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聖女さん、帝国へ行く
私、名監督になります!
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「「「ギィャァァァァァァ!!?!?」」」
馬車の上からこんにちは。ドラゴンなセレスティアさん、略してドラティアさんです。がおー!
私が今何をやっているのかと言うと、悲鳴からも分かります通り、トカゲの死体を掴んでガオガオやってました。
街に入るに当たって、ちょっと遊んでやろう!(ニッチャリ) と思ったので、弟子を寝かせた後に馬車の上に登って、トカゲを動かしていたんです。魔法を使って。
私はこれでいて結構凝り性な性格ですから、トカゲに生えた一対二枚の翼をバサバサと動かし、尻尾もブンブンさせながら、まるで本当に飛んでいるかのように演出家しました。
その結果どうなったか。
言うまでもないですが、街中がてんやわんやの大騒ぎです。カンカンカンカンと金まで鳴らし始めて、二分後くらいには赤い旗がデカデカと掲げられました。
あのー、皆さん。よく見てください? そのトカゲ、腹に穴が空いてますよ。内臓もぴょこっと飛び出してますよ? 明らかに死んでるじゃないですか……。そんなに慌てなくても……。
「……うーん。ビビりな方が多いんですね。もうそろそろ遊ぶのも止めましょうか」
私は込めていた魔力を霧散させ、死体を操っていた魔法を解きました。一応このトカゲは商品になっているので、地面にドカーン! と墜落させることは無いですが。ビューンと落として、バサッ! という感じに着陸です。
「……おい嬢ちゃん。これ、どうすんだ……? こんな状態じゃあ街に入れねぇぞ?」
「??? さあ?」
私に聞かれても困ります。ワイワイやってるのは街の住人さんたちだし、こんなトカゲ一匹にビビり散らすのが悪いです。だから私は悪くないのです。
「さあって……」
商人さんが呆れていますが、最悪の場合はアレです。最強の交渉術を使えば大丈夫です。応用編ってやつですね!
それに、どうせこの国は近い内に滅びるのですから、私がちょっと街を半壊させるくらいなら、全然問題ないと思うんですよね。こんな国いらないですし。
「……ここまで来といて野宿とか、マジで勘弁だぞ……。最近は魔物の出現率も異常だし、安心して休めやしねぇ」
まあ、魔物たちしてみれば、今までは私の結界でヨワヨワにされていた訳ですからね。それが無くなった瞬間に鬱憤を晴らし始めるのは、ある意味普通のことですよね。
王国がんば(笑)
商人さんが本格的に頭を抱え始めたので、安心させる為に優しい私が、一つだけいい情報をあげます。
「門を開けてくれなかったら、最悪私がこじ開けますよ? だから、入れないということはないです。襲いかかってくる人は私が殲滅しますし。問題ナシ! です」
「問題大ありじゃ! 嬢ちゃんは過激というか、物騒過ぎるんだよ! もっと穏やかな解決法を考えてくれ!」
むー。別にいいと思うんですけど……。でも、商人さんがそう言うなら仕方ないですよね。何がいいかなぁ……。
「あっ! そうですそうです! あのトカゲを、今ここで討伐したことにしちゃいましょう!」
ポカンとする皆さんを置いて、私はもう一度トカゲを空へと飛ばします。バサッバサッと翼まで動かしてね!
「あ、じゃあ皆さん、討伐よろしくお願いしますね! ちゃんと私がサポートするので、安心して任せてください!」
「「「「「???」」」」」
ここまで来るのに、魔物を倒したり魔物を倒したり魔物を倒したりと色々なことがありましたが、私は気付いたのです。結界のリソース、デカすぎ。と。
それが無くなった今、普通の単発魔法なら、最大で一万くらいは一度で撃てそうなのです。こうやって誰か、何かを操る感じの魔法でも、十くらいなら余裕ですね。
まあつまり、トカゲの死体と初級冒険者|(本当はAランク)を操って、炎とか氷とか雷とかでドンパチやって激戦を演出するわけです。
気分は監督! 私が全てを動かすのだ!
「はい、では行ってらっしゃい!」
「「「「「……へぁッーー」」」」」
ビューン
初級冒険者|(Aランクです)とは言え、身体は丈夫そうでしたし、強化の魔法もかけておいたので、多少雑に扱っても問題ないでしょう。うんうん。
……細かく動かすのって、メンドくさいんですよね。
「おっといけない。指示を出さねば。とりあえず、派手さを演出するなら炎一択ですよね! てことでファイヤー!」
ゴォォオォォォォ
トカゲの口元から、炎が吹き出され(たように見せ)ました。風魔法で音もおっきくしているので、迫力満点です。あっ、地面も焦がしておきましょうか。ボォォっと。
攻撃が来たら、次は反撃です!
