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災いを封印する。その1
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「ねえねえ、ペリー。」
「何? ちいちゃん。」
「私たち! 災いを封印! 少年少女剣客隊!」
「おお! パチパチパチパチ!」
「決まった。どう? これで最後まで押していこうと思うの。」
「いいんじゃない。ねえ、楓も、そう思わない?」
「食事中です。」
「今度はサツマイモを食べてる!?」
「お米は楓ちゃんが食いつくしました。」
「楓に聞いた私がバカだったわ。」
「災いを封印か。私たちが災いではないのね?」
「私たちを災いにすると、世間の人からは恐れられている。でも実は良い人だった。若しくは悪い者にとっての災いということが想定できるわよね。」
「どちらにせよ。災いを封印しよう!」
「おお!」
「おまえたち、盛り上がるのはいいが、どうやってご先祖様たちを封印するでござるか?」
「お札を額に貼ればいいんでしょ?」
「それはキョンシーだ!?」
「私たちは、家々のご先祖様たちの封印の方法を知らなかったわ!?」
「今更、気づいてしまった!?」
「芋蔓で首を縛り上げよう。」
「おお!? 楓にしては、まともな答えね。」
「マジか!?」
「そういう、家々には何か案があるの? ご先祖様たちを封印する方法。」
「ある! 僕にはあるぞ! 荒れ狂った邪神の如き徳川15将軍のご先祖様たちを封印する方法が! 聞きたいか? 知りたいか? それならば徳川家にひれ伏すがいい! 下民共! ワッハッハー!」
「誰が下民だ。殺す。」
「大砲をぶち込む。」
「お腹空いた。」
「もったいぶらないで、さっさと答えろ。」
「いいだろう! 大サービスだ! 教えてやろう! ご先祖様たちを封印する方法を! それは!」
「それは!?」
「分からないから、ご先祖様に直接に聞いてみる。」
「結局、分からんのかい!?」
「ごめんなさい!? 目立ちたかっただけなんです!? ゲホッ!? ウギャ!?」
「やはり、額にお札を貼るしかないわ!」
「それがダメな時は、心臓を貫きましょう!」
「ご飯を食べさせれば、お腹がいっぱいになって満足して成仏するんじゃない?」
「死人で霊の私は、この世に未練があるから成仏していないのかな?」
「僕たちは、いったい何と戦っているんだ?」
「静まれ! 野郎共!」
「桜先生!?」
「ちょっと個性を出してみました。みんな、席に着いて。」
子供たちが騒いでいると、桜先生がやって来た。
「遂に災いの徳川15将軍と対決ね。みんな、がんばるのよ!」
「桜先生。ジ~ン。」
「あなたたちの死は無駄にはしない。」
「勝手に殺さないで下さい!?」
「ついよ、つい。アッハハハハ。」
「それでも教師か!?」
「はい。こんなんでも教師です!」
「言い切った!? 何て心臓の強さ!?」
「幽霊なので、心臓が無いんですけど。アッハハハハ。」
「強い!? 何を言っても返される!?」
「恐るべし、幽霊女教師!?」
「桜お姉ちゃんは、楓の自慢のお姉ちゃんだよ。」
「ありがとう! 我が妹よ!」
「アッハハハハ!」
「幽霊と暴食の最強姉妹だな!?」
「ワッハッハー!」
「おまえも笑うな!」
「釣られて笑ってしまった。」
「このままでは災いが封印できないので、災いの徳川15将軍の第1代将軍、徳川家康さんに出てきてもらいましょう! どうぞ!」
「どうも私が徳川家康です。」
「本当に出てきた!?」
「最初から、ずっと待機していたんだよ。」
「そうだったんですね。お待たせしました。ご先祖様。」
