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ヤマモートと悪魔アガレス
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「ふあ~。よく寝た。」
朝、ワタナーベは目を覚ました。
「おはようございます。ワタナーベ様。」
召使の悪魔バエルはご主人様のワタナーベよりも早くに起きていなければいけない。
「おおっ。ようやく私より早くに起きられるようになったのだな。」
ワタナーベは感心していた。
「当たり前です! ご主人様より遅く起きたら、マシンガンキックを食らわされたり、熱湯に投げ込まれたり、布団にす巻きにされてベランダに吊るされましたからね。」
正に悪魔バエルは生き地獄を味わっていた。
「これは虐待ではない。列記とした躾だ。おかげでおまえは立派な召使になれたのだからな。私に感謝してもらいたいものだ。」
あくまでもワタナーベの主観である。
「誰が感謝するか!」
悪魔バエルはワタナーベと一緒に暮らして楽しく暮らしていた。
「そうだ。おまえの他に悪魔はいないのか?」
ワタナーベは尋ねてみた。
「俺の仲間も取り憑く人間を探しに人間界にたくさん来ていますよ。」
少なくても後4人はいる。
「私が躾てやってもいいぞ? おまえ以上にな。」
ワタナーベは召使いを増やしたかった。
「結構です! 地獄を見る悪魔は俺だけで十分です!」
悪魔バエルはワタナーベの提案を断る。
「それは残念だ。悪魔は良い召使になるのに。」
残念がるワタナーベであった。
「この女!? 人間のくせに悪魔を何だと思っているんだ!? 怖い! 人間!」
悪魔バエルはワタナーベに怯える。
「あれ? おかしいな。」
サトーは首を傾げていた。
「どうした? サトー。」
火の精霊サラマンダーがサトーに尋ねる。
「俺、主役のはずなのに、いつも冒頭からの登場だけど第2段落からの登場になっちゃった?」
サトーの素朴な疑問である。
「ああ~、それは書いてみたら人間と精霊より、人間と悪魔の方が面白かったということで設定が少し変わったからだろう。ワッハッハー!」
確かに今は悪魔5人が取り憑く人間を探す話である。
「それでいいんかい! ・・・・・でも、よく考えると出番が少ない方が私生活が平和でいいのかもしれない。アハッ!」
サトーは前向きな奴だった。
「バエル。この紅茶は温いわ。」
優雅にお茶を窘めるワタナーベ。
「だってご主人様がさっさと飲まないから紅茶が冷めたんじゃないですか。」
口答えする悪魔バエル。
「ほお~。まだ私に口答えするか。まだお仕置きが足らないようだな。今日の躾はロケットに巻き付けて大気圏に突入だ!」
ワタナーベは悪魔バエルを調教していた。
「お許しください! ご主人様! ギャアアアアアアー!」
泣きじゃくる悪魔バエルはロケットに巻き付けられ空高く発射した。
「さようなら。」
笑顔で手を振るワタナーベ。
「さあ、運動もして体が熱くなったからクールな紅茶でも飲もうかな。ゴックン。美味しい。」
これがワタナーベの冷めた紅茶の正しい飲み方である。
「ギャアアアアアアー! た・・・・・・ただいま・・・・・・戻りました。バタッ。」
ドカーンと空から悪魔バエルが落ちてきて息絶えた。
「火力が足らなかったか。今度は宇宙戦艦でも作ってみるか。」
悪魔の打ち上げを失敗すると予想していたワタナーベ。
「バエル。」
「はい。ご主人様。」
ワタナーベはしっかり悪魔バエルを調教する。
「他に悪魔はいないの?」
ワタナーベは悪魔バエルに聞いてみた。
「いますよ。そろそろ他の悪魔も人間に取り憑いている頃です。会いに行ってみますか?」
悪魔バエルはワタナーベを悪魔見学に誘う。
「見たいみたい。どんな間抜けな悪魔がいるのか。アハッ!」
ワタナーベにとって悪魔は暇つぶしのおもちゃでしかなかった。
「あ、いた! あれはアガレスです!」
悪魔バエルは悪魔アガレスを見つけた。
「おい! アガレス!」
悪魔バエルは悪魔アガレスに手を振りながら近づく。
「バエル! バエルじゃないか!」
悪魔アガレスも悪魔バエルに気づいた。
「ご主人様。こちら俺の仲間のアガレスです。」
悪魔バエルはワタナーベに悪魔アガレスを紹介する。
「んん? バエル。おまえ人間をご主人様なんて呼んでいるんだ? 俺たちは悪魔だ。人間如きなんかいつでも殺せるだろうが?」
悪魔アガレスは人間をバカにしていた。
「バカ者! このお方をどなたと心得る! 悪魔を超えた人間! ワタナーベ様であるぞ!」
