27 / 71
良、第2魔法少女、泪
しおりを挟む
ここは魔法自衛隊の渋谷駐屯地の一室。
「私の日常? そんなものを知りたい奴がいるのか? ストーカーにも困ったものだ。」
泪は、自衛隊女子高生として、日本の平和のために暮らしている。
「そんなこと言わないで下さいよ。私なんか、登場するのは久しぶりなんですから。ちゅん。」
「アホー、アホー、出番を増やせー。アホー。」
「zzz。」
泪の使い魔兼家族の雀のモノグラム、カラスのヴェルニ、フクロウのダミエである。現在、キャラクター数が増えすぎて、使い魔兼家族のマスコットキャラクターは平凡な日常用のお留守番キャラになってしまった。これでは、ぬいぐるみが売れない。困った。
「ということは、主人公は毎回登場で、主人公目線で物語を進めていくとなると、第2魔法少女の私も、主人公の友達キャラになるのか。」
現在、魔法少女が10人以上、使い魔兼家族も10匹以上、その他、名無しのキャラクターの数が10人以上。登場させて殺さないと、永遠にキャラクター数は増え続けるのだ。敢えて言おう、もうパンクしていると。
「どうすれば、私の存在感がアップするかな?」
「軍事を司るルイヴィトン様は、やっぱり軍隊! ちゅん。」
「アホー、アホー、ふっとべー! アホー。」
「zzz。」
どうして私が吹き飛ばないといけないんだ? 泪は首を傾げる。
「よし! こういう自分をアピールできる時に、自分のキャラクターを確立して、登場回数を増やすんだ! 軍備増強! 火力全快! 全軍! 退避!」
泪は自分の生きる道を見つけた。
「くらえ! 必殺! アトミック・ボム!」
ドカーンとキノコ雲が発生する。アトミック・ボムとは、原子爆弾のことである。泪のテーマは「困った時は、吹き飛ばそう!」である。
「過ちも消せない過去も吹き飛ぶがいい。よし! リーサルウェポンの出し惜しみはもったいない。連射できるようにしよう。」
孤高なる高みを目指すために、泪は自身のレベルアップを誓う。
「恋愛? たるんでいるな! 自衛官が恋愛なんかしたら、軍の規律が乱れるじゃないか。自衛隊の中に従軍慰安婦を作らないでくれ。」
これが魔法自衛隊女子高生の泪の恋愛に対するストイックな価値観である。
「そうだ! せっかくの剣道モノだし、竹刀に爆弾をしかけよう! 触れた相手は吹き飛ぶのだ! ワッハッハー!」
泪は軍事を司る魔法少女なので、どうしても武力行使に暴走気味である。
「やめて下さい!? 反則で負けますよ!? 部屋が吹き飛んだら、私たちはどこで生活するんですか!? ちゅん。」
「寝袋。テントもあるぞ。」
「アホー、アホー。」
「zzz。」
軍隊モノで突き進むと危険だな。ここで自衛隊の階級を調べる。大佐や少佐はないことを初めて知る。
「良い事を思いついたぞ! おまえたちにそれぞれ、陸、海、空軍を与えよう!」
突然、使い魔兼家族の3鳥は、各軍事権を与えられた。
「モノグラム2等陸士!」
「ちゅん。」
「ヴェルニ2等海士!」
「アホー、アホー。」
「ダミエ2等空士!」
「zzz。」
「不安しかない。こいつらじゃダメだ。」
アホガラスと寝ているフクロウでは軍の指揮者がいないのと同じである。
「そういう、ルイヴィトン様の階級はなんですか? ちゅん。」
「私は、陸海空の全てを指揮できる、魔法統合幕僚長だ!」
「魔法統合幕僚長!?」
泪の階級は魔法自衛隊の最高階級であった。オリジナルな魔法階級である。
「やっぱりCPUで陸海空自衛隊員ABCを登場させようかな? こいつらじゃ、戦争したら負けちゃうわ。ホエー。」
泪の軍事色が強くなった。ヒットラーのような独裁思考も生まれそうで怖い。
「日本の平和は私に任せなさい! 世界制覇だ! くらえ! 原爆魔法アトミック・ボム!」
ドカーンっと泪の個性が強くなった。
つづく。
「私の日常? そんなものを知りたい奴がいるのか? ストーカーにも困ったものだ。」
泪は、自衛隊女子高生として、日本の平和のために暮らしている。