「とりあえず雷と炎ですよね! えいやー! っと。氷も付けておきましょう。ほいさ!」
雷を纏って突撃していく冒険者Aと、前に掲げ(させ)た両手から炎を放射している(ように見える)冒険者B。そして、氷の礫を幾つも空中に生成していく冒険者C。最後の人は、大きな大剣を振り上げながら、空中を滑るように移動させます。
冒険者Aは、自らも黒焦げになりながら、トカゲを弱らせていきます。その隙に、炎がトカゲの頭(回復魔法で生やした)を焼き、氷柱が刺さっていきます。そして最後は、大剣で斬! っと。
多分こんなヘボ魔法じゃ死なないと思いますけど、もういいかな。十分演出はしましたし。
「……うんうん。なんかもう飽きましたし、これで殺しときましょう」
邪魔だからと殺され、飽きたからと殺される。非常に哀れなドラゴンさんなのであった。まる。
『グルォォォォ……ォォォ……』
バタ
シーン
あれ、さすがに適当すぎたでしょうか……? よし、ここはサクラで大歓声を演出です!
まずは街の方から、
「「「「「うぉぉぉぉぉぉ!!!!! トカーードラゴンが討伐されたぞぉぉぉぉお!!!!!」」」」」
合計八箇所くらいにうおー! な音を発生させましたけど、今考えればおかしいですよね。壁で見えないのに喜び始めるんですし、何より、人が居ないところから歓声が聞こえてくるんですから。
これじゃあまるで、オバケさんが喜んでるみたいです。
まあでも、サクラ要員なので関係ないです。こういうのは、一度声が上がったらそのまま流されていくものですからね。その証拠に、
「「「「「うぉぉおぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!!!」」」」」
割れんばかりの大歓声が、街の方から鳴り響いて来ました。
これで私たちは英雄ですね。
「商人さん、街には入れると思います。しかもしかも、きっと大歓迎してくれますよ!」
「……酷いマッチポンプだ」
ふっ……。
════════════════
※次話は、このお話と同じものです。細部が少し違っていて、ネタに振ってます。
読み飛ばし、もちろんOKです。
馬車の上からこんにちは。ドラゴンなセレスティアさん、略してドラティアさんです。がおー!
私が今何をやっているのかと言うと、悲鳴からも分かります通り、トカゲの死体を掴んでガオガオやってました。
街に入るに当たって、ちょっと遊んでやろう!(ニッチャリ) と思ったので、弟子を寝かせた後に馬車の上に登って、トカゲを動かしていたんです。魔法を使って。
私はこれでいて結構凝り性な性格ですから、トカゲに生えた一対二枚の翼をバサバサと動かし、尻尾もブンブンさせながら、まるで本当に飛んでいるかのように演出家しました。
その結果どうなったか。
言うまでもないですが、街中がてんやわんやの大騒ぎです。カンカンカンカンと金まで鳴らし始めて、二分後くらいには赤い旗がデカデカと掲げられました。
あのー、皆さん。よく見てください? そのトカゲ、腹に穴が空いてますよ。内臓もぴょこっと飛び出してますよ? 明らかに死んでるじゃないですか……。そんなに慌てなくても……。
「……うーん。ビビりな方が多いんですね。もうそろそろ遊ぶのも止めましょうか」
私は込めていた魔力を霧散させ、死体を操っていた魔法を解きました。一応このトカゲは商品になっているので、地面にドカーン! と墜落させることは無いですが。ビューンと落として、バサッ! という感じに着陸です。
「……おい嬢ちゃん。これ、どうすんだ……? こんな状態じゃあ街に入れねぇぞ?」
「??? さあ?」
私に聞かれても困ります。ワイワイやってるのは街の住人さんたちだし、こんなトカゲ一匹にビビり散らすのが悪いです。だから私は悪くないのです。
「さあって……」
商人さんが呆れていますが、最悪の場合はアレです。最強の交渉術を使えば大丈夫です。応用編ってやつですね!
それに、どうせこの国は近い内に滅びるのですから、私がちょっと街を半壊させるくらいなら、全然問題ないと思うんですよね。こんな国いらないですし。
「……ここまで来といて野宿とか、マジで勘弁だぞ……。最近は魔物の出現率も異常だし、安心して休めやしねぇ」
まあ、魔物たちしてみれば、今までは私の結界でヨワヨワにされていた訳ですからね。それが無くなった瞬間に鬱憤を晴らし始めるのは、ある意味普通のことですよね。
王国がんば(笑)
商人さんが本格的に頭を抱え始めたので、安心させる為に優しい私が、一つだけいい情報をあげます。
「門を開けてくれなかったら、最悪私がこじ開けますよ? だから、入れないということはないです。襲いかかってくる人は私が殲滅しますし。問題ナシ! です」
「問題大ありじゃ! 嬢ちゃんは過激というか、物騒過ぎるんだよ! もっと穏やかな解決法を考えてくれ!」
むー。別にいいと思うんですけど……。でも、商人さんがそう言うなら仕方ないですよね。何がいいかなぁ……。
「あっ! そうですそうです! あのトカゲを、今ここで討伐したことにしちゃいましょう!」
ポカンとする皆さんを置いて、私はもう一度トカゲを空へと飛ばします。バサッバサッと翼まで動かしてね!
「あ、じゃあ皆さん、討伐よろしくお願いしますね! ちゃんと私がサポートするので、安心して任せてください!」
「「「「「???」」」」」
ここまで来るのに、魔物を倒したり魔物を倒したり魔物を倒したりと色々なことがありましたが、私は気付いたのです。結界のリソース、デカすぎ。と。
それが無くなった今、普通の単発魔法なら、最大で一万くらいは一度で撃てそうなのです。こうやって誰か、何かを操る感じの魔法でも、十くらいなら余裕ですね。
まあつまり、トカゲの死体と初級冒険者|(本当はAランク)を操って、炎とか氷とか雷とかでドンパチやって激戦を演出するわけです。
気分は監督! 私が全てを動かすのだ!
「はい、では行ってらっしゃい!」
「「「「「……へぁッーー」」」」」
ビューン
初級冒険者|(Aランクです)とは言え、身体は丈夫そうでしたし、強化の魔法もかけておいたので、多少雑に扱っても問題ないでしょう。うんうん。
……細かく動かすのって、メンドくさいんですよね。
「おっといけない。指示を出さねば。とりあえず、派手さを演出するなら炎一択ですよね! てことでファイヤー!」
ゴォォオォォォォ
トカゲの口元から、炎が吹き出され(たように見せ)ました。風魔法で音もおっきくしているので、迫力満点です。あっ、地面も焦がしておきましょうか。ボォォっと。
攻撃が来たら、次は反撃です!
「とりあえず雷と炎ですよね! えいやー! っと。氷も付けておきましょう。ほいさ!」
雷を纏って突撃していく冒険者Aと、前に掲げ(させ)た両手から炎を放射している(ように見える)冒険者B。そして、氷の礫を幾つも空中に生成していく冒険者C。最後の人は、大きな大剣を振り上げながら、空中を滑るように移動させます。
冒険者Aは、自らも黒焦げになりながら、トカゲを弱らせていきます。その隙に、炎がトカゲの頭(回復魔法で生やした)を焼き、氷柱が刺さっていきます。そして最後は、大剣で斬! っと。
多分こんなヘボ魔法じゃ死なないと思いますけど、もういいかな。十分演出はしましたし。
「……うんうん。なんかもう飽きましたし、これで殺しときましょう」
邪魔だからと殺され、飽きたからと殺される。非常に哀れなドラゴンさんなのであった。まる。
『グルォォォォ……ォォォ……』
バタ
シーン
あれ、さすがに適当すぎたでしょうか……? よし、ここはサクラで大歓声を演出です!
まずは街の方から、
「「「「「うぉぉぉぉぉぉ!!!!! トカーードラゴンが討伐されたぞぉぉぉぉお!!!!!」」」」」
合計八箇所くらいにうおー! な音を発生させましたけど、今考えればおかしいですよね。壁で見えないのに喜び始めるんですし、何より、人が居ないところから歓声が聞こえてくるんですから。
これじゃあまるで、オバケさんが喜んでるみたいです。
まあでも、サクラ要員なので関係ないです。こういうのは、一度声が上がったらそのまま流されていくものですからね。その証拠に、
「「「「「うぉぉおぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!!!」」」」」
割れんばかりの大歓声が、街の方から鳴り響いて来ました。
これで私たちは英雄ですね。
「商人さん、街には入れると思います。しかもしかも、きっと大歓迎してくれますよ!」
「……酷いマッチポンプだ」
ふっ……。
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※次話は、このお話と同じものです。細部が少し違っていて、ネタに振ってます。
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