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第6章 学校に入学します
6.
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そう思いつつ先生の横を見るとエレンがいた。
なんだエレンだったのかって、えっ?
「なんでここにエレンがいるの? そもそもいつからいたの?」
私はエレンと先生に近づきながら聞く。
すると私達が戻ってきたことに気が付いたエレンは私の質問に対して不思議そうにしつつも答えてくれた。
【我はずっとこの教室でリーファと話していたぞ? もしや主、我がついていってないことに気が付いておらんかったのか?】
エレンははっとしたかのようにそう言うと、少し膨れた私の顔を見た。
ふんっ、どうせ気付いていませんよ~だ。
【すっ、済まぬ、主よ。 てっきり我がいないことに気が付いているものだと】
不貞腐れ私のことを見てエレンは慌て始めた。
「ふふっ」
突然エレンの横で先生が吹き出す。
「すっ、すいません。 かのドラゴンですらも小さな子の顔色を伺うと思うと、なんだか面白くなってしまって…」
先生はひとしきり笑うと、エレンのことを注意した。
「主のことを心配させることをしてはなりませんよ。 少しはそこの妹さんを見習ったらどうですか?」
【そうよ、私ことを見習うべきだわ。 私よりも人生経験が少ないくせになかなかいいことを言うのね、リーファ】
エレナは少し自慢げに胸を反らす。
「確かにエレン私に心配させることは良くないよ、せめて一言言って欲しかったかな」
【済まぬ、次からは必ず主に一言言ってから行動しよう】
エレンはアシェル達執事のするような礼をしてそう言った。
「うん、そうしてね」
私はエレンのことを見上げてそう言うと、くるっと体の向きを変えてエレナの方を見た。
「エレナ、さっきのことなんだけど少しいい?」
【もちろんよ、なにかしら?】
エレナは何も心当たりが無いのか、いつものように笑顔でそう答える。
「エレナさっきシャルト先生のこと人生経験がないのにとか言ったじゃん? ああいうのあんまり言わない方が良いよ」
【なんで? 私よりも人生経験少ないじゃないの、なんで言ってはいけないの?】
エレナはさも当たり前のことを言っただけですと言うような感じで言い切る。
「だってさ、こう言う意見とか考え方は実際人生経験の長さなんて関係ないじゃん。 アイデアがでる人はどんなに若くてもでる、逆にでない人はどんなに生きてもでないものはでないの。 さらにいえば今までの経験が新しい物を生み出すことを邪魔するかもしれない、そう言う意味でも歳なんて関係ないの」
私がそう言うと、エレナは意味が分からないと言うような表情をしていた。
なんだエレンだったのかって、えっ?
「なんでここにエレンがいるの? そもそもいつからいたの?」
私はエレンと先生に近づきながら聞く。
すると私達が戻ってきたことに気が付いたエレンは私の質問に対して不思議そうにしつつも答えてくれた。
【我はずっとこの教室でリーファと話していたぞ? もしや主、我がついていってないことに気が付いておらんかったのか?】
エレンははっとしたかのようにそう言うと、少し膨れた私の顔を見た。
ふんっ、どうせ気付いていませんよ~だ。
【すっ、済まぬ、主よ。 てっきり我がいないことに気が付いているものだと】
不貞腐れ私のことを見てエレンは慌て始めた。
「ふふっ」
突然エレンの横で先生が吹き出す。
「すっ、すいません。 かのドラゴンですらも小さな子の顔色を伺うと思うと、なんだか面白くなってしまって…」
先生はひとしきり笑うと、エレンのことを注意した。
「主のことを心配させることをしてはなりませんよ。 少しはそこの妹さんを見習ったらどうですか?」
【そうよ、私ことを見習うべきだわ。 私よりも人生経験が少ないくせになかなかいいことを言うのね、リーファ】
エレナは少し自慢げに胸を反らす。
「確かにエレン私に心配させることは良くないよ、せめて一言言って欲しかったかな」
【済まぬ、次からは必ず主に一言言ってから行動しよう】
エレンはアシェル達執事のするような礼をしてそう言った。
「うん、そうしてね」
私はエレンのことを見上げてそう言うと、くるっと体の向きを変えてエレナの方を見た。
「エレナ、さっきのことなんだけど少しいい?」
【もちろんよ、なにかしら?】
エレナは何も心当たりが無いのか、いつものように笑顔でそう答える。
「エレナさっきシャルト先生のこと人生経験がないのにとか言ったじゃん? ああいうのあんまり言わない方が良いよ」
【なんで? 私よりも人生経験少ないじゃないの、なんで言ってはいけないの?】
エレナはさも当たり前のことを言っただけですと言うような感じで言い切る。
「だってさ、こう言う意見とか考え方は実際人生経験の長さなんて関係ないじゃん。 アイデアがでる人はどんなに若くてもでる、逆にでない人はどんなに生きてもでないものはでないの。 さらにいえば今までの経験が新しい物を生み出すことを邪魔するかもしれない、そう言う意味でも歳なんて関係ないの」
私がそう言うと、エレナは意味が分からないと言うような表情をしていた。
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