「そんなこと言わないで下さいよ。私なんか、登場するのは久しぶりなんですから。ちゅん。」
「アホー、アホー、出番を増やせー。アホー。」
「zzz。」
泪の使い魔兼家族の雀のモノグラム、カラスのヴェルニ、フクロウのダミエである。現在、キャラクター数が増えすぎて、使い魔兼家族のマスコットキャラクターは平凡な日常用のお留守番キャラになってしまった。これでは、ぬいぐるみが売れない。困った。
「ということは、主人公は毎回登場で、主人公目線で物語を進めていくとなると、第2魔法少女の私も、主人公の友達キャラになるのか。」
現在、魔法少女が10人以上、使い魔兼家族も10匹以上、その他、名無しのキャラクターの数が10人以上。登場させて殺さないと、永遠にキャラクター数は増え続けるのだ。敢えて言おう、もうパンクしていると。
「どうすれば、私の存在感がアップするかな?」
「軍事を司るルイヴィトン様は、やっぱり軍隊! ちゅん。」
「アホー、アホー、ふっとべー! アホー。」
「zzz。」
どうして私が吹き飛ばないといけないんだ? 泪は首を傾げる。
「よし! こういう自分をアピールできる時に、自分のキャラクターを確立して、登場回数を増やすんだ! 軍備増強! 火力全快! 全軍! 退避!」
泪は自分の生きる道を見つけた。
「くらえ! 必殺! アトミック・ボム!」
ドカーンとキノコ雲が発生する。アトミック・ボムとは、原子爆弾のことである。泪のテーマは「困った時は、吹き飛ばそう!」である。
「過ちも消せない過去も吹き飛ぶがいい。よし! リーサルウェポンの出し惜しみはもったいない。連射できるようにしよう。」
孤高なる高みを目指すために、泪は自身のレベルアップを誓う。
「恋愛? たるんでいるな! 自衛官が恋愛なんかしたら、軍の規律が乱れるじゃないか。自衛隊の中に従軍慰安婦を作らないでくれ。」
これが魔法自衛隊女子高生の泪の恋愛に対するストイックな価値観である。
「そうだ! せっかくの剣道モノだし、竹刀に爆弾をしかけよう! 触れた相手は吹き飛ぶのだ! ワッハッハー!」
泪は軍事を司る魔法少女なので、どうしても武力行使に暴走気味である。
「やめて下さい!? 反則で負けますよ!? 部屋が吹き飛んだら、私たちはどこで生活するんですか!? ちゅん。」
「寝袋。テントもあるぞ。」
「アホー、アホー。」
「zzz。」
軍隊モノで突き進むと危険だな。ここで自衛隊の階級を調べる。大佐や少佐はないことを初めて知る。
「良い事を思いついたぞ! おまえたちにそれぞれ、陸、海、空軍を与えよう!」
突然、使い魔兼家族の3鳥は、各軍事権を与えられた。
「モノグラム2等陸士!」
「ちゅん。」
「ヴェルニ2等海士!」
「アホー、アホー。」
「ダミエ2等空士!」
「zzz。」
「不安しかない。こいつらじゃダメだ。」
アホガラスと寝ているフクロウでは軍の指揮者がいないのと同じである。
「そういう、ルイヴィトン様の階級はなんですか? ちゅん。」
「私は、陸海空の全てを指揮できる、魔法統合幕僚長だ!」
「魔法統合幕僚長!?」
泪の階級は魔法自衛隊の最高階級であった。オリジナルな魔法階級である。
「やっぱりCPUで陸海空自衛隊員ABCを登場させようかな? こいつらじゃ、戦争したら負けちゃうわ。ホエー。」
泪の軍事色が強くなった。ヒットラーのような独裁思考も生まれそうで怖い。
「日本の平和は私に任せなさい! 世界制覇だ! くらえ! 原爆魔法アトミック・ボム!」
ドカーンっと泪の個性が強くなった。
つづく。
0
お気に入りに追加
3
あなたにおすすめの小説
【短編】悪役令嬢と蔑まれた私は史上最高の遺書を書く
とによ
恋愛
婚約破棄され、悪役令嬢と呼ばれ、いじめを受け。
まさに不幸の役満を食らった私――ハンナ・オスカリウスは、自殺することを決意する。
しかし、このままただで死ぬのは嫌だ。なにか私が生きていたという爪痕を残したい。
なら、史上最高に素晴らしい出来の遺書を書いて、自殺してやろう!
