〇〇少女ワールド

渋谷かな

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第五の〇〇少女

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「いいね! いいね少女! アハッ!」
 再び家族会議が行われる大神家。
「どこがだ!? 迷惑な○○少女を登場させるな!?」
 姉の真理亜は父の慎太郎に苦情を言う。
「真理亜に言われたくないわよ。」
 母のひばりが姉にツッコム。
「アハッ!」
 困った時は笑って誤魔化す姉。
「うん・・・・・・。」
 悩み込んでいる妹の楓。
「どうしたの? 楓。便秘?」
「違うわい!? 快弁よ!」
 デリカシーの無いにツッコム妹。
「前にアリアちゃんの妹はアリスちゃんで、楓と同い年で友達で、同じ小学校に通って、○○少女探偵団を結成するはずなのに、まったくアリスちゃんが出てこないの? イリアちゃんの妹もイリスちゃん、ウリアちゃんの妹もウリスちゃん。楓の友達が、全く出てこないの!?」
 兄の一郎も未登場である。
「いいの? 楓? 今、騒ぎ立てて?」
「どうして?」
「今なら「いいね」少女エリアちゃんの妹のエリスちゃんもセットで付いてくるわよ。お得なキャンペーン中よ。アハッ!」
 面白そうなことだけは頭が回転する姉。
「そっか、それなら静かにしておいた方がいいね。」
 妹を黙らせる脅威のいいね少女。
「今日の家族会議のお題だが、第五の○○少女を登場させようと思う!」
「なんですと!?」
「鉄は熱いうちに打てというだろう。」
 まだ第四の○○少女、いいね少女が出たばかりなのに父は第五の○○少女を投入しようと提案する。
「○○少女の○○さえ変えてしまえば、何度でも転用が可能なのが素晴らしい開発システムだ。アハッ!」
 父は一つ一つ外堀を埋めてきたので、名前付けなどがシステム化されているので安心して進められると満足である。
「さあ! いいね少女に勝る新しい○○少女を生み出そうじゃないか! ワッハッハー!」
 創作に燃える父。
「おバカ少女なんてどうですか!?」
「それはお姉ちゃんでしょ。」
「アハッ!」
 それでも、おバカ少女も姉とは別にありである。
「これも特殊能力少女だけど、過去作の「できる」少女なんてどう?」
「それ「いいね」と「できる」を置き換えただけでしょ?」
「ということは最強少女の一人よね。」
 できる少女も採用。
「類似少女で、あ、類似少女も採用。ありがとう少女、ごめんなさい少女も採用ね。」
 ひたすら「ありがとう」を言い続けるありがとう少女である。もしかしたら「ありがとう」ありがとう世界を救うかもしれない。
「おはよう少女、こんにちわ少女、こんばんわ少女、おやすみ少女、おやつ少女、お風呂少女とかもありよね。」
「寝る前に「おやすみ」を言われ続けたら、呪われているみたいで眠れないわ」
 正に全ての少女が生まれることは呪いである。
「それだ! 第五の○○少女は、呪い少女! 尾張オリアだ!」
 あくまで○○少女量産化計画を進める父であった。
 つづく。
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