あなたの月 ８月

イノシシはどうする？

「しまった！？」
　ここで壁にぶつかる。
「ニワトリや犬は何とかなっても、イノシシはどうする！？　イノシシを頭に乗せるか！？　無理だ！？　鳥獣保護法に引っかかるのではないか！？」
　干支には、ドラゴンもタイガーもいるぞ！？　どうする！？　異世界ファンタジーしかないのか！？
「はあっ！？」
　苦悩していた時、発想の神様が降臨されました。
「ドラゴン・アイドル！？　タイガー・アイドル！？　竜が好きなアイドル、虎が好きなアイドルにしてしまえばいいのだ！　所詮、AKBなど科学戦隊のパクリでしかないのだ。」
　奇跡的に、まだアイドル路線が続いている。
「何が何でも干支１２をアイドルとして売り出して、干支たちのカワイイぬいぐるみたちを売りまくるのだ！　さらに干支の子供の売り出せば２倍ガッチリ！」
　完璧なストーリーである。
「イノシシはどうする？」
　戌の次は亥。イノシシはどうする？
「神無月が子供の頃から飼っているペットの犬が実は、イノシシだったというのはどうだ？」
「無理があり過ぎないか？」
「いや、大丈夫だ。ドラゴンもタイガーも猫と間違えて飼っていたという伝説的なオチで乗り切ろう！」
　惜しいな。これ異世界ファンタジーなら完璧なのにな。
「毎回、出会いを描く必要は無く、出会った後として干支と干支守を登場させればいいのだ。」
　泣きながら割愛する。
「最終的には、干支１２と黄金１２宮で戦えばいいのだ！」
　ただし戦闘シーンがある場合、アニメにしかならない。
「今までの異世界ファンタジーの影響か！？　どうしても戦闘ありきで物語を考えてしまう！？　悪い癖だ・・・・・・。」
　若さゆえの過ちにしておこう。

「なぜ？　スクールアイドルモノは、毎回、廃校の危機ばかりだ？」
　危機をあおらなければ面白くないから。
「なぜ？　ガンダムモノは、毎回、奪取ばかりされるのだ？」
　危機であり、運命の演出。
「なぜ？　韓国ドラマは、毎回、危機ばかりなのだ？」
　ドラマの定番は危機から皆で心を一つにして乗り超える。大人の事情で配役が決まる日本の映画やドラマよりマシ。

「はあっ！？」
　またも発想の神が降臨される。
「異世界ファンタジーの勇者を、現世でアイドルにしてしまえばいいのでは！？」
　超、逆転の発想である。
「戦闘シーンを全てじゃんけん大会にしてしまえばいいのだ！　そうすれば痛くはない！」
「じゃあ、なんのために伝説の装備を危険を冒してまで取りに行ったんだ！？」
「ファッション。」
「ズコッ！？」
　当然、聞いている方はズッコケる。

「もっと単純で分かりやすく、簡単なパターンが出来上がっている物語がいいな。」
　もっとも書く方は飽きてしまうのが問題なのだが・・・・・・。ドラえもんやアンパンマンは毎回同じことの繰り返しで良く続くな。まあ、テレビ局がスポンサーなんだから制作資金には困らないっと。ああ～、うらやましい。
　つづく。