16 / 20
エヘッ! 16
しおりを挟む
「やって来ました! ブラッドフォード!」
おみっちゃんたちは繊維都市ブラッドフォードにやって来た。
「ここにも王族はいませんよ。」
ダイアナの下調べである。イギリスの王族もエリザベス女王とアン王女とシャーロットの3人しか
生き残っていない。
「さあ! 茶店で銭をガッチリ儲けるよ!」
「おお!」
女将さんたちは普段通りに茶店を始める。
「いらっしゃいませ! ありがとうございます! お茶とお団子! 喜んで!」
いつも通り茶店は大繁盛。
「ここが噂の茶店か。」
そこに一人の男がやって来た。
「いらっしゃいませ。お一人様ですか?」
おみっちゃんが接客する。
「一人で悪いか! 別に友達がいないからじゃないぞ!」
男は一人で店にいるのが恥ずかしくて逆ギレした。
「失礼しました。お客様はお友達がいないんですね。」
おみっちゃんの辞書に礼儀はない。
「その通りだ! ・・・・・・うるさい! 早く席に案内しろ! 7時間も待たせやがって!」
文句は多いが茶店が好きなようだった。
「はい! 特等席にどうぞ! ここなら女将さんがお団子を作る姿とダイアナがお皿を洗う姿が見れますよ!」
おみっちゃんの接客は独特である。
「どんな接客をしているんだか?」
困惑する女将さん。
「別にお皿を洗っている姿なんて見られたくないわよ!」
恥ずかしがるダイアナ。
「何になさいますか?」
おみっちゃんが男から注文を取る。
「何があるんだい?」
男はメニューを尋ねてみた。
「お茶とお団子しかありません。」
茶店のメニューはこれだけである。
「なら聞くなよ。お茶とお団子を頼む。」
ごもっともな男の意見と注文。
「そうなりますよね! エヘッ!」
可愛い子ぶる看板娘のエヘ幽霊。
「はい! ありがとうございます! 女将さん! お茶とお団子をお願いします!」
おみっちゃんは注文を女将さんに伝える。
「あいよ。」
女将さんは注文を聞いたと返事する。
「おお! おまえはベルゼブブではないか!」
そこに新しいお客さんがやって来た。
「おお! アスモデウス! 久しぶり!」
新しいお客さんの名前はアスモデウス。
「お客さん!? お友達がいたんですね!?」
おみっちゃんは意外なので驚く。
「いて悪かったな!」
怒るベルゼブブ。
「お嬢さん。こいつは元々はハエだから気にしない方がいいよ。ニコッ!」
アスモデウスは女性には優しかった。
「そうですね。エヘッ!」
微笑みに微笑みを返すエヘ幽霊。
「納得しあうな!」
やっぱり起こるベルゼブブ。
「私にもお茶とお団子をお願いします。ニコッ!」
「はい! 喜んで!」
優しく接するアスモデウスとおみっちゃんは心が通じ合う。
「なんかムカつく。」
ベルゼブブだけは納得がいかなかった。
「それはそうとうちの組織はどうだい?」
「全くの尻すぼみだ。悪役として登場したのに、イギリス皇室を優先に切り替えられたら、俺たちの出番がなくなった。」
ベルゼブブとアスモデウスは自分たちの組織について話を始めた。
「まずキャラクターネームがリヴァイアサンならリヴァイアサンでもいいいと思うんだ。」
「そうだな。リヴァイアサンを略したらリヴァイ兵長だしな。」
要するに新しい名前を考えるのが面倒臭いのである。
「レヴィアタンなら、レヴィ? レヴィア? レヴィたん?」
「なんか可愛くなってない?」
「それでいくとリヴァイアサンを略すとリヴァさん!? なんか普通の人間の名前だ!?」
「難しく考えなくて良いということだろうな。」
その通り。
「バハムートも略してバハムト? バハさん? バッハさん!? バッツ!?」
「なんか、そんな主人公もいた様な・・・・・・。」
