BLゲームの世界でモブになったが、主人公とキャラのイベントがおきないバグに見舞われている

青緑三月

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 ―― 暇だ

 本のページをめくりながら、これからどうするべきかと考える。
結局、怖くて先生にいくら掛かるか聞けていない。

 まあ幾らであろうと、返済地獄に陥るのは確定だろうと諦めてもいる。
 それは、それでいい……全くよくないが、どうしようもない。戻れるのなら湖に、出かけるところからやり直して外出するのを取りやめたい。だがいくらこの世界が、ファンタジーであろうと過去には戻れないんだ。

 今問題なのは、先生からもう帰っていいぞのお許しが出ないことである。

 シーディスさんが、本を用意してくれたりしているから退屈はしないんだが、いかせんもう家に帰りたい。
 術の研究もしたい。それに学園を、休んでしまっている。ここから出れないから、完全に無断欠席扱いのはずだ。もし誰かが、家を訪ねてきても俺がここにいる以上は行方知れず扱いになりそうな気がする。それはそれで、大問題である。
 まあ俺が行方知れずでも、大変だと騒いでくれる人はいないかもしれない。

 ――いや一人いるか

 この世界に来てから、世話になっている人がいる。最初にプレイヤーに、ゲームのことを説明するキャラがいたりするだろう? 所割お助けキャラの位置づけの人だ。けれどその唯一は、今仕事で遠出をしていて街にはいない。

 ―― いや待て

 さすがに他にもいるだろう。いくら俺が人づきあいが悪く、親しい相手が少ないからと言っていくらなんでも一人とかありえな……

「あっ……」

 必死に頭を捻っていると、ある奴の顔が浮かぶ。
 ジルベールだ。あいつは女の子には、囲まれているくせに同性の友人が多分いない。俺と茶を飲むだけで、やたらと喜んでいるくらいだしな。となる俺は一応、貴重な茶を一緒に飲んでくれる同性ということになる。

 きっと奴ならと、そこまで考えてロイの顔も浮かぶ。もしかして俺がいない隙に、ロイとのイベントを起こしているかもしれない。それはそれで、見られないのは悔しくはあるが良いことだ。けれどそうなると、俺のことなど頭からすっぽり抜け落ちるだろう。

 結論―― 誰も俺のことなど、気にしていない

 不味い。完全なる無断欠席だ。先生に許可をもらって、せめて学園に休むことを伝えに行かせてもらうべきだろうか。

 安静を言い渡されていることを、考えればシーディスさんに頼むのがいいのかもしれない。けれどもうすでに、これ以上ないほど面倒と世話をかけている。その状況で、さらに頼み事など出来るわけがない。

 ―― なんで肝心な時にこない

 呼んでもいないときには、来るというのに必要な時にはこない。まったく使えないやつだな。心の中でジルベールに、悪態をつくがそんなことをしても奴が来るわけがない。

 ―― やめた

 完全なる八つ当たりだ。今回のことで、あいつに非など何一つない。というか一切関係がない。
 別のことを考えることにしよう。このことを、考えても俺がボッチだと再認識してむなしくなるだけだ。
 


 ―― そういえば

 あのドラゴンは、一体なんだっただろうか。
 ギリギリでも俺とシーディスさんが、生きているということはあの後は
攻撃してくることもなかったのだろう。ブレスの第二波がきていたら、二人して跡形もなくなっていたはずだ。

 偶然かとも思っていたが、考えれば考えるほどあんなところにドラゴンがいたことが不思議に思えてくる。

 ふと様子の可笑しいドラゴンと、操られたジルベールが重なる。
姿かたちは、かなり違う。種族さえ異なる。けれどいつもと違うということは、共通していた。

 といってもドラゴンについては、本で読んだ知識しかしらない。ただ総じて温厚で、害をなしたりしなければ攻撃をしてくるような種ではないはずだった。

 ――まるで、誰かに操られたようじゃないか?

