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干支って、なに?
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「干支って、なに?」
葉月16才の素朴な疑問。
「コケッ!」
説明しよう。干支とは、十干と十二支を組み合わせた60周期とする数詞。暦を始めとする時間や方位に用いられる。六十干支(ろくじっかんし)、十干十二支(じっかんじゅうにし)、天干地支(てんかんちし)ともいうらしい。
「難しくて、分から~ん!」
葉月の頭では干支を理解することは不可能だった。
「コケッ!」
困ったものだ。葉月、おまえは本当に私の飼い主なのか? ちょっとシャアもどきのニワトリ設定にされたチキン。
「どうせ私なんか・・・・・・。」
これを葉月の口癖にしよう。第3要素、決意に繋がる魔法の言葉。
「コケッ。」
負け犬だな。進撃の巨人やエヴァンゲリオンの主人公も負け犬だったな。
「どうせ私なんか・・・・・・スイカも嫌いだし、花火も嫌い。お祭り何てもってのほか。どうして私は8月生まれなんだ!? うおおおおおおおー!」
葉月はネガティブな8月生まれ。もっと深く掘り下げてみよう。
「スイカ割をやっては、スイカの代わりに犬を叩いてしまい、激怒した犬に追いかけられ、花火をしようと火をつけたら、上下逆さで自分の方に火が吹いて、お祭りに行ってはヤンキーに絡まれてカツアゲされる。なんて不幸な少女なんだ!?」
「コケッ。」
なんて不幸な奴なんだ。葉月を哀れむチキン。
「夏が嫌いで何が悪い! 好きで8月生まれになったんじゃない!」
おバカでダメな葉月。
「コケッ。」
これだけ設定が決まればなんとかなるだろう。楽観的なチキン。これが葉月の日常。そう、第1要素の日常である。
「事件は、チキンと出会うことが事件かしら? それとも人間の悪意が事件かしら?」
チキンとの出会い方にも要素が必要である。
「私が何とかしなくっちゃ! からの、私なんかに何かできる訳がない!」
葉月、ネガティブな超逆説。
「コケッ。」
葉月らしいといえば、葉月らしい。葉月の第3要素、決意が完成を迎えた。
「夏が嫌いで何が悪い! 好きで8月生まれになったんじゃない! 私なんかに何かできる訳がない!」
葉月はこういう人間だ。
「超! 気持ちいい! 決めゼリフが決まるっていいわね。」
便秘が直ったみたいいにスッキリした葉月。
「コケッ。」
次に問題は私とどこで、どのようなシチュエーションで出会うかだ。葉月の日常などギャグで1ページで終わってしまう。
「やっぱりフライドチキンにされそうなところを私が助ける。怪我をしているニワトリの面倒を見てあげる。捨て犬みたいに道端で箱の中に捨てられている。どれがいいかしら?」
葉月はない頭で考える。
「コケッ。」
普通に宿題を忘れた罰として学校の飼育小屋の掃除をさせられることになったとしよう。自然な出会い方だ。
「面白くない。」
「コケッ!」
面白さを追求するな!
「チッ。」
「コケッ!」
舌打ちするな! 仲良しの人間とニワトリであった。
つづく。
葉月16才の素朴な疑問。
「コケッ!」
説明しよう。干支とは、十干と十二支を組み合わせた60周期とする数詞。暦を始めとする時間や方位に用いられる。六十干支(ろくじっかんし)、十干十二支(じっかんじゅうにし)、天干地支(てんかんちし)ともいうらしい。
「難しくて、分から~ん!」
葉月の頭では干支を理解することは不可能だった。
「コケッ!」
困ったものだ。葉月、おまえは本当に私の飼い主なのか? ちょっとシャアもどきのニワトリ設定にされたチキン。
「どうせ私なんか・・・・・・。」
これを葉月の口癖にしよう。第3要素、決意に繋がる魔法の言葉。
「コケッ。」
負け犬だな。進撃の巨人やエヴァンゲリオンの主人公も負け犬だったな。
「どうせ私なんか・・・・・・スイカも嫌いだし、花火も嫌い。お祭り何てもってのほか。どうして私は8月生まれなんだ!? うおおおおおおおー!」
葉月はネガティブな8月生まれ。もっと深く掘り下げてみよう。
「スイカ割をやっては、スイカの代わりに犬を叩いてしまい、激怒した犬に追いかけられ、花火をしようと火をつけたら、上下逆さで自分の方に火が吹いて、お祭りに行ってはヤンキーに絡まれてカツアゲされる。なんて不幸な少女なんだ!?」
「コケッ。」
なんて不幸な奴なんだ。葉月を哀れむチキン。
「夏が嫌いで何が悪い! 好きで8月生まれになったんじゃない!」
おバカでダメな葉月。
「コケッ。」
これだけ設定が決まればなんとかなるだろう。楽観的なチキン。これが葉月の日常。そう、第1要素の日常である。
「事件は、チキンと出会うことが事件かしら? それとも人間の悪意が事件かしら?」
チキンとの出会い方にも要素が必要である。
「私が何とかしなくっちゃ! からの、私なんかに何かできる訳がない!」
葉月、ネガティブな超逆説。
「コケッ。」
葉月らしいといえば、葉月らしい。葉月の第3要素、決意が完成を迎えた。
「夏が嫌いで何が悪い! 好きで8月生まれになったんじゃない! 私なんかに何かできる訳がない!」
葉月はこういう人間だ。
「超! 気持ちいい! 決めゼリフが決まるっていいわね。」
便秘が直ったみたいいにスッキリした葉月。
「コケッ。」
次に問題は私とどこで、どのようなシチュエーションで出会うかだ。葉月の日常などギャグで1ページで終わってしまう。
「やっぱりフライドチキンにされそうなところを私が助ける。怪我をしているニワトリの面倒を見てあげる。捨て犬みたいに道端で箱の中に捨てられている。どれがいいかしら?」
葉月はない頭で考える。
「コケッ。」
普通に宿題を忘れた罰として学校の飼育小屋の掃除をさせられることになったとしよう。自然な出会い方だ。
「面白くない。」
「コケッ!」
面白さを追求するな!
「チッ。」
「コケッ!」
舌打ちするな! 仲良しの人間とニワトリであった。
つづく。
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