悪魔バエルは悪魔なのに人間ワタナーベに飼いならされていた。
「エッヘン。」
まんざらでもないワタナーベ。
「はあっ? 何を言っている人間なんかに悪魔が超えられるはずはない。俺の取り憑いた人間を見てみろ。」
悪魔アガレスも人間の宿り木を見つけていた。
「怖い。怖いよ。悪魔も人間も怖いよ。ウエ~ン!」
悪魔アガレスの取り憑いた女の子は泣き出した。
「ほら、見ろ。人間なんて弱い生き物なのだ! ワッハッハー!」
得意げな悪魔アガレス。
「あなた名前は? 何が怖いの?」
ワタナーベは尋ねてみた。
「私はヤマモート。だって悪魔って響きが怖いし、人間もパワハラ、セクハラ、いじめに暴力、戦争に環境破壊、この地球上で一番怖い存在なのが人間よ。」
女の子の名前はヤマモート。彼女は意外に地球のことを大切に思っていた。
「確かに地球を破壊しているのは人間だけだからな。」
ヤマモートの意見に共感したワタナーベ。
「合格だ。おまえを私のお友達にしてやろう。」
ワタナーベはヤマモートが気に入った。
「遠慮します。だって知らない人について行ったらダメだってお母さんに言われています!」
しかしヤマモートはワタナーベの提案を断った。
「なら、殺してやろうか?」
ワタナーベの提案は強くなっていく。
「ええっ!? 私たちはお友達です! 既にお互いの悪魔同士がお友達なんですから! だから私を殺さないで下さい! お願いします! どうか命ばかりはお助けを!」
ヤマモートは変わり身の早い奴だった。
「いいだろう。私に忠誠を誓うならな。」
ワタナーベは相変わらず傲慢だった。
「はい! お姉さま!」
ヤマモートがワタナーベの仲間になった。
「こらー! 勝手に決めるな! こいつは俺の取り憑いている人間だぞ!」
そこに悪魔アガレスが割り込んでくる。
「やめろ! アガレス! ご主人様には勝てない!」
悪魔バエルが悪魔アガレスを止める。
「何を言っている? 悪魔が人間に屈服してどうする? 人間の女など俺が脳みそを食い散らしてやるわ!」
悪魔アガレスはワタナーベと対峙するつもりである。
「ギャアアアアアアー!」
ワタナーベが悪魔バエルの頭をワンハンドで砕き血や脳みそが飛び出す。
「え?」
驚いた悪魔アガレスの時間が止まる。
「おい。おまえ。私をどうするんだって?」
山本
中村
小林
加藤
朝、ワタナーベは目を覚ました。
「おはようございます。ワタナーベ様。」
召使の悪魔バエルはご主人様のワタナーベよりも早くに起きていなければいけない。
「おおっ。ようやく私より早くに起きられるようになったのだな。」
ワタナーベは感心していた。
「当たり前です! ご主人様より遅く起きたら、マシンガンキックを食らわされたり、熱湯に投げ込まれたり、布団にす巻きにされてベランダに吊るされましたからね。」
正に悪魔バエルは生き地獄を味わっていた。
「これは虐待ではない。列記とした躾だ。おかげでおまえは立派な召使になれたのだからな。私に感謝してもらいたいものだ。」
あくまでもワタナーベの主観である。
「誰が感謝するか!」
悪魔バエルはワタナーベと一緒に暮らして楽しく暮らしていた。
「そうだ。おまえの他に悪魔はいないのか?」
ワタナーベは尋ねてみた。
「俺の仲間も取り憑く人間を探しに人間界にたくさん来ていますよ。」
少なくても後4人はいる。
「私が躾てやってもいいぞ? おまえ以上にな。」
ワタナーベは召使いを増やしたかった。
「結構です! 地獄を見る悪魔は俺だけで十分です!」
悪魔バエルはワタナーベの提案を断る。
「それは残念だ。悪魔は良い召使になるのに。」
残念がるワタナーベであった。
「この女!? 人間のくせに悪魔を何だと思っているんだ!? 怖い! 人間!」
悪魔バエルはワタナーベに怯える。
「あれ? おかしいな。」
サトーは首を傾げていた。
「どうした? サトー。」
火の精霊サラマンダーがサトーに尋ねる。
「俺、主役のはずなのに、いつも冒頭からの登場だけど第2段落からの登場になっちゃった?」
サトーの素朴な疑問である。
「ああ~、それは書いてみたら人間と精霊より、人間と悪魔の方が面白かったということで設定が少し変わったからだろう。ワッハッハー!」
確かに今は悪魔5人が取り憑く人間を探す話である。
「それでいいんかい! ・・・・・でも、よく考えると出番が少ない方が私生活が平和でいいのかもしれない。アハッ!」
サトーは前向きな奴だった。
「バエル。この紅茶は温いわ。」
優雅にお茶を窘めるワタナーベ。