「名前なんか個体を識別する名称でしかない。おまけだよ。おまけ。」
足なんかおまけですの世界。
「なら俺はベルだ。ベルたんでもいいぞ。」
「それなら私はアスモデウスはアスモ? アスモス? なんか可愛くない・・・・・・。」
「次を考えようか?」
「そうだな。」
名前の次に進むらしい。
「次に字を考えよう。リヴァイアサンなら海竜。バハムートなら黒竜? 破壊竜? 暗黒竜?」
「ブラック・ドラゴン? デストラクション・ドラゴン? ダーク・ドラゴン?」
「なんかしっくりいかないな。」
「関羽、張飛、趙雲の様な感じにならないな。」
「織田信長? 上杉謙信? 武田信玄? 伊達政宗?」
「甲斐の虎? 越後の竜? これが字かな。」
何かしっくりいかない。
「剣はあってもいいが、魔法はダメ。魔法はダメだけど忍術は良い。これ現代ファンタジーよね。」
「異世界ファンタジーでなく、現代ファンタジー?」
「野球、サッカー、百人一首、けいおん、吹奏楽などの部活動を変えただけで青春モノの内容は同じ作品をアニメーション制作会社のプロが量産している。」
「またはガンダムだろうが、ラブライブだろうが、1個目が売れたら二匹目のドジョウばっかりのタイトルを変えて同じ内容の繰り返し。」
「まあ、それを支えちゃうお金持ちのファンが一番悪いんだろうけど。」
そのため、タイトルの名前を変えて、キャラクターの名前を変えて、小手先の変化だけで苦労しないでガンダムなんか40年間も丸儲け。
「なんとか、そういう風な作品に我々はならないだろうか?」
所詮この世は金次第か・・・・・・。
「面白い物がない。」
「何か面白い物語をつくろう。」
これがコンセプトである。
「剣と刀。人間と人間だがいまいち? なんだ? 世界観が悪かったのか?」
「やはり天下統一という大義名分が盛り上がりにはいるのか?」
「今回のイギリス王位継承権争いも悪くはないのだが・・・・・・。」
「王位継承権争いこそ、剣と魔法の異世界ファンタジーではないか?」
「なぜエヘ幽霊で話を進めてしまったんだか?」
「でも元になるキャラクターがいて、物語の世界だけを変えて延命するという手法は他の作品でもよく使われている。例えば海賊だけどワンピースで時代劇をやっているみたいな。」
ということはおみっちゃんでイギリスの王位継承権争いをやっても間違いではないということになる。
「さっきからあの人たちは何を話しているんでしょうね?」
変なお客さんを不審に思うおみっちゃん。
「何でもいんだよ。客商売は。銭さえ落としてくれればね。イヒッ!」
女将さんはお金しか興味はない。
「人間の世界で魔物が天下を統一するというのはどうだろう?」
「三国志、信長の野望、キングダム的な?」
「それらはどれも人間が主だな。」
「魔物が天下を統一する物語はないのか? 魔界統一で検索すると幽遊白書が出てくる時点で世も末だな。」
「魔界で検索すると魔界村が出てくる・・・・・・。世も末だな。」
「ということは、ここ2、30年間で新しい魔界ものがなかった証拠だな。」
プロ作家さんがサボって新しい作品を創作しなかった証拠だ。世に新しい魔界が出てこなかった。
「魔界版の三国志をやるか?」
まあ、新しい発想ではある。置き換えではあるが。
「魔界に天使が攻めてきた。」
「魔界に人間が攻めてきた。」
のちのちは使えるだろう。
「雑魚の足軽、雑魚の兵士はスライムでいいのか?」
「主人公は人間が魔界に迷い込んだでいいのか?」
多々思い浮かんでくる疑問点。
「結局は人間って戦い好きだな。」
「まあ、戦闘シーンのアニメのDVDが売れないしな。」
後はアイドルのライブシーンか?
「一般大衆は正義貫徹が好き。」
「なのに、どうして今の日本のアニメやドラマは正義が曖昧なのだろう?」
製作サイドの偉い人が金塗れなのだろう。
「魔界を統一する主人公を一から創作するか?」
「それともおみっちゃんでごり押しするか?」
今度はおみっちゃんは魔界に流れ着いた。
「三国志の冒頭は国が乱れ、賊が暴れている。それを憂い劉備が立ち上がる。」
「そこに関羽と張飛がいてラッキー。」
「蜀を建国!」
ここで疑問がうかぶ。
「それって今回の王位継承権争いで最初におみちゃんがシャーロットに出会う。イギリスの王位にシャーロットをつける。」
「ほぼほぼ一緒よね。物語の流れわ。」
「イギリスを統一するというエピソードが無いのが悪いのか?」
「シャーロットが私はイギリスの女王になる! というセリフが無いのが悪いのか?」
「その原因はエヘ幽霊を主人公にしたことだろう。」
「もし主人公がシャーロットであれば、今時の物語になっていたはずだ。」
まあ、なんの面白みもないですが。
「ということはおみちゃんが要らなかったのか?」
「つまり、そういうこと。」
ベルゼブブとアスモデウスは結論に達した。
「あの女将さん。」
おみっちゃんは女将さんを呼ぶ。
「なんだ? おみちゃん。」
振り向く女将さん。
「あそこのオッサンども、私たちのことが要らないって言ってますけど?」
客の会話をチクるおみっちゃん。
「へ~え。そうか。おみっちゃん。歌でも聞かせてやりな。」
女将さんのキラーパス。
「いいんですか? 歌いますよ? 本当にいいんですか?」
何度も確認するおみっちゃん。
「いいよ。思いっきり歌ってやりな。」
許可を出す女将さん。
「やったー! 歌いまくりますよ! エヘッ!」
エヘ幽霊の夢は江戸で歌姫になることです。
「1番! おみっちゃん歌います! 曲は口は禍の元!」
おみっちゃんが歌を歌い始める。
「耳栓用意!」
女将さん、ダイアナ、シャーロットは耳栓をする。
「ガガガガガガガガッガガガガガアッガガガガガガガガガガガガガッガガガガガガ! ガガガガガガガガッガガガガガアッガガガガガガガガガガガガガッガガガガガガ! ガガガガガガガガッガガガガガアッガガガガガガガガガガガガガッガガガガガガ!」
おみっちゃんは極度の音痴でデスボイスの持ち主だった。
「なんだ!? なにが起こったんだ!?」
「耳が!? 耳が腐る!?」
ベルゼブブとアスモデウスは怪奇現象に苦しむ。
「ガガガガガガガガッガガガガガアッガガガガガガガガガガガガガッガガガガガガ! ガガガガガガガガッガガガガガアッガガガガガガガガガガガガガッガガガガガガ! ガガガガガガガガッガガガガガアッガガガガガガガガガガガガガッガガガガガガ!」
そんなことは構わずに気持ち良く歌を歌い続けるエヘ幽霊。
「ギャアアアアアアー!」
「助けて! お母さん! ウギャアアアアアー!」
ベルゼブブとアスモデウスは塵となって消えた。
「ご清聴ありがとうございました! ああ~気持ち良かった!」
おみっちゃんは歌を歌い終えた。
「あれ? 誰もいない? 忘れものでも取りに行ったのかな? エヘッ!」
自分が何をしたのか気づかないエヘ幽霊。
「おみっちゃん! 次の街へ行くよ!」
「は~い!」
おみっちゃんの冒険はつづく。
おみっちゃんたちは繊維都市ブラッドフォードにやって来た。
「ここにも王族はいませんよ。」
ダイアナの下調べである。イギリスの王族もエリザベス女王とアン王女とシャーロットの3人しか
生き残っていない。
「さあ! 茶店で銭をガッチリ儲けるよ!」
「おお!」
女将さんたちは普段通りに茶店を始める。
「いらっしゃいませ! ありがとうございます! お茶とお団子! 喜んで!」
いつも通り茶店は大繁盛。
「ここが噂の茶店か。」
そこに一人の男がやって来た。
「いらっしゃいませ。お一人様ですか?」
おみっちゃんが接客する。
「一人で悪いか! 別に友達がいないからじゃないぞ!」
男は一人で店にいるのが恥ずかしくて逆ギレした。
「失礼しました。お客様はお友達がいないんですね。」
おみっちゃんの辞書に礼儀はない。
「その通りだ! ・・・・・・うるさい! 早く席に案内しろ! 7時間も待たせやがって!」
文句は多いが茶店が好きなようだった。
「はい! 特等席にどうぞ! ここなら女将さんがお団子を作る姿とダイアナがお皿を洗う姿が見れますよ!」
おみっちゃんの接客は独特である。
「どんな接客をしているんだか?」
困惑する女将さん。
「別にお皿を洗っている姿なんて見られたくないわよ!」
恥ずかしがるダイアナ。
「何になさいますか?」
おみっちゃんが男から注文を取る。
「何があるんだい?」
男はメニューを尋ねてみた。
「お茶とお団子しかありません。」
茶店のメニューはこれだけである。
「なら聞くなよ。お茶とお団子を頼む。」
ごもっともな男の意見と注文。
「そうなりますよね! エヘッ!」
可愛い子ぶる看板娘のエヘ幽霊。
「はい! ありがとうございます! 女将さん! お茶とお団子をお願いします!」
おみっちゃんは注文を女将さんに伝える。
「あいよ。」
女将さんは注文を聞いたと返事する。
「おお! おまえはベルゼブブではないか!」
そこに新しいお客さんがやって来た。
「おお! アスモデウス! 久しぶり!」
新しいお客さんの名前はアスモデウス。
「お客さん!? お友達がいたんですね!?」
おみっちゃんは意外なので驚く。
「いて悪かったな!」
怒るベルゼブブ。
「お嬢さん。こいつは元々はハエだから気にしない方がいいよ。ニコッ!」
アスモデウスは女性には優しかった。
「そうですね。エヘッ!」
微笑みに微笑みを返すエヘ幽霊。
「納得しあうな!」
やっぱり起こるベルゼブブ。
「私にもお茶とお団子をお願いします。ニコッ!」
「はい! 喜んで!」
優しく接するアスモデウスとおみっちゃんは心が通じ合う。
「なんかムカつく。」
ベルゼブブだけは納得がいかなかった。
「それはそうとうちの組織はどうだい?」
「全くの尻すぼみだ。悪役として登場したのに、イギリス皇室を優先に切り替えられたら、俺たちの出番がなくなった。」
ベルゼブブとアスモデウスは自分たちの組織について話を始めた。
「まずキャラクターネームがリヴァイアサンならリヴァイアサンでもいいいと思うんだ。」
「そうだな。リヴァイアサンを略したらリヴァイ兵長だしな。」
要するに新しい名前を考えるのが面倒臭いのである。
「レヴィアタンなら、レヴィ? レヴィア? レヴィたん?」
「なんか可愛くなってない?」
「それでいくとリヴァイアサンを略すとリヴァさん!? なんか普通の人間の名前だ!?」
「難しく考えなくて良いということだろうな。」
その通り。
「バハムートも略してバハムト? バハさん? バッハさん!? バッツ!?」
「なんか、そんな主人公もいた様な・・・・・・。」
「名前なんか個体を識別する名称でしかない。おまけだよ。おまけ。」
足なんかおまけですの世界。
「なら俺はベルだ。ベルたんでもいいぞ。」
