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9月の干支と干支守
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「どこにいるんだろう? 9月の動物と人間。」
葉月は縁側でお茶を飲んでほっこりしていた。
「コケッ!」
(干支と干支守だ。)
チキンも縁側でお茶を飲んでほっこりしている。
「アニマルとヒューマン?」
「コケッ!」
(勝手にしろ。)
これでも仲良しの葉月とチキンの日常であった。
「はあ!? しまった!? 事件だ!?」
その時、葉月が何かに気がついた。
「コケッ?」
(どうした!? 葉月!?)
心配するチキン。
「9月の干支を知らなかった。エヘッ。」
笑ってとぼける葉月。
「コケッ!?」
(なんじゃそりゃ!?)
思わずニワトリもズッコケる。
「コケッ。」
(九月の干支は戌だ。)
「なに!? 犬だと!?」
九月の干支は戌らしい。
「羨ましい! 私もニワトリより犬がいい!」
「コケッ!?」
(この裏切り者!?)
「だって犬の方が可愛いんだもん。」
葉月はカワイイ犬が大好きです。
「どこにいるんだろう? 9月の干支と干支守は? まあ、考えても仕方がない。私に何とかできる訳がない。考えるのはやめて、開き直ろう。」
諦めの早い葉月の決意。
「犬なんてどこにでもいるわ。」
忘れ去られそうな9月の干支の戌は忘れ去られそうな苦境に立たされる。
「コケッ。」
(そういえば学校に飼育小屋があった様な。)
流れの中で思い出したチキンが葉月を支援する。
「飼育小屋!? そうね。9月も渋谷のスクランブル交差点で干支と干支守の出会いから描くなんて嫌。だって面倒臭いんだもん。」
物語の進み方が成長した葉月。
「コケッ。」
(学校に行ってみよう。)
チキンは舞台を移す。
「そういえばチキンの鳥の飼育小屋まではやったのよね。でも、その先の飼育小屋は見ていなかった。」
葉月は飼育小屋にやって来た。
「それにしても、この飼育小屋は変な動物ばっかり飼っているのね。身の危険を感じるわ。」
「コケッ。」
(干支だから仕方がない。)
葉月が変と思うのもそのはず。学校の飼育小屋にドラゴンだ、虎だと動物園の檻の中でも危険な動物が多いのだ。これも試練だ。
「さあ、着いたわよ。犬の飼育小屋。」
「コケッ。」
(誰かいるぞ!?)
チキンが犬の飼育小屋の前に人間を見つける。
「ワンワン!」
人間は女子高生で地面に横になって寝ている。犬は必死に起こそうと寝ている女子高生の顔を舐めている。
「なに!? この微妙な危機的状況は!?」
葉月は犬に舐められる女子高生を見るだけで危機感を感じている。
「コケッ!?」
(あいつは!?)
その時、チキンが気づいた。
「どうしたの? チキン?」
「コケッ!」
(あいつは戌の干支の犬だ!)
「なんですって!?」
現れた犬は戌の干支だった。
「ワンワン!」
(久しぶりだな! ニワトリ!)
「コケッ!」
(元気にしていたか? イヌ!)
「なんだか分からないけど、干支同士が出会うと妙な緊張感が走るのね!? あアッチ!? アッチ!?」
戌と酉は火花を散らすので葉月は熱かった。
「コケッ!」
(さっきから何をしているんだ?)
「ワン!」
(私の干支守が目覚めないんだ!)
「コケッ!」
(なんだって!?)
確かに戌がどれだけ顔を舐めても戌の干支の女子高生は目を覚まさなかった。
「あ!? この子は!?」
その時、糸口を見つけた葉月は寝ている女子高生の顔を見て驚いた。
「コケッ?」
(知っているのか? 葉月。)
「この子は、授業中でも、ず~っと寝ていて、一度寝ると朝が来ても起きないといわれる、九月長月! 別名、眠りの長月!」
寝ている女子高生の正体は、九月長月だった。
「私に何とかできる訳がない。この子を起こすことは教師でも、ミサイルでも無理だから、このままそっと眠らしておこう。うん、それが平和だ。」
葉月は寝ている長月と対決することを諦めた。
「コケッ?」
(置いていっていいのか?)
「いいのよ。起きない本人が悪いのよ。」
葉月は長月を排除する。
「ワン。」
(素晴らしい干支守だな。私も酉の干支守みたいにしっかりしている干支守が欲しかった。)
「聞いた? チキン。私は素晴らしい干支守だって。」
「コケッ。」
(そうだね。涎を垂らしながら寝てるだけの干支守よりは優秀だな。)
「やったー! チキンに褒められた!」
滅多に褒められないので、褒められて非常にご満悦な葉月。
「ドック、あんたもおいで。お茶を奢ってあげよう。」
「ワン!」
(いいの?)
「干支が一匹や二匹増えても変わりないもの。」
「ワン!」
(やったー! お茶に呼ばれます。)
ドックはお茶にありつけて満足するのだった。
「zzz・・・・・・もうケーキなんて食べれませんって・・・・・・紅茶もどうぞ? すいませんね・・・・・・zzz。」
長月は一晩犬小屋の前で寝て過ごすことになったことを誰も知らない。
「私の八月葉月という名前もあれだけど、九月長月って名前もたいがいよね。なんだかな~。」
独り言をつぶやく葉月であった。
つづく。
葉月は縁側でお茶を飲んでほっこりしていた。
「コケッ!」
(干支と干支守だ。)
チキンも縁側でお茶を飲んでほっこりしている。
「アニマルとヒューマン?」
「コケッ!」
(勝手にしろ。)
これでも仲良しの葉月とチキンの日常であった。
「はあ!? しまった!? 事件だ!?」
その時、葉月が何かに気がついた。
「コケッ?」
(どうした!? 葉月!?)
