34 / 50
リーダーを争う少女たち
しおりを挟む
「eスポーツになっちゃった! 〇〇少女ワールド! アハッ!」
〇〇少女ワールドは大金の賞金が出る戦略シュミレーション・オンラインゲームです。
「天下布武じゃ! お友達になろうよ! アハッ!」
姉の真理亜、お友達70億人キャンペーン実施中。
「こんなお姉ちゃんでごめんなさい。ペコッ。」
良く出来た妹の楓の物語。
「誰が特攻少女隊リーダーになるか、決めない?」
話はひょん所から始まった。誰が言い出したのかは分からない。
「そうね。命をかけて特攻する訳だし、無策で死ぬのは嫌ね。」
「そうしよう。リーダーを決めよう。」
ということでリーダーを決めることになった。
「誰がリーダーになる?」
なんと人間臭いこと。
「私は辞退します。」
まず平和主義者の渋谷子がリーダーから辞退した。
「私がリーダーをやろう。」
次に自ら名乗り出る恵比寿子。
「おまえがリーダーになるぐらいなら私がリーダーをしよう。」
広尾子も名乗り出る。
「おまえたちでは心配だ。私がリーダーをやってやろう。」
比嘉死子も名乗り出る。
「おまえたち、リーダーの経験があるのか? 実績からいって私がリーダーに一番ふさわしい。」
神宮前子も名乗り出る。
「おまえたち、自分の国にウイルスを打ち込まれたことがあるか? やはりリーダーには悲しみを知っている私がなるべきだ。」
千駄ヶ谷子も名乗り出る。
「このままではリーダーが決まらない!?」
「まるで円卓の騎士ではないか!?」
そう、リーダーを巡って一触即発の殺し合い寸前であった。
「どうやって、リーダーを決める?」
「やはり殴り合いの実力勝負か?」
「じゃんけんはどうだろう?」
「平和的に多数決でいいんじゃないか?」
「そうしよう。」
リーダーは多数決で決めることになった。
「それでは多数決を始めます。」
「おお!」
「恵比寿子がいい人?」
「はい!」
「一名。」
「広尾子がいい人?」
「はい!」
「一名。」
「比嘉死子がいい人?」
「はい!」
「一名。」
「神宮前子がいい人?」
「はい!」
「一名。」
「千駄ヶ谷子がいい人?」
「はい!」
「一名。」
もちろんリーダーに5人立候補しているのだから、当然の結果である。
「渋谷子! あなたは誰に入れるの?」
「ええー!? 私ですか!?」
そしてリーダーを辞退した渋谷子の投票で誰がリーダーになるかが決まる。
「渋谷子! 私がリーダーになったら、おまえに伊勢海老をやろう!」
「伊勢海老!?」
恵比寿だけに海老なのだ。
「汚いぞ!? 買収する気か!?」
「勝てばいいのだよ! 勝てば!」
「それなら私はセレブタウン広尾の一軒家をやろう! これでおまえもセレブの一員だ!」
「セレブ!?」
広尾はそういう所である。
「ちょっと待った! 私なら、おまえの寿命を延ばせるぞ! なんせ比嘉死子で死を司る住所だからな。」
「寿命!?」
「騙されるな! こいつらは私利私欲の塊だ! この愛に溢れる神宮前子こそ、リーダーに相応しんだ!」
「愛!?」
「えっと、私がリーダーになった暁には駄菓子を1000個あげよう。庶民的だろ。」
「駄菓子・・・・・・。」
千駄ヶ谷子は完全なオチ要員になっていた。
「さあ! 誰をリーダーにするんだ!」
「うわあああああー!?」
5人の熱量に気圧される渋谷子。
「ゲホッ・・・・・・。」
そして気絶して倒れた。
「こらー!? 寝るな!?」
「死ぬならリーダーを決めてから死ね!」
「こういう時って、大丈夫か!? とか声をかけないか?」
「仕方がない。リーダーの座がかかっているんだ。」
「誰がリーダーになるかで自分の生存率が大きく変わって来るからな。」
つまり自分のことが一番カワイイのである。
「う、うう。」
揺すられ叩かれ渋谷子が目を覚ました。
「おお!? 要救護者が目を覚ましたぞ!?」
「誰がリーダーになるか、さっさと決めてくれ!」
重病人を急かす医師と看護師たち。