「それなら私はアスモデウスはアスモ? アスモス? なんか可愛くない・・・・・・。」
「次を考えようか?」
「そうだな。」
名前の次に進むらしい。
「次に字を考えよう。リヴァイアサンなら海竜。バハムートなら黒竜? 破壊竜? 暗黒竜?」
「ブラック・ドラゴン? デストラクション・ドラゴン? ダーク・ドラゴン?」
「なんかしっくりいかないな。」
「関羽、張飛、趙雲の様な感じにならないな。」
「織田信長? 上杉謙信? 武田信玄? 伊達政宗?」
「甲斐の虎? 越後の竜? これが字かな。」
何かしっくりいかない。
「剣はあってもいいが、魔法はダメ。魔法はダメだけど忍術は良い。これ現代ファンタジーよね。」
「異世界ファンタジーでなく、現代ファンタジー?」
「野球、サッカー、百人一首、けいおん、吹奏楽などの部活動を変えただけで青春モノの内容は同じ作品をアニメーション制作会社のプロが量産している。」
「またはガンダムだろうが、ラブライブだろうが、1個目が売れたら二匹目のドジョウばっかりのタイトルを変えて同じ内容の繰り返し。」
「まあ、それを支えちゃうお金持ちのファンが一番悪いんだろうけど。」
そのため、タイトルの名前を変えて、キャラクターの名前を変えて、小手先の変化だけで苦労しないでガンダムなんか40年間も丸儲け。
「なんとか、そういう風な作品に我々はならないだろうか?」
所詮この世は金次第か・・・・・・。
「面白い物がない。」
「何か面白い物語をつくろう。」
これがコンセプトである。
「剣と刀。人間と人間だがいまいち? なんだ? 世界観が悪かったのか?」
「やはり天下統一という大義名分が盛り上がりにはいるのか?」
「今回のイギリス王位継承権争いも悪くはないのだが・・・・・・。」
「王位継承権争いこそ、剣と魔法の異世界ファンタジーではないか?」
「なぜエヘ幽霊で話を進めてしまったんだか?」
「でも元になるキャラクターがいて、物語の世界だけを変えて延命するという手法は他の作品でもよく使われている。例えば海賊だけどワンピースで時代劇をやっているみたいな。」
ということはおみっちゃんでイギリスの王位継承権争いをやっても間違いではないということになる。
「さっきからあの人たちは何を話しているんでしょうね?」
変なお客さんを不審に思うおみっちゃん。
「何でもいんだよ。客商売は。銭さえ落としてくれればね。イヒッ!」
女将さんはお金しか興味はない。
「人間の世界で魔物が天下を統一するというのはどうだろう?」
「三国志、信長の野望、キングダム的な?」
「それらはどれも人間が主だな。」
「魔物が天下を統一する物語はないのか? 魔界統一で検索すると幽遊白書が出てくる時点で世も末だな。」
「魔界で検索すると魔界村が出てくる・・・・・・。世も末だな。」
「ということは、ここ2、30年間で新しい魔界ものがなかった証拠だな。」
プロ作家さんがサボって新しい作品を創作しなかった証拠だ。世に新しい魔界が出てこなかった。
「魔界版の三国志をやるか?」
まあ、新しい発想ではある。置き換えではあるが。
「魔界に天使が攻めてきた。」
「魔界に人間が攻めてきた。」
のちのちは使えるだろう。
「雑魚の足軽、雑魚の兵士はスライムでいいのか?」
「主人公は人間が魔界に迷い込んだでいいのか?」
多々思い浮かんでくる疑問点。
「結局は人間って戦い好きだな。」
「まあ、戦闘シーンのアニメのDVDが売れないしな。」
後はアイドルのライブシーンか?