「だってご主人様がさっさと飲まないから紅茶が冷めたんじゃないですか。」
口答えする悪魔バエル。
「ほお~。まだ私に口答えするか。まだお仕置きが足らないようだな。今日の躾はロケットに巻き付けて大気圏に突入だ!」
ワタナーベは悪魔バエルを調教していた。
「お許しください! ご主人様! ギャアアアアアアー!」
泣きじゃくる悪魔バエルはロケットに巻き付けられ空高く発射した。
「さようなら。」
笑顔で手を振るワタナーベ。
「さあ、運動もして体が熱くなったからクールな紅茶でも飲もうかな。ゴックン。美味しい。」
これがワタナーベの冷めた紅茶の正しい飲み方である。
「ギャアアアアアアー! た・・・・・・ただいま・・・・・・戻りました。バタッ。」
ドカーンと空から悪魔バエルが落ちてきて息絶えた。
「火力が足らなかったか。今度は宇宙戦艦でも作ってみるか。」
悪魔の打ち上げを失敗すると予想していたワタナーベ。
「バエル。」
「はい。ご主人様。」
ワタナーベはしっかり悪魔バエルを調教する。
「他に悪魔はいないの?」
ワタナーベは悪魔バエルに聞いてみた。
「いますよ。そろそろ他の悪魔も人間に取り憑いている頃です。会いに行ってみますか?」
悪魔バエルはワタナーベを悪魔見学に誘う。
「見たいみたい。どんな間抜けな悪魔がいるのか。アハッ!」
ワタナーベにとって悪魔は暇つぶしのおもちゃでしかなかった。
「あ、いた! あれはアガレスです!」
悪魔バエルは悪魔アガレスを見つけた。
「おい! アガレス!」
悪魔バエルは悪魔アガレスに手を振りながら近づく。
「バエル! バエルじゃないか!」
悪魔アガレスも悪魔バエルに気づいた。
「ご主人様。こちら俺の仲間のアガレスです。」
悪魔バエルはワタナーベに悪魔アガレスを紹介する。
「んん? バエル。おまえ人間をご主人様なんて呼んでいるんだ? 俺たちは悪魔だ。人間如きなんかいつでも殺せるだろうが?」
悪魔アガレスは人間をバカにしていた。
「バカ者! このお方をどなたと心得る! 悪魔を超えた人間! ワタナーベ様であるぞ!」
悪魔バエルは悪魔なのに人間ワタナーベに飼いならされていた。
「エッヘン。」
まんざらでもないワタナーベ。
「はあっ? 何を言っている人間なんかに悪魔が超えられるはずはない。俺の取り憑いた人間を見てみろ。」
悪魔アガレスも人間の宿り木を見つけていた。
「怖い。怖いよ。悪魔も人間も怖いよ。ウエ~ン!」
悪魔アガレスの取り憑いた女の子は泣き出した。
「ほら、見ろ。人間なんて弱い生き物なのだ! ワッハッハー!」
得意げな悪魔アガレス。
「あなた名前は? 何が怖いの?」
ワタナーベは尋ねてみた。
「私はヤマモート。だって悪魔って響きが怖いし、人間もパワハラ、セクハラ、いじめに暴力、戦争に環境破壊、この地球上で一番怖い存在なのが人間よ。」
女の子の名前はヤマモート。彼女は意外に地球のことを大切に思っていた。
「確かに地球を破壊しているのは人間だけだからな。」
ヤマモートの意見に共感したワタナーベ。
「合格だ。おまえを私のお友達にしてやろう。」
ワタナーベはヤマモートが気に入った。
「遠慮します。だって知らない人について行ったらダメだってお母さんに言われています!」
しかしヤマモートはワタナーベの提案を断った。
「なら、殺してやろうか?」
ワタナーベの提案は強くなっていく。
「ええっ!? 私たちはお友達です! 既にお互いの悪魔同士がお友達なんですから! だから私を殺さないで下さい! お願いします! どうか命ばかりはお助けを!」
ヤマモートは変わり身の早い奴だった。
「いいだろう。私に忠誠を誓うならな。」
ワタナーベは相変わらず傲慢だった。
「はい! お姉さま!」
ヤマモートがワタナーベの仲間になった。
「こらー! 勝手に決めるな! こいつは俺の取り憑いている人間だぞ!」
そこに悪魔アガレスが割り込んでくる。
「やめろ! アガレス! ご主人様には勝てない!」
悪魔バエルが悪魔アガレスを止める。
「何を言っている? 悪魔が人間に屈服してどうする? 人間の女など俺が脳みそを食い散らしてやるわ!」
悪魔アガレスはワタナーベと対峙するつもりである。
「ギャアアアアアアー!」
ワタナーベが悪魔バエルの頭をワンハンドで砕き血や脳みそが飛び出す。
「え?」
驚いた悪魔アガレスの時間が止まる。
「おい。おまえ。私をどうするんだって?」
山本
中村
小林
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