 ジルベールの時のように――

 そこまで考えてドラゴンが人にいい様にされるような生き物なら、とっくに人に使役されてるか滅ぼされているはずだとも思えてくる。

 ―― 闇の術師か……

 ジルベールが、操られたときにサイジェスが言った言葉を思い出す。もしかしてそいつらなら、ドラゴンでも操れるのだろうか。

 ―― そんなわけないか

 もし仮に操れたとしてもだ。なんでそんなことを、する必要がある。あそこにいるが、シーディスさんとロイならわかる。シーディスさんは、攻略キャラだ。そして、ロイは主人公である。何かしらの重要イベントが、起きたとも考えられるだろう。

 けれどあの場所で、シーディスさんと共にいたのはロイではない。モブたる俺である。
 闇の術師が、わざわざドラゴンを操る意味がない。ドラゴンを操る。そんな大仰なことを、モブにする意味がまったくない。

 また行き詰った。いくら考えても、ドラゴンと遭遇した意味が分からない。
 分からないことだらけだ。まあでもきっと何かの、バグなんだろう。モブが体験する物事に、いちいち深い意味などあるわけがない。
 モブがどんな目にあおうと、主人公でも攻略キャラでもないのだから大した理由などないのだろう。

 それでも死にかけるのは、御免こうむりたいが……
 思わずついた溜息と共に、視線が下を向く。そのとき袖が上にあがり、肌が見えた。

「すごいよな」

 ブレスでゴーされて、焼けただれていたはずの痕跡がいっさいない。
 前にジルベールの攻撃を、くらって怪我を負ったときと比べ物にならない。あのときはモブゆえに差分がないせいで、怪我の直りが異様に早かった。寝るたびに直る怪我の回復力は、モブだからという理由を知らない人からすれば異常なものだろう。それでも完全に治るまでには、時間を要している。

 けれど先生によって、治療されたあとは傷があった事さえ分からない状態だ。
 光の術師、文献でもろくに情報がない存在である。だから詳しくは知らなかったけれど、ここまですごいとは思わなかった。
 今も安静を言い渡されているが、だるさがあるだけで痛みはない。

 ――やっぱりきちんと聞いて、返済計画を立てるべきか……

 治癒の術を使える人は、本当に少なくて希少である。そう本に書いてあった。だからなのか、その治療を受ける時の治療額はとんでもない額になるそうだ。小国なら国家予算と同等の時だってある。その術師に治療させた上に、瀕死の状態だったことを考えるといったいどれだけの金額を請求されるか。前にも考えたことが、また脳内を駆け巡る。

 ――どうしよう。一生かけても、返せないかもしれない。

 術を使った氷の細工を一日に百個作ろうか。付加価値もつけて、少しでも高くして売ろう。いやそんなものじゃ足りない。

 
「レイザード、入るぞ……顔色が悪いな」
「いえ大丈夫です」

 ノックのあとに、シーディスさんが部屋に入ってくる。
 どうやら返済のことを、想像して顔色が悪くなっていたらしい。どうやら具合が悪いと、心配させてしまっているらしい。

 とっさに、問題はないのだと答えて否定しておく。
 体調的には、問題はない。だが財布的には、まったく大丈夫ではない。木枯らしが吹くどころか、財布ごと吹き飛ぶ状況だ。いや財布どころか、家が吹き飛びかねない。

「どこが大丈夫なんだ。ちょっとまってろ。すぐギーニアスを、呼んでくる」

 止める前にシーディスさんは、部屋を足早に出ていってしまう。よほど心配させてしまったらしい。扉が開いたままだ。

 そのせいか扉を開けた音と、大声が聞こえてくる。
 声を荒げているのは、シーディスさんと先生だ。どちらもあまり怒鳴り声を、あげるイメージがないから驚いた。
 お互いにため口をきいていて、親しくはあるのだろう。だから俺がいないところでは、違う姿も見せるのかもしれない。

 それは構わない。構わないから、そのままこちらに来ないでくれないだろうか。
二人して怒鳴りあいながら、入ってこられたら怖すぎる。シーディスさんは、良い人だと知っているがいかんせん顔が怖い。

「顔色が、真っ青なんだよ! お前、治療は終えたといっただろうが!」
「うるせえ! 完璧にした! ぎゃあぎゃあ騒ぐな!」

 願いもむなしく、怒鳴り声を上げながら二人が入ってくる。聞こえた声から想像した通り、シーディスと先生だ。やはり類は、友を呼ぶのだろうか。二人とも、とても怖い。

「おい餓鬼」
「彼の名前はレイザードだ。ふざけた呼び方をするな」

 一触即発な雰囲気に、仲裁に入ろうとミジンコほどの勇気を振り絞る。
 だが先生が冷笑を浮かべたまま、鼻で笑ったあと口を開いたので諦めた。

「うるせえ俺に一回治療頼んだ奴は、だいたいが財産底をつくから二度目はねえんだ。ってことは、もう関わる事がないから名前を覚える必要がないんだよ」

 なんかとんでもないことをさらりといった先生は、俺に視線を向けてにらみつけ……いやこれは、観察しているだけだ。最初はガンをつけられているのかと、思ったけれど何回か同じ目に合っているから違うことに気づいた。

「俺がお前に金を払って、破産するように見えるか」
「正気かおまえ、本当にそこらにいるようなくそ餓鬼のために、俺に金を払うのかよ」

 苛立っているのか先生の俺に対する呼び方が、ガキからくそという修飾語がついてしまっている。

 というか、もしかしてシーディスさんは俺の分の治療費も払うつもりだったのか。さすがに申し訳なさ過ぎて、受け入れられない。
 今は二人が怖いから、機を見てきちんと断っておこう。

「金の事は、どうでもいい……それより大丈夫なのか」
「何回も言わせるな。問題ねえよ。おい痛みが、あるのか?」

 シーディスさんに向かい、先生が露骨に舌打ちを返す。強靭な心臓だ。俺も見習いたい。
 問題はない。そう言い切って、おざなりな態度をとったけれど先生は俺の状態を確かめ始める。

怖いけれど先生は、良い医者なのだろう。シーディスさんに悪態はついているが、今までだって俺の状態を確かめるためによく来てくれていた。
 だから大丈夫だと、問題がないのだと言い切れるんだ。そのことを伝えれば、
シーディスさんも納得するだろうに、なぜか先生は言わずにいる。

 俺が言えば済むのだろうが、二人が怖くて割って入れない。

「いえ」
「なら寝てろ。急激に治療したんだそれ相応に、体に負担はかかてる」

 とりあえず先生の問いに、首を横に振り問題ないと示すのが精一杯である。

「はい、ありがとうございます。ギルド長、ご心配おかけして申し訳ありません」
「いや……俺が騒ぎすぎた。悪かったな。人がいたら落ち着かないだろう。また様子を見に来る」

 事の発端は、俺が勘違いさせたことだ。深々と頭を下げておく。すると罰が悪そうな顔をして、シーディスさんが頭を乱雑にかいた。

「あの……心配してくださってありがとうございます」
 背中を向けて足早に出ていこうとするシーディスさんに、慌てて礼を言う。確かに勘違いだが、俺の身を案じてくれたのは確かだ。
 愛奏のよい表情は、つくれないがお礼くらいしっかり言っておこう。そう思って、口を開く。

 礼を言った瞬間、勢いよくシーディスさんが振り向いた。そして照れ臭そうな、笑みを浮かべる。
 怖い顔のはずなのに、とても穏やかで優しい笑みだ。まるで大切な存在を、慈しんでいるようにも見える。

 ―― 似ているのだろうか

 ふとそんな考えが、頭に浮かぶ。シーディスさんは、親切で優しい。もともとの面倒見がいいという気質もあるんだろう。それと昔助けられたと言っていたから、そのことも関係しているのかもしれない。

 けれどそれにしても、やたらと心配してくれるし気遣いも見せてくれる。それが少し疑問だった。それでもしかして、似ているのかと思ったんだ。いたと言っていた。過去形になっていた――弟にそれ以外に、ここまで親切にしてくれる理由が思い当たらない。

 失いたくは、なかっただろう。けれどきっともう失ってしまっている。そんな存在と、似ているのなら納得も行く。

 ―― 申し訳ないな

 とても世話になっている。だからせめて役に立てればとも、思っていた。けれど俺は、彼の弟の代わりにはなれないだろう。もし代わりになろうとしても、所詮は別人だ。きっと落胆させる結果にしかならないのは、目に見えている。

 せめて違う形で、恩を返そう。そう決めてしまった扉に向かって、頭を下げた。













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