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メイ5
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ここはメイの森。
クラーケンを焼いてタコ焼きパーティーをしようとして、エクスカリパーで火をつけたアインたちの前に、虹色イモリのイピリアが現れる。
「火事だ! いでよ! 必殺! ヘビィー・レイン!」
黒い雨雲が発生しメイの森を覆う。
「ダメだ!? イピリアは雨を使うことが出来る幻獣なんだ!?」
アイアタルの心配通り雨が降り始め、降り始めた雨は一気に激しくなる。
「火を使う時は火事に気をつけろ。さらばだ。」
イピリアは注意事項を残して去って行った。
「俺のタコ焼きが!?」
正確にはクラーケン焼きだが、豪雨で火も消えて、びしょびしょになって冷めてしまった。
「これもなかなか美味しいな。美味、美味。」
水タコになっても食べるほど俺はお腹が減っていた。
「食べるんかい!?」
アイアタルは俺の食欲に驚いた。
「んん? クラーケンの中に何かいるな?」
俺はクラーケンの腹の中に丸まって、牙で尻尾を噛んで輪っかになっているオオカミを見つけた。
「おい、大丈夫か? クラーケンの胃液でも溶かされないで生きているとは、まるでうちのシーチキンみたいな奴だな。」
シーチキンとはイリーナが飼っているペットの狼犬である。
「そいつはウロボロスだ!?」
アイアタルが大声で叫んだ。
「ウロボロス?」
俺は何がすごいのか分からないので首を傾ける。
「ウロボロスは、始まりも終わりも無い完全な者。不老不死と言われているんだ!」
「なに!? こいつをブラックマーケットに売り飛ばせば、俺はお金持ちになれるではないか!?」
俺はウロボロスを捕まえることにした。
ここはメイの林檎園。
ラードーンとヒュドラの兄ケロベロスが現れた。ケロベロスはウァズワースことを知っているみたいだった。
「あなた様がなぜ、このような所に!?」
地獄の番犬ケロベロスがウァズワースを見て震え驚いていた。
「ケロベロス。私はただ林檎狩りに来ただけだよ。」
ウァズワースは冥王ハーデースのペットを相手にしても臆せずに話す。
「ケロベロス兄さんは、ウァズワースさんの知り合いなんですか?」
ヒュドラはケロベロスに尋ねる。
「ああ、この方は魔王様の身内の王族の方だ。」
「なんですと!?」
ヒュドラは驚いた。目の前に身分の高い王族の人間がいたとは思いもしなかったのだから。
「ええ!? ウァズワース様って、ただのヤンキーじゃなかったんですか!?」
一番驚いているのはクポクポである。お忍びでやって来たウァズワースの強さに惹かれて子分をやっていただけで、ウァズワースの正体は知らなかった。
「誰がヤンキーだ!? おまえは私のことを、そう思っていたのか!?」
ウァズワースはクポクポに食って掛かる。
「良かった。戦いを挑まなくて。少し違和感を感じていたんだ。」
ラードーンは100頭なので頭の回転が早かった。
「あなたたち、何を騒いでいるの?」
そこに一人の女性が現れた。
「キマイラ姉さん!?」
キマイラは、オルトロスから客人が来ていると話を聞いて、みんなを迎えに来たのだった。
「両親から客人を家に招待するようにと言付けを頼まれてきました。歓迎いたします。」
キマイラはウァズワースたちを自宅で歓迎パーティに招待するのだった。
つづく。
クラーケンを焼いてタコ焼きパーティーをしようとして、エクスカリパーで火をつけたアインたちの前に、虹色イモリのイピリアが現れる。
「火事だ! いでよ! 必殺! ヘビィー・レイン!」
黒い雨雲が発生しメイの森を覆う。
「ダメだ!? イピリアは雨を使うことが出来る幻獣なんだ!?」
アイアタルの心配通り雨が降り始め、降り始めた雨は一気に激しくなる。
「火を使う時は火事に気をつけろ。さらばだ。」
イピリアは注意事項を残して去って行った。
「俺のタコ焼きが!?」
正確にはクラーケン焼きだが、豪雨で火も消えて、びしょびしょになって冷めてしまった。
「これもなかなか美味しいな。美味、美味。」
水タコになっても食べるほど俺はお腹が減っていた。
「食べるんかい!?」
アイアタルは俺の食欲に驚いた。
「んん? クラーケンの中に何かいるな?」
俺はクラーケンの腹の中に丸まって、牙で尻尾を噛んで輪っかになっているオオカミを見つけた。
「おい、大丈夫か? クラーケンの胃液でも溶かされないで生きているとは、まるでうちのシーチキンみたいな奴だな。」
シーチキンとはイリーナが飼っているペットの狼犬である。
「そいつはウロボロスだ!?」
アイアタルが大声で叫んだ。
「ウロボロス?」
俺は何がすごいのか分からないので首を傾ける。
「ウロボロスは、始まりも終わりも無い完全な者。不老不死と言われているんだ!」
「なに!? こいつをブラックマーケットに売り飛ばせば、俺はお金持ちになれるではないか!?」
俺はウロボロスを捕まえることにした。
ここはメイの林檎園。
ラードーンとヒュドラの兄ケロベロスが現れた。ケロベロスはウァズワースことを知っているみたいだった。
「あなた様がなぜ、このような所に!?」
地獄の番犬ケロベロスがウァズワースを見て震え驚いていた。
「ケロベロス。私はただ林檎狩りに来ただけだよ。」
ウァズワースは冥王ハーデースのペットを相手にしても臆せずに話す。
「ケロベロス兄さんは、ウァズワースさんの知り合いなんですか?」
ヒュドラはケロベロスに尋ねる。
「ああ、この方は魔王様の身内の王族の方だ。」
「なんですと!?」
ヒュドラは驚いた。目の前に身分の高い王族の人間がいたとは思いもしなかったのだから。
「ええ!? ウァズワース様って、ただのヤンキーじゃなかったんですか!?」
一番驚いているのはクポクポである。お忍びでやって来たウァズワースの強さに惹かれて子分をやっていただけで、ウァズワースの正体は知らなかった。
「誰がヤンキーだ!? おまえは私のことを、そう思っていたのか!?」
ウァズワースはクポクポに食って掛かる。
「良かった。戦いを挑まなくて。少し違和感を感じていたんだ。」
ラードーンは100頭なので頭の回転が早かった。
「あなたたち、何を騒いでいるの?」
そこに一人の女性が現れた。
「キマイラ姉さん!?」
キマイラは、オルトロスから客人が来ていると話を聞いて、みんなを迎えに来たのだった。
「両親から客人を家に招待するようにと言付けを頼まれてきました。歓迎いたします。」
キマイラはウァズワースたちを自宅で歓迎パーティに招待するのだった。
つづく。
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