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19話
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「小学生の四年生頃まではお互いぺったんこだったのにね~」
「そうだね。あの頃まではお互い同じような体つきだったのに、今はもう全然違うよね」
昔のことを思い出し、懐かしむ二人。
「確かに私と茜ちゃんは体つきが違うけど、茜ちゃんは茜ちゃんだし、男の娘でも女の子でも茜ちゃんとは仲良くなったと思うし、好きになったと思う」
「あたしもそう。男の娘でも女の子でも早苗は早苗だし、どっちだったとしても早苗と仲良くなったと思うし、好きになったと思う」
早苗は男の娘で茜は女の子だから、高校生になった今は、全然体つきが違う。
だが、体つきがお互い違うとしても早苗は早苗だし、茜が茜であることは変わらない。
例え、茜が男の娘だったとしても早苗は茜と仲良くなったと思うし好きになったと思う。
逆も然りで、茜も早苗が女の子でも仲良くなったと思うし、好きになっていると早苗に伝えた。
もちろん、ここでの『好き』は親愛や友愛という意味での『好き』である。
「私たちは幼馴染なんだから今さら性別が男の娘か女の子かで関係なんて変わらないのにね」
「うん、そうだね。というかこのままここで立ち話してると寒いから一旦お風呂に入ろ」
「そうだったっ。茜ちゃんとの雑談が楽しかったからすっかり忘れてた」
「全く早苗ったら」
茜との雑談が楽しくてつい忘れていたが、脱衣所で服を脱いでお風呂に入る途中だった。
お互い全裸ということもあり、すっかり体が冷えていた。
それを茜に指摘されるまで、早苗は自分が全裸だということも、体が冷えていることもお風呂に入る途中だったということも忘れていた。
これには茜も呆れたため息を吐くものの、可愛い弟を見るような目だった。
その後、二人は浴室に入り、お風呂に入る前に頭や体を洗い始める。
「茜ちゃん、髪の毛洗ってあげる」
「ありがとう」
体は各自で洗った方が圧倒的に早いため各自で洗っているが、頭は洗ってもらった方が気持ちが良いため、よくお互いで洗い合っている。
最初に茜が風呂椅子に座ったので、茜の髪から洗い始める。
まずは適温のお湯で予洗いをする。
それからシャンプーを両手に付けて爪を立てずに指の腹を使って、頭皮をメインに洗っていく。
「茜ちゃんの髪って長いから結構重いよね」
「そうだね。長いと洗うの重くて大変だし、乾かすのも大変」
「私も結構長い方だから分かるよ。でも私はこのぐらいの長さの方が好きだから我慢して手入れするしかないよね~」
「お互い頑張ろう。私も今の髪型が好きだし。前に一度ショートにした時があったけど、なんか落ち着かなかったな。なんかスースーして」
「あの時は本当にビックリしたんだよ。いきなり四十センチ以上短くなっているし」
「あの時の早苗は本当にビックリしてテンパってたよね」
髪を洗いながらお互い、髪が長いと髪を洗ったり乾かしたりするのが大変だと愚痴り合う。
でも早苗はこのぐらいの長さの髪型が好きだったし、茜も同じく今の髪型が好きだった。
だからそれぐらいは我慢するしかない。
だけど一度だけ、茜がショートヘアになった時は幼馴染の早苗もビックリした。
ショートヘアの茜を見るのはあれが初めてだったし、なにかあったのかなと当時は思ったが、ただたんに髪を洗ったり髪を乾かすのが面倒にだったかららしい。
だが、ショートヘアは短すぎて落ち着かなかったらしくロングヘアが好きだったこともあり、その後は髪を伸ばし続け、今の髪の長さに落ち着いた。
「そうだね。あの頃まではお互い同じような体つきだったのに、今はもう全然違うよね」
昔のことを思い出し、懐かしむ二人。
「確かに私と茜ちゃんは体つきが違うけど、茜ちゃんは茜ちゃんだし、男の娘でも女の子でも茜ちゃんとは仲良くなったと思うし、好きになったと思う」
「あたしもそう。男の娘でも女の子でも早苗は早苗だし、どっちだったとしても早苗と仲良くなったと思うし、好きになったと思う」
早苗は男の娘で茜は女の子だから、高校生になった今は、全然体つきが違う。
だが、体つきがお互い違うとしても早苗は早苗だし、茜が茜であることは変わらない。
例え、茜が男の娘だったとしても早苗は茜と仲良くなったと思うし好きになったと思う。
逆も然りで、茜も早苗が女の子でも仲良くなったと思うし、好きになっていると早苗に伝えた。
もちろん、ここでの『好き』は親愛や友愛という意味での『好き』である。
「私たちは幼馴染なんだから今さら性別が男の娘か女の子かで関係なんて変わらないのにね」
「うん、そうだね。というかこのままここで立ち話してると寒いから一旦お風呂に入ろ」
「そうだったっ。茜ちゃんとの雑談が楽しかったからすっかり忘れてた」
「全く早苗ったら」
茜との雑談が楽しくてつい忘れていたが、脱衣所で服を脱いでお風呂に入る途中だった。
お互い全裸ということもあり、すっかり体が冷えていた。
それを茜に指摘されるまで、早苗は自分が全裸だということも、体が冷えていることもお風呂に入る途中だったということも忘れていた。
これには茜も呆れたため息を吐くものの、可愛い弟を見るような目だった。
その後、二人は浴室に入り、お風呂に入る前に頭や体を洗い始める。
「茜ちゃん、髪の毛洗ってあげる」
「ありがとう」
体は各自で洗った方が圧倒的に早いため各自で洗っているが、頭は洗ってもらった方が気持ちが良いため、よくお互いで洗い合っている。
最初に茜が風呂椅子に座ったので、茜の髪から洗い始める。
まずは適温のお湯で予洗いをする。
それからシャンプーを両手に付けて爪を立てずに指の腹を使って、頭皮をメインに洗っていく。
「茜ちゃんの髪って長いから結構重いよね」
「そうだね。長いと洗うの重くて大変だし、乾かすのも大変」
「私も結構長い方だから分かるよ。でも私はこのぐらいの長さの方が好きだから我慢して手入れするしかないよね~」
「お互い頑張ろう。私も今の髪型が好きだし。前に一度ショートにした時があったけど、なんか落ち着かなかったな。なんかスースーして」
「あの時は本当にビックリしたんだよ。いきなり四十センチ以上短くなっているし」
「あの時の早苗は本当にビックリしてテンパってたよね」
髪を洗いながらお互い、髪が長いと髪を洗ったり乾かしたりするのが大変だと愚痴り合う。
でも早苗はこのぐらいの長さの髪型が好きだったし、茜も同じく今の髪型が好きだった。
だからそれぐらいは我慢するしかない。
だけど一度だけ、茜がショートヘアになった時は幼馴染の早苗もビックリした。
ショートヘアの茜を見るのはあれが初めてだったし、なにかあったのかなと当時は思ったが、ただたんに髪を洗ったり髪を乾かすのが面倒にだったかららしい。
だが、ショートヘアは短すぎて落ち着かなかったらしくロングヘアが好きだったこともあり、その後は髪を伸ばし続け、今の髪の長さに落ち着いた。
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