そう思った私は全身全霊で遺書を書いて、私の通っている魔法学園へと自殺しに向かった。
しかし、そこで謎の美男子に見つかってしまい、しまいには遺書すら読まれてしまう。
すると彼に
「こんな遺書じゃダメだね」
「こんなものじゃ、誰の記憶にも残らないよ」
と思いっきりダメ出しをされてしまった。
それにショックを受けていると、彼はこう提案してくる。
「君の遺書を最高のものにしてみせる。その代わり、僕の研究を手伝ってほしいんだ」
これは頭のネジが飛んでいる彼について行った結果、彼と共に歴史に名を残してしまう。
そんなお話。
形だけの妻ですので
hana
恋愛
結婚半年で夫のワルツは堂々と不倫をした。
相手は伯爵令嬢のアリアナ。
栗色の長い髪が印象的な、しかし狡猾そうな女性だった。
形だけの妻である私は黙認を強制されるが……
【完結】辺境伯令嬢は新聞で婚約破棄を知った
五色ひわ
恋愛
辺境伯令嬢としてのんびり領地で暮らしてきたアメリアは、カフェで見せられた新聞で自身の婚約破棄を知った。真実を確かめるため、アメリアは3年ぶりに王都へと旅立った。
※本編34話、番外編『皇太子殿下の苦悩』31+1話、おまけ4話
夫の裏切りの果てに
鍋
恋愛
セイディは、ルーベス王国の第1王女として生まれ、政略結婚で隣国エレット王国に嫁いで来た。
夫となった王太子レオポルドは背が高く涼やかな碧眼をもつ美丈夫。文武両道で人当たりの良い性格から、彼は国民にとても人気が高かった。
王宮の奥で大切に育てられ男性に免疫の無かったセイディは、レオポルドに一目惚れ。二人は仲睦まじい夫婦となった。
結婚してすぐにセイディは女の子を授かり、今は二人目を妊娠中。
お腹の中の赤ちゃんと会えるのを楽しみに待つ日々。
美しい夫は、惜しみない甘い言葉で毎日愛情を伝えてくれる。臣下や国民からも慕われるレオポルドは理想的な夫。
けれど、レオポルドには秘密の愛妾がいるらしくて……?
※ハッピーエンドではありません。どちらかというとバッドエンド??
※浮気男にざまぁ!ってタイプのお話ではありません。
【完結】「心に決めた人がいる」と旦那様は言った
ゴールデンフィッシュメダル
恋愛
「俺にはずっと心に決めた人がいる。俺が貴方を愛することはない。貴女はその人を迎え入れることさえ許してくれればそれで良いのです。」
そう言われて愛のない結婚をしたスーザン。
彼女にはかつて愛した人との思い出があった・・・
産業革命後のイギリスをモデルにした架空の国が舞台です。貴族制度など独自の設定があります。
----
初めて書いた小説で初めての投稿で沢山の方に読んでいただき驚いています。
終わり方が納得できない!という方が多かったのでエピローグを追加します。
お読みいただきありがとうございます。
寵愛のいる旦那様との結婚生活が終わる。もし、次があるのなら緩やかに、優しい人と恋がしたい。
にのまえ
恋愛
リルガルド国。公爵令嬢リイーヤ・ロイアルは令嬢ながら、剣に明け暮れていた。
父に頼まれて参加をした王女のデビュタントの舞踏会で、伯爵家コール・デトロイトと知り合い恋に落ちる。
恋に浮かれて、剣を捨た。
コールと結婚をして初夜を迎えた。
リイーヤはナイトドレスを身に付け、鼓動を高鳴らせて旦那様を待っていた。しかし寝室に訪れた旦那から出た言葉は「私は君を抱くことはない」「私には心から愛する人がいる」だった。
ショックを受けて、旦那には愛してもられないと知る。しかし離縁したくてもリルガルド国では離縁は許されない。しかしリイーヤは二年待ち子供がいなければ離縁できると知る。
結婚二周年の食事の席で、旦那は義理両親にリイーヤに子供ができたと言い出した。それに反論して自分は生娘だと医師の診断書を見せる。
混乱した食堂を後にして、リイーヤは馬に乗り伯爵家から出て行き国境を越え違う国へと向かう。
もし、次があるのなら優しい人と恋がしたいと……
お読みいただき、ありがとうございます。
エブリスタで四月に『完結』した話に差し替えいたいと思っております。内容はさほど、変わっておりません。
それにあたり、栞を挟んでいただいている方、すみません。
アルバートの屈辱
プラネットプラント
恋愛
妻の姉に恋をして妻を蔑ろにするアルバートとそんな夫を愛するのを諦めてしまった妻の話。
『詰んでる不憫系悪役令嬢はチャラ男騎士として生活しています』の10年ほど前の話ですが、ほぼ無関係なので単体で読めます。
【完】あの、……どなたでしょうか?
桐生桜月姫
恋愛
「キャサリン・ルーラー
爵位を傘に取る卑しい女め、今この時を以て貴様との婚約を破棄する。」
見た目だけは、麗しの王太子殿下から出た言葉に、婚約破棄を突きつけられた美しい女性は………
「あの、……どなたのことでしょうか?」
まさかの意味不明発言!!
今ここに幕開ける、波瀾万丈の間違い婚約破棄ラブコメ!!
結末やいかに!!
*******************
執筆終了済みです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる