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自殺志願者
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「あのブスまた学校に来てんじゃん何しに来てんだよ」
「うわ、あいつに触っちゃったんだけど最悪」
「恥ずかしいから外で話しかけないでくれる?」
「あーごめん付き合うって話罰ゲームだったんだよね。まさか本気にするとは思わなくて」
なんでこんなにダメなんだろう、ずっとずっと考えていた。
居場所なんてなかった最初からどこにも。
努力はしている、私なりに最善だって尽くしてきた。
なにも1番を目指しているわけじゃない、誰かの記憶に残れば充分だった。
功績を認めて欲しかった、誰でもいい誰か私を褒めて欲しかった。
嫌われる理由が分からないのだから好かれる方法なんてわからない。
あぁ、死にたい。
「ねぇねぇ、死んじゃうの??」
「え、いや貴方まず誰ですか」
なんというかこういった空気が読めない人ははっきり言って苦手だ。
早くどこかに行ってくれないかな・・・というより死のうとしてる時に話しかけられたらどう反応すべきなのだろうか。教科書に書いておくべきでしょ。まぁろくに授業受けてないけど。
「偶然自殺現場に居合わせたクラスメイトAで~す。
てか、あんた全然まともじゃない?顔も私のすっぴんと比べたら全然かわいいし。
ほらほら、ここで会ったのもなんかの縁だしデートしようよ冥途の土産にさ」
なんか乗り気だし、ここで断ったらめんどくさそうだなぁ。
本音を言うと最後に楽しい思いで欲しいし。問題は
「私と出かけても楽しくなんかないですよ。この通り私ボッチですし」
「何言ってんの、楽しいかは私が決めるの!ほらほら行こ行こ!」
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
結論から言うとめちゃくちゃ楽しかった、プリクラ カラオケ カフェ巡りどれもこれも新鮮で特にメイクなんて今までした事がなかったので大変だった、あんなに変わるなんて驚きだメイク恐ろしい子。
久しぶりに笑ったかもしれない、おかげで喉がガラガラだ。
「はーー楽しかった!でどうすんの?あんたは、これからまだまだ色んな事を楽しむことができるけど」
「それでも死んじゃうの?」
・・・
「もう少し頑張ってみようかな。」
「おーそうかそうか頑張るか。じゃあ、これからはメイクも自分でできるように努力しなよあんた可愛いんだから」
私なんかと笑って楽しんでくれる人もいるんだもの。
それに初めて人を好きになったし少しだけ勇気も出してみようかな。
「ありがとうございます、今日のこの思い出が冥途の土産にならなくてよかったで」
「あ、違う違う私が最初に言ったのはあんたじゃなくて【私の】冥途の土産ってこと」
日差しが、柔らかい赤みを帯びた光になる。
「いやー死ぬ前にいい思い出ができて良かったわ。ほんとなら一緒に死んでほしかったんだけどね。
流石にそこまで悪人じゃないし、生きるって決めたんなら私の分までよろしくね」
カンカンとやけにホームの音が頭に響く
じめじめした風を引き連れて、電車がホームに滑り込んできた。
「バイバーイ!」
「うわ、あいつに触っちゃったんだけど最悪」
「恥ずかしいから外で話しかけないでくれる?」
「あーごめん付き合うって話罰ゲームだったんだよね。まさか本気にするとは思わなくて」
なんでこんなにダメなんだろう、ずっとずっと考えていた。
居場所なんてなかった最初からどこにも。
努力はしている、私なりに最善だって尽くしてきた。
なにも1番を目指しているわけじゃない、誰かの記憶に残れば充分だった。
功績を認めて欲しかった、誰でもいい誰か私を褒めて欲しかった。
嫌われる理由が分からないのだから好かれる方法なんてわからない。
あぁ、死にたい。
「ねぇねぇ、死んじゃうの??」
「え、いや貴方まず誰ですか」
なんというかこういった空気が読めない人ははっきり言って苦手だ。
早くどこかに行ってくれないかな・・・というより死のうとしてる時に話しかけられたらどう反応すべきなのだろうか。教科書に書いておくべきでしょ。まぁろくに授業受けてないけど。
「偶然自殺現場に居合わせたクラスメイトAで~す。
てか、あんた全然まともじゃない?顔も私のすっぴんと比べたら全然かわいいし。
ほらほら、ここで会ったのもなんかの縁だしデートしようよ冥途の土産にさ」
なんか乗り気だし、ここで断ったらめんどくさそうだなぁ。
本音を言うと最後に楽しい思いで欲しいし。問題は
「私と出かけても楽しくなんかないですよ。この通り私ボッチですし」
「何言ってんの、楽しいかは私が決めるの!ほらほら行こ行こ!」
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
結論から言うとめちゃくちゃ楽しかった、プリクラ カラオケ カフェ巡りどれもこれも新鮮で特にメイクなんて今までした事がなかったので大変だった、あんなに変わるなんて驚きだメイク恐ろしい子。
久しぶりに笑ったかもしれない、おかげで喉がガラガラだ。
「はーー楽しかった!でどうすんの?あんたは、これからまだまだ色んな事を楽しむことができるけど」
「それでも死んじゃうの?」
・・・
「もう少し頑張ってみようかな。」
「おーそうかそうか頑張るか。じゃあ、これからはメイクも自分でできるように努力しなよあんた可愛いんだから」
私なんかと笑って楽しんでくれる人もいるんだもの。
それに初めて人を好きになったし少しだけ勇気も出してみようかな。
「ありがとうございます、今日のこの思い出が冥途の土産にならなくてよかったで」
「あ、違う違う私が最初に言ったのはあんたじゃなくて【私の】冥途の土産ってこと」
日差しが、柔らかい赤みを帯びた光になる。
「いやー死ぬ前にいい思い出ができて良かったわ。ほんとなら一緒に死んでほしかったんだけどね。
流石にそこまで悪人じゃないし、生きるって決めたんなら私の分までよろしくね」
カンカンとやけにホームの音が頭に響く
じめじめした風を引き連れて、電車がホームに滑り込んできた。
「バイバーイ!」
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