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<ジルベール>恋愛ルート
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気分良く学園の廊下を歩く。機嫌が良い理由は、図書館で借りることの出来た本だ。術の研究に関する学問書で、高くて手が出なかったからリクエストしてたんだ。やっと入手できたらしくて、借りることが出来た。
ただいつものごとくレベルアップしてくれない表情筋のせいで、外から見れば無表情で愛想のない顔にしか見えてないだろう。
―― まあ、いい。いつものことだ
それに外が成長しなくても、中は成長した気がする。なんてたって親友が出来たからな。ほらなんというか、人として成長した気がする。
―― そんなわけないないか
人はそんな簡単に、成長したりしない。もし成長したというのなら俺と、親友になったジルベールの方だ。良く俺と親友に―― そこまで考えて微妙な表情をしていたことを思い出す。あんまり浮かれるのはよそう。実は嫌なのに、はっきりと言えなかった説が残っている。
ただやっぱり親友じゃなくて、友達だと言われてもヴァルには黙っていようと思う。ぬか喜びになったら、申し訳がない。
それに実はと言われてしまっても、問題はない。親友じゃなくても、友達であることに変わりはないからな。
―― あれは……
ジルベールと、ロイだ。
廊下で笑顔を浮かべて、立ち話をしている。見つからないように迂回して、死角を選んで進んでいく。
別にやっぱりジルベールは、ロイが好きなんじゃないかって期待しているわけではない。もしかしてイベントが起きるんじゃないかなんて、思ったりはしていない。そう萌えイベントが起きることを期待なんて――してるな。
心の中でどんなに言い訳をしても、脳みそが妄想を始めてしまう。悲しいかな腐男子の性だな。
見つからないギリギリまで、距離を詰めてそっと見守る。
―― 随分と楽しそうだ
「好きです!」
そのまま良い感じになって、萌えを摂取できないだろうか。そう期待していると、衝撃の言葉が聞こえてくる。
―― ロイが、ジルベールに告白しただと?
どういうことだ。もうそこまで進展していたのか。ということは俺は一体幾つの萌えを、見逃してきたんだ。
あまりのショックに倒れそうになるが、なんとか堪える。
―― 顔が赤くなってるように見えるな
告白を受けたジルベールが、顔を赤くしている様な気がする。なにかロイに返している気がするが、声が小さくて聞き取れない。
けれど悪い反応には、見えなかった。
―― ジルベールは、ロイが好きなのか
俺にはロイとは違う特徴を、言ってきたから勝手に違うと誤解していた。もしかして俺もロイを知っているから、正直に言うのが恥ずかしかったのかも知れない。
―― そうかジルベールは、ロイが好きなのか……
好きですと告げたロイと、顔を赤くしたジルベールもう確定だろう。
―― なんだろうか
これからはジルベールに注しておけば、萌えを摂取し放題だ。良いことのはずなのに、なぜかテンションが上がっていかない。上がるどころか気分が、沈んでいる気がする。
萌えを摂取できるというのに、なんでテンションが上がらないんだ。
―― もしかして気づかないだけで、体調が悪いのか
腐男子が萌えを摂取して、元気がでないなんて大事だ。きっと疲れているに違いない。
自分が気づかない疲れというのは、放っておくとダメージが大きい。次の講義は行かずに、少し休むことにして踵を返した。
ただいつものごとくレベルアップしてくれない表情筋のせいで、外から見れば無表情で愛想のない顔にしか見えてないだろう。
―― まあ、いい。いつものことだ
それに外が成長しなくても、中は成長した気がする。なんてたって親友が出来たからな。ほらなんというか、人として成長した気がする。
―― そんなわけないないか
人はそんな簡単に、成長したりしない。もし成長したというのなら俺と、親友になったジルベールの方だ。良く俺と親友に―― そこまで考えて微妙な表情をしていたことを思い出す。あんまり浮かれるのはよそう。実は嫌なのに、はっきりと言えなかった説が残っている。
ただやっぱり親友じゃなくて、友達だと言われてもヴァルには黙っていようと思う。ぬか喜びになったら、申し訳がない。
それに実はと言われてしまっても、問題はない。親友じゃなくても、友達であることに変わりはないからな。
―― あれは……
ジルベールと、ロイだ。
廊下で笑顔を浮かべて、立ち話をしている。見つからないように迂回して、死角を選んで進んでいく。
別にやっぱりジルベールは、ロイが好きなんじゃないかって期待しているわけではない。もしかしてイベントが起きるんじゃないかなんて、思ったりはしていない。そう萌えイベントが起きることを期待なんて――してるな。
心の中でどんなに言い訳をしても、脳みそが妄想を始めてしまう。悲しいかな腐男子の性だな。
見つからないギリギリまで、距離を詰めてそっと見守る。
―― 随分と楽しそうだ
「好きです!」
そのまま良い感じになって、萌えを摂取できないだろうか。そう期待していると、衝撃の言葉が聞こえてくる。
―― ロイが、ジルベールに告白しただと?
どういうことだ。もうそこまで進展していたのか。ということは俺は一体幾つの萌えを、見逃してきたんだ。
あまりのショックに倒れそうになるが、なんとか堪える。
―― 顔が赤くなってるように見えるな
告白を受けたジルベールが、顔を赤くしている様な気がする。なにかロイに返している気がするが、声が小さくて聞き取れない。
けれど悪い反応には、見えなかった。
―― ジルベールは、ロイが好きなのか
俺にはロイとは違う特徴を、言ってきたから勝手に違うと誤解していた。もしかして俺もロイを知っているから、正直に言うのが恥ずかしかったのかも知れない。
―― そうかジルベールは、ロイが好きなのか……
好きですと告げたロイと、顔を赤くしたジルベールもう確定だろう。
―― なんだろうか
これからはジルベールに注しておけば、萌えを摂取し放題だ。良いことのはずなのに、なぜかテンションが上がっていかない。上がるどころか気分が、沈んでいる気がする。
萌えを摂取できるというのに、なんでテンションが上がらないんだ。
―― もしかして気づかないだけで、体調が悪いのか
腐男子が萌えを摂取して、元気がでないなんて大事だ。きっと疲れているに違いない。
自分が気づかない疲れというのは、放っておくとダメージが大きい。次の講義は行かずに、少し休むことにして踵を返した。
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