ご飯を食べるまで仲が深まった。
独りで教室にいた時とは比べ物にならないぐらい友達は増えたし、学校生活も充実している。
その後、優と実乃里は二人で教室に向かった。
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