「一般大衆は正義貫徹が好き。」
「なのに、どうして今の日本のアニメやドラマは正義が曖昧なのだろう?」
製作サイドの偉い人が金塗れなのだろう。
「魔界を統一する主人公を一から創作するか?」
「それともおみっちゃんでごり押しするか?」
今度はおみっちゃんは魔界に流れ着いた。
「三国志の冒頭は国が乱れ、賊が暴れている。それを憂い劉備が立ち上がる。」
「そこに関羽と張飛がいてラッキー。」
「蜀を建国!」
ここで疑問がうかぶ。
「それって今回の王位継承権争いで最初におみちゃんがシャーロットに出会う。イギリスの王位にシャーロットをつける。」
「ほぼほぼ一緒よね。物語の流れわ。」
「イギリスを統一するというエピソードが無いのが悪いのか?」
「シャーロットが私はイギリスの女王になる! というセリフが無いのが悪いのか?」
「その原因はエヘ幽霊を主人公にしたことだろう。」
「もし主人公がシャーロットであれば、今時の物語になっていたはずだ。」
まあ、なんの面白みもないですが。
「ということはおみちゃんが要らなかったのか?」
「つまり、そういうこと。」
ベルゼブブとアスモデウスは結論に達した。
「あの女将さん。」
おみっちゃんは女将さんを呼ぶ。
「なんだ? おみちゃん。」
振り向く女将さん。
「あそこのオッサンども、私たちのことが要らないって言ってますけど?」
客の会話をチクるおみっちゃん。
「へ~え。そうか。おみっちゃん。歌でも聞かせてやりな。」
女将さんのキラーパス。
「いいんですか? 歌いますよ? 本当にいいんですか?」
何度も確認するおみっちゃん。
「いいよ。思いっきり歌ってやりな。」
許可を出す女将さん。
「やったー! 歌いまくりますよ! エヘッ!」
エヘ幽霊の夢は江戸で歌姫になることです。
「1番! おみっちゃん歌います! 曲は口は禍の元!」
おみっちゃんが歌を歌い始める。
「耳栓用意!」
女将さん、ダイアナ、シャーロットは耳栓をする。
「ガガガガガガガガッガガガガガアッガガガガガガガガガガガガガッガガガガガガ! ガガガガガガガガッガガガガガアッガガガガガガガガガガガガガッガガガガガガ! ガガガガガガガガッガガガガガアッガガガガガガガガガガガガガッガガガガガガ!」
おみっちゃんは極度の音痴でデスボイスの持ち主だった。
「なんだ!? なにが起こったんだ!?」
「耳が!? 耳が腐る!?」
ベルゼブブとアスモデウスは怪奇現象に苦しむ。
「ガガガガガガガガッガガガガガアッガガガガガガガガガガガガガッガガガガガガ! ガガガガガガガガッガガガガガアッガガガガガガガガガガガガガッガガガガガガ! ガガガガガガガガッガガガガガアッガガガガガガガガガガガガガッガガガガガガ!」
そんなことは構わずに気持ち良く歌を歌い続けるエヘ幽霊。
「ギャアアアアアアー!」
「助けて! お母さん! ウギャアアアアアー!」
ベルゼブブとアスモデウスは塵となって消えた。
「ご清聴ありがとうございました! ああ~気持ち良かった!」
おみっちゃんは歌を歌い終えた。
「あれ? 誰もいない? 忘れものでも取りに行ったのかな? エヘッ!」
自分が何をしたのか気づかないエヘ幽霊。
「おみっちゃん! 次の街へ行くよ!」
「は~い!」
おみっちゃんの冒険はつづく。
0
お気に入りに追加
2
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。

婚約破棄?一体何のお話ですか?
リヴァルナ
ファンタジー
なんだかざまぁ(?)系が書きたかったので書いてみました。
エルバルド学園卒業記念パーティー。
それも終わりに近付いた頃、ある事件が起こる…
※エブリスタさんでも投稿しています
能力値カンストで異世界転生したので…のんびり生きちゃダメですか?
火産霊神
ファンタジー
私の異世界転生、思ってたのとちょっと違う…?
24歳OLの立花由芽は、ある日異世界転生し「ユメ」という名前の16歳の魔女として生きることに。その世界は魔王の脅威に怯え…ているわけでもなく、レベルアップは…能力値がカンストしているのでする必要もなく、能力を持て余した彼女はスローライフをおくることに。そう決めた矢先から何やらイベントが発生し…!?
