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神の鉄拳
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「オス!」
「声が小さい!」
「オス!!!」
アリスとイリスはデートする週末がやってきた。
「おまえたちにスライムの殴り方を教えてやる空手家オリスだ。」
「オス!」
今週末は空手家のオリスの空手道場にやってきた。基本的な戦いの基礎を学ぶために。
「おまえがアリスか?」
オリスはアリスに話しかける。
「アリスって呼ぶな! アリスが男の名前で何が悪い!」
「いや、まだ何も言っていないんだが。」
「え?」
思わず時が止まるアリス。
「早とちり。」
「ガーン!」
「被害妄想。」
「ガーン!」
「自意識過剰。」
「ガーン!」
「勝った! アハッ!」
容赦なく三連続ツッコミを入れるイリス。
「お、おまえがアリスでいいんだな?」
気を取り直してオリスが尋ねる。
「はい。俺がアリスです。どうして俺のことを知っているんですか?」
「そりゃあ、おまえは有名人だからな。」
「え!? 俺が有名人!? 俺も出世したもんだぜ! ワッハッハー!」
自分が有名人と言われて機嫌を良くするアリス。
「子供が投げた石でも倒せるスライムにパンチすら当てれなかったへなちょこがいるってな。そいつの名前がアリスだ。男女のアリスだ。」
「ズドーン!」
思わずアリスは地面に顔からめり込んだ。
「キャッハッハー!」
イリスは笑い転げる。
「笑うな!?」
起き上がるアリス。
「だって、男女だけでも有名なのに、スライムに負けた最弱の称号までもらうなんて、面白くて笑えるわ。キャッハッハー!」
「・・・・・・。」
恥ずかしくて何も言い返せないアリス。
「じゃあ、本人確認が終わった所で。」
「本人確認すな!」
ムキになってツッコミを入れるアリス。
「ゴホン。それでは一度、私と手合わせをしようじゃないか、アリス。」
「手合わせ?」
「そう、私にかかって来ていいぞ。おまえの動きを私が見てやろう。」
「よーし! ムカついているから本気でぶん殴ってやる! でやあー!」
アリスはオリスに突撃する。
「でやあー! どやあー! うりゃあー!」
アリスは何回も拳で攻撃をする。
「避けた!? すごい! オリス先生!」
しかし軽々とオリスはアリスの攻撃をかわして見せた。
「ホイッ。」
「うげえー!?」
アリスの動きを見切ると一撃でアリスを地面にねじ伏せた。
「基本がないんだな。それじゃあ、ケンカはできても戦いでは勝つことができない。」
「基本?」
今のアリスは男女と言われると怒って突撃するだけだから勢いだけである。
「空手には型というものがあって、攻守いったいの構えだ。その型から攻撃を出し、その型から防御もするんだ。」
「攻守一体の構え?」
「よし、やってみよう。」
オリスはアリスに空手の型を教える。右手を顔の前に、左手を少し下げて、足を一本前に出し、もう一本には体重をかけ、いつでもステップを踏めるように準備する。
「こうか?」
アリスは戦闘準備の構えをしてみた。
「そうだ。それでいい。」
「アリス! カッコイイわよ!」
「本当? やったー! 大好きなアリスに褒められた!」
「単純な奴・・・・・・。」
アリスは褒められると伸びる性格だった。
「アリス、パンチを出してみろ。」
「パンチ? ホイ。」
アリスは構えからパンチを出してみた。
「これは!?」
アリスは何かに気がついた。
「そうだ。おまえの大ぶりのケンカパンチではスライムにも当たらなかったが、構えからのパンチは最短でパンチが出せるから約1秒は違う。その一秒がパンチが当たるか当たらないかの結果に繋がっているんだ。」
「そうだったのか!? 知らなかった!? 俺はただやみくもにパンチを出していたからスライムにも避けられたのか!?」
構えの大切さを知って衝撃を受けるアリス。
「これでおまえもスライムに勝てるぞ。」
「オリス先生! ありがとうございます!」
アリスは人生で初めて教師らしい教師にであったことに感動して、今までのいい加減な態度と言葉使いを改めた。
「人って、良い人に出会うと性格まで変わるのね。まあ、アリスが単純過ぎるんだけど。まあ、いいっか。」