「ううう。」
しかし渋谷子の様子が少し変だった。
「私の宿木にしている体に危害を加えたのは、おまえたちか!?」
控えめな平和主義者、渋谷子が珍しく自己主張している。
「なんだ!? こいつは!?」
「さっきまでと別人格ではないか!?」
「まさか!?」
「どうした?」
「こいつは二重人格者!?」
「なんだって!?」
そう、渋谷子は二重人格者である。
「私は二重人格者などではない! 私は神なのだ!」
「神!?」
渋谷子に寄生していたのは神様であった。
「そうだ。私は本の神なのだ。」
「本の神!?」
渋谷子の正体はブック・ゴットであった。
「よくも私の体を傷つけたな。おまえたちは本の角でキツツキの刑だ!」
「ギャアアアアアアー!?」
本神は本の角で少女たちに襲い掛かる。本の角は想像以上に痛いので、叩かれると血を拭いて倒されていく。
「なんとかしろ!?」
「そうだ!? 本なら水に弱いはず!? 水をかけろ!」
水をかけられる本の神。
「ふっふっふ。今時の本は防水加工済みさ。」
「防水加工だと!?」
そんな本があるだろう。
「水が効かないなら、今度は火で燃やしてやる!」
火を投げつけられる本神。
「ふっふっふ。更に今時の本は防火加工済みだ。」
「防火加工!? そんなのありか!?」
ありなんです。
「我が器に歯向かった罪は万死に値する! くらえ! 本の神! 奥義! ブック・コーナー・アタック!」
「ギャアアアアアアー!?」
余りにも悲惨な光景であった。良い子は絶対に真似をしてはいけない。
「え!? 私がリーダー!?」
渋谷子が目覚めると満場一致でリーダーにされていたのだった。
つづく。
〇〇少女ワールドは大金の賞金が出る戦略シュミレーション・オンラインゲームです。
「天下布武じゃ! お友達になろうよ! アハッ!」
姉の真理亜、お友達70億人キャンペーン実施中。
「こんなお姉ちゃんでごめんなさい。ペコッ。」
良く出来た妹の楓の物語。
「誰が特攻少女隊リーダーになるか、決めない?」
話はひょん所から始まった。誰が言い出したのかは分からない。
「そうね。命をかけて特攻する訳だし、無策で死ぬのは嫌ね。」
「そうしよう。リーダーを決めよう。」
ということでリーダーを決めることになった。
「誰がリーダーになる?」
なんと人間臭いこと。
「私は辞退します。」
まず平和主義者の渋谷子がリーダーから辞退した。
「私がリーダーをやろう。」
次に自ら名乗り出る恵比寿子。
「おまえがリーダーになるぐらいなら私がリーダーをしよう。」
広尾子も名乗り出る。
「おまえたちでは心配だ。私がリーダーをやってやろう。」
比嘉死子も名乗り出る。
「おまえたち、リーダーの経験があるのか? 実績からいって私がリーダーに一番ふさわしい。」
神宮前子も名乗り出る。
「おまえたち、自分の国にウイルスを打ち込まれたことがあるか? やはりリーダーには悲しみを知っている私がなるべきだ。」
千駄ヶ谷子も名乗り出る。
「このままではリーダーが決まらない!?」
「まるで円卓の騎士ではないか!?」
そう、リーダーを巡って一触即発の殺し合い寸前であった。
「どうやって、リーダーを決める?」
「やはり殴り合いの実力勝負か?」
「じゃんけんはどうだろう?」
「平和的に多数決でいいんじゃないか?」
「そうしよう。」
リーダーは多数決で決めることになった。
「それでは多数決を始めます。」
「おお!」
「恵比寿子がいい人?」
「はい!」
「一名。」
「広尾子がいい人?」
「はい!」
「一名。」
「比嘉死子がいい人?」
「はい!」
「一名。」
「神宮前子がいい人?」
「はい!」
「一名。」
「千駄ヶ谷子がいい人?」
「はい!」
「一名。」
もちろんリーダーに5人立候補しているのだから、当然の結果である。
「渋谷子! あなたは誰に入れるの?」
「ええー!? 私ですか!?」
そしてリーダーを辞退した渋谷子の投票で誰がリーダーになるかが決まる。
「渋谷子! 私がリーダーになったら、おまえに伊勢海老をやろう!」
「伊勢海老!?」
恵比寿だけに海老なのだ。
「汚いぞ!? 買収する気か!?」
「勝てばいいのだよ! 勝てば!」
「それなら私はセレブタウン広尾の一軒家をやろう! これでおまえもセレブの一員だ!」
「セレブ!?」
広尾はそういう所である。
「ちょっと待った! 私なら、おまえの寿命を延ばせるぞ! なんせ比嘉死子で死を司る住所だからな。」
「寿命!?」
「騙されるな! こいつらは私利私欲の塊だ! この愛に溢れる神宮前子こそ、リーダーに相応しんだ!」
「愛!?」
「えっと、私がリーダーになった暁には駄菓子を1000個あげよう。庶民的だろ。」
「駄菓子・・・・・・。」
千駄ヶ谷子は完全なオチ要員になっていた。
「さあ! 誰をリーダーにするんだ!」
「うわあああああー!?」
5人の熱量に気圧される渋谷子。
「ゲホッ・・・・・・。」
そして気絶して倒れた。
「こらー!? 寝るな!?」
「死ぬならリーダーを決めてから死ね!」
「こういう時って、大丈夫か!? とか声をかけないか?」
「仕方がない。リーダーの座がかかっているんだ。」
「誰がリーダーになるかで自分の生存率が大きく変わって来るからな。」
つまり自分のことが一番カワイイのである。
「う、うう。」
揺すられ叩かれ渋谷子が目を覚ました。
「おお!? 要救護者が目を覚ましたぞ!?」
「誰がリーダーになるか、さっさと決めてくれ!」
重病人を急かす医師と看護師たち。
「ううう。」
しかし渋谷子の様子が少し変だった。
「私の宿木にしている体に危害を加えたのは、おまえたちか!?」
控えめな平和主義者、渋谷子が珍しく自己主張している。
「なんだ!? こいつは!?」
「さっきまでと別人格ではないか!?」
「まさか!?」
「どうした?」
「こいつは二重人格者!?」
「なんだって!?」
そう、渋谷子は二重人格者である。
「私は二重人格者などではない! 私は神なのだ!」
「神!?」
渋谷子に寄生していたのは神様であった。
「そうだ。私は本の神なのだ。」
「本の神!?」
渋谷子の正体はブック・ゴットであった。
「よくも私の体を傷つけたな。おまえたちは本の角でキツツキの刑だ!」
「ギャアアアアアアー!?」
本神は本の角で少女たちに襲い掛かる。本の角は想像以上に痛いので、叩かれると血を拭いて倒されていく。
「なんとかしろ!?」
「そうだ!? 本なら水に弱いはず!? 水をかけろ!」
水をかけられる本の神。
「ふっふっふ。今時の本は防水加工済みさ。」
「防水加工だと!?」
そんな本があるだろう。
「水が効かないなら、今度は火で燃やしてやる!」
火を投げつけられる本神。
「ふっふっふ。更に今時の本は防火加工済みだ。」
「防火加工!? そんなのありか!?」
ありなんです。
「我が器に歯向かった罪は万死に値する! くらえ! 本の神! 奥義! ブック・コーナー・アタック!」
「ギャアアアアアアー!?」
余りにも悲惨な光景であった。良い子は絶対に真似をしてはいけない。
「え!? 私がリーダー!?」
渋谷子が目覚めると満場一致でリーダーにされていたのだった。
つづく。
0
お気に入りに追加
0
あなたにおすすめの小説
すべて実話
さつきのいろどり
ホラー
タイトル通り全て実話のホラー体験です。
友人から聞いたものや著者本人の実体験を書かせていただきます。
長編として登録していますが、短編をいつくか載せていこうと思っていますので、追加配信しましたら覗きに来て下さいね^^*
校長先生の話が長い、本当の理由
フルーツパフェ
大衆娯楽
学校によっては、毎週聞かされることになる校長先生の挨拶。
学校で一番多忙なはずのトップの話はなぜこんなにも長いのか。
とあるテレビ番組で関連書籍が取り上げられたが、実はそれが理由ではなかった。
寒々とした体育館で長時間体育座りをさせられるのはなぜ?