「長かった。トイレに行ってもいいか?」
「封印されてから言って下さい。」
「生理現象だぞ!? 人権侵害だ!?」
「ご先祖様は幽霊でしょ!?」
「あ、そうだった。桜先生も幽霊ですが、トイレには行くんですか?」
「え? ええー!?」
「セクハラはやめて下さい!? ご先祖様!?」
「すまん、すまん。つい若い頃を思い出してな。」
「許さん! 女の敵は、断じて許さん! セクハラ! 児童ポルノ! 不純異性交遊! 私の生徒は命に代えても守る! それが教師の本懐だ!」
「なんという禍々しい妖気!?」
「すまん!? わしが悪かった!? 許してくれ!?」
「問答無用! いでよ! 妖怪! 怨霊! 魑魅魍魎!」
桜先生は、徳川家康のセクハラにブチ切れた。
「蛍ちゃん!?」
「そう、呼び出したのは、私の旦那です!」
「どうしたの? 桜さん。」
「実は、あのクソジジイにセクハラされたの!」
「なんだって!?」
怒った蛍の周囲に蛍火が咲き誇る。
「俺の妻に手をだそうだなんて、許さないぞ!」
「まて!? 触ってない!? トイレ大丈夫ですか? と聞いただけだ!?」
「言い訳無用。判決を言い渡す。おまえは死刑だ! 逮捕では生ぬるい。」
「ギャアアア!? 家々!? 我が末裔よ!? 何とかせんか!? 友達のお父さんだろう!?」
「ご先祖様、会えて嬉しかったです。」
「見殺しにする気か!?」
「さようなら。」
「薄情者!?」
家々は、徳川家康を助けなかった。
「セクハラ野郎。いつ蛍が光るか知っていますか?」
「え? 夜でしょ?」
蛍は蛍光刀を構える。
「違う! 蛍はセクハラ野郎を斬る時に光るんだー!!!」
「ギャアアア!? 家々! 徳川の再興を頼んだぞ!」
青く光を放つ蛍光刀が妖刀らしく、霊である徳川家康を切り裂いた。
「封印できないなら、切り殺せばいいのね。さすが私の亭主様! キャー!」
結局、一人勝ちの桜先生であった。
つづく。
「何? ちいちゃん。」
「私たち! 災いを封印! 少年少女剣客隊!」
「おお! パチパチパチパチ!」
「決まった。どう? これで最後まで押していこうと思うの。」
「いいんじゃない。ねえ、楓も、そう思わない?」
「食事中です。」
「今度はサツマイモを食べてる!?」
「お米は楓ちゃんが食いつくしました。」
「楓に聞いた私がバカだったわ。」
「災いを封印か。私たちが災いではないのね?」
「私たちを災いにすると、世間の人からは恐れられている。でも実は良い人だった。若しくは悪い者にとっての災いということが想定できるわよね。」
「どちらにせよ。災いを封印しよう!」
「おお!」
「おまえたち、盛り上がるのはいいが、どうやってご先祖様たちを封印するでござるか?」
「お札を額に貼ればいいんでしょ?」
「それはキョンシーだ!?」
「私たちは、家々のご先祖様たちの封印の方法を知らなかったわ!?」
「今更、気づいてしまった!?」
「芋蔓で首を縛り上げよう。」
「おお!? 楓にしては、まともな答えね。」
「マジか!?」
「そういう、家々には何か案があるの? ご先祖様たちを封印する方法。」
「ある! 僕にはあるぞ! 荒れ狂った邪神の如き徳川15将軍のご先祖様たちを封印する方法が! 聞きたいか? 知りたいか? それならば徳川家にひれ伏すがいい! 下民共! ワッハッハー!」
「誰が下民だ。殺す。」
「大砲をぶち込む。」
「お腹空いた。」
「もったいぶらないで、さっさと答えろ。」
「いいだろう! 大サービスだ! 教えてやろう! ご先祖様たちを封印する方法を! それは!」
「それは!?」
「分からないから、ご先祖様に直接に聞いてみる。」
「結局、分からんのかい!?」
「ごめんなさい!? 目立ちたかっただけなんです!? ゲホッ!? ウギャ!?」
「やはり、額にお札を貼るしかないわ!」
「それがダメな時は、心臓を貫きましょう!」
「ご飯を食べさせれば、お腹がいっぱいになって満足して成仏するんじゃない?」
「死人で霊の私は、この世に未練があるから成仏していないのかな?」
「僕たちは、いったい何と戦っているんだ?」
「静まれ! 野郎共!」
「桜先生!?」
「ちょっと個性を出してみました。みんな、席に着いて。」
子供たちが騒いでいると、桜先生がやって来た。
「遂に災いの徳川15将軍と対決ね。みんな、がんばるのよ!」
「桜先生。ジ~ン。」
「あなたたちの死は無駄にはしない。」
「勝手に殺さないで下さい!?」
「ついよ、つい。アッハハハハ。」
「それでも教師か!?」
「はい。こんなんでも教師です!」
「言い切った!? 何て心臓の強さ!?」
「幽霊なので、心臓が無いんですけど。アッハハハハ。」
「強い!? 何を言っても返される!?」
「恐るべし、幽霊女教師!?」
「桜お姉ちゃんは、楓の自慢のお姉ちゃんだよ。」
「ありがとう! 我が妹よ!」
「アッハハハハ!」
「幽霊と暴食の最強姉妹だな!?」
「ワッハッハー!」
「おまえも笑うな!」
「釣られて笑ってしまった。」
「このままでは災いが封印できないので、災いの徳川15将軍の第1代将軍、徳川家康さんに出てきてもらいましょう! どうぞ!」
「どうも私が徳川家康です。」
「本当に出てきた!?」
「最初から、ずっと待機していたんだよ。」
「そうだったんですね。お待たせしました。ご先祖様。」
「長かった。トイレに行ってもいいか?」
「封印されてから言って下さい。」
「生理現象だぞ!? 人権侵害だ!?」
「ご先祖様は幽霊でしょ!?」
「あ、そうだった。桜先生も幽霊ですが、トイレには行くんですか?」
「え? ええー!?」
「セクハラはやめて下さい!? ご先祖様!?」
「すまん、すまん。つい若い頃を思い出してな。」
「許さん! 女の敵は、断じて許さん! セクハラ! 児童ポルノ! 不純異性交遊! 私の生徒は命に代えても守る! それが教師の本懐だ!」
「なんという禍々しい妖気!?」
「すまん!? わしが悪かった!? 許してくれ!?」
「問答無用! いでよ! 妖怪! 怨霊! 魑魅魍魎!」
桜先生は、徳川家康のセクハラにブチ切れた。
「蛍ちゃん!?」
「そう、呼び出したのは、私の旦那です!」
「どうしたの? 桜さん。」
「実は、あのクソジジイにセクハラされたの!」
「なんだって!?」
怒った蛍の周囲に蛍火が咲き誇る。
「俺の妻に手をだそうだなんて、許さないぞ!」
「まて!? 触ってない!? トイレ大丈夫ですか? と聞いただけだ!?」
「言い訳無用。判決を言い渡す。おまえは死刑だ! 逮捕では生ぬるい。」
「ギャアアア!? 家々!? 我が末裔よ!? 何とかせんか!? 友達のお父さんだろう!?」
「ご先祖様、会えて嬉しかったです。」
「見殺しにする気か!?」
「さようなら。」
「薄情者!?」
家々は、徳川家康を助けなかった。
「セクハラ野郎。いつ蛍が光るか知っていますか?」
「え? 夜でしょ?」
蛍は蛍光刀を構える。
「違う! 蛍はセクハラ野郎を斬る時に光るんだー!!!」
「ギャアアア!? 家々! 徳川の再興を頼んだぞ!」
青く光を放つ蛍光刀が妖刀らしく、霊である徳川家康を切り裂いた。
「封印できないなら、切り殺せばいいのね。さすが私の亭主様! キャー!」
結局、一人勝ちの桜先生であった。
つづく。
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