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シルフィード

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「出せ。あるのは分かっているから。エナジーを寄こせ。」
 僕と草の精霊スプライトは、僕の恋を成就させるために、愛するルシファー様の息子さんを治すために、精霊のエナジー集めを始めた。
「あなたたちは強盗ですか!?」
 スプライトは友達の風の精霊シルフとシルフィードのカップルに精霊エナジーを分けてもらいに風の谷にやって来た。
「なんなのよ!? スプライト。」
「申し訳ない。シルフ、シルフィード。この人、地球の神なんで、コミュニケーション能力に、かなり問題があるんだ。」
「だろうな。」
「おいおい!? 僕はディスられてないか? これでも僕は地球の神であるぞ!」
 かなり弾けてきた僕。
「嫌だ! こんな奴にエナジーを分けたくない!」
「そうよ! そうよ! あなたに上げるぐらいなら蟻んこにあげる方がマシよ!」
 風の精霊たちはエナジーを渡すことを断固拒否した。
「くううううー!? 地球の神である僕に歯向かったな! ・・・・・・何もできない。ガーン。」
 地球の神は、ただの象徴であり、何の権力もないのであった。何もできない僕は落ち込んだ。
「ざまあみろー!」
「地球の神なんか消えちゃえ!」
 風の精霊シルフとシルフィードは僕に罵声をかけて追い打ちをかけてくる。
「ダメですー!? アースをいじめてはいけません!?」
 スプライトは血相を変えて、風の妖精のいじめを止めようとする。
「なぜ止めるんだ!?」
「そうよ! そうよ! こんな最低のクズ! 二度と立ち直れないようにするべきだわ!」
 強気な風の精霊たち。
「L案件です!?」
「なに!? L案件!?」
「こらー!? スプライト!? なぜ!? それを先に言わない!?」
 L案件と聞くと風の精霊たちは背筋に寒気をドクンドクンと感じ、顔から血の色が冷めていた。
「どうぞ! 風の精霊のエナジーです! お受け取り下さい!」
「どうも失礼しました! 地球の神! アース様!」
 精霊たちの態度が180度変わった。
「え? くれるの? いいの?」
 いじめっ子から塩を貰う気持ちの僕は疑っている。
「はい! 貰っていただかなければ困ります!」
「次は水の精霊ですよね! どうぞ! お急ぎください!」
「ありがとう。風の精霊さんって、良い精霊さんなんですね。」
 僕は風の精霊のエナジーを手に入れた。
「さようなら!」
「二度と来るな!」
 僕は風の谷を後にした。
「風の谷を、エントの森の様にしてはいけない!? なんとしても守らなければ!?」
「ルシファー様が絡んでいるなんて!? なんて恐ろしいの!?」
 通称L案件。Lとはルシファーのことであった。
 つづく。
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