アリスの成長を喜ぶイリスであった。
つづく。
「声が小さい!」
「オス!!!」
アリスとイリスはデートする週末がやってきた。
「おまえたちにスライムの殴り方を教えてやる空手家オリスだ。」
「オス!」
今週末は空手家のオリスの空手道場にやってきた。基本的な戦いの基礎を学ぶために。
「おまえがアリスか?」
オリスはアリスに話しかける。
「アリスって呼ぶな! アリスが男の名前で何が悪い!」
「いや、まだ何も言っていないんだが。」
「え?」
思わず時が止まるアリス。
「早とちり。」
「ガーン!」
「被害妄想。」
「ガーン!」
「自意識過剰。」
「ガーン!」
「勝った! アハッ!」
容赦なく三連続ツッコミを入れるイリス。
「お、おまえがアリスでいいんだな?」
気を取り直してオリスが尋ねる。
「はい。俺がアリスです。どうして俺のことを知っているんですか?」
「そりゃあ、おまえは有名人だからな。」
「え!? 俺が有名人!? 俺も出世したもんだぜ! ワッハッハー!」
自分が有名人と言われて機嫌を良くするアリス。
「子供が投げた石でも倒せるスライムにパンチすら当てれなかったへなちょこがいるってな。そいつの名前がアリスだ。男女のアリスだ。」
「ズドーン!」
思わずアリスは地面に顔からめり込んだ。
「キャッハッハー!」
イリスは笑い転げる。
「笑うな!?」
起き上がるアリス。
「だって、男女だけでも有名なのに、スライムに負けた最弱の称号までもらうなんて、面白くて笑えるわ。キャッハッハー!」
「・・・・・・。」
恥ずかしくて何も言い返せないアリス。
「じゃあ、本人確認が終わった所で。」
「本人確認すな!」
ムキになってツッコミを入れるアリス。
「ゴホン。それでは一度、私と手合わせをしようじゃないか、アリス。」
「手合わせ?」
「そう、私にかかって来ていいぞ。おまえの動きを私が見てやろう。」
「よーし! ムカついているから本気でぶん殴ってやる! でやあー!」
アリスはオリスに突撃する。
「でやあー! どやあー! うりゃあー!」
アリスは何回も拳で攻撃をする。
「避けた!? すごい! オリス先生!」
しかし軽々とオリスはアリスの攻撃をかわして見せた。
「ホイッ。」
「うげえー!?」
アリスの動きを見切ると一撃でアリスを地面にねじ伏せた。
「基本がないんだな。それじゃあ、ケンカはできても戦いでは勝つことができない。」
「基本?」
今のアリスは男女と言われると怒って突撃するだけだから勢いだけである。
「空手には型というものがあって、攻守いったいの構えだ。その型から攻撃を出し、その型から防御もするんだ。」
「攻守一体の構え?」
「よし、やってみよう。」
オリスはアリスに空手の型を教える。右手を顔の前に、左手を少し下げて、足を一本前に出し、もう一本には体重をかけ、いつでもステップを踏めるように準備する。
「こうか?」
アリスは戦闘準備の構えをしてみた。
「そうだ。それでいい。」
「アリス! カッコイイわよ!」
「本当? やったー! 大好きなアリスに褒められた!」
「単純な奴・・・・・・。」
アリスは褒められると伸びる性格だった。
「アリス、パンチを出してみろ。」
「パンチ? ホイ。」
アリスは構えからパンチを出してみた。
「これは!?」
アリスは何かに気がついた。
「そうだ。おまえの大ぶりのケンカパンチではスライムにも当たらなかったが、構えからのパンチは最短でパンチが出せるから約1秒は違う。その一秒がパンチが当たるか当たらないかの結果に繋がっているんだ。」
「そうだったのか!? 知らなかった!? 俺はただやみくもにパンチを出していたからスライムにも避けられたのか!?」
構えの大切さを知って衝撃を受けるアリス。
「これでおまえもスライムに勝てるぞ。」
「オリス先生! ありがとうございます!」
アリスは人生で初めて教師らしい教師にであったことに感動して、今までのいい加減な態度と言葉使いを改めた。
「人って、良い人に出会うと性格まで変わるのね。まあ、アリスが単純過ぎるんだけど。まあ、いいっか。」
アリスの成長を喜ぶイリスであった。
つづく。
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