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物先良、練習試合

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 ここは魔法渋谷高校剣道部の稽古場。
「えい! えい!」
 渋谷区大会を優勝した渋谷高校剣道部の谷子、栞、泪、結は竹刀を振って練習している。
「ドキ子の奴、練習をサボったな。」
「きっとどこかで、カワイイ、カワイイ言っているのよ。」
「平和っていいな。」
 そこに主将が現れる。
「今日は、魔法剣道東京都大会を前に、練習試合を行います!」
 失恋の入院から戻って来た剣道部の主将、猿野楽子が練習試合をすると言い出した。
「まさか!? 相手は、また恵比寿高校!?」
「違います。今回の対戦相手は、ドキ子率いるドキ子軍団だ。」
 そこにドキ子が友達を引き連れて現れる。
「正しくは、かわいいドキ子率いるドキ子・フレンズです。ドキ。」
 ドキ子が4人の友達を引き連れてやってきた。
「大泥棒ミレミレ。」
「何で私が、こんなことに付き合わないといけないの。」
「ヒロイン勇者メロメロ。」
「私のレベルは99だ!」
「宇宙人コイコイ。」
「鯉は好きですか? 私は鯉に恋しています。」
「中学生キコキコ。」
「ドキ子さんは良い人です!」
 ドキ子のお馴染みのメンバーが現れた。
「ドキ子・フレンズ!? 気持ち悪い!? おまえは何才だ!?」
「みんなが登場人物が多いから気をつかって省エネでキャラクターを登場させているのに、なんでドキ子だけ4人も仲間がいるのよ!? 不公平よ!?」
「自分の日常の登場キャラクター数が多ければ多いほど、自分の出番が増えるのよ! ドキ。」
 泪と結は、ドキ子・フレンズとは面識がないので、不満が高まる。
「ミレミレ、メロメロ、コイコイ、キコキコ。みんな帰渋で登場した人たちだわ!?」
「さすがに他の連中は再登場させなかったね。」
 栞と谷子はドキ子・フレンズの恐ろしさを知っているので、ゾクゾクしている。また帰渋は非公開作品になった。
「それじゃあ、私、谷子、栞、泪、結チームと、ドキ子チームで練習試合を行います。各チームに分かれて、ミーティングをしてね。5分後に先鋒戦をするわよ。」
 各チームは両陣営に別れていった。
「まさか!? ドキ子に友達がいたとは!? 予想外だった。ムカムカしてきた!? アトミック・ボムを打ちたい!」
「ということは、一人使い魔兼家族を含み4人くらいまでは、登場人物を増やしていいのね。おみっちゃんとコンコンの他に誰を増やそうかしら?」
「ダメだ!? ドキ子が一番弱く感じる!? 特殊能力者ばかりよ!?」
「でも栞お姉ちゃん。あの人たちが渋谷高校剣道部員になってくれたら、心強い戦力になるよ。」
 泪、結、栞、谷子は急展開に戸惑っている。
「このままではいけない!? チームがバラバラになっている!? 主将の私が何とかしなければ!」
 楽子は主将としてチームをまとめようとする。
「みんな! 東京大会を目前にして練習試合とはいえ、私たちには絶対に負けられない戦いだ! 必ず勝って勝ち癖をつけるのよ!」
「おお!」
 最後は猿野楽子が主将らしくまとめた。剣道に勝つことを真剣に考えているのは楽子だけかもしれない。
「ドキ子がカワイイことを証明するための戦いよ! 負けたらドキドキ地雷オセロ大会を開催するからね! 指が吹き飛ぶ覚悟をしておきなさい! ドキ。」
 ドキ子陣営は、ドキ子一人だけ気合が入って空回りしていた。
「ドキ子のことは置いといて、でも罰ゲームはしたくないから、私たちで3勝して、この戦いを終わらせるわよ。」
「安心しろ。どんな相手でも、レベル99の私に勝てる人間はいない。1勝は確実だ。」
「恋は地球を救います! 異星人の科学力を見せてやります!」
ミレミレ、メロメロ、コイコイ、キコキコは円陣を組む。
「私たちは、できる! できる! できる!」
「おお!」
 ドキ子陣営もドキ子を除くメンバーは気合を入れて、練習試合に望むのであった。

つづく。
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