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第十七話
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四月中旬。
「中村じゃん。おっは~」
朝、昇降口で外靴から上履きに履き替えていると、同級生のギャルに話しかけられる。
陽キャか陰キャかと聞かれたら間違いなく陰キャ側の優は朝からテンションが高いギャル、愛音のテンションについて行くことができなかった。
「どした~中村~。もしかして具合でも悪いのか~」
あいさつがなかった優に愛音は優のおでこを触り、熱を確認する。
「う~ん、熱とかはなさそうだけど……ちょ、どうしたの中村、急に顔が赤くなってるんだけど」
いきなりおでこを触られた優は照れと恥ずかしさのあまり顔が赤くなる。
そんな優を見て愛音は心配の声を上げる。
「……おはよう木村さん……べ、別に大丈夫」
「全然大丈夫には見えないんだけど、具合悪いならあたし肩貸すよ。それでも辛いならおんぶしてあげるから」
愛音はギャルだが、物凄く優しいギャルのようだ。
別に具合が悪くなかった優は愛音の申し出を断ろうとするが、愛音も一歩も引かない。
愛音は優しいが、押しも強い。
「大丈夫だから木村さん。具合悪くないから」
「……中村がそこまで言うならもうなにも言わないけど無理はするなよ。入学式のように一週間も休むはめになるからね」
入学式から一週間休んだせいで、友達作りに出遅れた優。
だから誰も優のことを覚えていないと思っていたが、愛音はちゃんと覚えていたらしい。
それが嬉しかった。
「あたしたちもう友達だから変な我慢はするなよ」
「うん、ありがとう木村さん」
「中村さん、愛音ちゃんおはよう。……二人ともずいぶん仲良くなったんだね」
優の肩に腕を回している愛音を見て、実乃里は微笑ましそうな表情を浮かべている。
愛音には二度、『友達』と言われたがなんだかこそばゆかった。
愛音からは、優しいフローラルの匂いが漂ってきてドキッとした。
「中村じゃん。おっは~」
朝、昇降口で外靴から上履きに履き替えていると、同級生のギャルに話しかけられる。
陽キャか陰キャかと聞かれたら間違いなく陰キャ側の優は朝からテンションが高いギャル、愛音のテンションについて行くことができなかった。
「どした~中村~。もしかして具合でも悪いのか~」
あいさつがなかった優に愛音は優のおでこを触り、熱を確認する。
「う~ん、熱とかはなさそうだけど……ちょ、どうしたの中村、急に顔が赤くなってるんだけど」
いきなりおでこを触られた優は照れと恥ずかしさのあまり顔が赤くなる。
そんな優を見て愛音は心配の声を上げる。
「……おはよう木村さん……べ、別に大丈夫」
「全然大丈夫には見えないんだけど、具合悪いならあたし肩貸すよ。それでも辛いならおんぶしてあげるから」
愛音はギャルだが、物凄く優しいギャルのようだ。
別に具合が悪くなかった優は愛音の申し出を断ろうとするが、愛音も一歩も引かない。
愛音は優しいが、押しも強い。
「大丈夫だから木村さん。具合悪くないから」
「……中村がそこまで言うならもうなにも言わないけど無理はするなよ。入学式のように一週間も休むはめになるからね」
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だから誰も優のことを覚えていないと思っていたが、愛音はちゃんと覚えていたらしい。
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「うん、ありがとう木村さん」
「中村さん、愛音ちゃんおはよう。……二人ともずいぶん仲良くなったんだね」
優の肩に腕を回している愛音を見て、実乃里は微笑ましそうな表情を浮かべている。
愛音には二度、『友達』と言われたがなんだかこそばゆかった。
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