【商業企画進行中・取り下げ予定】さようなら、私の初恋。
ごろごろみかん。
ファンタジー
結婚式の夜、私はあなたに殺された。
彼に嫌悪されているのは知っていたけど、でも、殺されるほどだとは思っていなかった。
「誰も、お前なんか必要としていない」
最期の時に言われた言葉。彼に嫌われていても、彼にほかに愛するひとがいても、私は彼の婚約者であることをやめなかった。やめられなかった。私には責務があるから。
だけどそれも、意味のないことだったのだ。
彼に殺されて、気がつけば彼と結婚する半年前に戻っていた。
なぜ時が戻ったのかは分からない。
それでも、ひとつだけ確かなことがある。
あなたは私をいらないと言ったけど──私も、私の人生にあなたはいらない。
私は、私の生きたいように生きます。
【完結】転生7年!ぼっち脱出して王宮ライフ満喫してたら王国の動乱に巻き込まれた少女戦記 〜愛でたいアイカは救国の姫になる
三矢さくら
ファンタジー
【完結しました】異世界からの召喚に応じて6歳児に転生したアイカは、護ってくれる結界に逆に閉じ込められた結果、山奥でサバイバル生活を始める。
こんなはずじゃなかった!
異世界の山奥で過ごすこと7年。ようやく結界が解けて、山を下りたアイカは王都ヴィアナで【天衣無縫の無頼姫】の異名をとる第3王女リティアと出会う。
珍しい物好きの王女に気に入られたアイカは、なんと侍女に取り立てられて王宮に!
やっと始まった異世界生活は、美男美女ぞろいの王宮生活!
右を見ても左を見ても「愛でたい」美人に美少女! 美男子に美少年ばかり!
アイカとリティア、まだまだ幼い侍女と王女が数奇な運命をたどる異世界王宮ファンタジー戦記。

転生令嬢の食いしん坊万罪!
ねこたま本店
ファンタジー
訳も分からないまま命を落とし、訳の分からない神様の手によって、別の世界の公爵令嬢・プリムローズとして転生した、美味しい物好きな元ヤンアラサー女は、自分に無関心なバカ父が後妻に迎えた、典型的なシンデレラ系継母と、我が儘で性格の悪い妹にイビられたり、事故物件王太子の中継ぎ婚約者にされたりつつも、しぶとく図太く生きていた。
そんなある日、プリムローズは王侯貴族の子女が6~10歳の間に受ける『スキル鑑定の儀』の際、邪悪とされる大罪系スキルの所有者であると判定されてしまう。
プリムローズはその日のうちに、同じ判定を受けた唯一の友人、美少女と見まごうばかりの気弱な第二王子・リトス共々捕えられた挙句、国境近くの山中に捨てられてしまうのだった。
しかし、中身が元ヤンアラサー女の図太い少女は諦めない。
プリムローズは時に気弱な友の手を引き、時に引いたその手を勢い余ってブン回しながらも、邪悪と断じられたスキルを駆使して生き残りを図っていく。
これは、図太くて口の悪い、ちょっと(?)食いしん坊な転生令嬢が、自分なりの幸せを自分の力で掴み取るまでの物語。
こちらの作品は、2023年12月28日から、カクヨム様でも掲載を開始しました。
今後、カクヨム様掲載用にほんのちょっとだけ内容を手直しし、1話ごとの文章量を増やす事でトータルの話数を減らした改訂版を、1日に2回のペースで投稿していく予定です。多量の加筆修正はしておりませんが、もしよろしければ、カクヨム版の方もご笑覧下さい。
※作者が適当にでっち上げた、完全ご都合主義的世界です。細かいツッコミはご遠慮頂ければ幸いです。もし、目に余るような誤字脱字を発見された際には、コメント欄などで優しく教えてやって下さい。
※検討の結果、「ざまぁ要素あり」タグを追加しました。

冷遇妻に家を売り払われていた男の裁判
七辻ゆゆ
ファンタジー
婚姻後すぐに妻を放置した男が二年ぶりに帰ると、家はなくなっていた。
「では開廷いたします」
家には10億の価値があったと主張し、妻に離縁と損害賠償を求める男。妻の口からは二年の事実が語られていく。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる