〇〇少女ワールド 3

渋谷かな

文字の大きさ
上 下
64 / 70

オリジナル・ストーリー少女

しおりを挟む
「みんな! お友達! 〇〇少女ワールド! アハッ!」
 真理亜、お友達10億人キャンペーン実施中!

「私が元悪い少女だったなんて!? 悲しい。」
 カリアは現在は良い少女で風屋を営んでいる。
「過去の過ちを反省して、良いことをしてお友達に奉仕しましょう! アハッ!」
 良い少女は良いことをすることに命がけである。
「おまえはお釈迦様か!?」
「あ、真理亜ちゃん!」
 そこに真理亜が現れた。
「出たな! 汚れ! 荒い流してやる!」
「うわあー!? 何をする!? やめろ!? ショッカー!? ぶっ飛ばすぞ!?」
 良い少女になったカリアは、良いことをするために全身全霊の力を込めて汚れである真理亜を血が出るまで洗いまくる。
「こらー! 私を殺す気か!?」
「汚れが喋った!? 悪霊退散!」
 カリアは一日一善に命を懸けている。
「おまえ、本当に良い少女か!?」
「ふっふっふ・・・・・・よくぞ見破った。真理亜ちゃん。」
 不敵に笑いだすカリア。
「まさか!? その声は!?」
「そうだ。私は悪い少女カリアだ! シャキーン!」
 なんと現在カリアは悪い少女であった。
「おまえなんか、お友達じゃない! 私は悪の限りを尽くすのだ! ワッハッハー!」
「・・・・・・お友達じゃないんなら蹴り殺してもいいよな?」
「え?」
「サイキック少女! 真理亜の名において命じる! くらえ! これが私のタイキックだ!」
 真理亜は渾身の蹴りの雨をお見舞いする。
「あたたたったたたたたたたたたたったたたたたたたったたたたた! アター!」
 タイキック百裂蹴!
「おまえはもう死んでいる。」
「アベシー!?」
 悪い少女はタイキックを受けて意識を良い少女に返した。
「ギャアアアアアアー!? 痛い!? なぜ!? どうして!? 全身から血が!? 骨が折れてる!?」
「大丈夫!? カリアちゃん!? 私が看病してあげる!」
「ありがとう。真理亜ちゃん。」
「私たちはお友達でしょ。アハッ!」
「なんて私は良いお友達を持ったんだろう。カリアは幸せ者です。」
 悪い少女の時の記憶は良い少女カリアにはない。
「ストーリー?」
「そう、ストーリーよ。」
 血迷ったことを真理亜は言い出した。何度過ちを繰り返せば気が済むのだろう。
「わかりました! 一緒に考えましょう! アハッ!」
「え? いいの?」
 カリアの反応に戸惑う真理亜。
「だって真理亜ちゃんは私のお友達。困った時は助け合わなくっちゃね。アハッ!」
「カリアちゃん、ありがとう! 私は今、猛烈に感動している! お友達! 最高! アハッ!」
 真理亜、お友達のありがたさを実感する。
「どんなストーリーにしよう?」
「私たちから超能力や風屋などの異世界ファンタジースキルを取ったら、普通の現代ドラマになっちゃうわよ?」
 世の中はドラマの台本を求めている。昨今の脚本不足問題。
「トレンドは、アニメは戦いとアイドルの歌モノ。生身の人間では弁護士、探偵、刑事、医療モノ。〇〇少女ワールドをスキルを封印したら、普通に青春モノか、スクールアイドルモノにしかならない・・・・・・。」
 絶望に打ちのめされる真理亜。
「大丈夫だよ。真理亜ちゃん。」
 その時、良い少女に。ストーリーの神が降臨された。
「私たちはお友達を作ればいいんだよ。」
「お友達!?」
「私たちは困っている人の悲しみを蹴り飛ばして、お友達を作ればいいんだよ。」
「私にできるかな? 異世界ファンタジー・スキルを使わないで?」
「大丈夫。真理亜ちゃんは必殺のタイキックは、そのままでも現代ドラマでも使えるから。アハッ!」
「おお! 主よ! メシヤよ! 良い神少女!」
 真理亜にはカリアが神々しく優しく微笑みかける神に見えた。
「人間の事象や事柄だけで物語を完遂すればいいのね。」
「水戸黄門やドクターX、派遣の品格みたいな構成でいいのよ。あれも演出だけで異世界ファンタジー・スキルと同じ作りだから。」
「さっすがー! カリアちゃん! なんだかできそうな気がしてきた。アハッ!」
 元気と勇気をもらった真理亜。
「今日も良いことしちゃった。アハッ!」
 慈愛の少女、良い少女は今日も前進あるのみである。
 つづく。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

小さなことから〜露出〜えみ〜

サイコロ
恋愛
私の露出… 毎日更新していこうと思います よろしくおねがいします 感想等お待ちしております 取り入れて欲しい内容なども 書いてくださいね よりみなさんにお近く 考えやすく

ARIA(アリア)

残念パパいのっち
ミステリー
山内亮(やまうちとおる)は内見に出かけたアパートでAR越しに不思議な少女、西園寺雫(さいおんじしずく)と出会う。彼女は自分がAIでこのアパートに閉じ込められていると言うが……

サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由

フルーツパフェ
大衆娯楽
 クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。  トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。  いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。  考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。  赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。  言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。  たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。

ヤンデレ美少女転校生と共に体育倉庫に閉じ込められ、大問題になりましたが『結婚しています!』で乗り切った嘘のような本当の話

桜井正宗
青春
 ――結婚しています!  それは二人だけの秘密。  高校二年の遙と遥は結婚した。  近年法律が変わり、高校生(十六歳)からでも結婚できるようになっていた。だから、問題はなかった。  キッカケは、体育倉庫に閉じ込められた事件から始まった。校長先生に問い詰められ、とっさに誤魔化した。二人は退学の危機を乗り越える為に本当に結婚することにした。  ワケありヤンデレ美少女転校生の『小桜 遥』と”新婚生活”を開始する――。 *結婚要素あり *ヤンデレ要素あり

百合ランジェリーカフェにようこそ!

楠富 つかさ
青春
 主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?  ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!! ※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。 表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。

💚催眠ハーレムとの日常 - マインドコントロールされた女性たちとの日常生活

XD
恋愛
誰からも拒絶される内気で不細工な少年エドクは、人の心を操り、催眠術と精神支配下に置く不思議な能力を手に入れる。彼はこの力を使って、夢の中でずっと欲しかったもの、彼がずっと愛してきた美しい女性たちのHAREMを作り上げる。

ママと中学生の僕

キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。

今日の授業は保健体育

にのみや朱乃
恋愛
(性的描写あり) 僕は家庭教師として、高校三年生のユキの家に行った。 その日はちょうどユキ以外には誰もいなかった。 ユキは勉強したくない、科目を変えようと言う。ユキが提案した科目とは。

処理中です...