心配するチキン。
「9月の干支を知らなかった。エヘッ。」
笑ってとぼける葉月。
「コケッ!?」
(なんじゃそりゃ!?)
思わずニワトリもズッコケる。
「コケッ。」
(九月の干支は戌だ。)
「なに!? 犬だと!?」
九月の干支は戌らしい。
「羨ましい! 私もニワトリより犬がいい!」
「コケッ!?」
(この裏切り者!?)
「だって犬の方が可愛いんだもん。」
葉月はカワイイ犬が大好きです。
「どこにいるんだろう? 9月の干支と干支守は? まあ、考えても仕方がない。私に何とかできる訳がない。考えるのはやめて、開き直ろう。」
諦めの早い葉月の決意。
「犬なんてどこにでもいるわ。」
忘れ去られそうな9月の干支の戌は忘れ去られそうな苦境に立たされる。
「コケッ。」
(そういえば学校に飼育小屋があった様な。)
流れの中で思い出したチキンが葉月を支援する。
「飼育小屋!? そうね。9月も渋谷のスクランブル交差点で干支と干支守の出会いから描くなんて嫌。だって面倒臭いんだもん。」
物語の進み方が成長した葉月。
「コケッ。」
(学校に行ってみよう。)
チキンは舞台を移す。
「そういえばチキンの鳥の飼育小屋まではやったのよね。でも、その先の飼育小屋は見ていなかった。」
葉月は飼育小屋にやって来た。
「それにしても、この飼育小屋は変な動物ばっかり飼っているのね。身の危険を感じるわ。」
「コケッ。」
(干支だから仕方がない。)
葉月が変と思うのもそのはず。学校の飼育小屋にドラゴンだ、虎だと動物園の檻の中でも危険な動物が多いのだ。これも試練だ。
「さあ、着いたわよ。犬の飼育小屋。」
「コケッ。」
(誰かいるぞ!?)
チキンが犬の飼育小屋の前に人間を見つける。
「ワンワン!」
人間は女子高生で地面に横になって寝ている。犬は必死に起こそうと寝ている女子高生の顔を舐めている。
「なに!? この微妙な危機的状況は!?」
葉月は犬に舐められる女子高生を見るだけで危機感を感じている。
「コケッ!?」
(あいつは!?)
その時、チキンが気づいた。
「どうしたの? チキン?」
「コケッ!」
(あいつは戌の干支の犬だ!)
「なんですって!?」
現れた犬は戌の干支だった。
「ワンワン!」
(久しぶりだな! ニワトリ!)
「コケッ!」
(元気にしていたか? イヌ!)
「なんだか分からないけど、干支同士が出会うと妙な緊張感が走るのね!? あアッチ!? アッチ!?」
戌と酉は火花を散らすので葉月は熱かった。
「コケッ!」
(さっきから何をしているんだ?)
「ワン!」
(私の干支守が目覚めないんだ!)
「コケッ!」
(なんだって!?)
確かに戌がどれだけ顔を舐めても戌の干支の女子高生は目を覚まさなかった。
「あ!? この子は!?」
その時、糸口を見つけた葉月は寝ている女子高生の顔を見て驚いた。
「コケッ?」
(知っているのか? 葉月。)
「この子は、授業中でも、ず~っと寝ていて、一度寝ると朝が来ても起きないといわれる、九月長月! 別名、眠りの長月!」
寝ている女子高生の正体は、九月長月だった。
「私に何とかできる訳がない。この子を起こすことは教師でも、ミサイルでも無理だから、このままそっと眠らしておこう。うん、それが平和だ。」
葉月は寝ている長月と対決することを諦めた。
「コケッ?」
(置いていっていいのか?)
「いいのよ。起きない本人が悪いのよ。」
葉月は長月を排除する。
「ワン。」
(素晴らしい干支守だな。私も酉の干支守みたいにしっかりしている干支守が欲しかった。)
「聞いた? チキン。私は素晴らしい干支守だって。」
「コケッ。」
(そうだね。涎を垂らしながら寝てるだけの干支守よりは優秀だな。)
「やったー! チキンに褒められた!」
滅多に褒められないので、褒められて非常にご満悦な葉月。
「ドック、あんたもおいで。お茶を奢ってあげよう。」
「ワン!」
(いいの?)
「干支が一匹や二匹増えても変わりないもの。」
「ワン!」
(やったー! お茶に呼ばれます。)
ドックはお茶にありつけて満足するのだった。
「zzz・・・・・・もうケーキなんて食べれませんって・・・・・・紅茶もどうぞ? すいませんね・・・・・・zzz。」
長月は一晩犬小屋の前で寝て過ごすことになったことを誰も知らない。
「私の八月葉月という名前もあれだけど、九月長月って名前もたいがいよね。なんだかな~。」
独り言をつぶやく葉月であった。
つづく。
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