なぜ女子だけが前列に集められるのか?
そこには生徒が知りえることのない深い闇があった。
新年を迎え各地で始業式が始まるこの季節。
あなたの学校でも、実際に起きていることかもしれない。
姉らぶるっ!!
藍染惣右介兵衛
青春
俺には二人の容姿端麗な姉がいる。
自慢そうに聞こえただろうか?
それは少しばかり誤解だ。
この二人の姉、どちらも重大な欠陥があるのだ……
次女の青山花穂は高校二年で生徒会長。
外見上はすべて完璧に見える花穂姉ちゃん……
「花穂姉ちゃん! 下着でウロウロするのやめろよなっ!」
「んじゃ、裸ならいいってことねっ!」
▼物語概要
【恋愛感情欠落、解離性健忘というトラウマを抱えながら、姉やヒロインに囲まれて成長していく話です】
47万字以上の大長編になります。(2020年11月現在)
【※不健全ラブコメの注意事項】
この作品は通常のラブコメより下品下劣この上なく、ドン引き、ドシモ、変態、マニアック、陰謀と陰毛渦巻くご都合主義のオンパレードです。
それをウリにして、ギャグなどをミックスした作品です。一話(1部分)1800~3000字と短く、四コマ漫画感覚で手軽に読めます。
全編47万字前後となります。読みごたえも初期より増し、ガッツリ読みたい方にもお勧めです。
また、執筆・原作・草案者が男性と女性両方なので、主人公が男にもかかわらず、男性目線からややずれている部分があります。
【元々、小説家になろうで連載していたものを大幅改訂して連載します】
【なろう版から一部、ストーリー展開と主要キャラの名前が変更になりました】
【2017年4月、本幕が完結しました】
序幕・本幕であらかたの謎が解け、メインヒロインが確定します。
【2018年1月、真幕を開始しました】
ここから読み始めると盛大なネタバレになります(汗)
父(とと)さん 母(かか)さん 求めたし
佐倉 蘭
歴史・時代
★第10回歴史・時代小説大賞 奨励賞受賞★
ある日、丑丸(うしまる)の父親が流行病でこの世を去った。
貧乏裏店(長屋)暮らしゆえ、家守(大家)のツケでなんとか弔いを終えたと思いきや……
脱藩浪人だった父親が江戸に出てきてから知り合い夫婦(めおと)となった母親が、裏店の連中がなけなしの金を叩いて出し合った線香代(香典)をすべて持って夜逃げした。
齢八つにして丑丸はたった一人、無一文で残された——
※「今宵は遣らずの雨」 「大江戸ロミオ&ジュリエット」「大江戸シンデレラ」にうっすらと関連したお話ですが単独でお読みいただけます。
校長室のソファの染みを知っていますか?
フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。
しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。
座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る
後悔と快感の中で
なつき
エッセイ・ノンフィクション
後悔してる私
快感に溺れてしまってる私
なつきの体験談かも知れないです
もしもあの人達がこれを読んだらどうしよう
もっと後悔して
もっと溺れてしまうかも
※感想を聞かせてもらえたらうれしいです
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる