迷走中

渋谷かな

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野球4 忍者と練習試合!?

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「ライト文芸野球部!? 私がいない間に、どうして野球をすることになっているのよ!? 面白そうね。なら私は真ん中で審判をするから、睦月ちゃんたち忍者チームと練習試合をしましょうよ!」
 奏は、公務のペルーのマチュピチュから帰ってきた。
「奏、審判だけはやめた方がいいわよ。」
 麗は、奏の身の危険を心配する。
「そうだ!? ロイヤルは、我が野球部のサブエースなんだから!? 審判だけはやめてくれ!? 部長命令だ!?」
 天は、貴重なサブエースを失う訳にはいかなかった。
「仕方ありませんよ。ロイヤルはカロヤカさんの投げたボールを見ていないんですから。」
 大蛇は、奏に同情する。
「ロイヤルには、自分でどちらにつくか決めてもらいましょう。ニコッ。」
 笑は、奏の自主性にかけてみる。
「認めましょう! ライト文芸野球部と、忍者チームの対戦を!」
 苺は、顧問として練習試合を取り仕切る。
「何人たりとも、私の夢を阻むことはできない!」
 カロヤカさんは、対抗心に火がついて燃えていた。
「みなさん! 今日の和菓子は、甘くて美味しいシロクマアイスですよ! もちろんお茶もありますよ! エヘッ。」
「コンコン。」
 本物の幽霊おみっちゃんとコンコンは、いつでもマイペースだった。
「対戦相手が忍者? もう無茶苦茶ね。そろそろ野球編をやめて、一度落ち着いた方がいいんじゃないかしら? あ、私は食べたら帰るからね。」
 幽子は、帰宅部で部活動に情熱はないので、一人冷静だった。
「さあ! 創作スタート!」
「それでは忍者チームと試合を行う。絶対に勝って、私をライト文芸甲子園に連れて行きなさい!」
「おいおい!? 教師を甲子園に連れて行くのが、ライト文芸甲子園かよ!?」
「深く考えるのはやめましょう。前に進まなくなる。」
「プレイボール!」
 審判の奏の合図で試合が始まる。
「悪いが勝たせてもらうでござる。ニンニン。」
 先攻の忍者チーム、1番1月睦月。
「奏ちゃん、とりあえず、ここから離れようか?」
「どうして?」
 キャッチャーの本物の幽霊おみっちゃんが審判の奏をどかせる。
「いくぞ! 私の夢は絶対に打たれない!」
 ピッチャー、カロヤカさん第1球を投げました。
「え?」
 睦月には光の閃光にしか見えなかった。
「ドカーン!!!!!」
 カロヤカさんの投げたボールは、バックネット裏の壁に湯気を出しながらめり込んだ。
「な、な、な!?」
「奏ちゃん、判定は?」
「え? ああ!? ストライク!」
 奏は、もう少しで自分は死ぬ所だと唾を飲んだ。
「何でござるか!? あんなボールは、手裏剣を投げているみたいに危険でござる!?」
 睦月は、カロヤカさんの危険さを肌身で味わった。
「苺先生。」
「どうしたの、奏さん。」
「私、ライト文芸野球部を選びます。よろしくお願いします。」
 身の危険を感じた奏は、審判を投げ捨てて、ライト文芸野球部に入部した。
「姫!? 奏姫様!? 睦月を見捨てるのですか!?」
「ごめんなさい。睦月ちゃん。私は皇族なので、ボールが当たって死ぬ訳にはいかないのよ。」
「ひ、姫!?」
 奏と睦月はチームを別にした。
「それでも我が旧暦家は由緒正しき忍者の家柄! 何が何でも、この戦いに勝って見せる! こい! カロヤカさん! 化け物退治はお手の物でござる!」
「誰が化け物だ! 打てるものなら打ってみろ!」
 カロヤカさんは第2球を投げた。
「旧暦忍法! ホームラン打ち!」
 睦月は忍法でカロヤカさんの光の球を打ち返そうとする。
「ぬぬぬんうぬぬぬぬぬぬぬぬぬんう!?」
 パキーン! 睦月の忍刀がボールの勢いに負けて折れた。
「ストライク! ツー!」
「どんなもんだい! 私の邪魔をする者は蹴散らすだけだ!」
 カロヤカさんのボールはホームベース上を通り、カウントは2ストライクになった。
「バカな!? 忍刀が折れるなんて!? カロヤカさんのボールは化け物か!?」
 睦月は、カロヤカさんのボールの威力に恐怖した。
「あと一球で私の勝ちだ! いざ! 尋常に勝負!」
 カロヤカさんは投球のセットポジションに入ろうとする。
「タイム!」
 睦月はタイムを要求する。
「なんだ? 命乞いか?」
「ちょっと待つでござる。私は奏姫様にお仕えする旧暦家の由緒正しき忍者。ということは、姫がライト文芸野球部に入部したということは、私もライト文芸野球部に入部するでござる。」
「要するに、カロヤカさんの死の魔球にビビったのね。」
「そうでござる。ニンニン。」
 忍者の睦月は、ライト文芸野球部に入部した。
「良かったわね。睦月ちゃん。」
「はい。睦月は奏姫様と、いつも一緒でござる。」
 奏と睦月は、同じチームになり喜んだ。
「ところで、この試合はどうするんだ?」
「吸収合併ということでいいんじゃないか?」
「ていうか、忍者が登場しても忍法を使う前に試合が終わったんだが?」
「旧暦分身の術で、如月や弥生という他の分身忍者も出ていないんだが?」
「1話2000字位だと、内容は1シーンを描けば足りちゃうのよね。」
「ということはライト文芸野球部は、1話2000字1シーン物語ということか。」
「納得した所で、一旦ライト文芸野球部を置いといて、ライト文芸異世界ファンタジーを書いてこよう。何かが生まれるかもしれない。」
「本当に適当で成り立っているのが、ライト文芸だね。」
 カロヤカにお任せあれ。
 つづく。
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